FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!OBAKE通信ほか全7作品&年始のスペシャル企画「2026年の活躍に期待、みさとと厚武の推し事」 -2026.1.10-
RADIO
2026.01.15
【読むラジオ】MC: Laura day romance アルバム「合歓る - bridges」リリース記念特別版!「Room H」-2026.1.14-
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。ユアネスの黒川侑司、VivaOla、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、Laura day romanceが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
井上:みなさんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"のDJを務めます、Laura day romanceのボーカル、井上花月と、
鈴木:ギターの鈴木迅と、
礒本:ドラムの礒本雄太です。
井上:2026年初めてのRoom"H"ということで、Room"H"初め。よろしくお願いします。
鈴木・礒本:よろしくお願いします。
鈴木:年越し、バタバタしてましたけど。
井上:カウントダウンライブとかね。
鈴木:ありがたいことに、東名阪いろいろ出させていただいて。楽しかったです。
井上:東名阪?
鈴木:東名阪で合ってるよね?
井上:滑舌が。
鈴木:え!?
礒本:そんなに悪くなかったよ。新年一発目の話題、滑舌(笑)。
鈴木:2026年は滑舌に気をつけていきたいところですけれど。
礒本:おお、もう今年の抱負を。
井上:私はそんなに休んだ感ないかも。
鈴木:本当?礒本君は休めました?
礒本:僕も比較的休みました。人生初のおせち作りとかしました。
井上:楽しいね〜。何作ったの?
鈴木:ミュージシャンなのか?
礒本:ミュージシャンですよ。ミュージシャンがおせち作ったっていいでしょう。定番ものから何から15品ぐらい作って。
井上:定番ものって何?
礒本:黒豆も煮たし、なますも作りました。
井上:卵?
礒本:卵も。あの甘いやつも作りました。数の子も漬けました。
鈴木:何してんねん、本当に(笑)。
礒本:年末ぐらい自由に過ごしたっていいでしょう〜。そのぐらいゆっくりはできました。
鈴木:おせちのメニューで好きなもの一個もないんだよね。
礒本:僕もそうだったのよ。年を重ねるにつれてその魅力に気づき始めて。「これってこういう風にみんな美味しいと思ってるんだ。」みたいな。
鈴木:なるほどね。
井上:おせちに入ってるもの全てが大好きすぎて。
鈴木:子供の頃から?
井上:ずっと。
礒本:また逆張ってますね(笑)。
井上:逆張りじゃないでしょ!?
礒本:井上さんはみんなが苦手とするものを好きという。
鈴木:飯に関しては逆張ってるというか、本当にそうなんだろうなとは思うけど、逆張ってると思われても仕方ない。
井上:逆張ってないです!
礒本:賛否分かれるもの全部好きよ。
井上:それ自分でプロフィールに書き始めた。「賛否の分かれるものが全部好き」。
鈴木:いいね!一般的に嫌いと思われるものじゃなくて、賛否の分かれるものというのはいいね。
礒本:早速番組始めていこうと思いますが、昨年のクリスマスイブにリリースされた我々のニューアルバムで、2部作となるサードアルバムの後編『合歓る - bridges』。みなさん、がっつり聴いてもらってますよね? 前回に引き続き、今回もアルバム全曲紹介のスペシャル企画ということで、今回は後半。アルバム6曲目からご紹介したいと思います。
鈴木:「肌と雨|skin and rain」という曲ですね。前回5曲目に出した「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はリード曲にもなりましたけど、「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はアルバムにおいて結構エモーションのピークというか。
井上:分かりやすいピークだよね。
鈴木:テンションも高く、勢いもあり、音数も多くみたいな。1個、極致の部分が出た後で、アルバムの流れ的にはちょっとクールダウンする場所みたいなのが欲しいということで、「肌と雨|skin and rain」という曲が置かれています。一般的に言うジャズテイストみたいな部分もありつつ、ジャズをかっこいいと思ってるけど、知ったかぶりとかではなく、自分らなりにやってみるみたいなのがテーマで。ドラムもそういうパターンで。
礒本:(ジャズは)全然文脈になかったからね。1ヶ月かそれ以上ぐらい、ジャズしか聴かない期間があって。ちゃんと勉強しないと怒られるじゃないけど、失礼に当たるみたいな。「ライター|lighter」の時のハウスの時と一緒だけど、作法だとかそういうものはきちんと大事にした上で自分なりに消化したいなという感じでやりました。
鈴木:ジャズって"手を出してみる"のバランスがすごく難しいジャンルですよね。昔、先輩のバンドとかが間奏とかでポンとジャズ展開みたいなのをやると、すごく萎えてたのよ。
礒本:そうね(笑)。
鈴木:「うわ、嫌だな」と思ってて(笑)。例えば、椎名林檎さんってそういうのを上手に織り込んでいるけど、そういうのの影響を受けた人がテキトーにやるのがすごく嫌で。かっこいいじゃん、やってみようぐらいのノリというか。そういうのは嫌だなと思っていたので。
礒本:難しいよね。
鈴木:(「肌と雨|skin and rain」は)すごく独自のバランスでできたなと思っています。ボーカルはどうですか?かなりいいテイクだと個人的には思うんですけど。
井上:1発目で「あ、いいやん」みたいになった思い出があるから、かなり歌いやすかった。
鈴木:昨日とかもリハでやってみて、「歌、いいじゃないですか」と思ってましたよ。
井上:何の遠慮もせず歌える曲なんだよね。
鈴木:ポンと張るし、エモいところはエモいし。
井上:静かなところは喋る感じで歌える曲なんだよね。
井上:改めまして、3rdアルバム完結おめでとう、私たち!
