- TOPICS
- FEATURE
2022.09.14
心斎橋を興奮の渦に巻き込んだ新しいイベント『FRIENDSHIP. Presents SHINSAIBASHI SOUND RIVERSE vol.1』
9月2日(金)心斎橋ANIMAにて、FRIENDSHIP.とFM802によるコラボイベント『FRIENDSHIP. Presents SHINSAIBASHI SOUND RIVERSE vol.1』が行われた。
音楽やカルチャーの前線で活躍するキュレーターが厳選した音楽を配信するディストリビューションサービスFRIENDSHIP.が、大阪のラジオ局FM802とタッグを組んで行う本イベントは、今年6月に東京・渋谷で行われたサーキットイベント『FRIENDSHIP. Presents SHIBUYA SOUND RIVERSE』の流れを汲んだものと言えるだろう。
MCはFM802 DJの土井コマキと板東さえかが担当。土井も話していたが「サブスクで聴いた音楽を現場でリアルにライブで体感してもらいたい、気に入ったものがあったら帰り道でも聴いてもらいたい」という試みだ。
既に土井のラジオ番組『MIDNIGHT GARAGE(毎週月曜24〜27:00)』内にて、その週にFRIENDSHIP.でリリースされる新曲をいち早く届けるコラボコーナー「Choice is yours」がスタートしている。また、火曜24時からは板東の『Poppin'FLAG!!!(毎週火曜24〜27:00)』でリリースされたばかりの楽曲を聴くという流れが出来上がっている。
新しい才能をデジタルとリアルで発信するイベントの記念すべき第1回目。出演アーティストはVivaOla、Wez Atlas、NIKO NIKO TAN TAN、the McFaddin。いずれも今後飛躍が期待できるアーティストだ。「想像以上だった!」とMCの2人も大盛り上がりだった、最高の夜の模様をお届けしよう。
トップバッターは京都発のthe McFaddin。彼らのライブはRyosei Yamada(Vo.)、Taito Katahira(Gt.)、Keisho Maeda(Gt.Key.)Yu Ando(Dr.)の4人とサポートベースのYuma Sugisaki、そしてVJ・Ryoma Matsumotoの6人編成で進んでゆく。
SEが流れてメンバーが登場、「一緒に遊ぼうぜ。よろしく!」とRyoseiが笑顔を見せる。同時にステージが暗転、Taitoがトラックを流すと一気に分厚い音の波が押し寄せた。圧倒的な手数の多さと壮大な山脈の映像、上昇するようなシンセサウンドでいきなり没入空間に。
パワフルでエモーショナルなバンドサウンドと、ダイナミックでハイセンスなVJ。視覚と聴覚を同時に刺激され、目の前の出来事を理解するよりも先に体が動く。「皆踊るの上手いね」とRyoseiが言っていたが、勝手に踊らされてしまうのだ。パフォーマンス中の緩急のつけ方が秀逸で、静から動の爆発力もクセになる。彼らの創作性が存分に発揮された素晴らしいライブだった。
2番手はWez Atlas。FRIENDSHIP.のキュレーターでもあるDJタイラダイスケ(FREE THROW)がDJブースにスタンバイ。そして登場したWez Atlasが「皆さん元気ですか?Let' go!」と挨拶がわりの高速ラップを披露した。勢いを増したところで「Day Ones」を投下。よく通る滑らかな歌声で英語と日本語を織り交ぜたリリックを紡いでゆく。
大きく両手を広げ、ステージを悠々と泳ぐようにダンスしながら歌う姿は凛々しくも美しく、彼の一挙一動がその場の空気を動かす影響力を持っていた。「今日緊張してるなぁ」とこぼしていたが、実に堂々としたパフォーマンスで11曲を歌い上げた。
転換なしで次にVivaOlaが登場するとなれば......?その期待通り、最後はVivaOlaがステージに登場、Wez Atlasとのコラボ曲「Tokyo Syndrome」をプレイ。高校の同級生でもあり、同じアートコレクティブ・Solgasaでも活動する2人の息はピッタリ。パワフルなエネルギーと良質なハーモニーが心地良く会場を満たし、客席はハンズアップでひとつになる。「よろしく、後は頼むぜ」と固い握手でVivaOlaにバトンタッチしたWez Atlasだった。
Wez Atlasからバトンを渡されたVivaOla。「ゆるりと踊っていきましょう」と、ビートに乗せて美しい高音のボーカルを響かせる。どこか鋭さもある歌声が魅力的だ。時にメロウに、時にカッコ良く。どんどん楽曲を繰り出し、客席をグルーヴィに踊らせてゆく。
