- TOPICS
- FEATURE
2022.04.15
2022年3月18日(金)からスタートした、千葉の4ピースロックバンド"ユレニワ"のPodcast番組「ユレニワのシニガンレディオ」。楽曲制作やライブの裏側などバンド活動に関する事やメンバーのルーツ・最近個人的に気になっている事など、自由なスタイルで話していく番組。SENSAでは、番組の内容を一部レポート!今回は、3月9日にリリースされた配信SG「恋人たちのヒム」について、メンバーが楽曲制作からレコーディング、歌詞やタイトルについて深く掘り下げた、#1「"恋人たちのヒム"解説」を紹介。
ユレニワ
千葉県にて結成のフォーピースバンド。衝動がむき出しになった生々しいライブパフォーマンスと、Vo/Gtのシロナカムラによる文学的かつ鮮烈な歌詞、そしてロック/オルタナを中心に据えながら、確かな音楽的素養に裏打ちされた楽曲が持ち味。
2018年12月にMASH A&R主催「MASH FIGHT! vol.7」にてグランプリを受賞。
2020年2月、初の全国流通盤1stアルバム「ピースの報せ」がリリースされ、同月のTOWER RECORDSによるレコメンド企画"タワレコメン"に選出。
2021年3月、3rd mini album「Impressionist」をリリース。
2022年6月より毎月8日に渋谷La.mamaにて2マン形式の定期公演「エロス-ラバーズ編-」を開催。
シロナカムラ(Vo&Gt):先日リリースしたばかりですけども「恋人たちのヒム」。この楽曲についてちょっと話していきたいなと思います。
種谷佳輝(Gt&Cho):聞いたかな、みんな。
宮下レジナルド(Ba&Cho):聞いてくれてるでしょ。
シロ:どういう楽曲なんですか?歌詞より、まず音楽的な部分について話したいなと思うんですけど、作曲はRENJUです。どういう感じですか?
RENJU(Drs&Cho):この曲は聞いての通りですね。「踊りたい」って思うじゃないですか。あんまりピンときてない?
シロ:いや、踊りたい。
RENJU:この曲はですね、遡ること2019年かな?
宮下:そんなに前?
RENJU:サビはずっとできてたんですけど、AメロとBメロ、ダメだなと思ってずっと溜めてたんですけど......突然AメロとBメロ、1番ができまして。それが2020年秋頃ですね。
そこから進展はなく、2021年になって全然浮かばないなって。いい展開ないかなって思ってたら、ある一夜にパッとひらめきまして。
種谷:2019年から考えると2年越しじゃん!
RENJU:そうなんですけど、そこからスッとできちゃって、完璧!みたいな。シンプルにブチ上がる曲が作れたんじゃないかなって思ってるんですよね。
種谷:確かにね。聴いて驚いてる人も多そうだよね。
RENJU:イカれてますからね、あの曲は。
種谷:ユレニワっぽくないは違うな。今まで出してきた感じと違うけど、ユレニワっぽさがあるというか。
シロ:我々って音楽の部分でフォーマットを敢えて作らない様にしてる節もあるじゃん。ジャンルに括られない様にしてるというか。無限の可能性みたいなところを追求したいなのがあるから、そこにはドンピシャでいってる感じがするよね。
種谷:確かに。
RENJU:かなりいい感じの作品だなと個人的には思いますね、僕は自分で作る曲大好きなので。
シロ:めちゃくちゃいいのができたよね。だからこれに歌詞を乗っけるっていうのが凄く難しかったんだよね。
宮下:難しいって言ってたもんね。
シロ:この曲めちゃめちゃ悩んで。どういう方向性にしようかなって。自分の過去についてとか、キャラクターを立ててとか、フィクションでとか、いろいろ考えたんだけど、結局この形に落ち着いて、物語チックというかストーリー性のある感じになった。
初めは結構適当に、意味のない言葉の羅列みたいなところから始めてみたんだけど、
合わないなっていう試行錯誤があったりして。
話がそれちゃうかもしれないんだけど、僕が文章を書いたものを、月刊で「渦々」という名前で個人的に売っているんですが、そこにも「恋人たちのヒム」というお話が載っていて。
そっちでは短編小説らしい観点から書いていて、全く同じストーリーではないけど、
そっちもあわせて読んでもらえたら、ファンの人にとっては面白いんじゃないかな?それは歌詞の部分で、と思うんだけど。
今回の歌詞の部分では、細かく語りすぎてない感じが結構ちゃんと出せたんじゃないかな。空白を歌うというか、そういう部分にこだわりがあるかな。なんか、情報を多すぎず、少なすぎずの美学みたいなところかなって思ってるんですけど。
俺は基本的に歌詞は読んだ人の解釈が正しいと思ってるから、ライヴではいろんな考察を自分の中で落としたりしてそれを確かめるようにしてる。だからライヴのニュアンスが音源違うことにはなかなかの定評があるというか、その時その時で自分の中で伝えたいニュアンスが変わっているんだろうから、そういうところをライヴで注意しながら見てもらえたら面白いんじゃないかな。作品深堀りできるんじゃないかなって思っているんです。
制作って2021年の何月くらいだっけ?
