SENSA

2023.12.03

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!DURAN・Fayzz・BOND LOST ACT ほか全25作品 -2023.12.02-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!DURAN・Fayzz・BOND LOST ACT ほか全25作品 -2023.12.02-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!



New Release Digest Part 1


みさと:11月27日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全25作品の中から、まずはPart-1をご紹介しました。リリースおめでとうございます。Part-1は2組はじめましてさんがいらっしゃいます。forestpeoplewala collectiveです。

金子:この2組は繋がり方というか、曲の作り方がある意味対照的だなと思って。wala collectiveはプロデューサーの集団で、seekxが参加してたりするんですけど、色んなところに住んでいる人たちがデータをリレーして曲を作っていくのに対して、forestpeopleは關伊佐央さんがコロナ禍で自宅に配信兼用の音楽スタジオを作り、そこに集まって即興セッションから曲を作っていくということで。
もちろんどっちがいい悪いじゃなく、音楽には色んな作り方があって、色んな集まり方がある。オンラインの中で集まるか、実際のスペースで集まるか、そういう面白さが対比になるなと思ったりしました。




みさと:それぞれこだわりが見える、コンセプトある楽曲作りだなっていうのも感じていて、wala collectiveはエコでサステナブルなリメイク作品を作れる方たちだし、forestpeopleは途中ボイスだけで音が戻ってきたりとか、耳を離させないテクニックを持ってる人たちなんだなっていうのを感じて、どちらも注目ですね。そして、YAJICO GIRLが新曲でございます。

金子:アルバムの後にリミックスが出てましたけど、純粋な新曲としてはひさしぶりで、かっこよかったですね。

みさと:私、この曲大好きです。めっちゃよかったですね。まあ、毎作良いんだけど。

金子:アルバムからダンスミュージック路線が強まっていて、今回もその路線をさらに発展させて、この曲はJersey Clubが特徴になってます。Jersey Clubはもともとあったダンスミュージックのジャンルの一つではあるけど、ここ最近リバイバルして、New Jeansとかが使ったり、ポップスの方面でも使われるようになって。
ハウスだったりヒップホップだったりベースミュージックだったり、色んな要素が組み合わされてるんですけど、いわゆるハウスとかテクノの四つ打ちじゃなくて五つ打ち、ダン、ダン、ダン、ダッタ、ダン、ダン、ダン、ダッタっていう、あのリズムが一番わかりやすい特徴だと思うので、そこに注目して聴いてもらえるといいんじゃないかなと。



みさと:YAJICO GIRL最近聴いてなかったって方に、ぜひ今のYAJICO GIRLを聴いてみて欲しい。すごく飛ぶぞ!って感じですよね。びっくりするぞっていう。本当に、今脂が乗ってるなっていう感じがします。

金子:年明けには恒例のツーマン企画があって、今回は東阪でKlang RulerとODD Foot Worksの出演が決まっていて。どっちもクラブミュージック要素があって、ライブも盛り上がるタイプの人たちだから、YAJICO GIRLもそういう人たちとやるようになってきたっていう、このメンツからも変わってきた部分が伺えるかなと思います。

みさと:ワードチョイスも毎作秀逸なので、初めて聴いた人でも、初めてライブに行っても絶対楽しめると思いますので、足をお運びください。そんな中、お送りするのは?

金子DURANを紹介しましょう。

みさと:アルバムがリリースです。『Electric Man』です。

金子:いやあ、すごかった。

みさと:すごかったね、アルバム。なんかステーキ!カツ丼!みたいな、カロリーをすごく感じる。でも、そのカロリーをしっかり吸収させてもらえる力強さというか、拳が煮えたぎる、カッコ良かった。

金子:もう2023年も終盤ですけど、今年一の痛快なロック・アルバムと言っていいんじゃないですかね。

みさと:本当に、過言ではないですね。

金子:アルバム全編ライブバーで録音されたそうで、プラグインの使用は最小限に抑えて、空間系のエフェクターを使ったり、あとお風呂場でリアンプしたりとか、すごくアナログな魅力もある作品で。

みさと:へー、面白い。



金子:カセットテープのレベルを突っ込んで歪みを生んだりだとか、色々実験的な要素もあります。だからいろんな音像、音響の曲が入ってるんだけど、アルバムの最後の方の曲はセッションっぽい作りになってて、最終的に生に回帰してくるんだなみたいなところもDURANさんらしいなと思ったし、かっこよかったですね。