「新曲聴きたいですか。1曲にしますか、2曲にしますか」とアンケートを取るも、当然後者で決定。制作中のアルバムから贅沢にも2曲の新曲「Too late」と「REFERENCE」を聴くことができた。
アメ村で購入したらしい衣装のパーカーが冬物だったというゆるいMCで和ませたかと思えば、グッドメロディで釘付けにする。ポケットに手を突っ込んで力を抜いているように見えるのに、サウンドは最高に華やかでクール。このギャップは中毒性がある。最後は「2人で来たから2人の曲やらないと意味ないですよね」と再びWez Atlasをステージに呼んで「GHOST」「Too Good To Be True」を披露。声質の違う2人の最高のコラボレーションに耳が喜んだ。
トリはNIKO NIKO TAN TAN。音楽担当2人と映像担当2人を擁するクリエイティブミクスチャーユニットの彼ら。4人組だが、ステージに立つのは音楽担当のOCHAN(Vo.Syn.etc)とAnabebe(Dr.)だ。
1曲目からAnabebeが立ち上がりドラムを叩く。高音ボーカルに割れそうに重い生ドラム。カオスな空間にも関わらず、すごく楽しい。のっけからフロアは全力ダンス! DJセットのように途切れなく、爆音で紡がれる楽曲たち。1曲ごとに色んな空間に連れていかれる。正直、NIKO NIKO TAN TANをこの規模で見れるのは贅沢だなと感じた。それほどのパワーと音が会場中に弾けていた。
MCでは「FRIENDSHIP.はスタッフさんも音楽ラバーが多くてそれがすごく伝わってきて、出す曲を大切に扱ってくれて、本当に感謝してます」とOCHAN。ガチガチにカッコ良い音をぶち込むのに、MCはほんわかしているのも不思議な魅力だ。
ラストは「キューバ、気づき」。異国感を感じる壮大で激しいサウンドに、心も体もかき乱されてライブは終了した。MCで2人が「もっと大きいところでやりたい」と言っていたが同感だ。もっと大きな場所で見たい。きっとすぐに叶うだろう。
大阪の音楽ラバーは、良い音楽には素直に反応して、素直にその感情を表現する。イベントが素晴らしいものであったことは、この日のオーディエンスの様子や興奮しきりのMCの2人を見れば一目瞭然だった。そして、FRIENDSHIP.関係者がアーティストを見守る眼差しがとても温かく、チームとしての結束力が生まれていることが感じられた。
新しい音楽と才能を発信するFRIENDSHIP.と大阪のカルチャーを牽引するFM802。今後の絡みが実に楽しみなところだが、何と最後にサプライズ発表が。12月13日に『FRIENDSHIP. Presents SHINSAIBASHI SOUND RIVERSE vol.2』が開催されることが決定した。会場は同じく心斎橋ANIMA。次は一体どんなアーティストに出会えるのだろうか。
文:久保田瑛理
撮影:宇都宮勝
2. Whales
3. DRAW IN A HEAD
4. neighbors
5. feedpass
6. Fragile
7. odd(s)
8. Pump
9. BuBBle
2. Day Ones
3. The Plot
4. Echo
5. T.I.M.M
6. Monochrome
7. Minestrone
8. Overthink
9. Zuum!
10. PSA
11. Vise le haut
12. Tokyo Syndrome (With VivaOla)
2.All this time
3.On my side
4.One of these nights
5.If you let me
6.Too late(新曲)
7.REFERENCE (新曲)
8.My Moon
9.GHOST (with Wez Atlas)
10.Too Good To Be True (With Wez Atlas)
2.パラサイト
3.WONDER
4.多分、あれはFly
5.夜を彷徨う、僕の衝動
6.水槽
7.胸騒ぎ
8.キューバ、気づき
FM802「Poppin'FLAG!!!」
the McFaddinオフィシャルサイト
@the_mcfaddin
@the_mcfaddin
@wezzyatlas
@wezzyatlas
オフィシャルサイト
@viva0la
@viva0la
NIKO NIKO TAN TANオフィシャルサイト
@NIKONIKOTANTAN_
@nikonikotantan
FRIENDSHIP.