種谷:「あばよ、ビューティー」を出して、2ヵ月くらい?1ヵ月後くらい?
RENJU:10月くらいにできたってなった。
シロ:ブランクが1回訪れたんだよね。
種谷:できたのはそうだけど着手しはじめたのじゃないの?
RENJU:着手はそうだね、6月くらいだね。
シロ:本当にブランクで、ずっと何もない空白の期間があって、やっとちょっとずつみたいな感じだったね。
このギター入れるか?このコード鳴らす?みたいな、ちょっとずつパズルのピースをはめて、違うんじゃね?って。ノロマだったなって記憶はあるけどね。
種谷:制作の時に同時進行で何曲か作ってたわけじゃないですか。その中では「恋人たちのヒム」はRENJUが主に作ってたっていうのもあるけど、だいぶスムーズだったんじゃないかな。RENJU的にはわからないけど。
シロ:デモ自体は普通にでき上がってた。ベース、リードギター、バッキング、歌が当てはめられないなっていうところだよね。
RENJU:この曲だけは唯一(デモが)スッと通ったというか。いつもはめっちゃ変わるから、それも醍醐味かなと思ってたんだけど「恋人たちのヒム」は全然というか、あんまり変わらないで進んだなってイメージがありますね。
シロ:RENJUの作ってきたデモの段階で既にユレニワ的には新しいアプローチみたいなのが作曲者以外の三人の体感としてはあって。新しい上で個性を出すには?みたいなところだったんだなと振り返ると思います。
いい感じにユレニワの新しさとユレニワらしさのバランスの取れた楽曲になったと思うし、めっちゃよかったよね。聴き応えも凄いし、音量というか曲自体のダイナミックさも凄くない?
宮下:そうだね、ドカーン!って。
シロ:歌詞をスーって聴かせてる場所もあれば、バーン!みたいなところもある。RENJUの(アレンジの幅が)広い感じを出せていいなって。ミックス、マスターも神がかっているもんね、今回。
種谷:マジックが起きた感じあるね。
シロ:凄い。そういうところ含めてめっちゃ音いいなって思ってます。頑張って苦戦して載っけたフレーズでギターとかベースで、ここの俺がでしゃばってカッコいいよねみたいな、聴きどころ的な要素あったら聞きたいんだけど。
宮下:聞きどころというか。ちょと大変だったなってところが1個あって。
種谷:ベース入れるので大変だったってこと?
宮下:いや、ベース入れるというか、最初RENJUにデモをもらった時に「ベースはこうやって弾いてほしい」って言われたのね。
その弾き方が初めてやる弾き方で、ピックで「ダカダカダカダカ」刻む感じが初めてだったから......「あっ、これ俺弾けるのかな?」みたいな。最初ベース入れた時も腕が、右手が攣りそうになるくらいキツくて。これ力技だなみたいな感じで結構大変だった。
種谷:基礎練みたいな感じ?
宮下:そうそうそう。ただ刻みのドラムとの噛み合いもできていて、とてもよくなってはいるから、そこも聴きどころではあるかな。
種谷:あとはライヴで刻めてるかどうかを聴きにこいやって話な。
シロ:あいつサボってない?ってなるかもしれない。
宮下:逆に右手ムッキムキじゃない?ってなってるかも。
シロ:リードのフレーズはどう?
