SENSA

2023.01.01

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とサトーカンナによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest


カンナ:12月26日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全7作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!2022年の最後のリリースとなりますが、はじめての方がいまして、猪爪東風(イノツメアユ)さんによるソロ・プロジェクト、ayU tokiO

金子:ayU tokiOはちょっと前にリリースされたthe chef cooks meの曲に参加していて、昔はバンドメンバーだったり、ゆうらん船をやっている内村イタルくんのソロをプロデュースしていたりもするので、FRIENDSHIP.とは以前から関わりのある方と言えるかなと思います。もちろん、今年活動10周年ということで、音楽ファンにはお馴染みの名前だと思いますし、FRIENDSHIP.から曲をリリースできるというのは嬉しく思います。

カンナ:本当に嬉しいです。

金子:やっぱりポップス職人みたいなイメージがすごくあるので、このストリングスやホーンを使ったアレンジが"らしいな"と思いつつ、曲ごとに作品性を更新していってる感じが今回の曲からも伝わってくるなと思いました。

カンナ:私も前から好きで、天才的な作曲家で、いろんなプロデュース作も聴きましたし、この人は日本の音楽シーンにとってすごく大事な人だなと思っていたので、「ついにFRIENDSHIP.に来てくれたんだ」という気持ちです。

金子:もちろん時期ごとに変遷はあるとは思うんだけど、ストリングスとかホーンも使った大きな編成でライブをやられますよね。それこそthe chef cooks meもそうだけど。インディーズに軸足を置きつつ、そういう編成でもライブをやったりして、完成度の高いポップスを作っていくという精神性も素晴らしいなと思います。これからFRIENDSHIP.でもどんな作品を発表していってくれるのか、非常に楽しみです。



カンナ:2023年もどんどん作品を出していってほしいなと思います。続いてVivaOlaさんの間髪入れずの新曲です。つい最近SIRUPさんとのコラボシングルをリリースされたばかりですもんね。

金子:SIRUPとの「NO TIME」がかなり話題になって、今度は完全にソロで、という。今回の曲は日本語が全編で使われていて、これまでの曲でも使われてはいたんですけど、ここまで全体的に日本語ということはあんまりなかったはずで。でもやっぱり、SIRUPとのコラボでリスナーの幅がより広がったところで、日本語を使うことによって、日本人のリスナーもキャッチしやすいと思うし、そういう曲をちゃんと自分の色で出すのはすごくいいなと思います。年明けのタイミングなので、みんなに対して"今年に期待"みたいなことを言いたくなっちゃうけど(笑)、でも実際SIRUPとのコラボもあって、年末でさらに状況が加速したと思うから、2023年のVivaOlaはさらにもう一段階多くのリスナーに広がってくんじゃないかと、非常に期待させられますね。

カンナ:たしかに。今回の曲は日本語のタッチというか、そこがすごく好きでした。私はよく言うんですけど、日本語を知らない言語のように聴かせる人がたまにいると思っていて、VivaOlaさんもそうなんだなと思って、そこを聴きどころとして今回は聴きました。

金子:普段は英語だったり、韓国語とかも交えつつ歌っているから、そういう言語の持つリズム感みたいなものに対してすごく意識的なんだと思います。だからずっと日本語だけを歌っている人ともまた違う感覚で、気持ちよく歌えているというのはあるでしょうね。



カンナ:今年も楽しみにしております。さて今回1曲おかけするのはどちらの曲でしょうか?

金子大槻美奈さんの曲をかけようと思います。2022年の最後にアルバムが出ました。

カンナ:すごいタイミングでリリースされましたね。おめでとうございます!