音楽やカルチャーの前線で活躍するキュレーターが厳選した音楽を配信するディストリビューションサービスFRIENDSHIP.が、大阪のラジオ局FM802とタッグを組んで行う本イベントは、今年6月に東京・渋谷で行われたサーキットイベント『FRIENDSHIP. Presents SHIBUYA SOUND RIVERSE』の流れを汲んだものと言えるだろう。
MCはFM802 DJの土井コマキと板東さえかが担当。土井も話していたが「サブスクで聴いた音楽を現場でリアルにライブで体感してもらいたい、気に入ったものがあったら帰り道でも聴いてもらいたい」という試みだ。
既に土井のラジオ番組『MIDNIGHT GARAGE(毎週月曜24〜27:00)』内にて、その週にFRIENDSHIP.でリリースされる新曲をいち早く届けるコラボコーナー「Choice is yours」がスタートしている。また、火曜24時からは板東の『Poppin'FLAG!!!(毎週火曜24〜27:00)』でリリースされたばかりの楽曲を聴くという流れが出来上がっている。
新しい才能をデジタルとリアルで発信するイベントの記念すべき第1回目。出演アーティストはVivaOla、Wez Atlas、NIKO NIKO TAN TAN、the McFaddin。いずれも今後飛躍が期待できるアーティストだ。「想像以上だった!」とMCの2人も大盛り上がりだった、最高の夜の模様をお届けしよう。
the McFaddin──6人で作り出す、視覚と聴覚の融合空間
トップバッターは京都発のthe McFaddin。彼らのライブはRyosei Yamada(Vo.)、Taito Katahira(Gt.)、Keisho Maeda(Gt.Key.)Yu Ando(Dr.)の4人とサポートベースのYuma Sugisaki、そしてVJ・Ryoma Matsumotoの6人編成で進んでゆく。
SEが流れてメンバーが登場、「一緒に遊ぼうぜ。よろしく!」とRyoseiが笑顔を見せる。同時にステージが暗転、Taitoがトラックを流すと一気に分厚い音の波が押し寄せた。圧倒的な手数の多さと壮大な山脈の映像、上昇するようなシンセサウンドでいきなり没入空間に。
パワフルでエモーショナルなバンドサウンドと、ダイナミックでハイセンスなVJ。視覚と聴覚を同時に刺激され、目の前の出来事を理解するよりも先に体が動く。「皆踊るの上手いね」とRyoseiが言っていたが、勝手に踊らされてしまうのだ。パフォーマンス中の緩急のつけ方が秀逸で、静から動の爆発力もクセになる。彼らの創作性が存分に発揮された素晴らしいライブだった。
Wez Atlas──身ひとつでダイナミックに会場を掌握
2番手はWez Atlas。FRIENDSHIP.のキュレーターでもあるDJタイラダイスケ(FREE THROW)がDJブースにスタンバイ。そして登場したWez Atlasが「皆さん元気ですか?Let' go!」と挨拶がわりの高速ラップを披露した。勢いを増したところで「Day Ones」を投下。よく通る滑らかな歌声で英語と日本語を織り交ぜたリリックを紡いでゆく。
大きく両手を広げ、ステージを悠々と泳ぐようにダンスしながら歌う姿は凛々しくも美しく、彼の一挙一動がその場の空気を動かす影響力を持っていた。「今日緊張してるなぁ」とこぼしていたが、実に堂々としたパフォーマンスで11曲を歌い上げた。
転換なしで次にVivaOlaが登場するとなれば......?その期待通り、最後はVivaOlaがステージに登場、Wez Atlasとのコラボ曲「Tokyo Syndrome」をプレイ。高校の同級生でもあり、同じアートコレクティブ・Solgasaでも活動する2人の息はピッタリ。パワフルなエネルギーと良質なハーモニーが心地良く会場を満たし、客席はハンズアップでひとつになる。「よろしく、後は頼むぜ」と固い握手でVivaOlaにバトンタッチしたWez Atlasだった。
VivaOla──Wez Atlasと魅せた最高のタッグ
Wez Atlasからバトンを渡されたVivaOla。「ゆるりと踊っていきましょう」と、ビートに乗せて美しい高音のボーカルを響かせる。どこか鋭さもある歌声が魅力的だ。時にメロウに、時にカッコ良く。どんどん楽曲を繰り出し、客席をグルーヴィに踊らせてゆく。
「新曲聴きたいですか。1曲にしますか、2曲にしますか」とアンケートを取るも、当然後者で決定。制作中のアルバムから贅沢にも2曲の新曲「Too late」と「REFERENCE」を聴くことができた。
