Wez Atlas×Yoshi T. サードカルチャーキッズの二人が繋ぐ「東京とNYC」、そして彼らが築く新世代ヒップホップ
INTERVIEW
2025.12.26
Laura day romanceが前後編の大作を通して描き切った物語とは?『合歓る - bridges』3人全員インタビュー

出来上がった先、リリースした先は混沌としたものになればいい(鈴木)
─最初にアルバム前後編に渡る"とある二人とそれを取り巻く色々と様々"を"描き切った"現時点での思いを聞かせてください。
鈴木迅(G・Cho):曲作りの作業をしていく中で自分の手に負えないもの、というか、作品においての自分の意図はもちろん入っているけれど、出来上がった先、リリースしてから先は混沌としたものになればいいなと思っていて。"スケールの大きいもの"という意味で。それは達成できたかなって感じています。個々の楽曲がどういう力を持つものになるのかは、それこそ色んな人に聴いてもらって、ライブでも演奏してから把握できると思ってますけど。
─かっちゃん(井上)には"とある二人とそれを取り巻く色々と様々"を"語り終えた"現時点での思いを伺いたいです。
井上花月(Vo):前後編で全20曲あったんですけど、でも私が歌ったことはこの二人の世界の中の一部というか、様々に張り巡らされているロープのうちの細長い1本を歌っている感じのイメージで。20曲を最後まで歌い切ってみて、この二人の気持ちにはもっと色々な面があって、もっと複雑に絡み合ってて、もっと多面的で...。だから自分が歌では表現していない部分の奥行きみたいなものさえ感じさせてくれるような作品に仕上がったと思ってます。音楽面でいえば、今までやらなかった自由度の高い歌い方をしてみたり。そういうチャレンジングなこともたくさん詰まっている作品ですね。
─自由度高めの歌い方で臨んだ楽曲はアルバムでいうとどの辺ですか?
井上:(『合歓る-bridges』の)「肌と雨|skin and rain」から「後味悪いや|sour」までの5曲に関しては、そういうシーンが結構入ってると思います。
─先程の細長い1本っていうのは、作品で語られる二人の物語に本当はもっと様々な場面があって、そちらを共にした井上花月個人からの視点での表現、ということなのでしょうか?
井上:それもそうですし、個人と、語り部的な視点と、物語の主人公や物語の中の人の視点という3つの視点があって、楽曲によってその割合を変えていく表現をしてるような気がするんですよね。大きな川を流れているような、壮大な二人の世界があって、その場面場面を切り取って歌っている感じがしてて。

─今の話、迅くんも頷きながら聞いてましたね。
鈴木:壮大な物語をシーン毎に楽曲化していった感じなんですよね。ずっと同じ時間軸のドラマじゃなくて、過去に急に行ったり、現在に戻ってきたりする。海外ドラマや国内のドラマでも沢山あると思うんですけど、そういうイメージ。曲順と時間軸は必ずしもリンクしていなんですよね。曲によっては時間が飛ぶこともあるので。それぞれの場面を切り取った楽曲群が並んでいます。
─礒本くんは先日のインタビューで"舞台装置"と自分の役割を話してくれていましたけれど、 "とある二人とそれを取り巻く色々と様々"を"彩り終えた"現時点での思いはいかがですか。
礒本雄太(Dr):楽曲制作というところにおいての僕は脇役寄りなので、"舞台装置"っていう発言に繋がったと思っているんですよね。作詞作曲は迅で歌っているのはかっちゃんだから、物語の根幹に僕の視点は入ってない。だから脇役として舞台装置として、二人の物語の世界に彩りや色付けをしているんですけれども。二人の物語なんだけどそこには多面的な要素があって、そこにリスナーの感情も入ってくるわけじゃないですか。だからこの物語もその時々によって見え方感じ方は変わってくると思ってて、10年後20年後に聴き返す毎に違う印象があるだろうし、何度でも聴ける作品になったんじゃないかなって思ってます。あと現時点で言えるのは、何よりもこの作品を通して自分の中に変化を感じるというか。そういう風にさせてくれた2部作だったなっていう実感があって。
─その変化とは?