鈴木・礒本:おめでとうございます。
井上:何回祝ってもいいよね。
鈴木:大変でした。制作過程でそれぞれ考えていたことは?と台本にありますけれど。どんなこと考えてたっけ。そもそも考えてる余裕あったかな。
礒本:結構イレギュラーというか、それを今までの作品よりも受容できたじゃないけど、自分が思っているのとは違ったけどこれもこれでいいなとか。今までもそういう過程はあったんだけど、特に「肌と雨|skin and rain」の全然思った通りにできてないけど、意外といけてるとか。自分がこれをやってみたら、どうなるんだろうみたいな。そういう色はすごく強くなったよね。
鈴木:メンバー各々の自由度とか寛容度、それはジャッジが緩いとかではなくて、若ければ若いほど、歴が短ければ短いほど、自分は完璧にやりたいと思うというか、揺らぎみたいなのを許せなかったりするじゃない?そういうのが3枚目にしてやっと各自抜けてきたなという感じはありますよね。
井上:おじさん・おばさんになると、みんな人生楽しそうじゃん。いろんなことがどうでも良くなっていくとみんな言うんだけどさ、いい意味で自分に寛容になっていくというか遊びを持たせられるというか。それが音楽にも出始めてると思うと、人間ですねと思いました。
鈴木:いろいろどうでもよくなってくるっていうと。
井上:"どうでもいい"という言い方がちょっとあれだけど、色々許せるようになってくるのはリアルにそうじゃん?
鈴木:これもアリじゃん?とかね。全員でフォローするのやめて(笑)。
井上:でも私が早く年を重ねたい理由がそこにあって。楽しそうだなと思うんだよね。3rdアルバムはそういう部分が出せて本当によかったなと思います。
鈴木:ということを踏まえまして、7曲目「恋人へ|Koibitohe」ですけれど。「肌と雨|skin and rain」からシームレスにつながるような感じでアルバム内では作られていまして。「恋人へ|Koibitohe」はアルバムの中で一番よくできたなと思う曲でございます。
井上:めっちゃ人気曲だと思う。
鈴木:AメロBメロサビみたいなものは作ってあって、それを仕上げていく作業だったんですけど、なんて言えばいいんでしょうね、この魅力は。
井上:曲としてまず強いと思う。ポップだしキャッチーなんだけど、すぐ終わるところもいいし、結構面白いアレンジ。
鈴木:アイデアいっぱい入ってますよね。ドラムとかも普通ではないよ。
礒本:普通じゃないね。
鈴木:普通ではない曲しかないけれど。一個一個考えて選ばれてるような部分がありまして、具体的に言えば、ドラムと一緒に電子ドラムの刻みが鳴ってたり、電子ビートの刻みが鳴ってたり。
井上:何より歌詞じゃない?
鈴木:そうですね。アルバムの前編の内容とちゃんとリンクして、それを解決するような曲の歌詞になっているんですよね。
井上:他の曲より歌詞の物語性が出てるというか、すごくストーリーが見える曲だと思うから、わかりやすいという意味では、リスナーの心を一番最初に掴む曲じゃないかなと思います。
鈴木:"名前のつけられない関係"みたいなことをアルバム前編でいろいろ言ってましたけど、ここであえて「恋人へ」というタイトルにしたことにはちゃんと意味があって。"恋人"という言葉の定義さえも問いたいというか。恋愛をしなきゃいけないとかそういうことではなくて、「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」でもありましたけど、世界に恋をするとか、後の「orange and white|白と橙」にも出てきますけど、恋をする人間であることとか。そういうものを肯定的にあえて"恋人"という言葉で出すことによって描きたいというのがテーマとしてあって。この言い切りの感情みたいなのは後々の「後味悪いや|sour」とかにもつながってくるんだけど、登場人物が非常に主体的な言葉の選びをしていることがアルバムの中ですごく重要なことなんですよ。それを踏まえて歌詞とか読みつつ、聴いていただけたらと思います。
井上:さっきの解説が絶妙にピンときてないんですけど、もう一度言ってもらっていいですか(笑)?
鈴木:恋愛対象みたいなもの意味で"恋人"を指すと思うんですけど、別にそうある必要はないというか。
井上:言葉の定義の話ってこと?
鈴木:そうですね。恋愛感情を持つものというのはなんでもいいし、その恋愛感情というもの自体が何かに対してである必要があるのかというのもちょっとあって。恋をする人間へという読み方でもいいし、みたいな。
井上:恋をする人へってことね。
鈴木:そうそう。その柔軟さというか。
井上:"恋人"という言葉への再定義を問うている曲ということでよろしいでしょうか?
鈴木:再定義、うーん。あえてここをそういう言葉で行きたかったということでございます。じゃあ8曲目、「making a bridge|橋を架ける」。ピアノは僕が弾いてまして。礒本君はレコーディング不参加(笑)。
礒本:そうなんですよ!僕、この曲でなにもしてない。
鈴木:そうなんですよ。ドラムは鳴っているんですけど、リズムマシンで作ってて。
井上:そっか。あのめっちゃ変なリズムね。
礒本:お役御免になりまして(笑)。
鈴木:誤解(笑)。ベースも僕が弾いてて、すごく個人的な曲。個人的な曲にしたかったというのもあるんですけど、基本的にオケは僕が作っております。このアルバムで俺的には一番魂込めた曲というか。何ヶ月も前に"もう疲れたなぁ"と思っているときにテキトーにピアノを触っていたら出来た曲なんですけど。
井上・礒本:あはは(笑)。
井上:その感じ出てるよね。
鈴木:その感じ出てるよね?ぼーっと窓の外を眺めている感じが出てる曲だと思っていて。「making a bridge|橋を架ける」は本当に自分のキャリアの中でも"これを書けたからよかったな"と思う曲なんですよね。
井上:もう死んでもいい?
