SENSA

2024.12.15

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!TEMPLIME・鉄火・烏兎-uto-ほか全28作品 -2024.12.14-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!TEMPLIME・鉄火・烏兎-uto-ほか全28作品 -2024.12.14-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:12月9日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全28作品の中から、Part-1をダイジェストでご紹介しました。大量、豊作です、リリースおめでとうございます。Part-1からはじめましてさんです、the pullovers

金子:the pulloversは2019年に結成、シンガーソングライターとして活動していたボーカルのCettiaと、複数のバンドを掛け持つギターの佐々木理久さんの2人で結成されていて、キャリア5年目にして初めてのアルバムが完成ということです。ご本人のコメントでは"生活に寄り添う音楽というこれまでのスタンスは崩さず、エモ、シューゲイザーといったオルタナティブなエッセンスを今まで以上に盛り込んだ"ということで、確かにかなりロック的なエッセンスが強まっています。
でも"生活に寄り添う音楽"という部分もすごく大切にしていて、「歯車の中で」はアルバムの最後の曲なんですけど、結構歌詞がリアルというか、社会人としての生活と音楽家としての自分の両面が描かれていて、それぞれの聴き手の生活にもじわりと染み込んでいくような、そんな1曲かなと思います。



みさと:お2人ともとてもたくさんの武器、魅力を持っているなということが、この1枚からもとても伝わってくる作品になっていました。サウンドめちゃめちゃいいですよね。エモ、シューゲイザーというキーワードもありつつ、2000年代のJ-POPがお好きな方も耳が奪われるようなサウンドメイクになっていて、どの年代にも刺さる要素がある1曲1曲になっているかと思います。続きまして、福岡出身の中島涼之介さん。

金子:中島さんの曲は時々取り上げさせてもらっていますけど、曲ごとに色んな色を見せてくれますよね。今回は同じく福岡で活動しているシンガーソングライター・中村心遥さんとの共同制作で、ご本人のコメントによると、"中村さんとはライブハウスで知り合い、彼女に合いそうな曲をプレゼンして、僕の家で定期的に開催している飲食店オーナーと音楽家で語り合うパーティーでその曲を歌ってくれました"と。

みさと:待って待って、そのパーティーが気になってしょうがない。

金子:やっぱり福岡ですしね、美味しい飲食店のオーナーさんとたくさん繋がりがあるということは、僕らが福岡に行って、中島さんに会えば、飲食店を紹介してくれるのかもしれない(笑)。

みさと:これはちょっと、楽曲めちゃめちゃ紹介するので!という。

金子:完全に下心が出てる(笑)。まあそれは冗談として、中島さんは少し前は海外に行って、その経験を音楽に落とし込んだりもしていたし、色んなことをしていて、人として面白いというか、気になる人ですよね。で、今回の曲はそのパーティーで歌ってもらった曲をちゃんと形にしたものということで、曲調自体は少し童謡っぽい雰囲気もありつつ、でも音像はエレクトロニックな質感で、あまり他では聴かないような仕上がりになっていて。中島さんは音楽的な面でもやっぱり面白いなと思わされる1曲でした。



みさと:中島さんお一人でも1曲として成立しそうな楽曲ではあるんですが、ゲストボーカルの中村心遥さんが入ることによって、より世界観が広がっていく感じがありますもんね。そんなPart-1からどうしましょう?

金子TEMPLIMEの新曲を紹介しようと思います。

みさと:今回アルバムリリースです。おめでとうございます。



金子:the pulloversも5年目で初アルバムという話でしたけど、TEMPLIMEも2019年から活動して、5年目で初のアルバムということになります。KBSNKは個人でもコンスタントにリリースをしてくれていますけど、今回はTEMPLIMEとしてのアルバム。彼らの音楽はやはりインターネットから出てきたというルーツを感じさせるもので、曲ごとにすごく多彩なビートメイキングをしていて。さらにそこにフィーチャリングで色んなボーカルを迎えることによって、楽曲ごとの色も出しているのがとても印象的です。今回の「SKYDRIVE」に関しては、"とた"をフィーチャリングで迎えていて。彼女もネットから出てきたというか、「紡ぐ」という代表曲がTikTokとかInstagramのリールとかで再生数がめちゃめちゃ回っていて。その"とた"のフォーキーな歌と、TEMPLIMEらしいジャングルみたいな、このビート感が合わさり、ボーカルにもエフェクトをかけたりして、普遍的なメロの良さ、曲の良さと、現代的なビートメイクが結びついて、非常にかっこいい曲でした。

