SENSA

2023.08.06

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!yobai suspects・Niiiya・高木大丈夫ほか全18作品 -2023.08.05-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!yobai suspects・Niiiya・高木大丈夫ほか全18作品 -2023.08.05-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!



New Release Digest Part 1


みさと:7月30日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全18作品の中から、まずはPart-1をご紹介しました。リリースおめでとうございます。さてさて、先週ゲストに来てくれましたShimon Hoshinoさん。会えて良かった。

金子:先週はhario islandのアルバムが出ましたけど、今週はさらにShimon Hoshino名義のアルバムと、invisible design名義のアルバムが出ていて、リリースラッシュですね。

みさと:すごいな。それを苦と思っていずに、淡々と、生み出されるものが出てきちゃうからっていうこともおっしゃっていましたけど、それが形になるっていうのは、リスナーとしては聴き易い作品ができて、とても嬉しい限りですね。

金子:hario islandのアルバムはリリース順に(楽曲が)ずらっと並んでたんですけど、Shimon Hoshino名義のアルバムはこれまでリリースされた中からピックアップして、曲順も考えて作られてるから、よりアルバムとして聴く面白さがある作品になってると思います。


みさと:そして、JunIzawaさんとCwondoさんのコラボレーションシングルがとても素晴らしかったです。

金子:良かったですね。Izawaさんは最近下の世代のミュージシャンとコラボレーションをやってて、今年の頭に出た「INSIDE」だと水中スピカの千愛さんとコラボしてて、ちなみに水中スピカもFUJI ROCK FESTIVALのROOKIEに出てたりとか、そんなこともありつつ、今回はNo BusesのCwondoくんとのコラボ。IzawaさんもCwondoくんもバンドをやりつつ、ソロではエレクトロニックなアプローチをしてるという共通点もあるし、Cwondoくんのソロには2000年前後のエレクトロニカのニュアンスがあるから、Izawaさんと世代的に通じるところも、シンクロする部分もある気がして、そこにこのIwaza節の、一瞬でIzawaさんだってわかるベースが入るという。


みさと:オリエンタルな雰囲気というか、少し和を感じるような音色の使い方っていうんですかね。それがすごく侘び寂びな、ピリッとしたアクセントになっていて、飽きさせない一曲になってましたね。そんな中、お届けするのはどなたにしましょうか?

金子:FRIENDSHIP.からは初めてのリリースになるyobai suspectsをかけようと思います。

みさと:はじめましてになるんですよね。すごく格好良かったです。

金子:結成は2019年で、全ての楽曲をセルフプロデュースし、3人のコアメンバーの他、演奏においては一線で活躍する様々なプレーヤーがプロジェクトに参加するユニット形式の活動をしていて、作品のリリースは1年2ヶ月ぶり。過去にはEmeraldの中野くんをボーカルでフィーチャーした曲もリリースしてます。

みさと:合いそう。

金子:ボーカルのAkykさんはもともとThe Cavemansというバンドをやっていて、それがレゲエからの流れにあるバンドだったりもするから、その雰囲気もありますよね。

みさと:出てますね。

金子:トラックベースの楽曲にはなってるんだけど、ディープで広がりのある音像はレゲエやダブから来てる感じがして、futuresとかとも相性良さそうだし、今の季節に聴くと非常に気持ち良い、とても良い曲でした。


みさと:納得です。Akykさんのすごく特徴のある声がレゲエをルーツに持ってると聞いて、より納得したというか。少しざらつきのある、フックのある声、ストンと通るわけではないんだけど、耳に残って離さない声というのは、そういうルーツがあるっていうところもあるんですね。

金子:もともとの声の良さもあるし、さらに加工も入ってて、サウンド的にも気持ちよかったりして。編曲プロデュースも、このコアメンバー3人でやってるからこそ作り出せるものがあるんだと思いますね。

New Release Digest Part 2


みさと:新譜ダイジェストPart-2をお送りしました。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです、Worpho