鈴木:死んでもよくないけど。でも、それぐらいの心持ちはあるよ(笑)。時々そう思う曲があって、前のアルバムだったら「渚で会いましょう|on the beach」とかもそうだし、1個前のアルバムだったら「wake up call | 待つ夜、巡る朝」とかね。"これ作れたら、もうよかったわ"と思うような曲というのはかなりあって。何よりエモく歌い上げていただいて。
井上:まさかのね。全然エモくならない予定だったのに。
礒本:そうなの?僕はよくわかんないです。
鈴木:あはは(笑)。いいじゃん。Red Hot Chili PeppersのChad Smithもそういうスタンスらしいよ。歌詞とか聞かないでってインタビュアーに言うらしいよ。俺はそれすごい好きだったの。
礒本:あはは(笑)。僕は歌詞もいろいろ読んだりして楽しませてもらってます。
井上:エモくならない予定だったんだけど、歌い始めたら、ちょっとエモくしたほうがいいのでは?という気持ちになってきちゃって。指示を無視して、割とエモく歌ってみたら、それが採用されました。
鈴木:そうなんですよ。僕とプロデューサーの人とで割と(意見)が分かれたというか。非常にエモーショナルに歌う方向が残っていますけど、僕のデモのイメージだと淡々と歌って、サウンドで厚みみたいなのが出て、終わっていく感じだったんだけど、井上花月という個がバンと立って、それに対してどう思う?みたいな感じになって。どっちがいいか最後まで悩んだんですけど。
井上:ブースで待ってる時間、めっちゃ長かったもん。
礒本:レコーディングブースで向こうで話し合ってるのは見えるんだけど、会話が聞こえないから、不安な気持ちになってくる。ちょっと笑ってるな?みたいな。悪口言われてるんじゃないかなみたいな。
井上:sumikaの片岡さんも全く同じこと言ってましたよ。
鈴木:そのレベルまで行ってもそうなんですよ。最終的にはここでドンと歌ってもらったのはすごくよかったなと思っています。
井上:ここが私的にアルバムのピークな気がしてるけど。
鈴木:そういう考え方もあるよね。〈すわろうの飛翔〉という歌詞があって、自分的には、「5-10-15 I swallowed|夢みる手前」の"swallowed"と韻を踏んでいるという裏話があるんですけど。
礒本:アルバムのピークに参加したかったなぁ〜。
鈴木:というわけで、聴いてみましょう。
鈴木:非常にいい曲でしたね。ここで個人的なモノローグみたいな部分が一個解決していくようなニュアンスがありますよね。続いて9曲目、「orange and white|白と橙」になりますけれど、これに関しては、アルバムの中で一番先にあった曲。本当にコロナ禍とかで作っていた曲なんですよ。
井上:めっちゃポップ。
鈴木:そうですよね。僕ってポップな時とポップじゃない時の差がすごいと思うんですけど、「orange and white|白と橙」は時期的には「fever」と同時に作業していた曲だったはず。あの時ってすごくキャッチーな曲とかポップな曲って多いじゃないですか。そういうのを書こうと思っていたんだけど、その時に出来た曲なんですよ。それがじっくり時間をかけてこういう形になったというのはまず嬉しかったですね。
井上:最後のラップパートは最近できた?
鈴木:超最近ですね。2番の<ゴミ回収の青が行く>も超最近。1コーラス目までがその時にできていて、歌詞とか2番の展開とかは後で詰めていった感じですね。最終的にはドラムも2個。
礒本:この曲すごいよね〜。ライブでどうしようかなと思いながら。後編全般に言えることだけど、ドラムが重なっているところが多いから、そこをライブで工夫するのが自分では楽しい作業というか。
井上:この世にドラムの同期を出すってあるの?
鈴木:ないんじゃない?でも、Radioheadの「There, There」という曲があって、ギター2人が太鼓を叩くのよ。サカナクションさんとかでもありますけど、その感じでやっても、おもろいんじゃない?
礒本:誰が叩くの?
鈴木:俺?
礒本:ギターどうすんの(笑)?
鈴木:小林。小林に全任せして。そこも一個、見どころになるというか。
礒本:実務的なNGは出そうだけど(笑)。
鈴木:井上さん的にはどうですか?
井上:2番までは今まで私たちがやってた系の曲じゃん?歌ったことある感じというか。そこまでは全然苦労しなかったけど、ラップパート、どうしようとめっちゃイメージして行ったんだけど、割とすぐ録れて。いけるやんと。それがすごく嬉しかった。
鈴木:あはは(笑)
礒本:ライブではどんな感じで歌うの?
井上:音源のまんまで歌おうと思ってる。
礒本:ラッパーみたいな歌い方しないの(笑)?身振り的な話でね。
井上:普通に。いつも通り。
礒本:もうちょっと乗っかってくれないと俺が怒られちゃうから(笑)。
井上:急にそこでラッパーになるの面白すぎない?それこそ怒られるでしょ。
鈴木:そこら辺も踏まえて聴いてみてください。
鈴木:9曲目「orange and white|白と橙」でした。いろんな要素ありますけど、大団円感みたいなのが、一旦ここで終わるという。
井上:ラップパートの歌詞がめっちゃ好きって話忘れてた。おじいちゃんが亡くなった時に書いたでしょ?
鈴木:あーはいはい!
井上:自分の身内の生死に関わることまでも歌詞にしていく迅君のミュージシャン魂を感じました。めっちゃいい歌詞。
鈴木:その時に改めて考えるみたいなことはやっぱりあって。それはしようというよりかは自分の中に残っていく影響の一つ。別にミュージシャン魂とかそういう高潔なものではなく、単純に感じたことが歌詞になってくる。
井上:めっちゃいい歌詞だよね。アートワークを作ってて思ったよ。
鈴木:最高と最低というか、表裏一体みたいなものがアルバムの根底にあるテーマの一つで、それを詰め込めるタイミングって言ったらあれだけど、「orange and white|白と橙」のラストのパートはそういうところがありますね。
井上:汚いとか悪いとされているもの、悲しいものとかの中に美しさを見出す系の歌詞がドーンとここに来るから。
鈴木:遠征とかで、四日市とかあそこら辺、夜通ったりするとめっちゃ綺麗なのよ。毎回いいなあと思っているんだけど、白昼だったら疎まれるものだったりするわけ。煙とか排気ガス、公害の象徴みたいな部分もあるから。一面的なものだけじゃなくて、全部ない交ぜになって世の中のものって存在してるから。
井上:多角的に見ようということですか。素晴らしい歌詞でした。
鈴木:最後「後味悪いや|sour」ですけれど、アルバムのラストに持ってくるのは当初考えてなくて、「orange and white|白と橙」で締めようと思ってたんですよ。でも、「orange and white|白と橙」って物語的にハッピーエンドっぽいというか。自分的には居心地悪くて。
井上:主人公と自分が近くなりすぎたって言ってなかった?