みさと:このドラムンベースに意外すぎる切なさとゆったりとした歌詞とメロというのが、ジャンルのクロスオーバーという綺麗な言葉でまとめるより、まさにジャングル的というか雑多で。でもそれがごちゃごちゃしているように見えて、一つ一つをしっかり聴かせてくれるようなバランス感覚になっていて、それ自体がTEMPLIMEの持ち味だと思いますので、持ち味を堪能できるアルバムがリリースになりました。ぜひお聴きください。



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。さあ、はじめましてさんです、VIGU

金子:VIGUは「MY HERO PROJECT」発の新グループで、「MY HERO PROJECT」というのは"ヒロインではなくヒーローとして、同年代の女の子を中心に多種多様なリスナーの憧れとなるリアルな存在・アーティストを次々と輩出していくプロジェクト"ということですね。
先にRIRYDAYというグループがデビューしていて、彼女たちが2組目だったりするんですけど、日プ女子、PRODUCE 101 JAPAN出身のメンバーが入っていたりということもあって話題を呼んでいて。こういうガールズグループはFRIENDSHIP.からのリリースは割と珍しいから、どういう化学反応が生まれるのか、楽しみなところではありますね。

みさと:すごくビジュも強めでかっこよくて、イメージ通り媚びない女性たちでありながら、メロパートはどこか可愛らしさも残っていて、かつラップのドープな雰囲気もしっかりブランディングらしい強さも表現できていますし、既にファンもしっかりついているグループだと思うので、FRIENDSHIP.からの今後に期待したいですね。



金子:ラップのディレクションはSIMI LABのMARIAがやっているらしくて、個人的にはそれも気になりました。

みさと:しかも振付は東京ゲゲゲイですからね。これからの成長に期待です。続きまして、山内街子がEPリリース。

金子:山内街子は個人的には"2024年の推し"な1人なので、12月にEPが出て嬉しいですけど、今回の曲もやっぱりいいですね。ご本人のコメントで、表題曲「ロマンスの爆弾」については、"ジャパニーズR&B×令和サウンドをモチーフに制作されていて、宇多田ヒカルやORIGINAL LOVEなどの90年代から2000年代の邦楽から着想を受けつつ、ストリングスやブラス、シンセサイザーなど多くの音色を取り入れ、令和的なサウンドで華やかなアレンジになっている"ということで、確かにわかるという感じがしつつ、特にビートですよね。ビートが令和サウンド感を表していて、そこに90年代的なR&B・J-POPみたいな感触が乗っているのが懐かしくも新しくて、山内街子らしくもあり、いい曲でしたね。



みさと:懐かしくもありというところでは、"ロマンスの"ときたらやっぱり"神様"と言いたくなっちゃうところも、それもきっと分かった上で"ジャパニーズR&B×令和サウンドをモチーフに"と一文を付け加えてくださっていると思いますので、まさに令和のロマンスな楽曲を楽しんでいただければと思います。そんなPart-2からお送りするのは?

金子鉄火の新曲を紹介しようと思います。

みさと:アルバムリリースということで、おめでとうございます。

金子:福岡に馴染みのある方々が結成して、今年から本格的に活動を開始して、ついにアルバムということで。それぞれのこれまでやってきたバンドのバックグラウンドも感じさせつつ、オルタナティブなサウンドなんだけど、ちゃんとポップな作品になってますよね。リード曲の「Sayonara」はアルバムの最後の曲で、ギタリストでもある岡愛子さんが作曲をしていて。
岡愛子さんは同じく福岡出身の小山田壮平くんのソロのバンドでもギターを弾いていることもあってか、この曲はandymoriであり、andymoriのルーツの1つであるリバティーンズとか、あの頃のサウンド感も感じさせつつ、でもこれがサビになると、それこそオルタナティブな轟音サウンドになるという、その対比がすごく面白い曲になっていて。岡さんと鶴さんのボーカルの対比もあるし、1曲の中で色んな対比が感じられる、面白かっこいい曲でした。



みさと:アルバムタイトルが『ダム』なんですけど、ダムには"決壊する"みたいな表現があると思うのですが、感情の波みたいなものがワーッと出るところと、でもまた少しずつ収束していくような様子とか、それが音だけでも伝わってくる、ギターに関してはソリッドだし、リズムに関してはタイトだし、でも全体的にダムが放水されたときの勢いも感じる。感情がコントロールできるのかできないのかというところも含めて。

金子:感情のダムもきっとあるだろうし。

みさと:素晴らしいタイトルだなと思いますし、それをあと押しするような演奏力と歌詞世界というところで、素晴らしい1枚になったんじゃないかと思います。

金子:東京のレコ発ではULTRAとの共演も決まっていたりして。

みさと:最高じゃん!まだ観てないけど、もうそれ最高じゃん!