金子:年の最後にアルバムが出るって、ホントに"一年の締めくくり"っていう感じがしますよね。

カンナ:たしかにそうですね。

金子:大槻美奈さんは京都出身のシンガーソングライターで、今回リリースされたのは4枚目のアルバム、『LAND』です。「愛を知る」をテーマに作られた作品ということで、音楽シーンの第一線で活躍されているいろんなミュージシャンと一緒に作ったそうです。本人のコメントも届いておりまして、「これまで出会ったすべての人、そしてこれから出会うすべての人への手紙です。私が今伝えたいことが全部入っています」という作品になっているとのことで。

カンナ:"全部入っている"と言えることがまず素晴らしいですね。覚悟がある人だなと感じました。

金子:もちろん大槻さんにとってもコロナ禍というのは一人になって色々なことを考えざるを得ない時期だったと思うんですけど、だからこそいろんな人と繋がりながら、関わりながら作品を作っていったんだろうなと。これからかける曲は「黎明のワルツ」という曲で、ストリングスのアレンジがすごく印象的で、こういう曲もアレンジャーさんと一緒に作ったからこそ生まれたんだと思います。「黎明」は"夜明け"や"新たな始まり"を意味する言葉だから、年明け一発目にかける曲としてふさわしいとうこともあり、ぜひとも聴いていただきたいなと思います。




スペシャル企画「FRIENDSHIP. アワード」

カンナ:続いてはお正月スペシャル、FRIENDSHIP.アワードの発表です。2022年もたくさんの素晴らしい作品をご紹介してきましたけれども、その中でも我々二人が個人的に特に素晴らしいと思った作品を改めてみなさんに聴いていただきたいという想いを込めて、アワードをお贈りしたいと思います。選定はできましたか?

金子:大変でした。たくさん曲が出ていますからね。

カンナ:年の後半は作品数がすごく多かったですもんね。

金子:それだけFRIENDSHIP.がより広がってきているんだなと改めて実感しました。


厚武賞アルバム部門
カンナ:では早速発表してまいりましょう。まずは厚武賞アルバム部門の発表です。

金子:今はプレイリスト聴きをする人が増えて、「アルバムで聴く人が減った」みたいなことも言われますけど、やっぱりアルバムは素晴らしいアートとしての形態だと思います。で、本当にいろんな素晴らしい作品が出てるんですけど......まずbonobosのラストアルバムはすぐにパッと思いつく印象的なアルバムでした。あとやっぱりFRIENDSHIP.にはインディロックシーンの良いバンドがたくさんいて、踊ってばかりの国だったり、元シャムキャッツの菅原くんがやっているSAMOEDOのアルバムもよかったし、その下の世代とも言えるゆうらん船カワサキケイさん、つい最近出た田中ヤコブさんのアルバムもめちゃよかったですね。その一方で、女性のソロアーティストの活躍が目立った一年でもあったと思っていて。

カンナ:なるほど。

金子:FRIENDSHIP.のキュレーターもやっているmiidaや、最近だと永原真夏さんのアルバムもよかったんですけど、個人的に2022年はこの人かなということで......優河さんの『言葉のない夜に』を厚武賞として選ばせていただきました!

カンナ:おめでとうございます!

金子:女性ソロアーティストの活躍は去年から続いていて、FRIENDSHIP.的にはさとうもかさんとカネコアヤノさんの曲が常に再生回数の上位にいたんですけど、今年そこに割って入ったのが優河さんで。「灯火」がドラマの主題歌になったこともあり、かなりたくさん再生されました。でもやっぱりあの一曲だけじゃなくて、アルバムとしての作品性もとても高くて。優河さんの声はもちろん、一緒にやっている魔法バンド、神谷洵平さんや岡田拓郎くんをはじめ、みんな本当にクオリティが高くて、音楽作品として素晴らしかったということ。あと今週のニューリリースの紹介で大槻美奈さんの「黎明のワルツ」を紹介しましたけど、優河さんのアルバムも"夜明け"のアルバムというか。やっぱりコロナ禍になって、2020年と2021年の"ここからどうなるんだろう?"という時期を経て、2022年はやっと先が見えてきた、"夜明け"な一年だった印象があって。『言葉のない夜に』はタイトルもそうですけど、曲の中で"夜"や"夜明け"が歌われていることがすごく多くて、優河さんにとってもここ数年は色々迷ったり、試行錯誤する時期が長かったけど、やっとたどり着いたのが今回のアルバムだったりもして。そういう2022年の"夜明け"感を象徴するアルバムでもあるなと思って、選ばせていただきました。

カンナ:本当に素晴らしいアルバムでした。



優河のインタビュー記事も公開されておりますので、あわせてぜひチェックしてみてください!