鈴木:そうなんですよ。リアルな歌詞とかリアルな感情を書こうと思っているうちに、主人公と自分が一体化していって、自分が物語の中にいるような気持ちになって。そうした時に書いてる自分のことが嫌で。物語の中にいる自分視点から自分を見た時に、「何をそんな綺麗事言ってんねん。」と。それって視聴者の人も持ちかねないというか、今って作家の人のリアルな手触りがないものって悪とされるというか。
井上:悪とはされないけど、みんなが興味あるのはそっちだよね。
鈴木:そう。そこの手触りみたいなのがないものは、作品として強度が違うと思っていて。ファンタジーにはファンタジーの良さがあるんですけど、それを自分の中で思って作った曲がこの「後味悪いや|sour」という曲でした。
井上:本当に迅君を10年ぐらい近くで見てるけどさ。
礒本:僕もですよ(笑)。
井上:私たち(迅君を)見てるけどさ、作るものがすごく変わってきてるよね。リアルなものにどんどんなってきてる。最初リアルじゃないなぁって思ってた。それが良さなんだろうなと思ってたんだけど、どんどんリアル寄りになってきていて、私はそれでちょっと歌いやすくなってるのも絶対ある。
鈴木:でも、「夜のジェットコースター」とかもいい曲だし。
井上:いい曲だよ!否定はしてないよ。
鈴木・礒本:あはは(笑)。
井上:ファンタジックだし、ある意味でリアルな部分もあるのかもしれないけど、だいぶ変わったよね。
鈴木:よく言われますよね。ファンの方とかに"こういう感じになるとは誰も予想してなかった"みたいなこと言われる。ライブに来てくれるお客さんがいるおかげなので。
井上:本当にいつもありがとうございます。
鈴木:礒本的にはどうですか?
礒本:アルバムにこの曲がある世界線とない世界線でスケール感が全然違うと思ってて。「後味悪いや|sour」で締めることによって、この後二人ってどうなるんだろうとか、決まった結末がないじゃないけど、聴く人、時間、場所によって全然違ってくる作品になったなと思います。そういう意味でアルバムの中でも一番ぐらい重要な立ち位置にいるんじゃないかなとは思ってます。
井上:MVもいいですしね。
礒本:すげえよかった。僕が見慣れないキャップを被るという(笑)。
鈴木:おもろいよね。
井上:今回初めてスタイリストの方にお願いしたじゃん。初めてでもないけど、がっつりあそこまで入れてもらったの久しぶりだったから、スタイリストさんの凄さを感じました。
礒本:俺って肩幅デカいじゃん。初めてスタイリストさんに付いてもらう時、井上さんが「礒やん、めっちゃ肩幅デカいんで気をつけてください。」と言って、スタイリストさんがめっちゃ警戒してたのよ。
鈴木:あはは(笑)
礒本:実際に会って、「はじめまして。今日お願いします。」の次の返しが、「あ、思ったより大丈夫ですね」。
鈴木:あはは(笑)おい!期待外れ。
井上:前々からやってくれてた仲良いスタイリストが礒やんのスタイリング組む時、毎回ものすごく苦労してるの見てたから、大変な印象だったの。
礒本:直接会ったことない人のハードルを上げて上げてだったから。俺もどんな衣装来るんだろうって。
鈴木:この気遣いマジでいらないよね(笑)。
礒本:一番最初に提案された服がもうダボダボで(笑)。誰用なんですかって。
井上:一応スリーサイズ送ってるんですけどね。
鈴木:アルバムの話が、気づいたら肩幅の話になりましたけど、最後にお送りしましょう。Laura day romanceで「後味悪いや|sour」。
Laura day romance「 恋人へ|Koibitohe」
Laura day romance「making a bridge|橋を架ける」
Laura day romance「orange and white|白と橙」
Laura day romance「後味悪いや|sour」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

黒川侑司(YOURNESS Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。最新シングル「眩」を6/20にリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。2024年7月17日には尾崎雄貴(Galileo Galilei / BBHF/ warbear)提供楽曲「夏の桜」をリリースした。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro

VivaOla
東京を拠点に活動するR&Bシンガー、ソングライター、プロデューサー。
洗練された音像、英語と日本語を織り交ぜた歌詞、唯一無二の歌声でオーディエンスを魅了する。
2020年にリリースしたミニアルバム『STRANDED』は、J-WAVE TOKYO HOT100にてトップ10入りを果たす。
翌年にstarRo,YonYon,ZINなど多彩なゲストと共に制作しリリースした1stフルアルバム『Juliet is the moon』は、「ロミオとジュリエット」を題材にしたコンセプチュアルな作品で、ストリーミングサービスのR&B チャートで1位を獲得し大きな話題を呼んだ。
2024年にはトラップ・ソウルに傾倒した内省的なムードを持つ2ndフルアルバム『APORIE VIVANT』をリリース。渋谷WWWX、大阪 yogibo HOLY MOUNTAINでリリースを記念した東阪ワンマンライブを開催し、大盛況に終わる。
同年Rolling Stoneの「Future of Music」日本代表25組へ選出。2025年には新章の幕開けとなるEP『TWOTONE』をリリース。
アメリカ・SXSWを筆頭に、台湾やシンガポール、イギリスのThe Great Escapeなど海外の数々のフェスにも出演し、アジアを代表するアーティストとして注目され始めている。
オフィシャルサイト/ @viva0la/ @viva0la

Laura day romance
国内外のミュージックラバーにファンを広げる日本のバンド。
鈴木迅が作り出す幅広い音楽性の楽曲と、井上花月の世界観のあるヴォーカル、
タイトさと柔軟さを兼ね備えたリズムを刻む礒本雄太のドラミング、
そしてそれらを表現するためのベストな形でジョインするサポートメンバー達。
2023年初頭には「関ジャム 完全燃 SHOW( テレビ朝日 )」 で川谷絵音氏が選ぶ 2023 年のマイベスト 10 曲の第三位に「sweet vertigo」が選出され、大きく注目を集め始めている。
2025年2月には、前後編を合わせて一つの作品となる3rdフルアルバムの前編にあたる、『合歓る - walls』(読み:ネムル ウォールズ)をリリース。
後編となる、『合歓る - bridges』(読み:ネムル ブリッジズ)も12月24日にリリースされる。2025年10月には全国6都市でLaura day romance tour 2025 a perfect reviewを開催した。
オフィシャルサイト/ @lauradayromance / @lauradayromance
今週のMCは、Laura day romanceが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
井上:みなさんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"のDJを務めます、Laura day romanceのボーカル、井上花月と、
鈴木:ギターの鈴木迅と、
礒本:ドラムの礒本雄太です。
井上:2026年初めてのRoom"H"ということで、Room"H"初め。よろしくお願いします。
鈴木・礒本:よろしくお願いします。
鈴木:年越し、バタバタしてましたけど。
井上:カウントダウンライブとかね。
鈴木:ありがたいことに、東名阪いろいろ出させていただいて。楽しかったです。
井上:東名阪?
