2023.02.24
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.163は、東京発の3ピースバンド、torontoを取り上げる。
ロックンロールのレジェンドに憧れながら、今を生きる自分たちのメッセージを宿した彼らの楽曲は、世代を問わず心身を震わせる。2月22日にリリースされたアルバム『こころとあたまをつなぐ』も必聴だ。
中高時代は、邦楽洋楽問わず、ロックを片っ端から聴いていました。バンドを初めて組んだのは中学三年生だったと思いますが、当時からスリーピースバンドにすごく執着していました。ボーカルもギターも俺がやるんだ!!みたいな、強烈な自我。実際には、andymori、くるり、the pillowsとかをコピーしていて、ライブにもよく行きました。大学に入学して、バンドを組もうと思った時も、スリーピース以外考えていなかったですね。
大学入学以降は、レコード屋でずっとアルバイトしていたこともあって、日本の70~80年代ポップス、ソウル、ダブ・レゲエなど、ロック以外のジャンルも手を伸ばすようになりました。特に、スライ・ストーンとカールトン・アンド・ザ・シューズには衝撃を受けました。
心を揺さぶられる友達の絵を、ぜひ見てください。
自主企画「Rock'n'Roll Revival」の開催と音源のリリースが、今後の活動の中心です。焦らず、でもグダグダになっても仕方ないので、強い意志を持ってバンドを続けます。続けることが、当面の挑戦だと思っています。
大学入学以降は、小説はほとんど読まなくなってしまって、代わりに評論をたくさん読みました。良質な評論が安価で手に入る(文庫化や新書、単行本でも図書館や中古市場がありますね)のは、日本の素晴らしいカルチャーだと思います。専攻は政治学・現代日本政治でしたが、戦後日本社会史、社会批評、哲学にも関心を持つようになっていました。
社会や人間について考えることは、その一部である自分にも目を向けざるを得ない。結局やっていたことは小説の読み方と一緒かもしれないと思います。
結局、あんまり冒険してないですね......。
toronto『こころとあたまをつなぐ』
2023年2月22日(水)
試聴はこちら
2023年2月26日(日)
西永福JAM
(弾き語り)
2023年2月27日(月)
下北沢THREE
2023年3月3日(金)
下北沢mona records
2023年3月27日(月)
下北沢THREE
2023年3月30日(木)
京都nano
toronto
東京の3ピースバンド。メンバーは根本快(Vo/G)、森田大地 (B)、福井鐘太(Dr)。 最小限のバンドサウンドから、フックの効いたメロディを武器に、静かな熱量を帯びたロックを鳴らす。
ギターボーカルの根本が書く歌詞には、一貫して優しいメッセージが刻まれているものの、その隙間には、今ここにある現実やどうにもならないことを受け入れる虚しさや悲しみも感じさせる。希望と絶望が同居しているようなメッセージが、torontoの音楽には存在している。
国内外のロックに加えて、ソウルやダブ、インディーなど、さまざまな音楽からの影響を受けているが、torontoの原点にあるのは、忌野清志郎やブルーハーツ。彼らが、数十年後の現在にも通用するロックを鳴らしていたように、torontoも普遍的に通用するロックバンドを目指している。
@toronto_band
Official YouTube Channel
FRIENDSHIP.
