SENSA

2023.04.06

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) メンバーのミゾベリョウ&シェイクソフィアンが登場!「Room H」-2023.04.05-

【読むラジオ】MC:森山公稀(odol) メンバーのミゾベリョウ&シェイクソフィアンが登場!「Room H」-2023.04.05-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本 大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、odolの森山公稀が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

(森山)近況ということですが、僕たちodolは、ちょうど収録している今週末にライブがありまして、そして来週からはレコーディングが始まりますので、そのリハーサルだったり、制作をしております。今はその制作スタジオからお送りしております。

そしてここで皆さんにご報告です。2年間にわたって3週に1度、この時間を森山が担当してきましたが、なんと4月いっぱいでRoom "H"から旅立つことになりました。2年間、聞いていただいた皆さま、本当にありがとうございました。先週も同じくRoom "H"を担当していた松本大さんがお引越しされたということを伺いました。僕は4月末までということになります。そしてなんと偶然にもリアルの僕自身のお引越しも4月末に予定されています(笑)。
さらにこのRoom "H"が始まったのもちょうど今の家に引っ越してきた頃だったなというのを思い出しました。引っ越ししたての写真みたいなのをSENSAの記事にあげたような気がします。ちょうどいまのお家とRoom "H"というのはすごく僕の中で結びついていて、そう考えると本当にいろいろあったなと思いますね。体調崩したりね(笑)。ということで本当に長い間ありがとうございました。森山回は本日と次回と、あと2回ありますので、ぜひお付き合いください。


odolのメンバーが集合!@リビングルーム拡大版

森山:ここからは@リビングルーム拡大版。ということで早速この二人に登場していただきましょう。odolのボーカル・ギターのミゾベリョウと、ベースのシェイク・ソフィアンです。

ミゾベ:よろしくお願いします。

ソフィアン:よろしくお願いします。

森山:ということでこの番組も僕が担当するのはあと2回ということで。

ソフィアン:本当に心惜しいですね。寂しいです。

森山:(笑)。寂しくなるんですけれども、二人にもよくRoom "H"に遊びに来ていただきました。リリースのタイミングとかで毎回集まってもらったり、あとソフィアンには宇多田ヒカル特集で一緒に愛を語りあいましたけど。そんなこともあってせっかくなので3人で最後もう一度集まろうかなと思ってお呼びしました。

ソフィアン:呼んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。

森山:前にいろいろとスタジオライブやったりとかしたんですけど、お二人がRoom "H"で印象に残っていることとかってありますか?

ミゾベ:もう僕は一つしかないでしょ。

森山:なんですか(笑)?

ミゾベ:森山さんスルーしていたんですけど、台本にもあった通り僕は一回出禁になっていまして(笑)。

森山:(笑)。

ミゾベ:一度出禁になったんですけど、それっきりですね。

森山:今日しか挽回のチャンスがないなという話はしていたので、間に合って良かったです。少し期待したところもあったんですけど。スタッフ陣も「むしろ遅れてほしい」って言っていましたからね(笑)。

ソフィアン:ミゾベさんもこの2年で少しは成長したということがわかりますね。

森山:たしかに!ミゾベもこの2年の間に引っ越していたよね。

ミゾベ:そのときよりはちょっとは早く来るようになったよね。

森山:家が遠くなった分、遅刻率が減るという謎の現象に(笑)。

ミゾベ:ソフィアンは何かありますか?

ソフィアン:僕はさっきお話にも出ましたが、宇多田回は夢だったんですよ。ラジオの1コーナーで僕が好きな曲を1曲紹介して、ちょっとお話しするみたいなことは過去にもあったんですよね。でも濃密に語るというのはなかなか今後の人生でもない体験だったので、可能であればもう2〜3回、いや4、5回はやりたかったんですけど(笑)。

ミゾベ:めっちゃやるじゃん(笑)。

森山:全曲解説とかね。

ソフィアン:やりたいです!アルバム解説回をやりたいです。

森山:あのときも1曲だったのに、1時間半くらい話していましたよね。

ミゾベ:すごい(笑)。

森山:編集が本当に大変だったと思います。あの時は僕が楽曲のことを中心にやったので、ソフィアンは歌詞に対する想いも同じぐらいあったのに、そちらはなかなか語りつくせなかった部分もあったんですけどね。そんなことが2年間あったということですね。

宇多田ヒカル特集もぜひあわせてチェックしてみてください!



odolのメンバーで「時間と距離と僕らの旅 (Rearrange)」を解説!@リビングルーム拡大版

森山:「時間と距離と僕らの旅」のリアレンジを最近リリースしたじゃないですか?この作品について話してなかったなと思うので、話していこうかなと思うのですが、リリースしてみていかがですか?