カンナ賞アルバム部門
金子:続いてはカンナ賞のアルバム部門の発表をお願いいたします。

カンナ:私も結構悩みました。というのと、私が代打で入ってからの4ヶ月という期間も考えたんですけど、実は2022年にリリースされた作品のリストを見ていたら、もともと好きだったアーティストのアルバムで「FRIENDSHIP.だったんだ」という作品がありましたので、そちらを選んでみました。

金子:なんでしょうか?

カンナ:FRIENDSHIP.アワード、カンナ賞のアルバム部門は、Eupholks(ユウフォルクス)の『hua』です。Eupholksというのはプロジェクトなんですけど、その中心であるkoikeさんとは付き合いが長くて、2015年とか2016年ぐらいからコーラスで私も参加しています。いろんな場面でお世話になっている方なんですけど、今回アルバム自体すごく素晴らしいというのもありますし、コロナでみんなが止まっちゃっているようなときも、一人で黙々と作って、発表してというのをひたすら続けているのを横で見ていたので。

金子:カンナさんも含めていろんな方とコラボレーションとかをされているんですよね?

カンナ:そうですね。あとは家で宅録技術を高めて、自分でミックスをしたりというのもおそらく今作からだったと思います。どんどん進化しているのを見ていて、「すごいな、この人」とずっと思っていたので、そのアルバムが実はFRIENDSHIP.から出ていたんだということで、今回選びました。

金子:なるほど。それは後から知ったんですね。

カンナ:そうなんです(笑)。

金子:それも不思議な縁ですよね。

カンナ:『hua』という作品名は中国語で、"変わる"とかの"変"という字を表すらしいんですけど、変わっていくことについて多角的な視点から考えられた歌詞になっています。いろんな曲をかき集めたアルバムじゃなくて、本当にコンセプチュアルにアルバムとして構成された、練られたアルバムです。

金子:曲のタイトルも数字ですもんね。

カンナ:すごいストイックですよね。10月にそのリリースパーティーがあったんですけど、そのときに私もコーラスで参加させてもらって、リハのときに「これってhua(1)だっけ?hua(2)だっけ?」みたいな感じで、どれがどの曲か、本人もわかんないみたいな(笑)。

金子:たしかに分かりづらそう(笑)。

カンナ:コンセプトのしっかりしたアルバムなので、曲順でそのままやるというライブだったんですけど。

金子:そこに意味があったわけですね。

カンナ:アルバム自体の話とそれちゃうんですけど、このアルバムには「hua(1)」から「hua(6)」まで入っていて、そのライブでは「hua(7)」、「hua(8)」、「hua(9)」という続きも演奏したんです。まだリリースはされてないんですけど、「hua(9)」がYouTubeでミュージックビデオだけで公開されていて、本当に素晴らしい曲なので、ぜひチェックしてみてください。

金子:チェックしてみます。



カンナ:ここでかけたいのは「hua(5)」で、こちらも本当に素晴らしいんですよ。

金子:カンナさんも参加されている曲なんですか?

カンナ:ライブのときはコーラスをやっているんですけど、録音には参加してないんです。でも音源の参加メンバーも本当に豪華だし、とにかく聴いてくださいという感じなので、ぜひどうぞ。



Eupholksのインタビュー記事も公開されておりますので、あわせてぜひチェックしてみてください!




カンナ賞シングル部門
カンナ:続いてFRIENDSHIP.アワードシングル部門に移っていきます。次は私から発表します。

金子:お願いします。

カンナ:シングルになっちゃうとほぼ無限でした(笑)。ただシングルの方は私が参加してからの期間で選ぼうかなと思って、「推しゴト」で推したsuLとか、11月に"好きすぎて"みたいな紹介をしたSuper VHSとか、いっぱい候補はあったんですけど、さっきはアルバム全体のコンセプトみたいな感じの選び方をしたので、シングルはじんわり味わい深いとかではなく、単曲でズキュンと刺さったものを選びました。そんなカンナ賞を捧げたいシングルは、THE 2の「ミスサンシャイン」です。

金子:なるほど!ズキュンと刺さる曲ですよね(笑)。

カンナ:気づいたら口ずさんでしまうし、脳を乗っ取られるぐらいのパワーがあって(笑)。同時に何回聴いても飽きないというか、耐久性もある。そこがシングルとしてすごく強い曲だなと思ったので、今回選びました。

金子:THE 2はメンバーが変わって、バンド名も変わって、サカナクションの山口さんがプロデュースで加わり、この曲は特に新しい一面を見せましたよね。

カンナ:最強の名曲なんじゃないかと思いまして、選ばせていただきました。



THE 2のインタビュー記事も公開されておりますので、あわせてぜひチェックしてみてください!




