SENSA

2022.04.10

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!宗藤竜太・Jua, 石若駿, Shimon Hoshino、michel ko ほか全20作品 -2022.04.09-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!宗藤竜太・Jua, 石若駿, Shimon Hoshino、michel ko ほか全20作品 -2022.04.09-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


MISATO:4月4日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全20作品の中から、まずはPart 1の7作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!Part 1から早速ジャンルの幅広さが(笑)。

金子:広すぎ(笑)。弾き語りからマシンビートに変わって、ちょっとびっくりしましたね。

MISATO:でもdownyはかっこいいですね。さて、はじめましてさんが2組いまして、最後のAIRCRAFT

金子:2021年の元旦に結成して、大阪を中心に活動しているバンドです。男女ボーカルが印象的で、曲によってどっちかがリードを取ったり、今回の曲みたいにどっちも歌ってハモったりとか、その多彩なボーカルワーク/コーラスワークが特徴のバンドですね。タイトルが「IKIISOGI」で、過去を振り切って今を生きるという決意を歌った内容になっていて、曲調は懐かしくも新しいというか、ポップな感じではあるんですけど、その中で"生き急ぐ"決意を歌っているという、このバランス感覚も面白い。

MISATO:その"生き急いでいる"感じがちょっとスキップして楽しんでいるような曲調にも感じるのが、彼らの良さというか。"生き急ぎ"だけ聞くと「何か背負ってるのかな?」みたいな。

金子:言葉だけ聞くとね(笑)。

MISATO:そうじゃなくて、「行くなら楽しんでいこうよ」という感じが見えるのはいいですよね。

金子:曲の表記もアルファベットで「IKIISOGI」という、その軽さがちょっと出てますね。



MISATO:出ていますね。そしてもう1組がYUTO

金子:この番組は後半にThe fin.のYutoくんが出てくるんですけど、そのYutoくんとは別のYUTOさんです。

MISATO:こちらのYUTOさんもすごい方ですね。

金子:そうなんです。The fin.のYutoくんも世界で活躍していますけど、こちらのYUTOさんも世界で活躍されている方で、ターンテーブリストなんですけど、お兄さんもターンテーブリストで、YUTOさんも中学生の頃からスクラッチの練習をやってきて、2016年にロンドンで行われたDMCターンテーブリストの世界大会で優勝。そこから世界各地をツアーして回ったりしつつ、プロデューサーとしてもいろんなアーティストの楽曲を手がけているという非常に多才な方ですね。

MISATO:今回はFiJAさんとのコラボレーションシングルという形になっています。

金子:YUTOさんから「ボーカル、誰かいい人いませんか?」と言われて、FRIENDSHIP.が紹介したという経緯があります。FiJAさんは個人でもFRIENDSHIP.から楽曲をリリースしている方なんですけど、FRIENDSHIP.はただ配信しているだけじゃなくて、コミュニティーみたいな感覚があって、リリースしているアーティスト同士がコラボレーションしたり、そういうことも行われているのが特徴なので、この曲もそれを体現していますね。



MISATO:FiJAさんのソロの楽曲と雰囲気が全く違うというか。かなりトラックがポップなんだけど、FiJAさんが歌うと上質なというか、ソウルフルでなめらかな感じになるんだなって。ここをくっつけるというFRIENDSHIP.のセンスもすごいですよね。では、ここで1曲お届けしましょう。

金子:Part 1は宗藤竜太くんを紹介しようかなと思います 。

MISATO:いいですね〜。

金子:昨年の4月に『magenta』というアルバムを出していて、その中に入っている「ライムライト」という曲を、今年の年明けの関ジャムで蔦谷好位置さんが2021年のベスト10の中に入れていたことでも話題を呼んでいます。弾き語りなんですけど、非常に独特で素晴らしいですよね。今ってDTM、デスクトップ・ミュージック、パソコンで作られる音楽が多くなっていて、特にリモートの時代になって、よりそういう色合いが強くなってきてる中で、この生の良さ。ギターと声、その空気感も含めて1つの世界観を作っている、この宗藤くんの良さというのは、いまの時代だからこそ改めて響いてくる感じがすごくありますね。



MISATO:厚武さんがおっしゃったように、やっぱり一つ一つの音がより聴こえてくるというか。DTMではなく、生だからこそギターのちょっと弦が擦れる感じとか、宗藤さんの息遣い、その生感というのが歌詞にもすごく表れているから、血が通った歌詞というか。ちょっと辛いところもあるけど、温もりがそこにはあるというのが響いてきますね。

昨年公開した、ルーツや人となりを探っていくINTERVIEWシリーズ「Highlighter」もぜひチェックを!