金子:もともとSuseddというバンドをやっていた村上さんのソロプロジェクトで、SuseddもFRIENDSHIP.からリリースしていました。バンドをやってた人ではあるけど、すでにトラックメーカーとしてインストのアルバムを2枚、自分でリリースしていて、トラックメイクも非常に格好良いですね。その上で今回シンガーソングライターとしては初作品ということで、EPのタイトルが『26』ですけど、26歳の現在の心境をシンガーソングライター的に込めた作品になっているので、色んな聴き方ができる作品かなと思います。


みさと:今おっしゃったようにトラックめちゃめちゃ格好良くて、R&B、ヒップホップ、ちょっとインディーとかエモとか色んな要素があるのに、しっかり声と言葉が届いてる。そのバランス感覚がすごいと思っていたんですけど、やっぱりバックボーンとしてバンドもしっかりやっていて、シンガーソングライターとして1人でフロントに立つ、そしてトラックメイキングもしてきたっていう、全部集めて"26歳の俺"というのが本当に納得できるEPになってますよね。そしてROOKIE A GO-GOに出演しておりましたbedでございます。深夜3時に場を荒らしたでしょうね。

金子:今回の新曲はライブ録音ということで、bedのライブを観たことがある人にとっては「これをやってほしかった」っていう感じではないでしょうか。

みさと:本当にその通り。

金子:最初はクラウドロック的な感じで、わりとシンプルな反復が続くんだけど、後半一気にパンキッシュにスピードを上げていくっていう、この構成も非常にライブ感があって、格好良いですよね。


みさと:ライブの場にいる者としては「bedはこういう風にやってくれるよね」っていうのが通じ合っているからこその1曲だなとも思うし、あとこのサウンドからもボーカルからも感じる挑発的な色気というのがもう一聴して"bed"と分かるくらい特色になってきているのが嬉しい。そして、そんなPart-2からお送りするのはどなたにしましょうか?

金子Niiiyaをかけようかなと思います。

みさと:Niiiyaはもう福岡の星でございますよ。

金子:期待の星ですね。去年ミニアルバムが出て、僕今年の2月に彼女たちの東京での初ライブを観たんですね。で、もちろん初々しさもあるんだけど、ボーカルのアンナちゃんはライブで聴いてもやっぱりめちゃめちゃいい声で、とりあえずこれだけで勝てるなって感じがしました。新曲に関しては、最初のミニアルバムのときはちゃんとレコーディングすること自体初めてだったと思うから、彼女たちも手探りでやってたと思うんですけど、1枚作ったことによって、「自分たちはこういう方向がやりたい」というのがより見えてきたのかなという感じがして、今回の曲はアレンジも録音もライブで演奏したときに映える曲になってる感じがすごくしました。

みさと:ギターとかドラムのちょっとしたアレンジ、そこにこういう音を入れるんだ、という細かいテクニックが、「まだ2枚目の作品なのかな」って思うぐらい、完成度の高い作品だなって印象がありました。そして、実はNiiiyaが来週ゲストに来てくれます!彼女たちがどんなルーツを持っていたり、どうやって結成されて、どうやって曲を作ってるのかなど、お話伺えればと思っているので、来週も楽しみにしていてください。


金子:新曲のことをもうちょっと話すと、これまでどうしてもボーカルのインパクトが第一で来てたけど、メインで作詞をしてるベースのミユさんの歌詞もめっちゃ良いんですよね。この曲は本人コメントで"素直になれない心にも寄り添える楽曲になったのではないか"って書いてて、そういう感情の描写もできてるし、あと、「まるで」というタイトルで、「まるで何とかのようだ」みたいな言い回しも使いつつ、歌詞の中に「句読点」という言葉が出てきて、歌詞を字面で見ると"。"を多分意図的につけてたり、あと去年のミニアルバムに「栞」という曲が入ってたんですけど、この曲の歌詞にも"栞"が出てきたりとか、めちゃめちゃアイディアが入ってて。改めて、歌詞にも注目だなと思っております。

みさと:ぜひ歌詞にも注目しながら聴いてください。

New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは、新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。どなたを紹介しましょう......ファーストEPなので、Pablo Haikuをご紹介しましょうか。

金子:Pablo Haikuはもともとmabanuaさんをゲストで招いたデモテープ会議のときに選ばれて、2021年の6月に「Park」という最初の曲を出してるんですけど、そこから2年以上かけて、ついに最初のEPができたと。