アメ村で購入したらしい衣装のパーカーが冬物だったというゆるいMCで和ませたかと思えば、グッドメロディで釘付けにする。ポケットに手を突っ込んで力を抜いているように見えるのに、サウンドは最高に華やかでクール。このギャップは中毒性がある。最後は「2人で来たから2人の曲やらないと意味ないですよね」と再びWez Atlasをステージに呼んで「GHOST」「Too Good To Be True」を披露。声質の違う2人の最高のコラボレーションに耳が喜んだ。
NIKO NIKO TAN TAN──超絶スケールで提示した圧倒的な存在感
トリはNIKO NIKO TAN TAN。音楽担当2人と映像担当2人を擁するクリエイティブミクスチャーユニットの彼ら。4人組だが、ステージに立つのは音楽担当のOCHAN(Vo.Syn.etc)とAnabebe(Dr.)だ。
1曲目からAnabebeが立ち上がりドラムを叩く。高音ボーカルに割れそうに重い生ドラム。カオスな空間にも関わらず、すごく楽しい。のっけからフロアは全力ダンス! DJセットのように途切れなく、爆音で紡がれる楽曲たち。1曲ごとに色んな空間に連れていかれる。正直、NIKO NIKO TAN TANをこの規模で見れるのは贅沢だなと感じた。それほどのパワーと音が会場中に弾けていた。
MCでは「FRIENDSHIP.はスタッフさんも音楽ラバーが多くてそれがすごく伝わってきて、出す曲を大切に扱ってくれて、本当に感謝してます」とOCHAN。ガチガチにカッコ良い音をぶち込むのに、MCはほんわかしているのも不思議な魅力だ。
ラストは「キューバ、気づき」。異国感を感じる壮大で激しいサウンドに、心も体もかき乱されてライブは終了した。MCで2人が「もっと大きいところでやりたい」と言っていたが同感だ。もっと大きな場所で見たい。きっとすぐに叶うだろう。
大阪の音楽ラバーは、良い音楽には素直に反応して、素直にその感情を表現する。イベントが素晴らしいものであったことは、この日のオーディエンスの様子や興奮しきりのMCの2人を見れば一目瞭然だった。そして、FRIENDSHIP.関係者がアーティストを見守る眼差しがとても温かく、チームとしての結束力が生まれていることが感じられた。
新しい音楽と才能を発信するFRIENDSHIP.と大阪のカルチャーを牽引するFM802。今後の絡みが実に楽しみなところだが、何と最後にサプライズ発表が。12月13日に『FRIENDSHIP. Presents SHINSAIBASHI SOUND RIVERSE vol.2』が開催されることが決定した。会場は同じく心斎橋ANIMA。次は一体どんなアーティストに出会えるのだろうか。
文:久保田瑛理
撮影:宇都宮勝
the McFaddin setlist
1. idly(L.H)2. Whales
3. DRAW IN A HEAD
4. neighbors
5. feedpass
6. Fragile
7. odd(s)
8. Pump
9. BuBBle
Wez Atlas setlist
1. Intro + CSF2. Day Ones
3. The Plot
4. Echo
5. T.I.M.M
6. Monochrome
7. Minestrone
8. Overthink
9. Zuum!
10. PSA
11. Vise le haut
12. Tokyo Syndrome (With VivaOla)
VivaOla setlist
1.Mixed Feelings2.All this time
3.On my side
4.One of these nights
5.If you let me
6.Too late(新曲)
7.REFERENCE (新曲)
8.My Moon
9.GHOST (with Wez Atlas)
10.Too Good To Be True (With Wez Atlas)
NIKO NIKO TAN TAN setlist
1.同級生2.パラサイト
3.WONDER
4.多分、あれはFly
5.夜を彷徨う、僕の衝動
6.水槽
7.胸騒ぎ
8.キューバ、気づき
LINK
FM802「MIDNIGHT GARAGE」FM802「Poppin'FLAG!!!」
the McFaddinオフィシャルサイト
@the_mcfaddin
@the_mcfaddin
@wezzyatlas
@wezzyatlas
オフィシャルサイト
@viva0la
@viva0la
NIKO NIKO TAN TANオフィシャルサイト
@NIKONIKOTANTAN_
@nikonikotantan
FRIENDSHIP.