種谷:リードフレーズは「ヒム」はそんなに苦戦しなかったかなと俺は思うんだよね。
元々デモの段階ですごいシンセが入ってたから、そこの兼ね合いもすごく難しかったんだけど、ギターフレーズ入れるのがいつも一番最後なんですよ。いろいろ入ってる状態でつけ足していくというか。
この曲に関しては、ギターぽいフレーズを入れたら馴染まないなみたいな箇所が多々あったりとか、逆にめちゃくちゃギターロックっぽいソロとかアメリカのギターソロみたいなソロが合うなっていう場面とかいろいろあったんだけど、どっちかというとシンセで弾いたほうがマッチしそうなフレーズをギターで入れてみたりとか、そういうところの面白みとかあるかな。
シロ:確かにどこから見るかっていう観点変えて考えるところでは苦戦してたもんな。
種谷:ギターソロはほぼ一発で弾けて。めちゃくちゃアメリカンなギターソロを家でひとりでやってるわけ。すんごいパソコンを爆音にしながら弾いて。照れるよね。
全員:(笑)
種谷:何やってんだろう、俺みたいな。深夜2時くらいに腕ぶん回しながら。
シロ:わかるわ。デモ制作の時ってもうポーズから入る時あるよね。ポーズから入ったら意外とフレーズよくなるみたいな。そういう瞬間あるわ。確かに。
種谷:スタンディングで弾いてみるとかね。
シロ:めちゃくちゃわかる。
宮下:確かにシロ毎回スタンディングで弾いてない?
シロ:テイクがよくなるのよ。自分のことを外タレの誰々で、みたいな感じでジャカ〜ン!って弾いたりとか、ちょっと難しい話になっちゃうんだけど、僕らはデモ制作で録り音にこだわってっていうところを突き詰めてる訳ではないから、直挿しでアンプシュミレーターっていうパソコンの中でアンプの数値を設定できる訳ですよ。ゲインをMAXにして必要以上に歪ませて、楽曲に合わない感じで弾いちゃうの。後で歪みを落とす。テイク自体は気持ちよく弾けてるの。後で調整でめっちゃいい感じみたいなのをやったりするかもしれない。僕は基本的にバッキングなんだけどね。
種谷:ギターとかは気の持ち用みたいな部分あるよね。実際にドラムは叩かないからその選択はないかもしれないけど。
宮下:実際叩かないからこそ、叩いてみたら難しいとか良くない?
RENJU:別に難しくはないかな。
シロ:結構シンプルだからね。
RENJU:敢えてドラムにダイナミクス無いようにしたくて。抑揚をつけたくないというか、ライヴでダイナミクスつけた時にそれが面白いかなと思って。
種谷:音源とライヴの差ってことね!
RENJU:そうだね。
種谷:ムラがないようにってことだよね、ドラムのね。
RENJU:そこはこだわってる部分かな。
種谷:今までの曲でそういうことやったことあったかな?敢えて平坦さ出すってこと。意外となかった。
シロ:多少あったとは思うけど、ここまで露骨に敢えて「機械っぽさ×生っぽさ」を出したのはそこまではないよね。
種谷:確かに。
シロ:これだけ振りきった方向性も初めてだし、そもそも。
種谷:そうだね、振り切ったね。一発目というか久々の新曲で振り切れてよかった感じはあるね。
シロ:面白いね。考えてみたらそういうアプローチしてたわ、みたいなのがこうやって会話してたら意外と出てくる。いやぁ、面白い。
俺達が全然気がつかなかった解釈みたいなのがさ、聴き手から生まれてくることってあるのかな?そういうのさ、あったら聞きたい。
種谷:募集しますか?
シロ:募集したい。これってこうなんじゃないですか?って。「#恋人たちのヒム」 で投稿してもらって。Podcastでも質問というかそういうの受け取れますので。
今回はそろそろお時間なので終わろうかなと思うんですけど、「恋人たちのヒム」は魅力的で一聴して素晴らしい、深掘りして楽しいみたいな深みのある楽曲だと思うので繰り返し鬼リピして聞いていただければなと思います。
#1「"恋人たちのヒム"解説」の全編は、Podcastでチェックしよう!