みさと:石橋を叩いた感じで。

金子:ゆっくりとしたペースで活動してきつつ、でもその中で1曲出す毎に色んなカラーの曲を出してきて。今回の曲はEPの一番最後に入ってるんですけど、慎ましやかなアコースティックの感じから、壮大なオーケストレーションを広げていく、こういうのもできるんだっていう驚きもありました。ちなみに、プロフィールが更新されてて、今回初めて知ったんですけど、彼ら藝大生なんですね。

みさと:そうなんですね。

金子:藝大生でこういうインディー感のある曲をやってるのはあんまりイメージになかったりもするけど、でも逆にそれがすごく面白いなと思って。メンバーに話を聞いてみたいと思いましたね。


みさと:常田くん(King Gnu)とか藝大卒ですよね。

金子:どちらかと言うとアカデミックなイメージがあるから。

みさと:そうですね。どこか変則的というか、平たい言葉で言ってしまうと、変わったアレンジにしているというのが、ちゃんとバックボーンもあるんだけど、そうじゃないものにアプローチしたいという彼らの意図がしっかり伝わってくるEPになってるなと思います。8月に入りましたので夏っぽい曲で、Kiwanoさんもすごく良かった。

金子:夏っぽいですよね。今年自主レーベルを立ち上げてのこれが最初のリリースで、「最初だから自分の曲の中で一番爽快感のある楽曲でスタートを切りたいと思いました」ということです。「5人組のアイドルが歌ってくれたらいいなと思って5人分歌いました」というコメントもあって、確かにね、コーラスとかパート分けとかで5人歌っているような感じがあって。

みさと:見える!ツーステップ踏みながら、パート割りでどのタイミングで手を挙げてるのかな、みたいな。振り付けも見えるぐらいのアイドル感あります。


金子:ご自身がシンガーソングライターとして活躍しつつ、楽曲提供の方面でも活躍していきそうな感じもしますよね。

みさと:すごくぴったり。さあ、そんなPart-3からはどなたお送りしましょう。

金子:高木大丈夫さんをかけようかなと思います。

みさと:本当に日本にはたくさんの夏があることを教えてくれますね。Kiwanoちゃんみたいなガーリーな夏もあるし、イエイ!太陽!パーティー!シャンパン!みたいな......。

金子:完全にORANGE RANGEが浮かびました(笑)。

みさと:あはは。そういう夏ももちろんあるけど、縁側を開放して、風鈴が鳴っていて、机の上には揖保乃糸があって......。

金子:その隣に蚊取り線香。

みさと:みたいな、そういう夏の短編詩集を読ませていただいてるような、朗読が聞こえるような1曲でした。


金子:高木大丈夫さんは小西遼くんの象眠舎にも参加してて、象眠舎がちょっと前に「あのうたがきこえる(feat. Ema & 吉田沙良)」という名曲を出してて、「映画の曲になりそうだな」みたいな話をしたと思うんですけど、高木大丈夫さんのこの曲も映画になりそうですよね。特にストリングスが素晴らしくて、アレンジを兼松衆さん、ヴァイオリンとビオラを須原杏さん、チェロを関口将史さん、それぞれ多方面で大活躍されてる方々が担当しています。ギターと歌、ストリングスも高木さんの木造の自宅で録っていて、「録音スタジオとはまた違うウッディーな部屋鳴りもお楽しみいただければ」ということで、すごくいいですよね。

みさと:それが私には縁側に聞こえたのかな。ちょっと木っぽい、和というか、木の感じを受けたんですけど。

金子:ジャケットもジブリ感があるというか、入道雲がモクモクってなってて、それも映画的な印象とか、自然の中の印象をより強めてる感じしますね。

みさと:世界に没入して聴いてみてください。

RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。 放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg 金子厚武 1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。 @a2take / @a2take3 misato_a_photo.jpg 奥宮みさと ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。 @_M1110_ / @11misato10 Yuto_Uchino_photo.jpg Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar) 神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。 The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。 オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


LINK

FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

気になるタグをCHECK!