SENSA

2023.10.01

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Ivy to Fraudulent Game・永野亮・YAJICO GIRLほか全22作品 -2023.09.30-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Ivy to Fraudulent Game・永野亮・YAJICO GIRLほか全22作品 -2023.09.30-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!



New Release Digest Part 1


みさと:9月25日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全22作品の中から、まずはPart-1の8作品をご紹介しました。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです、竹内悠馬さん。

金子:トランペッターの方ですね。

みさと:また楽曲がすごいですね。

金子:アフロ・キューバン・ジャズのアルバムなんですけど、今回ご紹介する曲は竹内さんの故郷でもある鹿児島の民謡"おはら節"をアフロ・キューバン・ジャズ・アレンジ。これは面白いですよね。

みさと:私みたいな素人だと着地が想像できないんですけど、こんな華麗に"おはら節"もキューバの音楽もどちらも楽しめるような楽曲にできちゃうって、これは彼じゃないとできないんでしょうね。



金子:THE BOOMとかくるりとか、世界のトラディショナルな音楽を掛け合わせて今のポップミュージックにしちゃうみたいな人たち個人的に好きだったりするので、こういうチャレンジは大歓迎ですね。

みさと:楽器が和楽器から洋楽器と言うんですかね、に変わるだけでこんなに軽さも出たり、聴き馴染みが変わるっていうのは面白いですね。そして、ソロではリリースがありましたが、バンドとしては初めてです、The Cheserasera



金子:The Cheseraseraは去年の頭から活動休止をしていて、宍戸さんのソロをFRIENDSHIP.からリリースしてたんですけど、今年からバンドが活動を再開して、バンドとしてもFRIENDSHIP.からリリースしてくれたということですね。

みさと:ありがとうございます。

金子:今回EPからの曲が先行で出るってことなんですけど、この"君がギターを弾かないなんて"っていうタイトルからして、The Cheseraseraも活動休止してたし、多分周りにもね、バンドが止まっちゃったり、辞めちゃったりした人もいたかもしれないけど、でも"君がギター弾かなくなるなんて寂しいじゃん"みたいな、そういう想いがこもってる気がするし、それも含めての「俺たちはもう1回ここからやっていくよ」っていう宣言みたいな曲かなと思いました。



みさと:そして、そんなPart-1からお送りするのは?

金子Ivy to Fraudulent Gameをかけようと思います。

みさと:アルバムのリリースです。おめでとうございます。

金子:さっきのThe Cheseraseraの話とも紐づくというか。

みさと:本当、本当。

金子:アイビーもここ数年は色々あって、去年は10月にギタリストが脱退したりもしたけど、それでも歩みを止めず、今年の春に上京して、ちょっと前にサポートギタリストをオーディションで選ぶみたいなこともやってたりとか。

みさと:知らなかった。

金子:その結果発表ライブみたいなのもやって、そこで3人サポートギターを発表してて。

みさと:そうか、日によってとか、会場によって変えるんだ。

金子:そういう色んな活動の仕方もやってきた中で、今回のアルバムが『RE:BIRTH』ということで、もう一度生まれ変わると。The CheseraseraもEPのタイトルが『Replay』で、"Re"=もう一度、というところは同じ気持ちだろうし、世代的にもこの2バンドって近いイメージもあるし。

みさと:The Cheseraseraの方がちょっと上ぐらいですかね。

金子:ここ数年バンドは本当に、特にライブハウスを主戦場にしてて、今から上がっていくぞっていうタイミングのバンドが一番大変だったと思うけど、でもそういう中を乗り越えて、RE:BIRTHして、今回かける曲もそのまま「BIRTHDAY」という曲で、新たな誕生を、ちょっとシガーロスとかを想像させるような非常にスケール感のある曲で描いていて、本当に新たな始まりっていう感じがすごくしました。

みさと:ストリングスとかギターの入り方もとてもドラマチックな、まさにドラマが詰まったアルバムです。



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです、wooz

金子: woozは今年のフジロックのROOKIEに出たDaisy Jaineのドラマーの方が参加しているバンドということで。Daisy Jaineともちょっと違って、エレクトロ・シューゲイズというか、シューゲイザーな歪んだギターの音と電子音とが組み合わさったかっこいい音像になっていて、個人的にはちょっと懐かしい感じもして良かったですね。



みさと:ループし続ける音とか、止まらないドラムとか全て相まって良い意味で聴き流せるバンドだなと思って。ただそれって日常で鳴ってるっていうことだと思うので、歌詞のテーマともすごくリンクしているなと感じました。そして、アルバムです。ポニーのヒサミツ

金子:ポニーのヒサミツもよく紹介してきましたけど、ついにアルバムが完成ということで、おめでとうございます。今年は活動10周年でもあるということで、自分のルーツの根本にあるはっぴいえんどだったり、細野さん、『HOSONO HOUSE』とかと向き合いつつ、そこからの派生も含めて、70sのロック、カントリー、あとスワンブロックとかが今回は影響源になっていると。『ほうむめいど・かうぼうい』っていうタイトルで、カウボーイ、やっぱり大本としてはアメリカの音楽から影響を受けつつ、でも制作自体は自宅で録音データをやり取りしてホームメイドで作られてるっていう、そこには現代性もあって、やはりポニーのヒサミツならではというか、非常に人懐っこいアルバムでもありましたね。



みさと:本当ですね。やってることはまさに玄人、という感じなんですけど、かっこいいをかっこいいと見せない、と言うか、歌詞の中に登場してくるキャラクターたちもどこか憎めない要素が。

金子:日常を頑張って生きてる感じしますよね。

みさと:ちょっと駄目な男もよく出てくるけど、なんか愛らしいっていう、まさに、なアルバムですね。さあ、Part-2はどの曲かけましょうか?