礒本:プレイヤー視点で言うと、自分の中になかった文脈を取り入れて今回の楽曲に落とし込もうという意識は過去作と比べてより強くなっているんですよね。そこで感じる新しい価値観だとか世界が自分を変えたのかな。普段生きてるとやっぱり馴染みのいいものばかりに触れると思うんですよ。でもこの作品を制作する上で、馴染みのないものや、普段だったら苦手だと思ってしまうものにすら積極的に触れていった気がしていて。何を聴くだとか誰を聴くだとかそういったリスナー視点においても、本作の前後でそのスタンスは自分の中で変わったなという印象です。バンドとしてこんなことをやってみたいっていう要望に応えたい、応えようという意識がより強くなったというか、それが全てだと思えるところまで自分を持ってこれたかな、と。
─ドラマー視点で言うと、本作にはいわゆる"ドン・パン・ド・ド・パン"といったエイトビートがほぼ出てこないんですよね。これはもう、凄いことだぞと(笑)。
礒本:迅が大元のドラムパターンを作ってきて「これは人力でいけるんですか?」と。でもその「いけるんですか」に対して「いけませんでした」はナシなんですよ(笑)。「時間はあるからいけると思うんですけど」ってことなんですよね。それが僕らのあいだでは普通になってるので。「これをやれ!」みたいに高圧的にいわれるとかは全くないんですけど。まあ礒本ならやるでしょうみたいな会話ぐらいしかしないんですよね(笑)。
─作品についてインタビューなどで聞かれて、語って、お互いに改めて気づいたこと、"こんなふうに考えてたんだ"という発見はありましたか?
礒本:前編は二人の間の関係性が見えるような作品である一方で、後編は二人が一人の人間としての自己へ向かっていく内省の作品という印象が自分の中ではあって。でもこれは以前のインタビューでもお話した通り、メンバー間で答え合わせをしない状態で来てるので、なんとなく自分がそんなふうに思ってても、インタビューで迅の話を改めて聞くと、"ここに感じた印象は合ってたんだ"とか、"ここってこうやって言葉で表現できるんだ"みたいなところは結構ありました。後編の話だと「orange and white|白と橙」で一旦テーマとしては区切りがついてる、みたいなことを迅が言ってて、"ああ、そうなんだ"と思いながら聞いてましたね。

─迅くんはいかがですか。
鈴木:いつもかっちゃんは「曲中の登場人物や出来事に完全に入りこまず、一定の距離を保った状態で歌ってる」というようなことを言ってて。でもさっき「自分の中で自由度を持って歌えたのがアルバム後半から」という話を聞いて、ストーリーにかっちゃんも微妙にリンクしてくれてたんだというのは思いましたね。そこがリンクしているのは無意識にしても意識的にしても凄くいいことだなというか、作者的にはありがたいというか。ストーリーラインとパフォーマーがリンクしているっていうのは凄く素晴らしいことだなと思って、安心しました。ストーリーラインの共有を明確にはしていない中でも、楽曲が持つ温度感でメンバー間でも互いに照準が定まってるんだなって感じますね。
─「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」以降に混沌としていた世界から二人が自立して、ある意味では青春の終わりを迎えることを示されているのかなと思いながら聴いていました。
井上:時間軸も場面も行ったり来たりしてるし、どこまでが過去でどこまでが現在なのかも分からない中での二人の旅のようなものが「恋人へ|Koibitoe」で唐突に終わって、「making a bridge|橋を架ける」で現実に帰ってくる感じは自分でも分かっているつもりだったのですが、迅くん本人の口から聞けて、"ああ、やっぱりそういうことだったんですね"という気持ちになりました。あとは、「恋人へ|Koibitoe」以降の歌詞がよりリアルというか、手触りがすごく近しいというか、自分の感情が入りやすいものが多くて。だから歌いやすかったのもあると思うのですが。物語の場面転換としてそこで現実に帰ってきて、二人が変化した状態を表現した歌詞になってると思ったら、とても納得しました。
─ストーリーラインは全部明確に迅くんの中にはあるんですよね。音楽にするにあたってそのストーリーラインっていうのはどこまで明確に落とし込んだんですか? それとも音楽という形で表現するからこそ、そこは曖昧に?
鈴木:過去や現在という時間軸もそうですし、この曲は現実寄り、この曲は幻想寄りといった楽曲毎のグラデーションも自分の中ではあるんですけど、それを明確には歌詞の中でもしてなければインタビューでもしないようにしていて。解釈の幅を狭めてしまうって意味で、アルバムのスケールを狭めてしまうんですよね。なので、そこは意図的に白黒つかないように、色んな形で、色んな要素として、散りばめています。
こういうタイプのアルバムを作る時は再現性も考えておくことがすごく大事(礒本)

─それでは1曲ずつお話を聞いていきたいです。まずは「何光年?|how far...?」。イヤホンやヘッドホンで聴くと分かる細かなパン(音の定位)振りから始まり、全体を通してもう音で遊びまくってるなと。 DTMの楽しさに満ち溢れている曲だなと思いました。これはもう最初から後編アルバムの1曲目として照準を絞って制作された楽曲ですか?
鈴木:オープニングという意識はありましたね。ただ「公団」という 「何光年?|how far...?」の前に入れているバラードチックな曲は本当に最後の方にできて。いきなり「何光年?|how far...?」から始めてしまうと、驚きが勝ちすぎてしまうかなと思って。そういう意味ではアルバムというもののフォーマットを意識して書いてる1曲目ですね。
─「公団」は0曲目といってもいいかもしれないですね。この2曲をトラック分けしなかった意図は?