厚武賞シングル部門
カンナ:続いては厚武賞のシングル部門にいきましょう。

金子:僕ももちろんめちゃめちゃ迷ったんですけど。さっきも言ったように2022年はある種"夜明け"で、新しいことが始まった1年だなという感じがあって。そんな中で、特にコロナ禍でダメージを受けたライブハウスシーンみたいなところから、また次の動きが徐々に起こり始めた。それがさらにここからどうなっていくかが、2023年に注目するところかなと思っています。そういう観点で見たときにまず2曲まで絞って、どっちにしようかなと思って......結局選ばなかったんですけど、その1つはSADFRANK

カンナ:そうなんですね。

金子:NOT WONKは本当にコロナ禍さえなければ、もっともっとバンドシーンやライブハウスシーンを盛り上げていたはずなのにという悔しい気持ちもありつつ、でもバンド活動の一方でソロ活動を始めて、SADFRANKとして本当に素晴らしい曲を出したので、非常に印象的なリリースだったのは間違いないと。ただ、SADFRANKではなく、僕が賞に選んだのは......bedの「Kare Wa」です。

カンナ:おめでとうございます!

金子:今一番いろんな意味で気になるバンドかなと。まだちゃんとしたプロフィールも正式に公表されていないし、あとちょっと前にTwitterのアカウントを消したみたいで。

カンナ:逆にそうしたんですかね?

金子:たぶんそうだと思います。今ってSNSでいかに発信していくかみたいな時代だと思うけど、逆に情報を絞ってるのは面白い。音楽性で言うと、1曲目に出した「APOLOGIZE」はわりとポストパンクっぽい感じだったんだけど、2曲目に出したこの「Kare Wa」はかなりトランシーな、ダンスミュージック的なアプローチをしていて、3曲目に出した「Michael Mann」もそっち寄りだったんですよね。コロナ禍でライブハウスシーンやクラブシーンが一回ストップしちゃったところから、もう一度動き出す中で、ある種の抑圧を晴らすかのように、トランスやレイヴのような音楽がまた戻ってきているみたいなところもあって。bedはそこと結果的にリンクしている部分もありつつ、やっぱりバンド的なかっこよさもすごくあって。2022年はアンダーグラウンドで暗躍して、常に気になるバンドだったので、2023年はここからもう少しオーバーグラウンドへと出てくんじゃないかという期待も込めて、選ばせていただきました。



MISATO賞アルバム部門
カンナ:実はこの番組のDJ、そして現在はお休み中のMISATOさんからもMISATO賞を贈呈したいということで、今日はお声を届けていただきました。

金子:おひさしぶりですね!

MISATO:厚武さん、カンナさん!あけましておめでとうございます。MISATOです。2022年の勝手にアワード、私も参加できるということで、悩みました。悩んだよね?みんなは何を聴いて過ごしたんだろう?私はOsteoleucoのアルバム『いっそ死のうか、いや創ろう。』をよく聴いていたなと振り返っています。KEISUKE SAITOさんの言葉/リリックが重めなのに、それをさらりと聴かせてくれるトラックをShimon Hoshinoさんが作っているという、それぞれの役割と個性が存分に表れています。かつそこに豪華なフィーチャリングアーティストも参加していて、RIP SLYMEのRYO-Zさんやフレンズのおかもとえみさんがいることで、J-Popのヒップホップとしてのマス感が出ている文句のない逸品です。タイトルの通り、骨肉腫と白血病で2度も死に直面しているKEISUKE SAITOさんと、Shimon Hoshinoさんはサーフィンで死線をさまよったことがあるという、この二人の人生哲学が詰まっています。



Osteoleucoのインタビュー記事も公開されておりますので、あわせてぜひチェックしてみてください!