鈴木:東名阪で合ってるよね?
井上:滑舌が。
鈴木:え!?
礒本:そんなに悪くなかったよ。新年一発目の話題、滑舌(笑)。
鈴木:2026年は滑舌に気をつけていきたいところですけれど。
礒本:おお、もう今年の抱負を。
井上:私はそんなに休んだ感ないかも。
鈴木:本当?礒本君は休めました?
礒本:僕も比較的休みました。人生初のおせち作りとかしました。
井上:楽しいね〜。何作ったの?
鈴木:ミュージシャンなのか?
礒本:ミュージシャンですよ。ミュージシャンがおせち作ったっていいでしょう。定番ものから何から15品ぐらい作って。
井上:定番ものって何?
礒本:黒豆も煮たし、なますも作りました。
井上:卵?
礒本:卵も。あの甘いやつも作りました。数の子も漬けました。
鈴木:何してんねん、本当に(笑)。
礒本:年末ぐらい自由に過ごしたっていいでしょう〜。そのぐらいゆっくりはできました。
鈴木:おせちのメニューで好きなもの一個もないんだよね。
礒本:僕もそうだったのよ。年を重ねるにつれてその魅力に気づき始めて。「これってこういう風にみんな美味しいと思ってるんだ。」みたいな。
鈴木:なるほどね。
井上:おせちに入ってるもの全てが大好きすぎて。
鈴木:子供の頃から?
井上:ずっと。
礒本:また逆張ってますね(笑)。
井上:逆張りじゃないでしょ!?
礒本:井上さんはみんなが苦手とするものを好きという。
鈴木:飯に関しては逆張ってるというか、本当にそうなんだろうなとは思うけど、逆張ってると思われても仕方ない。
井上:逆張ってないです!
礒本:賛否分かれるもの全部好きよ。
井上:それ自分でプロフィールに書き始めた。「賛否の分かれるものが全部好き」。
鈴木:いいね!一般的に嫌いと思われるものじゃなくて、賛否の分かれるものというのはいいね。
礒本:早速番組始めていこうと思いますが、昨年のクリスマスイブにリリースされた我々のニューアルバムで、2部作となるサードアルバムの後編『合歓る - bridges』。みなさん、がっつり聴いてもらってますよね? 前回に引き続き、今回もアルバム全曲紹介のスペシャル企画ということで、今回は後半。アルバム6曲目からご紹介したいと思います。
鈴木:「肌と雨|skin and rain」という曲ですね。前回5曲目に出した「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はリード曲にもなりましたけど、「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はアルバムにおいて結構エモーションのピークというか。
井上:分かりやすいピークだよね。
鈴木:テンションも高く、勢いもあり、音数も多くみたいな。1個、極致の部分が出た後で、アルバムの流れ的にはちょっとクールダウンする場所みたいなのが欲しいということで、「肌と雨|skin and rain」という曲が置かれています。一般的に言うジャズテイストみたいな部分もありつつ、ジャズをかっこいいと思ってるけど、知ったかぶりとかではなく、自分らなりにやってみるみたいなのがテーマで。ドラムもそういうパターンで。
礒本:(ジャズは)全然文脈になかったからね。1ヶ月かそれ以上ぐらい、ジャズしか聴かない期間があって。ちゃんと勉強しないと怒られるじゃないけど、失礼に当たるみたいな。「ライター|lighter」の時のハウスの時と一緒だけど、作法だとかそういうものはきちんと大事にした上で自分なりに消化したいなという感じでやりました。
鈴木:ジャズって"手を出してみる"のバランスがすごく難しいジャンルですよね。昔、先輩のバンドとかが間奏とかでポンとジャズ展開みたいなのをやると、すごく萎えてたのよ。
礒本:そうね(笑)。
鈴木:「うわ、嫌だな」と思ってて(笑)。例えば、椎名林檎さんってそういうのを上手に織り込んでいるけど、そういうのの影響を受けた人がテキトーにやるのがすごく嫌で。かっこいいじゃん、やってみようぐらいのノリというか。そういうのは嫌だなと思っていたので。
礒本:難しいよね。
鈴木:(「肌と雨|skin and rain」は)すごく独自のバランスでできたなと思っています。ボーカルはどうですか?かなりいいテイクだと個人的には思うんですけど。
井上:1発目で「あ、いいやん」みたいになった思い出があるから、かなり歌いやすかった。
鈴木:昨日とかもリハでやってみて、「歌、いいじゃないですか」と思ってましたよ。
井上:何の遠慮もせず歌える曲なんだよね。
鈴木:ポンと張るし、エモいところはエモいし。
井上:静かなところは喋る感じで歌える曲なんだよね。
井上:改めまして、3rdアルバム完結おめでとう、私たち!
鈴木・礒本:おめでとうございます。
井上:何回祝ってもいいよね。
鈴木:大変でした。制作過程でそれぞれ考えていたことは?と台本にありますけれど。どんなこと考えてたっけ。そもそも考えてる余裕あったかな。
礒本:結構イレギュラーというか、それを今までの作品よりも受容できたじゃないけど、自分が思っているのとは違ったけどこれもこれでいいなとか。今までもそういう過程はあったんだけど、特に「肌と雨|skin and rain」の全然思った通りにできてないけど、意外といけてるとか。自分がこれをやってみたら、どうなるんだろうみたいな。そういう色はすごく強くなったよね。
鈴木:メンバー各々の自由度とか寛容度、それはジャッジが緩いとかではなくて、若ければ若いほど、歴が短ければ短いほど、自分は完璧にやりたいと思うというか、揺らぎみたいなのを許せなかったりするじゃない?そういうのが3枚目にしてやっと各自抜けてきたなという感じはありますよね。
井上:おじさん・おばさんになると、みんな人生楽しそうじゃん。いろんなことがどうでも良くなっていくとみんな言うんだけどさ、いい意味で自分に寛容になっていくというか遊びを持たせられるというか。それが音楽にも出始めてると思うと、人間ですねと思いました。
鈴木:いろいろどうでもよくなってくるっていうと。
井上:"どうでもいい"という言い方がちょっとあれだけど、色々許せるようになってくるのはリアルにそうじゃん?