鈴木:前編も10曲なので後編も10曲にしたかったんです。アルバムには「公団」も「何光年?|how far...?」も絶対必要なんですけど、これを分けて入れてしまったら11曲になってしまうので。それと、両方とも同じ場所で起こってるという意味でこの2曲の世界を分けたくなかったというのも凄くあるんですよね。現実感のある「公団」とSF的な世界観の「何光年?|how far...?」は、同じ1曲の中に共存させたかったんです。これ以降も実に様々な表情を持つ曲がアルバムには並んでいるので、その分ここは1曲として纏めておきたかったという意図もありますね。
─かっちゃんと礒本くんにも0曲目としての「公団」の存在は流石に共有されてた?
井上:私は知ってました。
礒本:この2つがセットという話は僕も聞いていたのですが、全貌を聴いたのがミックスチェックの段階だったんですよね。ドラムレコーディングが終わった後にできた曲だったから。なので"曲が差し変わってる"って思って。"え、あんなに頑張ったのに、ボツになった?"みたいな。その後「何光年?|how far...?」がちゃんと始まったので安心したんですけど(笑)。
鈴木:「公団」はもうやっとというか本当にギリギリのタイミングでできた曲だったので、礒本には「何光年?|how far...?」に集中してもらってましたね(笑)。
─歌詞の中の〈わすれら〉という一節も凄く印象的ですよね。
鈴木:最初は"公団の陰に忘れられたレタッチの効かない悲しみの群れ"って書いてたんですけど、"れた"はまあなんとなく伝わるかなと思って。あとは幻想的且つ体温も感じられて、それでいて怖い感じを冒頭で出したいなと思ってて。そういう意味で言葉が変に途切れるみたいなインパクトがほしいなというので、このまま採用になりましたね。
─それでは本編である「何光年?|how far...?」なんですけど、これ礒本くんが自分でも言っていたように、ドラムがめちゃくちゃ凄いことになってますよね。
礒本:ドラムンベース的なパターンと、割と大きくとったビートの2本のドラムのトラックを重ねてます。ここはもう機械なんだと自分に言い聞かせながらやりました。

─二人からすると礒本くんはこういう機械的なドラミングも得意なタイプに見えますか?
鈴木:もちろん苦手ではないと思うし、でもこんなにアグレッシヴなパターンを叩いている礒本をあまり見たことがないので、"ああ、無茶させてるんだな"と思いながら見てましたね。この曲自体がそうですけど、現実感を出さないっていうのを意識した時に、楽曲の中で変な音が変な速度で並んでいることが凄く自分の中で大事というか。イマジネーションの世界をバンと打ち出したかったので、「公団」から場面が変わって、ボーカル以外のところで人の体温を感じないものにしたかったというのがあって。そういった効果のために突然あの意味不明なキックのフレーズがポンと出てくるんです。
─この手のアレンジだといわゆるハイパーポップ的なものに着地しがちだと思うんですが、そこはローラズのイメージを保ったままっていうバランス感覚が凄いなとも思いました。かっちゃんの声にもエフェクトかけまくっちゃえばよりそうなるとも思うんですけど、かっちゃんのそのままの声で。生々しさもちゃんと感じられました。
鈴木:まさにハイパーポップ的なものをやろうという意図で作ったんですけど、それをローラズに落とし込む際にやりすぎちゃうとリスナーを置いてけぼりにするかなと思って。今までの僕らを好きでいてくれる人にもちゃんと掴めるものはあってほしいっていうのがあって。聴いた瞬間はびっくりしてしまうと思うのですが、かっちゃんのそのままの声を頼りにしてくれると徐々に慣れていって、それからハマってくれたらなという思いもあって。そういう手がかりを残したという意図ですね。
─かっちゃんはこの曲調に引っ張られすぎないような意識で臨んだ?
井上:他の曲より若干テンション高めで歌うことで、逆にフィクション感を出している感じでしたね。この物語の導入としてはそういう変な明るさのようなものがほしくて、いつもよりちょっとだけ明るめに歌ってみました。

─この変な明るさがまた曲の狂った感じの演出にも一役買ってますよね。この曲に限らずアルバム全編に言えることだと思うんですけど、ライブどうするつもりなんですか?