他にも触れたいアルバムはたくさんあるのですが、2022年MISATO賞のアルバム部門はこの方にしました。大石晴子さんの『脈光』です。2022年は個人的には番組もお休みをいただいたりと、自分の時間を持てていたというか、リラックスしたいとか内省的な時間を持ちたいときに、大石晴子さんを聴いて過ごしていました。生音と電子音のバランス、変則的な展開なのにフィットする言葉と音。さらに言葉を耳元でポトリポトリと落としてくれるような歌い方。秀逸でしたよね。日向文さんとか優河さんもとても良かったし、今年もソロのシンガーソングライターの活躍を楽しみにしています。ということで、まだお聴きでない方はアルバムを全部聴いてみてください。



大石晴子のインタビュー記事も公開されておりますので、あわせてぜひチェックしてみてください!



カンナ:ひさしぶりにMISATOさんの声を聞きましたけど、やっぱりいい声をしてますね。

金子:お元気そうで何よりです。

カンナ:そして大石晴子さんの声もとても良いですね。実は晴子ちゃんと呼べるぐらいの仲でして、本当に素晴らしいアーティストです。

金子:お!そうなんですね。僕はアルバム賞に優河さんを選びましたけど、女性のソロのアーティストという意味では、大石晴子さんも候補の一人でした。めちゃめちゃよかったですね。

カンナ:続いてシングル部門です。


MISATO賞シングル部門
MISATO:えー!シングルですか。二人とも絞り込めましたか?スーパーノアの「午前中のコップ」もよく聴いているんですよ。あとFunkindustryが念願のWezくんとコラボしたでしょ。なんだかんだでユアネスの「私の最後の日」も聴いていたし、さらに私の友人でもあるSIRUPがVivaOlaくんとコラボしまして。ちなみにSIRUPは2022年に「Superpower」という曲をリリースしているのですが、ミュージックビデオに私、友情出演しております。金髪で楽しそうに踊っているのが私、MISATOでございます。

一同:(笑)。



MISATO:どうぞそちらもご覧下さい。と宣伝も入れつつ、もちろんKurhausの「終わらない」も聴いていましたよ。

カンナ:ありがとうございます!

MISATO:本当に挙げ出したら「終わらない」、名曲だらけの2022年!

金子:上手いこと言うな~。



MISATO:そんな中でMISATO賞のシングル部門に選んだのは、sucolaの「愛はスクリーム」。ペンギンラッシュと女子会をしてほしい。場所は純喫茶でお願いします。洋楽と歌謡曲のあわせ技って相性いいですよね。2020年代の日本のチャートでもよく見かけるようになったなという印象です。女の情念、恨み節、悩み節は歌謡曲における十八番ですけど、ボーカルのオキツさんの声がメロウでシンデレラフィットなわけです。シティ・ポップやR&Bをふりかけているので、おどろおどろしくはないですよね。歌詞も「愛はスクリーム」は"愛は悲鳴"、"I Scream(私は叫ぶ)"、そしてスイーツの"アイスクリーム"とトリプルミーニング。ダブルミーニングの歌詞ってありますけど、トリプルはもはやすごいですよね。12月のリリースだったのですが、とにかく聴きごたえのある1曲。一気に追い抜いて2022年のシングル賞でございます。そして、そろそろ番組にも戻らせていただくので何卒よろしくお願いいたします。



カンナ:たしかにトリプルミーニングだったんですね。アイスクリームだけにサーティワン的な意味で、トリプルみたいなことも考えましたけど。

金子:そこも含まれているのかもしれない。

カンナ:かもしれないですね。

金子:そしてMISATOさんのコメント力の高さよ。

カンナ:「やっぱプロってこれか」と思い知らされましたね。

金子:あらゆる要素が詰め込まれていました(笑)。

カンナ:MISATOさんのお帰りをお待ちしております。


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
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FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。現在はお休み中のMISATOに替わり、サトーカンナがMCを務めている。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。

放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC
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金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

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サトーカンナ
ボーカル、コーラス、作詞、ナレーション、執筆など、声と言葉にかかわる幅広い活動を続ける。
バンド(Kurhaus、グッド・ライフ・フェロウズ)ではシンセサイザーやパッドの演奏も担当。
ウェブサイト / @milkcupcakes / @kannasat

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MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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