みさと:この実験的な側面から見ても、これまで以上にロックと向き合って、これまで以上にご自身の可能性を広げてしまうなんて、素晴らしい高みを目指してるんだなっていう、本当に音楽、ロックがお好きなんだなって。あと私1回目資料を読まずに聴くんですけど、MARVEL系の戦闘シーンですごく使われそうって思ったら、まさにロシアとウクライナの戦争に触発されて書いた曲っていうこともあって。
ただ今までの、この戦争をやめようよ、良くないよっていう曲ではない、やはりDURANさんらしい切り口っていう、この作品の作り方、Sen Morimotoさんと対バンして欲しいなって。 音楽性とテクニックのレベルとしてもすごく良い2組なんじゃないかなと想像して聴いてました。

New Release Digest Part 2


みさと:我らがVivaOlaくんリリースです。

金子:今回もかっこよかった。

みさと:かっこいい。

金子:最近は作風的にわりとドープなトラックが多いですけど、今回の曲は歌詞の中でちょっとポイントがあって。すごく要約しちゃうとっていう話ではあるんだけど、前作を出した後になんで自分がシティポップって呼ばれるのかを考えて、まだ自分は十分に成熟してなかったと自分で思った、っていうことを綴っていて。スムースな部分もVivaOlaくんの良さなんだけど、それだけじゃない、よりヘヴィなビートだったり、ダークな曲調だったりとか、より成熟した曲調に向かってるのは 前作を出して色々自分の中で思うところがあって、少しずつ色々試しながら方向性が変わっていってるんだなって、この曲から改めて感じられました。

みさと:歌詞含めて日本の音楽に対してのリテラシーみたいなものも考えさせられました。



金子:一時期はなんでもかんでもシティポップってラベリングされてましたからね。

みさと:いい意味で警笛を鳴らしてくれたというか、ちゃんと分類されることとか、でもジャンルレスだったりクロスオーバーされることのかっこよさとか、発信者として私たちみたいな立場の人から聴いても思うところがある一曲なんじゃないかなと思うし、そういう活動をしてくれていることがすごく心強い、かっこいいです。

金子:来年の春ぐらいにはアルバムも予定してるみたいなので楽しみですね。

みさと:楽しみです。 続きまして、福岡はやはり音楽の都ですね。EXPCTRです。

金子:彼は福岡県の出身で、VivaOlaくんともちょっと通じる部分があるというか、トラックはドープだったりアブストラクトだったりするんだけど、でもすごくポップセンスもあって、トラックメイカーとしてもシンガーとしても素晴らしい。今回はさらに同じ福岡出身のキーボーディストで作曲家のOsamu Fukuzawaさんと共作してるということで、印象的なシンセのフレーズが入っていて、あのあたりはFukuzawaさん色なのかなとか思ったり、すごくかっこいい曲でした。

みさと:ダンスミュージックとしての重さとエレクトロとしては聴きやすい曲っていうレビューもいただいてるんですけど、まさに強さと軽やかさっていうものと、聴き流せる要素と、でもフックで耳をその場に留まらせるような力強さっていう、バランス感覚のある一曲でした。

金子:こちらは今月EPも出るみたいなので楽しみですね。



みさと:そんな中ご紹介するのは?

金子Fayzzを紹介しようと思います。

みさと:FRIENDSHIP.からは初リリースになるのですが、中国の成都を拠点とするインストバンドです。

金子:中国のバンドの情報は詳しく入ってくることがなかなかなかったりして、彼らもプロフィールとか文章を読むだけだとどういう人たちなのかあんまりわかんなかったりするんだけど、ひとまずアーティスト写真を見ると、4ピースみたいです。
で、インストがメインなんだけど曲によってはボーカルも入ってたり、もちろん楽器主体なんだけど電子音も入ってたり、ジャンル的にもいわゆるポストロック、マスロックみたいな部分もあれば、もうちょっとソウルっぽい要素もあったりとか幅広くて、すごくかっこよかったですね。

みさと:今回8年かけてこのアルバムを作ったっていうふうに伺ってるので、まさに厚武さんもおっしゃるように、色んな要素を組み込んで、ご自身のスタイルにしたっていうことが形になってるし、この曲は5分経ったときに満を持してデスボイスみたいなの入るじゃないですか?6分11秒が全然長く感じない、この不思議さっていうのは玄人だなーって思わせてくれるアルバムですね。

金子:資料にはenvyとかtoeのリスナーにも刺さるんじゃないかって書いてあって 確かにあの激情ボーカルはenvyっぽかったり、アルバム全体はtoeの影響も感じさせて、日本とアジアのポストロックの広がりみたいなのを感じるし、今から紹介する「Tide 浪潮」は電子音の使い方とかも含めてLITEっぽさも感じたりとか、影響を与え合って、刺激し合って、かっこいいものが生まれてる気がしますね。