鈴木:いや、これはもう本当に頑張らないとやばいですね。
礒本:ライブのMCで「全曲やる」って言っちゃってるからね。一応「何光年?|how far...?」で二つ重ねたドラムを一つに纏めた譜面はもう準備してあります。
─礒本くんのその姿勢、尊敬してます。
礒本:こういうタイプのアルバムを作る時は再現性も考えておくことがとても大事だと思っていて。アルージ・アフタブっていうオルタナティブジャズシンガーのライブを観に行ったのですが、そこで叩いてたドラマーが全く一般的なビートを叩いてなかったんですよね。そういうのは今まであんまり興味なかったのですが、これをローラズでもやりたいと思って。本作の再現性に向けて色々準備している段階ですかね。
普通なら思い切りこぶし効かせたくなっちゃうところですけど、自分がグッとくるのは逆の表現(井上)
─「ライター|lighter」は先行曲として聴いた時よりアルバムの流れで聴いた時の方がより良く感じられました。カオスな「何光年?|how far...?」の後だからこそエレクトロな方向性がより活きてきますよね。この流れは最初から決めていましたか?
鈴木:この流れは決めてました。「何光年?|how far...?」から「ライター|lighter」のイントロまでの音数が凄く多いので、直後の音数が減った歌い出しがより映えるだろうなと思っての曲順ですね。
─「分かってる知ってる|yes, I know」については個人的に思うローラズ像ど真ん中というか、それのアップデート版かなと思って嬉しくなりました。
鈴木:作品としてのストーリーラインはありつつも、ここで一度リスナーに安心してほしい気持ちがありまして。安心してくれるかは分からないですけど。でもやっぱりこのバンドを好きでいてくれる方々は聴き慣れてる感じではあるのかな。サウンド感としてはセカンドアルバム『roman candles|憧憬蝋燭』に近い感じかなと思ってます。もちろん当時よりも進化してますけどね。
─凄い進化っぷりですよ。しかしこのアルペジオ、個人的には良いアルペジオのことを名ぺジオなんて勝手に呼んでるんですが、これは迅くんがポロポロ弾いてた時に生まれた名ぺジオなのか、それともDTMで生まれた名ぺジオなのかで言うと?
鈴木:これは前者ですね。4/5拍子なんですけど、自然発生的に出てきたフレーズで何かに使えるだろうなと思って前からストックしてたんです。時間が経過してうまくメロをつけられたタイミングがあったので、アルバムに入れました。ギターのみで曲を作ってた頃は弾き語りで歌メロをつけてて、この曲は弾きながら歌うとできなかったんですよね。でも今はDTMというやり方も自分の中にはあるので、このフレーズをパソコンの中に入れて、それに合わせて歌うことでようやくできたメロディです。

─しかし聴き慣れているといえばメンバーもさすがの乗りこなしですよね。かっちゃんはいかがでしたか?このアコースティック主体で、且つ変拍子、という楽曲は。
井上:最初はこの拍子に対してどこをどう取ろうかなと悩みました。でも聴き込むうちにこの拍子が気持ち良くなってきて。レコーディングの時にはさらっと歌えるようになってました。
─楽器面で言えば、後半ベースが主張してから入ってくるのはトライアングルですか?
礒本:そうなんです。レコーディング当日に「やってほしい」と言われました。この手の小物系は割と好きで普段から触ってるんですよね。周りの先輩にパーカッションが上手い人が多くて、それを見よう見まねでやって、分からないところは聞きに行くことをよくしていたので。そこから打楽器って叩くだけじゃないんだということを知って、ハマってます。
─そんな小物と緩めにチューニングされたスネアとの絡みがまた良いですよね。でもこれ、ライブではどっちをやります?
礒本:トライアングルじゃないですかね。(笑)
─このトライアングルとスネアが絡む感じも迅くんの考案なんですよね。
鈴木:トライアングルは、ドラムセット単体でビートを作っている時のリズムの連なりみたいなものが少し甘いんだよなと思った時に使うことが多いですね。リズムの連続感を演出するような役割としてやってみたらハマりが良かったので採用しました。
礒本:さっき面白いパターンって言ったんですけど、このトライアングルはアクセントが変わっていくんですよね。曲の拍子が4分の5から4分の6になるところでもトライアングルはずっと4小節で1セットのパターンなので。
鈴木:そうか。トライアングルがズレていくんだ。
─なるほど。どおりで自分も不規則だなと思いながら聴いてたんですよね。レコーディングとライブは別だなんて発言も以前のインタビューでありましたけど、ここまでやるとは。
一同:(笑)。
─「プラトニック|platonic」は前回がっつりお話を聞かせて頂いているので飛ばしたかったんですが、曲終わりにSEが追加されているのでここは聞いておかねばと思っています。次曲の「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」もこの物語においてはかなり大事な一幕を担う楽曲なのかなと思いましたので、その前奏的な?
鈴木:そうですね。当初このSEはなくて「プラトニック|platonic」から「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」へそのまま繋がっていく流れでした。「プラトニック|platonic」は心象描写というか心の中の声についての歌詞ですけど、それが「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」では情景描写というか景色についての歌詞に変わるんですよね。そこの間に何かがないとギャップが結構ある印象だったんですよ。なので一旦景色を想期するようなSEがあったら「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」へスムーズに繋げられるなと思って急遽作った感じです。
─なるほど。凄く納得できました。急遽というのはどのくらいのタイミングで?