ソフィアン:大反響じゃないですか。

森山:大反響(笑)。もう5年以上越しのリアレンジになるので、当時のことって記憶がおぼろげみたいなところもありますけど。そのときは6人体制で作っていて、今回は3人でリアレンジした曲です。セルフライナーノーツとかにも書いていましたけど、歌詞はミゾベが自分自身のドキュメンタリーのような、自分の置かれた状況をそのまま歌ったみたいな、そういう歌詞なので、やっぱり今聴いても普遍性があるというか。今は今の聴こえ方がするみたいな。



ミゾベ:そうだね。結構あの時のことを思い出すね。

森山:なるほど。

ミゾベ:大学卒業するかしないかの時で、あの曲を作る時くらいに休学して。

森山:卒業しなかったという。

ミゾベ:いやしたよ、3年後くらいに(笑)。バンドをやってみようと思って。

森山:そっか。ストレートに卒業して就職して仕事もやりながらバンドをやるのか、休学してからバンドをやるかということだね。そういう時期でしたね。

ソフィアン:odolって何個か転換期があると思うけど、それの一つだと思うんですよね。ちょうど『YEARS』出して、1枚目と2枚目がよくて、「3枚目以降はどういう方針でいこうか」みたいなのは結構みんなで話し合った時期だと思います。そこで早川さんが加入したりとかで、今後曲としても広がりが出てくるのが見えてきて、「odolというバンドがさらに発展していくに違いない」という確信を持ってできたのがあの曲なんですよね。だからスタート地点というか、そういう象徴な曲だったんですけど、今こうやって振り返ってみると、今はそこからすごく進んできて、現在地というのもかなり進んだ先にあるけど、マインド的にも「ここからodol広がるんだろうな」という気持ちは今も変わりないですし、そういう意味で視界は変わってないけど、捉え方が変わったみたいな。そういう認識です。

森山:すごくわかる。「バンドって固定されたものじゃないんだな」みたいな。流動的というか、変化していくものなんだと思えたのはこの時期ですね。

ソフィアン:そうですよね。

森山:それまではバンドと自分自身というのは一体化していて、バンドというものがあるような認識だったけど。人間が3人とか6人がいるだけなんだということとかに気づいたり話したりしたのがこの時期でしたね。そんなodolですが、台本に「未来の話」と書いてありますが、これからodolはどうなっていくのでしょうか(笑)?

ソフィアン:odolの未来ってどうなるんですかね?

森山:風は吹くのでしょうか?

ソフィアン:風吹いていますか?乗れるんでしょうか(笑)?

森山:(笑)。ちょうど今3人揃って収録しているんですけど、制作をしているスタジオで収録しているので、未来に向けて曲を作っていると。

ミゾベ:当面はアルバムをリリースするところを目標としていまして。僕の体感ですけど、曲数的には今までないぐらい貯まってきているなと思うんですよね。

森山:そうなんですよね。

ミゾベ:5曲以上あるよね?そういう状況って今までなかったので。まだ完成してない曲もありますけど、全部出揃ってどの曲でビデオをこんな感じで撮ろうかとか、この曲をライブでやろうとか、配信しようとか。これからいろいろと決めていける状態なのですごい楽しみだなと思っています。

森山:なるほど。

ソフィアン:一つ思い出しました!

森山:どうぞ(笑)。

ソフィアン:来年すごくメモリアルな年なんですよ。わかりますか?