ユレニワ「恋人たちのヒム」
2022年3月9日(水)
Format:Digital
Track:
1.恋人たちのヒム
試聴はこちら
千葉LOOK
2022年6月20日(月)
仙台enn 2nd
2022年6月22日(水)
札幌Sound lab mole
2022年6月24日(金)
宇都宮HELLO DOLLY
2022年6月26日(日)
静岡UMBER
2022年6月28日(火)
岡山PEPPERLAND
2022年6月29日(水)
福岡Queblick
2022年7月1日(金)
大阪CLAPPER
2022年7月4日(月)
名古屋HUCKFINN
2022年7月5日(火)
横浜F.A.D
2022年7月10日(日)
新宿Marble *ワンマン
*各地対バンあり/ツアーファイナル公演のみワンマンライブ。
チケット一般発売中
https://eplus.jp/sf/word/0000094433
渋谷La.mama
*以降毎月8日に同会場にて実施。
出演:ユレニワ+1組
@JURENIWA
PROFILE
ユレニワ
千葉県にて結成のフォーピースバンド。衝動がむき出しになった生々しいライブパフォーマンスと、Vo/Gtのシロナカムラによる文学的かつ鮮烈な歌詞、そしてロック/オルタナを中心に据えながら、確かな音楽的素養に裏打ちされた楽曲が持ち味。
2018年12月にMASH A&R主催「MASH FIGHT! vol.7」にてグランプリを受賞。
2020年2月、初の全国流通盤1stアルバム「ピースの報せ」がリリースされ、同月のTOWER RECORDSによるレコメンド企画"タワレコメン"に選出。
2021年3月、3rd mini album「Impressionist」をリリース。
2022年6月より毎月8日に渋谷La.mamaにて2マン形式の定期公演「エロス-ラバーズ編-」を開催。
シロナカムラ(Vo&Gt):先日リリースしたばかりですけども「恋人たちのヒム」。この楽曲についてちょっと話していきたいなと思います。
種谷佳輝(Gt&Cho):聞いたかな、みんな。
宮下レジナルド(Ba&Cho):聞いてくれてるでしょ。
シロ:どういう楽曲なんですか?歌詞より、まず音楽的な部分について話したいなと思うんですけど、作曲はRENJUです。どういう感じですか?
RENJU(Drs&Cho):この曲は聞いての通りですね。「踊りたい」って思うじゃないですか。あんまりピンときてない?
シロ:いや、踊りたい。
RENJU:この曲はですね、遡ること2019年かな?
宮下:そんなに前?
RENJU:サビはずっとできてたんですけど、AメロとBメロ、ダメだなと思ってずっと溜めてたんですけど......突然AメロとBメロ、1番ができまして。それが2020年秋頃ですね。
そこから進展はなく、2021年になって全然浮かばないなって。いい展開ないかなって思ってたら、ある一夜にパッとひらめきまして。
種谷:2019年から考えると2年越しじゃん!
RENJU:そうなんですけど、そこからスッとできちゃって、完璧!みたいな。シンプルにブチ上がる曲が作れたんじゃないかなって思ってるんですよね。
種谷:確かにね。聴いて驚いてる人も多そうだよね。
RENJU:イカれてますからね、あの曲は。
種谷:ユレニワっぽくないは違うな。今まで出してきた感じと違うけど、ユレニワっぽさがあるというか。
シロ:我々って音楽の部分でフォーマットを敢えて作らない様にしてる節もあるじゃん。ジャンルに括られない様にしてるというか。無限の可能性みたいなところを追求したいなのがあるから、そこにはドンピシャでいってる感じがするよね。
種谷:確かに。
RENJU:かなりいい感じの作品だなと個人的には思いますね、僕は自分で作る曲大好きなので。
シロ:めちゃくちゃいいのができたよね。だからこれに歌詞を乗っけるっていうのが凄く難しかったんだよね。
宮下:難しいって言ってたもんね。
シロ:この曲めちゃめちゃ悩んで。どういう方向性にしようかなって。自分の過去についてとか、キャラクターを立ててとか、フィクションでとか、いろいろ考えたんだけど、結局この形に落ち着いて、物語チックというかストーリー性のある感じになった。
初めは結構適当に、意味のない言葉の羅列みたいなところから始めてみたんだけど、
合わないなっていう試行錯誤があったりして。
話がそれちゃうかもしれないんだけど、僕が文章を書いたものを、月刊で「渦々」という名前で個人的に売っているんですが、そこにも「恋人たちのヒム」というお話が載っていて。
そっちでは短編小説らしい観点から書いていて、全く同じストーリーではないけど、
そっちもあわせて読んでもらえたら、ファンの人にとっては面白いんじゃないかな?それは歌詞の部分で、と思うんだけど。
今回の歌詞の部分では、細かく語りすぎてない感じが結構ちゃんと出せたんじゃないかな。空白を歌うというか、そういう部分にこだわりがあるかな。なんか、情報を多すぎず、少なすぎずの美学みたいなところかなって思ってるんですけど。
俺は基本的に歌詞は読んだ人の解釈が正しいと思ってるから、ライヴではいろんな考察を自分の中で落としたりしてそれを確かめるようにしてる。だからライヴのニュアンスが音源違うことにはなかなかの定評があるというか、その時その時で自分の中で伝えたいニュアンスが変わっているんだろうから、そういうところをライヴで注意しながら見てもらえたら面白いんじゃないかな。作品深堀りできるんじゃないかなって思っているんです。
制作って2021年の何月くらいだっけ?