鈴木:ミックスチェック中ぐらいですかね(笑)。なので僕一人で作って、それをみんなに送って。
礒本:なんか急に別のアーティストの曲が始まったなって思って聴いてたら、まだ「プラトニック|platonic」の途中でした(笑)。
井上:聴いて「???」とはなりましたけど、でもこれは「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」へ続く上で絶対あった方がいいなってすぐ思いました。
─心象から情景へということは、この2曲も繋がってるんですかね。一つの心象を内面から描くのか外面から描くのかみたいな。
鈴木:繋がりというより「プラトニック|platonic」は心象風景の羅列になっているんですよね。「分かってる知ってる|yes, I know」もそうなんですけど、思ってることがまず溢れてきて、それが並んでいって。そこから「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」で、その部分は変わるんですよね。内面世界ではあるのですが、「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はそれを情景として見てるので、見え方というか解釈の形が変わっているんですよね。近いシチュエーションではあるのですが。
─「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」はアルバム直前の先行配信曲ですね。前後編20曲にわたる物語の中のポップソングとしての到達点というか。こちらはリード曲になることを意識しての制作でしたか?
鈴木:リード曲を作ろうという意識はあまりなくて、自分の中で満足のいくものとアルバムの方向に合うものを並列にして作りました。最後の方にできた曲なのですが、計らずもだんだん曲としての強さを持ってきて、アルバムの中のエモーションのかなり大きな部分を担ってる曲になったと思ったので、リード曲として選ばれたのはそれが理由かなと。
─歌詞も作中ではかなり分かりやすい部類で、誰がどう聴いても近しいものを思い浮かべられるなと思いました。かっちゃんはこの曲、歌いやすかったですか?
井上:私、実はこういう曲の方が歌いづらくて。迅くんの散文詩的な少し分かりにくい歌詞に慣れすぎたのかな。この曲は余白というよりはある程度限定された形の心情みたいなものが歌詞に表れていると思うので、主人公の言ってること・思っていることに寄り添いすぎないようにというのを意識しすぎると難しくなってくるんですよね。散文詩的な歌詞だと、寄り添ったとしても結果的には余白が生まれるし、自分の歌もどこか客観性を保てるのですが、こういう歌詞は入り込みすぎちゃって主人公と私が一体化しちゃったら、それはそれで少し違うかなと思うので。
─〈この世界に恋した二人が物語だった〉なんてパンチラインが2回繰り返される箇所なんか、まさに歌い手として熱の入れどころなのにも関わらず、ことごとく逆を行くバンドですよね。
一同:(笑)。
井上:いわゆる、"上手く歌う"のであれば、思い切りこぶしでも効かせたくなってしまうところなのかもしれないですけど、自分がグッとくるのは逆の表現なんですよね。

─アルバムの中ではいちばんキャッチーだと思いますけど、こんなにメロが強いんだからそのまま行けば良いのに、なんでまたこんな変なフレーズ入れちゃうんだろうって(笑)。
井上:主人公が走ってるうちに走り方がだんだん分からなくなって、手足がもつれていって......みたいな怖さも感じますよね。
鈴木:行き着く先は清々しくないかもよって思わせたいのかもしれないですね。
─ただ、これを超えてくる恐怖と狂気の仕掛けがこの先に待ってるんですよね。もうね、"最悪だこのバンドは"って思いましたよ。
礒本:褒め言葉だ(笑)。
─「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」の壊れた疾走と共に情熱めいたものは冷めて、でも歌詞の中、すなわち物語での雨は降り続いていて、という「肌と雨|skin and rain」ですが。
鈴木:ここでは視点が変わってますね。二人は同じ部屋の中にいるイメージなんですけど、一人の心の中は「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」である通り外を走っていて、もう一人は、身体は眠りつつも心ではその姿を窓から見ていて、そういう接点を「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」と持たせていて、物理的には同じ場所にいながら心情的には別の場所にいるということをやろうとしてるんだと思います。
─アルバムで唯一歌詞に"!"が使われていますね。そしてアルバムタイトルもここで回収されています。今更ながら、タイトルの読み方を教えて頂けますか?
鈴木:「合歓る」と書いて「ねむる」と読みます。ネムっていう植物があって、その花なんですけど、漢字で書くと「合歓」なんですよね。「眠る」とかけてもいますし。
─"!"をここで使った理由は?