New Release Digest Part 2


MISATO:4月4日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜からPart 2をお送りしました。Kamisadoは日曜朝の青春モノのアニメの主題歌とかピッタリじゃないですか?

金子:抜けのいいロックバンドでいいですね。この曲のミュージックビデオがリリースと一緒に公開されていて、これが歌詞の中に出てくる"地下室に咲いた白い花"という言葉にちなんで、下北沢のBASEMENTBARで撮影を行ってるらしくて。

MISATO:あ、そうなんですね!

金子:FRIENDSHIP.には、キュレーターとしてBASEMENTBARで働いている片山翔太くんがいて、BASEMENTBARって本当にいいライブハウスで、これからの面白い若手バンドがたくさんいて、片山くん経由でFRIENDSHIP.から紹介したりもしているので、ぜひお見知りおきをしていただきたいなと。

MISATO:KamisadoのMV、ぜひチェックしてください。


MISATO:そしてLisa Remarは最近コンスタントに出してますね。

金子:でもこれまでの作品とちょっと雰囲気が違うというか。EDMっぽいような、スケール感のある曲調も多かった印象があるんですけど、今回はシンプルにギターと歌を中心としたアコースティックな感じで、ちょっとドリーミーな音像になっています。Taylor Swiftがこれまでのポップな作品から、コロナ禍の中で『folklore』というアルバムを出したみたいな感じで、今のご時世の中でどういう音楽を作るかとなったときに、外に開けたものよりも、もうちょっと個人的な作品を作るみたいな。この作品もそういう感覚があるのかなって気がしましたね。



MISATO:そうですね。ここ1〜2年は"内省的"というのがキーワードになるぐらい、みなさんベクトルが変わってるアーティストが多いですね。そんな中、Part 2からも1曲お届けします。

金子:Part 2は、Jua石若駿Shimon Hoshinoの3人のコラボレーションによる「Waving」を紹介しようと思います。この3人はこれまでもコラボレーションをしてきていて、今回が3曲目で、コラボレーションは一旦これでおしまいということらしいです。

MISATO:寂しい!毎回楽しみにしていました。まず1人1人で成り立つじゃないですか?そんな3人が合わさってしまったらもう(笑)。

金子:Shimon Hoshinoさんは最近この番組でよく名前が出てくるトラックメーカーで素晴らしいですし、石若駿くんは今や日本で最も求められているドラマーと言っても過言ではないぐらい大活躍の方です。ただやっぱりこのコラボレーションだと、Juaくんのボーカリストとしての表現力がすごいなと改めて思って。もともと日本語と英語とフランス語を使い分けて、ラッパーとして素晴らしかったんですけど、歌も素晴らしくて、しかもかなり多彩な曲調を歌い分けていて。Juaくんのボーカリストとしての良さというのを、今回のコラボレーションからかなり感じたんですよね。

MISATO:「そっちまで行けるんだ」って、「引き出しあと何個隠しているの?」みたいな感じがしましたね。

金子:ラッパーが歌も歌うみたいなことは数年前からの流れとしてあるんだけど、そういうレベルじゃないというか。

MISATO:派生でやっている感じではないですよね。

金子:そうなんですよね。普通に「ボーカリストとしてもめっちゃいいじゃん」という感じがして、それは新鮮な驚きでした。



MISATO:厚武さん、Juaくんなんですけど、今年俳優デビューが決まっています。

金子:そうなんですね!

MISATO:連続ドラマシリーズに出演されるのが決定しているみたいなので、目にする機会が増えそうです。

金子:活躍の幅をどんどん広げているわけですね。

MISATO:すごいですよね。

New Release Digest Part 3


MISATO:4月4日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜Part 3、ダイジェストでご紹介しました。VINCE;NTがはじめましてですね。重いですね。

金子:重かったですね。2018年頃より東京で活動している4ピースバンドということで、まさに重いオルタナティブな音楽性で、でも何か一つのジャンルにはカテゴライズできないような面白さがありますね。FRIENDSHIP.には先ほど曲がかかったdownyの青木ロビンさんだったり、この後Yutoくんのコーナーに出てくるLITEの井澤さんだったり、オルタナティブな音楽性の人たちがキュレーターとして関わってることもあって、こういうオルタナティブなかっこいいバンドがたくさんいて、VINCE;NTもその中の1つという感じはしますね。



MISATO:そして同じくはじめましてなんですが、音楽性は全く違いますね。Sakura Kudoさん。

金子:この方は1995年生まれの群馬県出身の音楽家で、バンド活動を経て今はソロ活動をしていて、声、シンセサイザー、ギター、環境音などを用いた多重録音で楽曲を制作していると。自身の楽曲だけでなく、店舗BGMを提供したりとか、音楽家として幅広く活躍しているそうです。あの、いまFRIENDSHIP.からリリースされている曲で、一番聴かれている曲をご存知ですか?

