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2023.04.05
ギター、ベース、左ドラム、右ドラム+サンプラー、そして声・声・声・声という、見たことも聞いたこともない4人編成で、世界を股にかけた活動を見せる、ルール無用の"チアパンク"バンド・ニーハオ!!!! が、5thアルバム『i!i!i!i!(アイアイアイアイ)』を完成。
プリミティブで直接脳に突き刺さるような、既存のバンドスタイルにとらわれない自由で勢いと遊び心に溢れたサウンドと、キュートでパワフルな4人の歌声が推進力とグルーヴを生むボーカルワークで、問答無用に聴く者のテンションを上げる全17曲、24分31秒。
1曲目の「ムーンライト楽団」の合唱にニヤリと微笑み、「HAKA」の破壊的サウンドで心掴まれて彼女らと"ニーハオ!"したら、あとは彼女らの世界にズルズルと惹き込まれるばかり。脱力ラップからバンドサウンドでブチアゲる「So tough & So tough」、怒りの感情が暴発する「ANTI ANGER CONTROL」と、ゆっさゆっさと心揺さぶられる、めくるめく展開に大興奮!
高松在住の小学5年生をボーカルに迎えた「pajama party in ニーハオ!!!!」なんて曲も面白く、「なにこれ、超楽しい!」なんて思ってたら、あっちゅう間に17曲。へんてこな編成やジャンル不問の音楽性、そして、彼女らにしか成し得ない圧倒的な独創性に、いつの間にか疑問や違和感を感じなくなってるだけでなく、「......もう一回、聴こうかな?」と思わせる中毒性まであることに気づき、「これ、とんでもねぇアルバムなんじゃねぇの!?」とドキッとさせられた。
アルバムのライブ感も満点で、アルバムを聴いてるとライブハウスの空気や喧騒が自然と頭に浮かんでくるのだが。こんな変わった編成のバンドがいないから、ライブを見たことがないと、ステージに立つ4人の姿があんまり想像出来ないのも、謎めいてて面白い。
ニーハオ!!!! のバンドの歴史は古く、ツインベース+ドラムの3ピースでスタートし、00年に山本精一の<UMMO RECORDS>よりデビュー。その後、編成を変えつつ、2枚のアルバムをニューヨークの奇才、ジョン・ゾーンのレーベル<TZADIK>よりリリース。
20年にリリースした4thアルバム『FOUR!!!!』は、マレーシア盤がリリースされたり。スペインの歌姫・ROSALÍAがコンサートツアーのSEとして、『FOUR!!!!』収録の「MATSURI-SHAKE」を使用したことで話題になったりと、コロナ禍で海外でのツアーが出来なかった近年も、海外からの大きな注目を集めている。
今作では「MATSURI-SHAKE」でタッグを組んだ、クラーク内藤が「So tough & So tough」ほか、数曲でトラックを提供していたりと、前作の手法も推し進めながら、バンドスキルや表現方法をさらにブラッシュアップ。
結成時とはメンバーも編成も異なりながら、ニーハオ!!!! でやるべきことや、バンドのアイデンティティはずっと明確に見えていて。質実共に充実した現在、再び世界から注目される存在になっているのであろうと勝手に推測。
SNSやサブスクの普及により、音楽がより多様化かつボーダレス化され、世界の幅広いリスナー層に届く機会が増えた昨今。今作はニーハオ!!!! が、国内外でさらに大きく飛躍するキッカケの1枚になる予感がする。そして音源でガッツリ心掴まれた俺は、CDを聴いた時のイメージをはっきり描くため、一刻も早くライブを見に行かなきゃいけないなと思った。
文:フジジュン
ニーハオ!!!!「i!i!i!i!」
2023年4月5日(水)
Format:Digital/CD
Label:FRIENDSHIP.
Track:
1.ムーンライト楽団
2.HAKA
3.So tough & So tough
4.ANTI ANGER CONTROL
5.メタモルフォーゼ
6.CRAZY TIME
7.SPIDER14
8.SPIDER15
9.SPIDER16
10.君のファムファタルじゃない
11.Ownership rights
12.BSN
13.UNDER MASK
14.BUY1 GET2
15.TRIP WITH YOU
16.pajama party in ニーハオ!!!!