金子永野亮さんの曲をかけようかなと。

みさとAPOGEEのフロントマンの永野亮さんがソロプロジェクト3ヶ月連続リリースとなります。

金子:Part-1はバンドが復活した人たちの曲がかかりましたけど、APOGEEも色々あったところから復活して、アルバムを出したり、ひとつのタームを経て、今度はソロでも、という流れですね。2012年に出したソロアルバム『はじめよう』がサブスクで解禁されたということもあって、ここ数年の中でバンドや作家としての活動以外で作り溜めていた中からリリースということなんですけど、やっぱりかっこいいですよね。イメージとしては、フォーキーなスティーヴ・レイシーみたいな。

みさと:フォーキーなスティーヴ・レイシー!

金子:永野さんご本人がThe Internetとか好きだって言ってたから、スティーヴ・レイシーも絶対好きだと思うし、でもそこにアコースティックな楽器が入ってたりとか、その感じはもともとソロでやってた雰囲気もあって、その混ざり具合が永野さんでしかないなって感じがすごくしました。

みさと:確かに、グルーヴがあるイントロからアコギがのって、鍵盤がのって、一つずつ楽器が参加していく、あの重なってくるレイヤーが美しくて、その一つとして永野さんの声もあるっていう、フォーキーなスティーヴ・レイシー......あるかも。



New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。なんだかお化け屋敷ゾーンがありましたけど。

金子:このディープさもやっぱりFRIENDSHIP.らしさですよね。

みさと:そうですね。後半結構ヘヴィでしたけど、最後にホッとさせてくれたのは、はじめましてさんです。ヘビーメロウ



金子:彼らは松山を中心に活動する4ピースバンドということで、このヘビーメロウというバンド名、分かる人は分かると思うんですけど、スピッツの曲名なんですよね、多分。

みさと:そうなんだ。

金子:そう思って聴くと、もう愛がだだ漏れしてるんですよね(笑)。

みさと:そういうことねー。

金子:「ロビンソン」的なアルペジオだったり、始まりがちょっとPUFFYの「愛のしるし」、正宗さんが作詞作曲してるやつっぽかったり。

みさと:すごくしっくりきました。納得。彼らを聴くときにはそういう視点で聴くとより入ってきますね。

金子:この曲は特にそんな気はするな。でも正宗さんみたいに声が高いわけじゃなくて、もうちょっと低い声で、なおかつもうちょっと歌謡曲味があって、そのあたりはヘビーメロウならではの個性だなって感じがするし、そこは両側面感じましたね。

みさと:良い視点をありがとうございます。

金子:どういたしまして。

みさとkiss the gamblerがアルバムリリースです。おめでとうございます。今回はピアノ弾き語りのセルフカバー・アルバムいうことですね。

金子:ポニーのヒサミツのアルバムにもkiss the gamblerが参加してて、このkiss the gamblerのアルバムのプロデュースが魔法バンドとかもやってる谷口雄くんで、谷口くんもポニーのヒサミツのアルバムに参加してたり、兄弟アルバムみたいなイメージもあります。でもkiss the gamblerの方は基本的にはピアノ弾き語りで、本当に生のピアノと声の良さ、言葉の面白さが引き立てられていて、さらに「サマーサンライズ」という曲に関しては、合唱団が加わってて。



みさと:子供たちが、童謡のような雰囲気ありましたね。

金子:その面白さもありましたよね。



みさと:だけれども、歌ってることは決して子供に寄ってるわけではないという、やっぱりポリーのヒサミツと一緒で、ちょっとひねくれてるというか、そういうところがいいですね。さあ、お送りするのはどうしましょうか?

金子YAJICO GIRLをかけようと思います。

みさと:このリミックスめちゃめちゃかっこいいですね。もうブレイクのタイミングから何から何まで、完璧ですよね。もう大好き。

金子:YAJICO GIRLは最近ダンスミュージック寄りの曲をやってたので、こういうリミックスが出てくるのはなるほどって感じがしつつ、リミックスをしているvoquoteはKota Matsukawaくんのダンスミュージックプロジェクトで、最近だとWez AtlasくんとかVivaOlaくんとかの作品にも関わってるっているので、これはもうFRIENDSHIP.チームな感じで、「ここが結びつくんだ!」っていうやつですよね。

みさと:本当ですね。

金子Helsinki Lambda ClubとWezくんがやったときとかも、そういう感じがありましたけど、今回も新鮮な驚きがありつつ、でも曲を聴くとぴったりだなって感じがすごくしました。

みさと:化学反応が良い形で起きて、声録り直してるのかなって思うぐらい、もともとこれに合わせて歌いましたっていうくらいの、まさにシンデレラフィット!素晴らしいです。

金子:〈曖昧なまま踊ってる〉っていう歌詞を繰り返してブレイクに使ってるのもにくい。

みさと:やっぱりセンスがだだ漏れです。



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。 放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg 金子厚武 1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。 @a2take / @a2take3 misato_a_photo.jpg 奥宮みさと ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。 @_M1110_ / @11misato10 Yuto_Uchino_photo.jpg Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar) 神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。 The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。 オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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