鈴木:これもアリじゃん?とかね。全員でフォローするのやめて(笑)。
井上:でも私が早く年を重ねたい理由がそこにあって。楽しそうだなと思うんだよね。3rdアルバムはそういう部分が出せて本当によかったなと思います。
鈴木:ということを踏まえまして、7曲目「恋人へ|Koibitohe」ですけれど。「肌と雨|skin and rain」からシームレスにつながるような感じでアルバム内では作られていまして。「恋人へ|Koibitohe」はアルバムの中で一番よくできたなと思う曲でございます。
井上:めっちゃ人気曲だと思う。
鈴木:AメロBメロサビみたいなものは作ってあって、それを仕上げていく作業だったんですけど、なんて言えばいいんでしょうね、この魅力は。
井上:曲としてまず強いと思う。ポップだしキャッチーなんだけど、すぐ終わるところもいいし、結構面白いアレンジ。
鈴木:アイデアいっぱい入ってますよね。ドラムとかも普通ではないよ。
礒本:普通じゃないね。
鈴木:普通ではない曲しかないけれど。一個一個考えて選ばれてるような部分がありまして、具体的に言えば、ドラムと一緒に電子ドラムの刻みが鳴ってたり、電子ビートの刻みが鳴ってたり。
井上:何より歌詞じゃない?
鈴木:そうですね。アルバムの前編の内容とちゃんとリンクして、それを解決するような曲の歌詞になっているんですよね。
井上:他の曲より歌詞の物語性が出てるというか、すごくストーリーが見える曲だと思うから、わかりやすいという意味では、リスナーの心を一番最初に掴む曲じゃないかなと思います。
鈴木:"名前のつけられない関係"みたいなことをアルバム前編でいろいろ言ってましたけど、ここであえて「恋人へ」というタイトルにしたことにはちゃんと意味があって。"恋人"という言葉の定義さえも問いたいというか。恋愛をしなきゃいけないとかそういうことではなくて、「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」でもありましたけど、世界に恋をするとか、後の「orange and white|白と橙」にも出てきますけど、恋をする人間であることとか。そういうものを肯定的にあえて"恋人"という言葉で出すことによって描きたいというのがテーマとしてあって。この言い切りの感情みたいなのは後々の「後味悪いや|sour」とかにもつながってくるんだけど、登場人物が非常に主体的な言葉の選びをしていることがアルバムの中ですごく重要なことなんですよ。それを踏まえて歌詞とか読みつつ、聴いていただけたらと思います。
井上:さっきの解説が絶妙にピンときてないんですけど、もう一度言ってもらっていいですか(笑)?
鈴木:恋愛対象みたいなもの意味で"恋人"を指すと思うんですけど、別にそうある必要はないというか。
井上:言葉の定義の話ってこと?
鈴木:そうですね。恋愛感情を持つものというのはなんでもいいし、その恋愛感情というもの自体が何かに対してである必要があるのかというのもちょっとあって。恋をする人間へという読み方でもいいし、みたいな。
井上:恋をする人へってことね。
鈴木:そうそう。その柔軟さというか。
井上:"恋人"という言葉への再定義を問うている曲ということでよろしいでしょうか?
鈴木:再定義、うーん。あえてここをそういう言葉で行きたかったということでございます。じゃあ8曲目、「making a bridge|橋を架ける」。ピアノは僕が弾いてまして。礒本君はレコーディング不参加(笑)。
礒本:そうなんですよ!僕、この曲でなにもしてない。
鈴木:そうなんですよ。ドラムは鳴っているんですけど、リズムマシンで作ってて。
井上:そっか。あのめっちゃ変なリズムね。
礒本:お役御免になりまして(笑)。
鈴木:誤解(笑)。ベースも僕が弾いてて、すごく個人的な曲。個人的な曲にしたかったというのもあるんですけど、基本的にオケは僕が作っております。このアルバムで俺的には一番魂込めた曲というか。何ヶ月も前に"もう疲れたなぁ"と思っているときにテキトーにピアノを触っていたら出来た曲なんですけど。
井上・礒本:あはは(笑)。
井上:その感じ出てるよね。
鈴木:その感じ出てるよね?ぼーっと窓の外を眺めている感じが出てる曲だと思っていて。「making a bridge|橋を架ける」は本当に自分のキャリアの中でも"これを書けたからよかったな"と思う曲なんですよね。
井上:もう死んでもいい?