New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェスト、Part-3でした。リリースおめでとうございます。こちらにも初登場です、HEUGE

金子:HEUGEはベーシストの田中寿和さんのソロプロジェクトで、作詞作曲から楽器演奏、ミックス・マスタリングまで自身で手がけたと。敬愛する細野晴臣の音楽を聴いたことで、鬱々とした日々の中にもひょうきんで楽しい気持ちが芽生えた事から楽曲制作をするに至ったということで。この"ひょうきんで楽しい気持ち"みたいなところから、へうげもの=HEUGEという名前にも繋がっているのかなと思います。今回の曲に関してはラッパーでビートメイカーのNOMMAMをフィーチャリングしているということで、非常にダンサブルな楽曲になってるんですけど、その中でも特にベースがグルーヴを担っていて、やはりベーシストのソロプロジェクトだなということを感じさせてくれました。



みさと:本当にトラックがかっこいいですよね。ストリートダンスにフィットする、どこを切り取ってもステップが踏みやすいダンストラックだなという印象があって。すごくSNSでも使いやすいなという印象もありましたし、だけど上モノの滑らかさと緩めの軽やかラップも少し浮遊感があって、心地良い楽曲だったと思います。続きまして、おひさしぶりSomewhere

金子:リリースは1年半以上ぶりですね。Somewhereは去年アルバムを出して、現在はロンドンに生活の拠点を移していると。心機一転して、その感じが音楽にも表れていますよね。非常にシンプルな弾き語りなんですけど、「Slow dawn」というタイトル、"緩やかに訪れる夜明け"みたいなイメージと合っていて。ここからまた始まって、きっと色んな色がついていくんだろうなという、そんな雰囲気を感じさせる仕上がりになっていました。



みさと:乾燥しているんだけど、穏やかに暖かいみたいな、ロンドンの質感がすごく出ているなと思っていて。この楽曲ができただけでも、ロンドンに来てよかったなと、自分のこれからの生活やこれからのプロジェクトの背中を押してくれるような、そんな曲になったんじゃないかなと思うと嬉しいですね。そんなPart-3からどうしましょう?

金子烏兎-uto-の新曲を紹介しようと思います。

みさと:これまた素晴らしかったですね。

金子:烏兎-uto-も今年コンスタントに紹介してきましたけど、今回はTAIHEIプロデュース。

みさと:ね!Suchmos・TAIHEIプロデュースらしいなという感じの曲の仕上がりでもありました。

金子:少し前にSuchmosの再始動が発表されて、大きな話題になったわけですけど、TAIHEIくんは自らのバンド、賽(SAI)でも活動を続けつつ、Shōtaro Aoyamaの作品だったり、松浦千昇くんの作品だったり、FRIENDSHIP.の作品と接点が多いですよね。烏兎-uto-とはどう繋がったのかはわからないけど、やっぱり縁を感じます。
今回の「声」は6分以上あって、結構長めの曲で、決して派手なプロデュースではないんだけど、6分の中でなだらかな起伏を作り出していて。サポートミュージシャンもベースがSANABAGUN.の大林亮三くん、ドラムが先ほどの松浦千昇くんというところでメンバーも素晴らしいし、その上で、烏兎-uto-の2人の声とピアノをちゃんと活かした仕上がりになっていて、とてもいい曲でした。

みさと:"信じるものがわからなくなって自分がばらばらになりそうな時、すくってくれたのが大切な人たちからの言葉でした"と。
そこから「声」という楽曲が生まれたというコメントをいただいているんですけど、私たちもラジオに関わる者として、大切な1曲だなという風に受け止めさせてもらいましたし、なんとこのスペシャルなメンバーで来年もう1作リリース予定ということも資料に書かれているので、とにかく楽しみが詰まっていますね。烏兎-uto-はまだ1年目だったんだという驚きもあって、来年からが2年目になるんだと思うと、こんなに短いキャリアの中で本当に素晴らしい楽曲をずっと作り続けている烏兎-uto-に来年以降も要注目ですね。



番組の後半はmiidaがゲストで登場!



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
FM福岡で毎週水曜日の26:00~26:55まで放送中のラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。

DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
1697255226457.jpg奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

LINK
FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

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