鈴木:前編に「subtle scent|微香性」って曲があるんですけど、そこでの登場人物は花の名前を思い出せないっていう描写があって、「肌と雨|skin and rain」はそれを思い出すというシーンです。シチュエーションとしては「subtle scent|微香性」と同じ場所にまた戻ってきて思い出すので、"!"を使うならこのタイミングかなっていうのがありましたね。
─面白いのが、歌詞からすると重苦しいビートに暗いメロディが付いているのかなと思いきや、スイングのリズムだったりする。礒本くんの過去のインタビュー時には「なんでも対応できるようにしておきたい。たとえばジャズをやりたいってなったら、それもすぐやれるように」なんて発言がありましたけど、ここに結びつくのかなんて思いました。
礒本:この曲を見越してたわけではないんですけど"ついに言われちゃったか、でも、待ってました"みたいな感じでしたね。
─ジャズ的でありながら決してストレートではないアプローチです。これってシンバルレガート(ジャズの基本パターン。ライドシンバルを"チーンチッキチーンチッキ"と刻む)って入ってます?
礒本:入ってます。スティックじゃなくてロッド(複数の細い棒を束ねて作られたスティック)で叩いているんですよね。ライドにはシズル(シンバルに取り付けられるアクセサリーの一種)を付けてます。「ジャズっぽいけどジャズにはしたくない」というオーダーだったのでシンバルのタッチを滲ませたりして。シンバルレガートもフレーズとしてはやってるんですけど、実音があんまり鳴ってないから面白く聴こえるんだと思います。
─なるほど、確かにストレートにジャズやろうってなったらそこにスライドギターは入ってこないですよね。
鈴木:少しダブ(1970年代にレゲエから派生した音楽。エコーやリバーブなどが深くかかったサウンドが特徴)い感じを出したくて。背伸びしてるんじゃなくて、自然に選んだらこうだったというアレンジになればいいなというのは思ってたので、曲が混沌とした中にジャズのテイストが一部あるっていうような。
─それプラスサイケ調のスライドギターと、ダブい感じということですよね。ローラズならではのミクスチャー感覚です。
礒本:ジャズをやったことがある人間が一人もいなかったのが良い方向に転びましたね。

─次の「恋人へ|Koibitoe」。歌詞面での推し曲はこれなんですよね。先程の"歌詞だけでも作品として成立してる"といちばん思わされた楽曲だったので。
井上:改めて読んでみても、情景がすごく浮かびやすい。分からない部分がこの歌詞にはあまりなくて、映画の一場面を見ているような感覚に陥りますよね。でも、最後の三行だけはとても詩的な表現になっていて。演奏もどんどん壮大になっていくから、凄く効果的に響くんですよね。私の周りの人たちは「恋人へ|Koibitoe」推しが多いんですよ。
─《レコード》は前編の「Sleeping pills|眠り薬」に登場したものと同じですか?
鈴木:そうです。繋がってますね。
今度は制限の中でやってみたらまた新しくて面白いものができるかもしれない(鈴木)
─さあ、問題の一曲です。「making a bridge|橋を架ける」。中盤から入ってくるキリキリとした音というかノイズというか、これなんです。「ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark」を超える恐怖と狂気の仕掛けは。なんでこんなの入れちゃったんですか(笑)。
鈴木:なんでなんでしょうね。デモを作ってる時から絶対必要だと思ってて、結局曲の完成まで消さなかったんですよ。"これだ"って思えるまで何回か録り直してますし。色々曲をいじってるうちに、壊れ具合を調整したという経緯があるんですけど。そのままだと非常に綺麗で上品な曲なので、そうではない、登場人物たちの中に沸々と湧き上がるただならぬ感情のようなものを音で表現したかったんですよね。なのでやっぱりどうしても必要な音なんです。で、それは当事者からすると目を背けたい感情なんですよ。そこがポイントで。未知なる狂気的な音が、この綺麗なメロディが鳴ることを妨げる感じというか、それを自分なりに具現化したら、こんな形になりました。
─まさに迅くんが言っている通り本当に綺麗な曲で、自分は作中でいちばん好きかもしれないです。本当に強い力を持った曲だなと。作中ではいちばんと言って良いくらい耳に近いところで歌が鳴っている印象です。
井上:この曲はかなり重さを持った曲ですしピアノと歌が中心の曲でもあるので、さすがにレコーディング前は緊張してました。でも思ったよりすんなり歌えたんですよね。よかったです。
─ラストに繰り返される〈憧れ〉の感情の入れ方抜き方というか、そことの距離の取り方は先程の"自分がグッとくるのはそれとは逆の形の表現"をまさに体現されています。この絶妙な無表情感にも自分は狂気を感じました。
井上:ありがとうございます。嬉しいです。確かに明るい気持ちでの〈憧れ〉では全くないですよね。タイトルに橋という言葉が入っているので、アルバムのタイトルトラックとも言えるのかなと思っていて。そのぐらい肝になる曲だと思うし、迅くんもこの曲がいちばん好きなんだよね?