17.Don't Obsess
試聴はこちら
プリミティブで直接脳に突き刺さるような、既存のバンドスタイルにとらわれない自由で勢いと遊び心に溢れたサウンドと、キュートでパワフルな4人の歌声が推進力とグルーヴを生むボーカルワークで、問答無用に聴く者のテンションを上げる全17曲、24分31秒。
1曲目の「ムーンライト楽団」の合唱にニヤリと微笑み、「HAKA」の破壊的サウンドで心掴まれて彼女らと"ニーハオ!"したら、あとは彼女らの世界にズルズルと惹き込まれるばかり。脱力ラップからバンドサウンドでブチアゲる「So tough & So tough」、怒りの感情が暴発する「ANTI ANGER CONTROL」と、ゆっさゆっさと心揺さぶられる、めくるめく展開に大興奮!
高松在住の小学5年生をボーカルに迎えた「pajama party in ニーハオ!!!!」なんて曲も面白く、「なにこれ、超楽しい!」なんて思ってたら、あっちゅう間に17曲。へんてこな編成やジャンル不問の音楽性、そして、彼女らにしか成し得ない圧倒的な独創性に、いつの間にか疑問や違和感を感じなくなってるだけでなく、「......もう一回、聴こうかな?」と思わせる中毒性まであることに気づき、「これ、とんでもねぇアルバムなんじゃねぇの!?」とドキッとさせられた。
アルバムのライブ感も満点で、アルバムを聴いてるとライブハウスの空気や喧騒が自然と頭に浮かんでくるのだが。こんな変わった編成のバンドがいないから、ライブを見たことがないと、ステージに立つ4人の姿があんまり想像出来ないのも、謎めいてて面白い。
ニーハオ!!!! のバンドの歴史は古く、ツインベース+ドラムの3ピースでスタートし、00年に山本精一の<UMMO RECORDS>よりデビュー。その後、編成を変えつつ、2枚のアルバムをニューヨークの奇才、ジョン・ゾーンのレーベル<TZADIK>よりリリース。
20年にリリースした4thアルバム『FOUR!!!!』は、マレーシア盤がリリースされたり。スペインの歌姫・ROSALÍAがコンサートツアーのSEとして、『FOUR!!!!』収録の「MATSURI-SHAKE」を使用したことで話題になったりと、コロナ禍で海外でのツアーが出来なかった近年も、海外からの大きな注目を集めている。
今作では「MATSURI-SHAKE」でタッグを組んだ、クラーク内藤が「So tough & So tough」ほか、数曲でトラックを提供していたりと、前作の手法も推し進めながら、バンドスキルや表現方法をさらにブラッシュアップ。
結成時とはメンバーも編成も異なりながら、ニーハオ!!!! でやるべきことや、バンドのアイデンティティはずっと明確に見えていて。質実共に充実した現在、再び世界から注目される存在になっているのであろうと勝手に推測。
SNSやサブスクの普及により、音楽がより多様化かつボーダレス化され、世界の幅広いリスナー層に届く機会が増えた昨今。今作はニーハオ!!!! が、国内外でさらに大きく飛躍するキッカケの1枚になる予感がする。そして音源でガッツリ心掴まれた俺は、CDを聴いた時のイメージをはっきり描くため、一刻も早くライブを見に行かなきゃいけないなと思った。
文:フジジュン
RELEASE INFORMATION
ニーハオ!!!!「i!i!i!i!」
2023年4月5日(水)
Format:Digital/CD
Label:FRIENDSHIP.
Track:
1.ムーンライト楽団
2.HAKA
3.So tough & So tough
4.ANTI ANGER CONTROL
5.メタモルフォーゼ
6.CRAZY TIME
7.SPIDER14
8.SPIDER15
9.SPIDER16
10.君のファムファタルじゃない
11.Ownership rights
12.BSN
13.UNDER MASK
14.BUY1 GET2
15.TRIP WITH YOU
16.pajama party in ニーハオ!!!!
17.Don't Obsess
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