鈴木:死んでもよくないけど。でも、それぐらいの心持ちはあるよ(笑)。時々そう思う曲があって、前のアルバムだったら「渚で会いましょう|on the beach」とかもそうだし、1個前のアルバムだったら「wake up call | 待つ夜、巡る朝」とかね。"これ作れたら、もうよかったわ"と思うような曲というのはかなりあって。何よりエモく歌い上げていただいて。
井上:まさかのね。全然エモくならない予定だったのに。
礒本:そうなの?僕はよくわかんないです。
鈴木:あはは(笑)。いいじゃん。Red Hot Chili PeppersのChad Smithもそういうスタンスらしいよ。歌詞とか聞かないでってインタビュアーに言うらしいよ。俺はそれすごい好きだったの。
礒本:あはは(笑)。僕は歌詞もいろいろ読んだりして楽しませてもらってます。
井上:エモくならない予定だったんだけど、歌い始めたら、ちょっとエモくしたほうがいいのでは?という気持ちになってきちゃって。指示を無視して、割とエモく歌ってみたら、それが採用されました。
鈴木:そうなんですよ。僕とプロデューサーの人とで割と(意見)が分かれたというか。非常にエモーショナルに歌う方向が残っていますけど、僕のデモのイメージだと淡々と歌って、サウンドで厚みみたいなのが出て、終わっていく感じだったんだけど、井上花月という個がバンと立って、それに対してどう思う?みたいな感じになって。どっちがいいか最後まで悩んだんですけど。
井上:ブースで待ってる時間、めっちゃ長かったもん。
礒本:レコーディングブースで向こうで話し合ってるのは見えるんだけど、会話が聞こえないから、不安な気持ちになってくる。ちょっと笑ってるな?みたいな。悪口言われてるんじゃないかなみたいな。
井上:sumikaの片岡さんも全く同じこと言ってましたよ。
鈴木:そのレベルまで行ってもそうなんですよ。最終的にはここでドンと歌ってもらったのはすごくよかったなと思っています。
井上:ここが私的にアルバムのピークな気がしてるけど。
鈴木:そういう考え方もあるよね。〈すわろうの飛翔〉という歌詞があって、自分的には、「5-10-15 I swallowed|夢みる手前」の"swallowed"と韻を踏んでいるという裏話があるんですけど。
礒本:アルバムのピークに参加したかったなぁ〜。
鈴木:というわけで、聴いてみましょう。
鈴木:非常にいい曲でしたね。ここで個人的なモノローグみたいな部分が一個解決していくようなニュアンスがありますよね。続いて9曲目、「orange and white|白と橙」になりますけれど、これに関しては、アルバムの中で一番先にあった曲。本当にコロナ禍とかで作っていた曲なんですよ。
井上:めっちゃポップ。
鈴木:そうですよね。僕ってポップな時とポップじゃない時の差がすごいと思うんですけど、「orange and white|白と橙」は時期的には「fever」と同時に作業していた曲だったはず。あの時ってすごくキャッチーな曲とかポップな曲って多いじゃないですか。そういうのを書こうと思っていたんだけど、その時に出来た曲なんですよ。それがじっくり時間をかけてこういう形になったというのはまず嬉しかったですね。
井上:最後のラップパートは最近できた?
鈴木:超最近ですね。2番の<ゴミ回収の青が行く>も超最近。1コーラス目までがその時にできていて、歌詞とか2番の展開とかは後で詰めていった感じですね。最終的にはドラムも2個。
礒本:この曲すごいよね〜。ライブでどうしようかなと思いながら。後編全般に言えることだけど、ドラムが重なっているところが多いから、そこをライブで工夫するのが自分では楽しい作業というか。
井上:この世にドラムの同期を出すってあるの?
鈴木:ないんじゃない?でも、Radioheadの「There, There」という曲があって、ギター2人が太鼓を叩くのよ。サカナクションさんとかでもありますけど、その感じでやっても、おもろいんじゃない?
礒本:誰が叩くの?
鈴木:俺?
礒本:ギターどうすんの(笑)?
鈴木:小林。小林に全任せして。そこも一個、見どころになるというか。
礒本:実務的なNGは出そうだけど(笑)。
鈴木:井上さん的にはどうですか?
井上:2番までは今まで私たちがやってた系の曲じゃん?歌ったことある感じというか。そこまでは全然苦労しなかったけど、ラップパート、どうしようとめっちゃイメージして行ったんだけど、割とすぐ録れて。いけるやんと。それがすごく嬉しかった。
鈴木:あはは(笑)
礒本:ライブではどんな感じで歌うの?
井上:音源のまんまで歌おうと思ってる。
礒本:ラッパーみたいな歌い方しないの(笑)?身振り的な話でね。
井上:普通に。いつも通り。
礒本:もうちょっと乗っかってくれないと俺が怒られちゃうから(笑)。
井上:急にそこでラッパーになるの面白すぎない?それこそ怒られるでしょ。
鈴木:そこら辺も踏まえて聴いてみてください。
鈴木:9曲目「orange and white|白と橙」でした。いろんな要素ありますけど、大団円感みたいなのが、一旦ここで終わるという。
井上:ラップパートの歌詞がめっちゃ好きって話忘れてた。おじいちゃんが亡くなった時に書いたでしょ?
鈴木:あーはいはい!
井上:自分の身内の生死に関わることまでも歌詞にしていく迅君のミュージシャン魂を感じました。めっちゃいい歌詞。
鈴木:その時に改めて考えるみたいなことはやっぱりあって。それはしようというよりかは自分の中に残っていく影響の一つ。別にミュージシャン魂とかそういう高潔なものではなく、単純に感じたことが歌詞になってくる。
井上:めっちゃいい歌詞だよね。アートワークを作ってて思ったよ。
鈴木:最高と最低というか、表裏一体みたいなものがアルバムの根底にあるテーマの一つで、それを詰め込めるタイミングって言ったらあれだけど、「orange and white|白と橙」のラストのパートはそういうところがありますね。
井上:汚いとか悪いとされているもの、悲しいものとかの中に美しさを見出す系の歌詞がドーンとここに来るから。
鈴木:遠征とかで、四日市とかあそこら辺、夜通ったりするとめっちゃ綺麗なのよ。毎回いいなあと思っているんだけど、白昼だったら疎まれるものだったりするわけ。煙とか排気ガス、公害の象徴みたいな部分もあるから。一面的なものだけじゃなくて、全部ない交ぜになって世の中のものって存在してるから。
井上:多角的に見ようということですか。素晴らしい歌詞でした。
鈴木:最後「後味悪いや|sour」ですけれど、アルバムのラストに持ってくるのは当初考えてなくて、「orange and white|白と橙」で締めようと思ってたんですよ。でも、「orange and white|白と橙」って物語的にハッピーエンドっぽいというか。自分的には居心地悪くて。
井上:主人公と自分が近くなりすぎたって言ってなかった?