MISATO優河さんですね!

金子:そうです!優河さんの「灯火」という曲がドラマ主題歌にもなって、今すごく聴かれているんですけど、個人的にはSakura Kudoさんを聴いてちょっと優河さんにも通じる感覚があるなと思いました。今回の「light breathes」という曲も、「ネガティブな自分もここにいていいんだって気づいたときに、シンプルな旋律が優しい風のようにふと浮かんで、私はお守りのようにそれを口ずさんだ」ということを解説で書いてくれていて、そういう音楽で救われる感覚というのも優河さんに通じる気がします。

MISATO:そうですね。多幸感と奥行きのある感じも優河さんとリンクするところありそうですね。

金子:この方もちょっとしたきっかけさえあれば、一気にリスナーを広げる可能性がある方だなと思いました。

MISATO:優河さんの楽曲を聴いていらっしゃる方、一度Sakura Kudoでチェックしてみてください。



MISATO:そしてuruwashiさんのリリースの数がすごいなと思って。

金子:そうなんですよね。uruwashiさんは2020年から毎月1曲配信リリースをしていて、この4月で2年連続、ずっと1か月ごとにリリースを続けているという。

MISATO:すごいことですよ。しかもリリースするだけじゃなくて、MVも作ったり、アートワークも作っていますもんね。

金子:そして曲調も幅広くてね。今回はアフロビートな感じで、また新鮮だったし、さすがですね。



MISATO:さすがですね。では1曲お送りするのは、この曲ですかね。

金子michel koくんの曲を紹介しようかなと思います。この番組を聴いてくださる方には"solgasa"という名前を覚えていただきたくて、VivaOlaやWez AtlasといったR&Bやヒップホップを基軸に置いた、非常にグローバルな感性を持った若いアーティストがFRIENDSHIP.からリリースをしていて、その彼らがコレクティブ、チームみたいな感じで組んでいるのが"solgasa"。michel koくんもその"solgasa"の一員なんです。彼らはあくまでソロ・アーティストとして活動してるんだけど、一緒に曲を作ったり、たまに一緒にパーティーをやったり、そういう人たちで、みんな本当に楽曲のクオリティが高くて、VivaOlaくんは昨年いろんなタイアップもついたり、サブスクでリスナー数を伸ばしていて、michel koくんもその可能性を感じさせる人だなと思います。特にmichel koくんは"solgasa"のメンバーの中でもわりとメインストリームのポップシーンにちゃんと目配せしているタイプの人で、今回の曲もR&Bとかヒップホップが背景にありつつ、わりとロックバンドっぽい音なんですよね。

MISATO:そうですよね。

金子:これも最近の流行りではあって、でももう少し歪んだギターとかが入っているタイプの曲が多いのに対して、繊細なギターのサウンドだったりするのはmichel koくんらしいなという感じもしました。

MISATO:「ロックなんだ」と思って聴かれると思うんですけど、今の時代だとR&Bとかヒップホップというニュアンスで括られるようなジャンルになるわけですよね?

金子:もうジャンル名はわからないですね(笑)。

MISATO:難しいですね。

金子:感覚としては、The Kid LAROIとJustin Bieberが一緒にやった「STAY」という、TikTokでもメチャメチャ流行ったあの曲の"内なるエモさ"みたいなのと通じる感覚もあるけど、あれもR&Bと言っていいのかどうか、みたいなところもあったり。

MISATO:それを誰が歌うか、Justin Bieberがやってるよということも、1つの指標になりそうですね。今から曲をお送りするので、そういう繊細なジャンルの時代になっているんだというのを感じていただければと思います。



MISATO:ジャンルという言葉がこの世からなくなることが近づいてきているような気もしますけど(笑)。

金子:スタッフからは「ベッドルーム・ポップじゃないですか?」という指摘も入りました。

MISATO:誰が聴くかにもよるという気もしてきましたね。

金子:その人の文脈とか背景によっても感じ方は変わるかもしれないですよね。今回michel koくんの作品は7曲入りのEPで、他の曲はまた違ったサウンドメイクだったりするので、EPとして聴いて、どのジャンルが近いか判断してもらうのもいいかもしれないですね。


一昨年公開した、ルーツや人となりを探っていくINTERVIEWシリーズ「Highlighter」もぜひチェックを!




RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。

放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC
kanekoatsutake_20210528.jpg
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

misato_a_1500_20210203.jpeg
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

Yuto_Uchino_photo.jpg
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


LINK
FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
FRIENDSHIP.

気になるタグをCHECK!