種谷:「あばよ、ビューティー」を出して、2ヵ月くらい?1ヵ月後くらい?
RENJU:10月くらいにできたってなった。
シロ:ブランクが1回訪れたんだよね。
種谷:できたのはそうだけど着手しはじめたのじゃないの?
RENJU:着手はそうだね、6月くらいだね。
シロ:本当にブランクで、ずっと何もない空白の期間があって、やっとちょっとずつみたいな感じだったね。
このギター入れるか?このコード鳴らす?みたいな、ちょっとずつパズルのピースをはめて、違うんじゃね?って。ノロマだったなって記憶はあるけどね。
種谷:制作の時に同時進行で何曲か作ってたわけじゃないですか。その中では「恋人たちのヒム」はRENJUが主に作ってたっていうのもあるけど、だいぶスムーズだったんじゃないかな。RENJU的にはわからないけど。
シロ:デモ自体は普通にでき上がってた。ベース、リードギター、バッキング、歌が当てはめられないなっていうところだよね。
RENJU:この曲だけは唯一(デモが)スッと通ったというか。いつもはめっちゃ変わるから、それも醍醐味かなと思ってたんだけど「恋人たちのヒム」は全然というか、あんまり変わらないで進んだなってイメージがありますね。
シロ:RENJUの作ってきたデモの段階で既にユレニワ的には新しいアプローチみたいなのが作曲者以外の三人の体感としてはあって。新しい上で個性を出すには?みたいなところだったんだなと振り返ると思います。
いい感じにユレニワの新しさとユレニワらしさのバランスの取れた楽曲になったと思うし、めっちゃよかったよね。聴き応えも凄いし、音量というか曲自体のダイナミックさも凄くない?
宮下:そうだね、ドカーン!って。
シロ:歌詞をスーって聴かせてる場所もあれば、バーン!みたいなところもある。RENJUの(アレンジの幅が)広い感じを出せていいなって。ミックス、マスターも神がかっているもんね、今回。
種谷:マジックが起きた感じあるね。
シロ:凄い。そういうところ含めてめっちゃ音いいなって思ってます。頑張って苦戦して載っけたフレーズでギターとかベースで、ここの俺がでしゃばってカッコいいよねみたいな、聴きどころ的な要素あったら聞きたいんだけど。
宮下:聞きどころというか。ちょと大変だったなってところが1個あって。
種谷:ベース入れるので大変だったってこと?
宮下:いや、ベース入れるというか、最初RENJUにデモをもらった時に「ベースはこうやって弾いてほしい」って言われたのね。
その弾き方が初めてやる弾き方で、ピックで「ダカダカダカダカ」刻む感じが初めてだったから......「あっ、これ俺弾けるのかな?」みたいな。最初ベース入れた時も腕が、右手が攣りそうになるくらいキツくて。これ力技だなみたいな感じで結構大変だった。
種谷:基礎練みたいな感じ?
宮下:そうそうそう。ただ刻みのドラムとの噛み合いもできていて、とてもよくなってはいるから、そこも聴きどころではあるかな。
種谷:あとはライヴで刻めてるかどうかを聴きにこいやって話な。
シロ:あいつサボってない?ってなるかもしれない。
宮下:逆に右手ムッキムキじゃない?ってなってるかも。
シロ:リードのフレーズはどう?
種谷:リードフレーズは「ヒム」はそんなに苦戦しなかったかなと俺は思うんだよね。
元々デモの段階ですごいシンセが入ってたから、そこの兼ね合いもすごく難しかったんだけど、ギターフレーズ入れるのがいつも一番最後なんですよ。いろいろ入ってる状態でつけ足していくというか。
この曲に関しては、ギターぽいフレーズを入れたら馴染まないなみたいな箇所が多々あったりとか、逆にめちゃくちゃギターロックっぽいソロとかアメリカのギターソロみたいなソロが合うなっていう場面とかいろいろあったんだけど、どっちかというとシンセで弾いたほうがマッチしそうなフレーズをギターで入れてみたりとか、そういうところの面白みとかあるかな。
シロ:確かにどこから見るかっていう観点変えて考えるところでは苦戦してたもんな。
種谷:ギターソロはほぼ一発で弾けて。めちゃくちゃアメリカンなギターソロを家でひとりでやってるわけ。すんごいパソコンを爆音にしながら弾いて。照れるよね。
全員:(笑)
種谷:何やってんだろう、俺みたいな。深夜2時くらいに腕ぶん回しながら。
シロ:わかるわ。デモ制作の時ってもうポーズから入る時あるよね。ポーズから入ったら意外とフレーズよくなるみたいな。そういう瞬間あるわ。確かに。
種谷:スタンディングで弾いてみるとかね。
シロ:めちゃくちゃわかる。
宮下:確かにシロ毎回スタンディングで弾いてない?