鈴木:そうなんですよ。リアルな歌詞とかリアルな感情を書こうと思っているうちに、主人公と自分が一体化していって、自分が物語の中にいるような気持ちになって。そうした時に書いてる自分のことが嫌で。物語の中にいる自分視点から自分を見た時に、「何をそんな綺麗事言ってんねん。」と。それって視聴者の人も持ちかねないというか、今って作家の人のリアルな手触りがないものって悪とされるというか。
井上:悪とはされないけど、みんなが興味あるのはそっちだよね。
鈴木:そう。そこの手触りみたいなのがないものは、作品として強度が違うと思っていて。ファンタジーにはファンタジーの良さがあるんですけど、それを自分の中で思って作った曲がこの「後味悪いや|sour」という曲でした。
井上:本当に迅君を10年ぐらい近くで見てるけどさ。
礒本:僕もですよ(笑)。
井上:私たち(迅君を)見てるけどさ、作るものがすごく変わってきてるよね。リアルなものにどんどんなってきてる。最初リアルじゃないなぁって思ってた。それが良さなんだろうなと思ってたんだけど、どんどんリアル寄りになってきていて、私はそれでちょっと歌いやすくなってるのも絶対ある。
鈴木:でも、「夜のジェットコースター」とかもいい曲だし。
井上:いい曲だよ!否定はしてないよ。
鈴木・礒本:あはは(笑)。
井上:ファンタジックだし、ある意味でリアルな部分もあるのかもしれないけど、だいぶ変わったよね。
鈴木:よく言われますよね。ファンの方とかに"こういう感じになるとは誰も予想してなかった"みたいなこと言われる。ライブに来てくれるお客さんがいるおかげなので。
井上:本当にいつもありがとうございます。
鈴木:礒本的にはどうですか?
礒本:アルバムにこの曲がある世界線とない世界線でスケール感が全然違うと思ってて。「後味悪いや|sour」で締めることによって、この後二人ってどうなるんだろうとか、決まった結末がないじゃないけど、聴く人、時間、場所によって全然違ってくる作品になったなと思います。そういう意味でアルバムの中でも一番ぐらい重要な立ち位置にいるんじゃないかなとは思ってます。
井上:MVもいいですしね。
礒本:すげえよかった。僕が見慣れないキャップを被るという(笑)。
鈴木:おもろいよね。
井上:今回初めてスタイリストの方にお願いしたじゃん。初めてでもないけど、がっつりあそこまで入れてもらったの久しぶりだったから、スタイリストさんの凄さを感じました。
礒本:俺って肩幅デカいじゃん。初めてスタイリストさんに付いてもらう時、井上さんが「礒やん、めっちゃ肩幅デカいんで気をつけてください。」と言って、スタイリストさんがめっちゃ警戒してたのよ。
鈴木:あはは(笑)
礒本:実際に会って、「はじめまして。今日お願いします。」の次の返しが、「あ、思ったより大丈夫ですね」。
鈴木:あはは(笑)おい!期待外れ。
井上:前々からやってくれてた仲良いスタイリストが礒やんのスタイリング組む時、毎回ものすごく苦労してるの見てたから、大変な印象だったの。
礒本:直接会ったことない人のハードルを上げて上げてだったから。俺もどんな衣装来るんだろうって。
鈴木:この気遣いマジでいらないよね(笑)。
礒本:一番最初に提案された服がもうダボダボで(笑)。誰用なんですかって。
井上:一応スリーサイズ送ってるんですけどね。
鈴木:アルバムの話が、気づいたら肩幅の話になりましたけど、最後にお送りしましょう。Laura day romanceで「後味悪いや|sour」。
2026年1月14日オンエア曲
Laura day romance「肌と雨|skin and rain」Laura day romance「 恋人へ|Koibitohe」
Laura day romance「making a bridge|橋を架ける」
Laura day romance「orange and white|白と橙」
Laura day romance「後味悪いや|sour」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、VivaOla、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC

黒川侑司(YOURNESS Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。最新シングル「眩」を6/20にリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。2024年7月17日には尾崎雄貴(Galileo Galilei / BBHF/ warbear)提供楽曲「夏の桜」をリリースした。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro

VivaOla
東京を拠点に活動するR&Bシンガー、ソングライター、プロデューサー。
洗練された音像、英語と日本語を織り交ぜた歌詞、唯一無二の歌声でオーディエンスを魅了する。
2020年にリリースしたミニアルバム『STRANDED』は、J-WAVE TOKYO HOT100にてトップ10入りを果たす。
翌年にstarRo,YonYon,ZINなど多彩なゲストと共に制作しリリースした1stフルアルバム『Juliet is the moon』は、「ロミオとジュリエット」を題材にしたコンセプチュアルな作品で、ストリーミングサービスのR&B チャートで1位を獲得し大きな話題を呼んだ。
2024年にはトラップ・ソウルに傾倒した内省的なムードを持つ2ndフルアルバム『APORIE VIVANT』をリリース。渋谷WWWX、大阪 yogibo HOLY MOUNTAINでリリースを記念した東阪ワンマンライブを開催し、大盛況に終わる。
同年Rolling Stoneの「Future of Music」日本代表25組へ選出。2025年には新章の幕開けとなるEP『TWOTONE』をリリース。
アメリカ・SXSWを筆頭に、台湾やシンガポール、イギリスのThe Great Escapeなど海外の数々のフェスにも出演し、アジアを代表するアーティストとして注目され始めている。
オフィシャルサイト/ @viva0la/ @viva0la

Laura day romance
国内外のミュージックラバーにファンを広げる日本のバンド。
鈴木迅が作り出す幅広い音楽性の楽曲と、井上花月の世界観のあるヴォーカル、
タイトさと柔軟さを兼ね備えたリズムを刻む礒本雄太のドラミング、
そしてそれらを表現するためのベストな形でジョインするサポートメンバー達。
2023年初頭には「関ジャム 完全燃 SHOW( テレビ朝日 )」 で川谷絵音氏が選ぶ 2023 年のマイベスト 10 曲の第三位に「sweet vertigo」が選出され、大きく注目を集め始めている。
2025年2月には、前後編を合わせて一つの作品となる3rdフルアルバムの前編にあたる、『合歓る - walls』(読み:ネムル ウォールズ)をリリース。
後編となる、『合歓る - bridges』(読み:ネムル ブリッジズ)も12月24日にリリースされる。2025年10月には全国6都市でLaura day romance tour 2025 a perfect reviewを開催した。
オフィシャルサイト/ @lauradayromance / @lauradayromance