鈴木:そうだね。いちばん好き。
井上:実際は細かなディレクションがあったというよりも自分の解釈で自由に歌えた箇所が結構あったんですよね。サビはみんなもっと静かに歌うイメージだったと思うんですけど、うわっと歌った感じのテイクが採用になったりして。でもその、うわっと歌いつつも感情をなるべく込めないっていう表現がとても難しくて。ここはうまくできているか自分ではよく分からないですしまだ客観視もできていないんですけど、そういう意識でやりました。

─作者がいちばん好きな曲をこのバランス感覚と表現力でパッケージできたということはバンドとしてのステージがまた上がったというか、更新された感じがありますよね。手応えはいかがですか?
鈴木:自分の中では凄く肩の力が抜けた状態での曲なんですよね。全ての楽曲はやっぱり自らに課したこういうところに到達したいという思いの元に色々根を詰めてやっているんですけど、この曲はそんな狭間でポンと出てきた曲で、それがいちばん自分でも綺麗だなって思える曲だったので。溜め息みたいに出てきた曲と言いますか、そのくらい自然な状態の時に出てきました。アレンジの話だと転調もやろうと思ってやったわけではなく、ここも作為なく自然にやることができてますね。曲は"転調してやったぜ"ってドヤ顔もしてないし、自然にメロディを選んでいったらこうなったんですよ。これはなかなか簡単にできることじゃないし、意図してこんなに自然な形で転調もできないと思うので。そういう意味での思い入れもありますね。
─この重さの後のローラズ流ギターロック最新版みたいな「orange and white|白と橙」は、作中いちばんバンドっぽい質感で。
鈴木:そうですね。自分達の中ではバンドの音をガンガンに鳴らしてますね。これかなり前からある曲だったんですよ。リスナーにも自分達にもここで安心感を感じてほしいと思って、こんな要素もアルバムには必要かなと思って入れた曲です。
─とか言っておきながら、2分ちょっとでまた曲調ががらりと変わっちゃう。
鈴木:あのイントロでみんな安心してくれるだろうからもう良いかなと思って。すみません(笑)。
─アルバムでの立ち位置的には曲が出揃ってから全体のバランスを調整するために入れたのか、前からラスト前に入れることを決めていたのかで言うと?
鈴木:前後編の長編アルバムを作ろうってなった時から自分の中ではクライマックス感がある曲なので、この位置にすることはある程度決めてました。
─これも特に中盤以降の再現性がかなり問われる曲ですが。
井上:パッドでやるしかない。この曲はパッドと歌だけになってしまう箇所があるので。
礒本:......頑張る。
─もはや二人もあまり動揺してないですね。
井上:礒やん(礒本)と同じで、迅くんから「これ歌うの無理かな?」とメロディがきた時に「低すぎるのでは?」と言っても大抵は「一旦これで行こう」と言われちゃうんですよね(笑)。ボイトレの先生からも「普通の女性がポップスで歌う音の5個下を使ってる」なんて言われて。技術的にも音楽的にもどんなものが来ても、もう驚かないですね。毎回知らない山に挑戦させられるような。そういうのが向いてると思われてるんですよ、無理難題を突きつけて成長するタイプだって。だから私も毎回やっていくしかないです(笑)。
礒本:そうだよね。(笑)
鈴木:いつか投げ出されるかも。(笑)
─そんな二人の思いがあっての「後味悪いや|sour」なんですかね(笑)。全20曲に渡る長編の最後に8/6っていうラスト感のあるリズムを選んでくれたことに感謝なんですけど、これはどういったところからの選択ですか?
鈴木:元々は「orange and white|白と橙」で終わらせるつもりだったんですけど、それだとご都合主義的になるというか、作品の立体感に欠けるなと思ってたんですよね。そこに生々しい感情、作品の中から飛び出してくる渦を巻いた感情を加えたくて「後味悪いや|sour」に託しました。作品が届く飛距離をより伸ばしてくれるとも思ってます。
井上:「後味悪いや|sour」は今までの世界から急に現実感溢れる内容になるので、その怖さも感じますよね。恐ろしい位置にある一曲です。これが現実だと思っていた今までの楽曲群が「後味悪いや|sour」で現実ではなかったことが明かされるような感覚があります。
─歌入れも最後のタイミングで?
井上:そうですね。普段だったらある種、避けるような歌い方で臨んでるんです。普段だったらあまりやりたくないけど、試してみようかなという気持ちと、自由な解釈が上手く作用したなと思ってます。同時に、本当にやりたくないラインまで来てしまったら、そこは自分の中で上手く避けつつやりたいように歌う、というバランスも保ちながら歌えたので、このテイクが好きです。
─歌詞の文字量も相当数あるしメロディの起伏も豊富なので、ボーカルとしては色々できそうですよね。
井上:とてもやり応えのある曲でした。
─ライブめっちゃ楽しみになりますね。
鈴木:ドラムはやりやすい方なの?