みさと:私はダークなSPECIAL OTHERSって感じもしました。

金子:わからんでもない。


New Release Digest Part 3


みさと岡村匡紘さんが2作連続でリリース中です。

金子:岡村さん、やっぱり良いですね。

みさと:いい声がまたコンセプトとも合うし、素晴らしいです。



金子:今回も温故知新なソウルミュージックの良さもあれば、ちょっとレゲエのフィーリングもあったり、でも音像は現代的な側面があるし、ベースで村田シゲさんが参加してて、生のグルーヴもある。で、そこに岡村さんのこの歌。やっぱりいいんですよね。

みさと:いいですね。布陣も素晴らしいんですけど、彼がやりたいことが必ず形になっていて、素晴らしい。なんでしょう、駆け橋になってますね。昔と今との駆け橋になっている感じがとてもいいですね。ずっと"いいですね"しか言ってないですね、私は。

金子:いや、いいんですよ(笑)。

みさと:いいですよね。しみじみしちゃうんですよ。この秋とか冬とか、季節の変わり目とか、人間の心の機微みたいな、ちょっと感傷的になるときに特にぴったりなサウンドをされてるから。

金子:タイトルも「Fallen Leaves」だしね。

みさと:やっぱりいいですよね。しみじみしちゃいます。そして、生活は忘れてが今回EPです。

金子:岡村さんもコロナ禍の中でYouTubeチャンネルを開設して活動を始めたりというところがありつつ、生活は忘れてももともとYouTube出身というところがあるアーティストなので、そこは共通点ですけど、彼の場合はよりDTM的な部分を感じさせつつ、この曲は歌詞が印象的で。
生活は忘れてってね、ちょっと内省的な側面があったりして、この曲では〈ここは楽しい ここは地獄だ その中でも話をしよう〉っていう歌詞が耳に飛び込んできて。いろいろ煩わしい出来事や、人間関係の中でもしんどい側面がたくさんあるんだけど、でも一人で閉じこもるんじゃなくて、なんとか分かり合おうと、対話していこうと、「hanashi」というタイトルが表す通り、まさにそういうことが歌われていて、メッセージ的な意味でもすごく印象的でした。


みさと:異なる歌詞が重なるコーラス部分があるんですけど、まさに、"あ、今話してるんだな"ってわかるというか、お互い言葉は違う、だけど会話はしてるんだなっていう。あと大胆な息継ぎとか、あえてやってる細かいこだわりが伝わってくる一曲でした。

金子Ghost like girlfriendとも通じるところありますよね。

みさと:そう。

金子:Ghost like girlfriendはモヤモヤした部分をキラキラした世界観に落とし込むけど、生活は忘れての方がもうちよっと生感というか、暖かみみたいなものを大事にしてる、そんな印象もありました。



みさと:ここも対バンして欲しいです。そんなPart-3から紹介するのは?

金子BOND LOST ACTを紹介しようと思います。彼らもEPができました。

みさと:おめでとうございます。

金子:この人たちも面白いんですよね。まずコンセプトが面白くて、前にも紹介したと思うけど、サラウンドな音像を提供すべく、ポストプロダクションの段階で2通りの音源を作ってるとか、ドラムとパーカッション以外は全部ハード・シンセサイザーで作ってるとか、音楽的なこだわりがまず面白い。あと曲の世界観も、今回のこのタイトル曲はヘミングウェイの短編小説「移動祝祭日」を起点にしつつ、祭りで浮き足立つ街で孤独感を抱く主人公を描いていて、だから音楽もちょっと祭り囃しっぽい雰囲気で、でもお化けが出てきたりとか、そういう物語性もあるから、ただ華やかで賑やかなだけじゃない、ちょっと違和感を感じさせるようなフレージングにもなってたり、コンセプトが何段階もあって面白いんですよね。



みさと:まさに美大出身なんだなっていう、構築感というか、そこに芸術・アート性を持たせて、自分たちの解釈をしっかり入れていく。今のところ私たちが聴いた作品だと必ずリファレンスになるものが登場しますけど、でもそれも現代的に、また二人の音楽性に沿って消化しているっていうところが、とっても面白い。

金子:でも頭でっかちになってる感じもしないんですよね。こういうコンセプトとか全然知らないで、パッと聴いてもポップミュージックとして全然楽しめちゃうっていうか。コンセプトに偏りすぎて伝わりづらくなっちゃうみたいなことって往々にしてあると思うんだけど、そうなってないところもバランスがいいなって感じがすごくしますね。

みさと:何も知らずにスッと聴けますもんね。音楽としての楽しみ方がしっかり残っている、そんな曲作りだと思います。



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。 放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg 金子厚武 1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。 @a2take / @a2take3 misato_a_photo.jpg 奥宮みさと ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。 @_M1110_ / @11misato10 Yuto_Uchino_photo.jpg Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar) 神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。 The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。 オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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