シロ:テイクがよくなるのよ。自分のことを外タレの誰々で、みたいな感じでジャカ〜ン!って弾いたりとか、ちょっと難しい話になっちゃうんだけど、僕らはデモ制作で録り音にこだわってっていうところを突き詰めてる訳ではないから、直挿しでアンプシュミレーターっていうパソコンの中でアンプの数値を設定できる訳ですよ。ゲインをMAXにして必要以上に歪ませて、楽曲に合わない感じで弾いちゃうの。後で歪みを落とす。テイク自体は気持ちよく弾けてるの。後で調整でめっちゃいい感じみたいなのをやったりするかもしれない。僕は基本的にバッキングなんだけどね。
種谷:ギターとかは気の持ち用みたいな部分あるよね。実際にドラムは叩かないからその選択はないかもしれないけど。
宮下:実際叩かないからこそ、叩いてみたら難しいとか良くない?
RENJU:別に難しくはないかな。
シロ:結構シンプルだからね。
RENJU:敢えてドラムにダイナミクス無いようにしたくて。抑揚をつけたくないというか、ライヴでダイナミクスつけた時にそれが面白いかなと思って。
種谷:音源とライヴの差ってことね!
RENJU:そうだね。
種谷:ムラがないようにってことだよね、ドラムのね。
RENJU:そこはこだわってる部分かな。
種谷:今までの曲でそういうことやったことあったかな?敢えて平坦さ出すってこと。意外となかった。
シロ:多少あったとは思うけど、ここまで露骨に敢えて「機械っぽさ×生っぽさ」を出したのはそこまではないよね。
種谷:確かに。
シロ:これだけ振りきった方向性も初めてだし、そもそも。
種谷:そうだね、振り切ったね。一発目というか久々の新曲で振り切れてよかった感じはあるね。
シロ:面白いね。考えてみたらそういうアプローチしてたわ、みたいなのがこうやって会話してたら意外と出てくる。いやぁ、面白い。
俺達が全然気がつかなかった解釈みたいなのがさ、聴き手から生まれてくることってあるのかな?そういうのさ、あったら聞きたい。
種谷:募集しますか?
シロ:募集したい。これってこうなんじゃないですか?って。「#恋人たちのヒム」 で投稿してもらって。Podcastでも質問というかそういうの受け取れますので。
今回はそろそろお時間なので終わろうかなと思うんですけど、「恋人たちのヒム」は魅力的で一聴して素晴らしい、深掘りして楽しいみたいな深みのある楽曲だと思うので繰り返し鬼リピして聞いていただければなと思います。
#1「"恋人たちのヒム"解説」の全編は、Podcastでチェックしよう!
RELEASE INFORMATION
ユレニワ「恋人たちのヒム」
2022年3月9日(水)
Format:Digital
Track:
1.恋人たちのヒム
試聴はこちら
LIVE INFORMATION
「JURENIWA IS EARTH TOUR 2022」
2022年6月18日(土)千葉LOOK
2022年6月20日(月)
仙台enn 2nd
2022年6月22日(水)
札幌Sound lab mole
2022年6月24日(金)
宇都宮HELLO DOLLY
2022年6月26日(日)
静岡UMBER
2022年6月28日(火)
岡山PEPPERLAND
2022年6月29日(水)
福岡Queblick
2022年7月1日(金)
大阪CLAPPER
2022年7月4日(月)
名古屋HUCKFINN
2022年7月5日(火)
横浜F.A.D
2022年7月10日(日)
新宿Marble *ワンマン
*各地対バンあり/ツアーファイナル公演のみワンマンライブ。
チケット一般発売中
https://eplus.jp/sf/word/0000094433
定期公演「エロス -ラバーズ編 -」
2022年6月8日(水)渋谷La.mama
*以降毎月8日に同会場にて実施。
出演:ユレニワ+1組
LINK
オフィシャルサイト@JURENIWA