礒本:しんどい。一つとして同じ進行がないからね。前編ラストの「渚で会いましょう|on the beach」も相当なカロリーだったので、きっとそれくらいのものがくるんだろうなと思っていたら、案の定同等かそれ以上なものがきちゃいました。とにかく忙しいんですよ。フィルインも変なフレーズが多いし、ラストのサビでは進行自体は変わらず8分の6なんですけど、それを3で割ったパターンになってるんですよね。
─うわ、複雑だ。
礒本:でも逆にそこが8分の6の大仰なビート感に頼ってない感じのアレンジになっていて、最終的には好きになりました。やる事が多いから、集中しなきゃ。

─ありがとうございます。しかしまあ、改めて本当にすごい作品でした。次はもう何も考えないで聴けるシンプルなガレージロックとかどうですか?
鈴木:まさに今そんな感じの話をしていまして。(笑)
礒本:せーの!でやれるやつね。
鈴木:今回とは逆に音数を縛ってやってみるのも面白いかなとか。予めトラック数を決め込んで、そこは絶対に守るっていう作品。今作はもうありとあらゆる制限を取っ払って作ったので、制限の中でやってみたらまた新しくて面白いものができるかもなと思いますね。
─今後も新曲とかも色々出されるでしょうし、この前後編にフォーカスした活動を追えるのって本当に今だけだって思ってるんです。だから音楽好きを自覚するならこのタイミングのローラズは逃しちゃダメだぞって思ってます。
井上:それはもう是非とも書いてください(笑)。でも本当になんといいますか、制作途中は普通に苦しかったです。私と礒やんはもちろんですが、迅くんは病んでしまっていて大丈夫かなと思ってましたし。
鈴木:今ようやく清々しい顔ができてる。
礒本:「きついからラーメン奢ってくれ」とか(笑)。
井上:「タクシーに乗って帰りたいから途中まで割り勘で乗ってくれ」とか(笑)。
鈴木:さすがに尽き果てましたね(笑)。
取材:庄村聡泰
撮影:kokoro
RELEASE INFORMATION

Laura day romance「合歓る - bridges」橋盤
2025年12月24日(水)
Format:CD,Digital
PCCA-06451 / ¥2,900 (税込)
Track:
1. 何光年?|how far...?
2. ライター|lighter
3. 分かってる知ってる|yes, I know
4. プラトニック|platonic
5. ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark
6. 肌と雨|skin and rain
7. 恋人へ|Koibitohe
8. making a bridge|橋を架ける
9. orange and white|白と橙
10. 後味悪いや|sour
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Laura day romance「合歓る - walls」壁盤
2025年12月24日(水)
Format:CD
PCCA-06450 / ¥2,900 (税込)
Track:
1. 5-10-15 I swallowed|夢みる手前
2. Sleeping pills|眠り薬
3. Amber blue|アンバーブルー
4. 深呼吸=time machine
5. 転校生|a new life!
6. mr.ambulance driver|ミスターアンビュランスドライバー
7. subtle scent|微香性
8. プラットフォーム|platform
9. smoking room|喫煙室
10. 渚で会いましょう|on the beach
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LIVE INFORMATION
Laura day romance hall tour 2026 "Fixing a hall"

2026年3月15日(日)宮城・トークネットホール仙台 大ホール
2026年3月28日(土)福岡・福岡国際会議場 メインホール
2026年4月04日(土)北海道・札幌教育文化会館 大ホール
2026年4月10日(金)大阪・NHK大阪ホール
2026年4月11日(土)愛知・岡谷鋼機名古屋公会堂 大ホール
2026年4月16日(木)東京・LINE CUBE SHIBUYA
[チケット代金]
・全席指定 ⼀般 5,800円(税込)
・全席指定 U-22割 5,000円(税込)
・着席指定 ⼀般 5,800円(税込)
・着席指定 U-22割 5,000円(税込)
<チケット情報>
・全⾃由 スタンディング ⼀般︓5,500円(税込)
・全⾃由 スタンディング U-22割︓4,500円(税込)
※2003年4⽉2⽇ 以後に⽣まれた⽅対象
・全⾃由 スタンディング U-12割︓3,000円(税込)(保護者同伴必須)
※保護者の⽅もチケット必要 ※2013年4⽉2⽇ 以後に⽣まれた⽅対象
※U-22/U-12の⽅は年齢確認のできる写真付き⾝分証明書1点、写真がない場合は2点(学⽣証・健康保険証など)を⼊場時にご提⽰ください。
※U-12 チケットはU-22、通常チケットのいずれかと必ずセットでの購⼊をお願いします。U-12チケットのみでの⼊場、購⼊はお断り致します。
※各公演ドリンク代別途必要
※3歳未満⼊場不可
公演・チケット情報は公式ホームページをご覧ください。
https://lauradayromance.com/
LINK
オフィシャルサイト@lauradayromance
@lauradayromance
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