ミゾベ:あー!そうだ。

ソフィアン:僕たちodolが結成10周年なんですよ。これはすざましいことだと思うんですよ。

ミゾベ:すごいよ。だって10年続けていることとかodolしかないもん。

ソフィアン:まだ具体的なことは全然検討中なレベルですけど。

ミゾベ:(笑)。

森山:なにかしたいという(笑)。

ソフィアン:なにかしたいというのは、とてもポジティブという意味です。

ミゾベ:ライブかなとちょっと思っているくらいだね。

森山:「アイディア求む」ですね。

ソフィアン:「10周年、何してほしいですか?」みたいな。




「ピアニスト/ピアノ曲」特集 後編

番組後半は特集コーナーです。今回は前回に引き続きまして「ピアニスト/ピアノ曲特集」の後編をお送りいたします。前回は前編としてグレン・グールドとクルターグご夫妻のバッハの演奏をご紹介したんですけれども、今回は打って変わってというか、現在も活躍中の現代のピアニストたちをご紹介していきたいなと思っております。
早速をご紹介していきたいのですが、まず1曲目にご紹介するのはハウシュカです。ハウシュカはみなさんご存知でしょうか?ハウシュカというのは1966年生まれのドイツの作曲家でピアニストなんですけれども、フォルカー・ベルテルマンという方のソロプロジェクトになっています。最近だと『西部戦線異状なし』の2022年版の音楽を作られたりしています。映画音楽もたくさん作っているんですけど、あとはソロ作品とか、数々リリースされております。実はこの番組でも紹介したことのあるアイスランドのmúmにも参加していたこともある方です。
ハウシュカさんをご紹介していきたいと思っております。
ハウシュカと言えば何と言ってもプリペアド・ピアノなんですね。プリペアド・ピアノというのは何かと言いますと、簡単に言うとピアノの内部にいろいろと細工をしたりして、ピアノじゃないような音を出すという楽器です。ジョン・ケージが発明したんです。
ピアノというのは弦が張ってあるじゃないですか?鍵盤を押すとハンマーが動いてその張られている弦を叩いて音が鳴るんですね。その弦というのは1音につき3本張られています。1本ではないんですよ。その3本の弦の間に、例えば木材みたいなものだったり、ゴムのかけらだったり、あとはボルトとかの金属だったりというのを挟んで、少しミュートする感じとか、響きを変えたりします。あとは弦の上に物を乗せたり。音を変えていくんですよね。そういう細工をあらかじめ演奏する前にするということで、プリペアド・ピアノと言われています。「準備されたピアノ」みたいにね。その鍵盤を押した時の音を変える。それによって、見た目はピアノなんだけど、本来のピアノの演奏だけでは出せないような打楽器とか民族楽器のような響きの、多彩な音色をピアノ一台で出すことができるんですね。
これはどちらかというと現代音楽、西洋音楽の流れの中で生まれてきたものです。先ほどジョン・ケージが発明したと言いましたけど、ピアノには内部奏法というのがまずありました。ピアノの中の弦を叩いたり、爪で引っ掻いたりみたいな。西洋音楽が近代に成熟しきっちゃって、やることがみんななくなって、「新しい物って何だ?音楽って何だ?」みたいなところから奏法がいろいろと開発されてきました。現代音楽と言うと4分半全く演奏しない音楽とか、ティンパニーを突き破るみたいなイメージがある人が多いかと思いますけど、ざっくりとそんなものの一種だと思ってください。そういうのがピアノにもあって、その流れの中で内部奏法、そしてプリペアド・ピアノというのが生まれてきました。
でも普通に考えて、これは楽器には良くないですよね。ピアノというのはすごく高価なものなので、弦に金属を挟むみたいなことって、すごくピアノにとって良くないです。適切にちゃんと扱えば大丈夫とはされているんですけど、誰にでも自由にそれをされてしまうと高価なピアノが傷ついてしまう恐れがあるということで、コンサートホールとかではプリペアド・ピアノは禁止されがちなんですよね。僕が通っていた芸大の大学に置いてあるピアノもプリパレーションするというのは基本的にNGで、一度作品を作るときにやろうとしたんですけど、教授からも基本的にNGみたいなことを言われていて、すごくハードルが高かったです。そういうこともあって、なかなか一般に認知されるというのは難しくて、今もそんなに認知度がないようなものだと思います。でも、そんな中でハウシュカというのは、それをポップス的な感性の中に落とし込むのがすごく上手なんですよ。
ということでたくさん語ってきたんですけど、プリペアド・ピアノ知っている方はその状況を思い浮かべながら聴いていただければいいと思いますけど、ぜひYouTubeでハウシュカさんがプリペアド・ピアノの演奏をあげていますので、めちゃくちゃ面白いですよ。見た目も賑やかで、いろんなおもちゃのようなものとか、いっぱいピアノ中に置いてあったりして、そういう多彩な音色とかピアノとは思えない色とりどりの感じを楽しんでいただければいいかなと思います。



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Photo by Shaikh Sofian




4月5日(水) オンエア楽曲
odol「時間と距離と僕らの旅 (Rearrange)」
Fenne Lily「In My Own Time」
MO MOMA「Point」
HAUSCHKA「Ginkgo Tree」
Chilly Gonzales「Rideaux Lunaires」

番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年8月24日にシングル「ありえないよ。」を、同年11月30日にはシングル「Blur」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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松本大
長崎県出身。2021年までLAMP IN TERRENのフロントマンとしてバンド活動し、現在次の活動に向けて準備中。
@pgt79 @n.trueve

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森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した3人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2022年3月16日に「三月」を配信リリース。
オフィシャルサイト @odol_jpn @KokiMoriyama


LINK
FM福岡「Room "H"」

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