ロックンロールのレジェンドに憧れながら、今を生きる自分たちのメッセージを宿した彼らの楽曲は、世代を問わず心身を震わせる。2月22日にリリースされたアルバム『こころとあたまをつなぐ』も必聴だ。
活動を始めたきっかけ
根本快(Vo/G):大学入学と同時にtorontoを結成しました。他のふたりとは、高校の時、同じライブハウスに頻繁に出ていて、当時から仲がよかったです。次第に、東京のライブハウスに誘ってもらえるようになり、大学4年間は、月3~4本ぐらいのライブを中心に活動していました。影響を受けたアーティスト
根本:忌野清志郎、ヒロトとマーシー(ザ・クロマニヨンズ)、佐藤伸治(フィッシュマンズ)、ジョン・レノン、ボノ(U2)には、音楽的にだけではなくて、人間的にも大きく影響されています。彼らの言葉に、盲目的に心酔してしまう時もありますね。でも、それが、音楽に人格形成された人間の姿かも、と思います。中高時代は、邦楽洋楽問わず、ロックを片っ端から聴いていました。バンドを初めて組んだのは中学三年生だったと思いますが、当時からスリーピースバンドにすごく執着していました。ボーカルもギターも俺がやるんだ!!みたいな、強烈な自我。実際には、andymori、くるり、the pillowsとかをコピーしていて、ライブにもよく行きました。大学に入学して、バンドを組もうと思った時も、スリーピース以外考えていなかったですね。
大学入学以降は、レコード屋でずっとアルバイトしていたこともあって、日本の70~80年代ポップス、ソウル、ダブ・レゲエなど、ロック以外のジャンルも手を伸ばすようになりました。特に、スライ・ストーンとカールトン・アンド・ザ・シューズには衝撃を受けました。
注目してほしい、自分の関わった作品
根本:2022年8月以降、断続的に配信シングルをリリースしておりました。ジャケットは全て、友達の絵描きと一緒に作っており、曲の世界観が再現された素晴らしいものです。配信シングルの曲は全て、今回リリースするアルバム『こころとあたまをつなぐ』に収録しています。そして、(その友達に)アルバムのジャケットも描いてもらいました。最高のジャケットです。心を揺さぶられる友達の絵を、ぜひ見てください。
今後挑戦してみたいこと
根本:torontoは、全員の大学卒業に合わせて、今回のアルバム限りでベースの森田が脱退しました。残った僕とドラムの福井は、サラリーマンの傍ら、バンドを続けていきます。自主企画「Rock'n'Roll Revival」の開催と音源のリリースが、今後の活動の中心です。焦らず、でもグダグダになっても仕方ないので、強い意志を持ってバンドを続けます。続けることが、当面の挑戦だと思っています。
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
根本:中高時代に、遠藤周作、太宰治、三島由紀夫の作品をよく読んでいました。この3人の小説には、自分が何者なのかわからなくなるぐらい、人間の内面を掘り下げる描写が多いのですが、それをそっくり自分にも当てはめていました。自分を疑い続けるような習性が身についたのは彼らの作品に影響されていると思います。彼らのルーツや政治的主張を理解するようになったのは大学に入ってからですね。特に好んで読んでいた本。島崎藤村は『破戒』だけ心に残っています
大学入学以降は、小説はほとんど読まなくなってしまって、代わりに評論をたくさん読みました。良質な評論が安価で手に入る(文庫化や新書、単行本でも図書館や中古市場がありますね)のは、日本の素晴らしいカルチャーだと思います。専攻は政治学・現代日本政治でしたが、戦後日本社会史、社会批評、哲学にも関心を持つようになっていました。
社会や人間について考えることは、その一部である自分にも目を向けざるを得ない。結局やっていたことは小説の読み方と一緒かもしれないと思います。
読んでいたものの一部
今注目しているカルチャー
根本:映画は、ドキュメンタリーや音楽関係以外、あまり触れてこなかったのですが、最近は様々な映画を見たいと思っています。「不朽の名作」とかもすっ飛ばしてきてしまったので、ちゃんと履修したいです。結局、あんまり冒険してないですね......。
RELEASE INFORMATION
toronto『こころとあたまをつなぐ』
2023年2月22日(水)
試聴はこちら
LIVE INFORMATION
2023年2月26日(日)
西永福JAM
(弾き語り)
2023年2月27日(月)
下北沢THREE
2023年3月3日(金)
下北沢mona records
2023年3月27日(月)
下北沢THREE
2023年3月30日(木)
京都nano
PROFILE
toronto
東京の3ピースバンド。メンバーは根本快(Vo/G)、森田大地 (B)、福井鐘太(Dr)。 最小限のバンドサウンドから、フックの効いたメロディを武器に、静かな熱量を帯びたロックを鳴らす。
ギターボーカルの根本が書く歌詞には、一貫して優しいメッセージが刻まれているものの、その隙間には、今ここにある現実やどうにもならないことを受け入れる虚しさや悲しみも感じさせる。希望と絶望が同居しているようなメッセージが、torontoの音楽には存在している。
国内外のロックに加えて、ソウルやダブ、インディーなど、さまざまな音楽からの影響を受けているが、torontoの原点にあるのは、忌野清志郎やブルーハーツ。彼らが、数十年後の現在にも通用するロックを鳴らしていたように、torontoも普遍的に通用するロックバンドを目指している。
LINK
@toronto_band@toronto_band
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FRIENDSHIP.