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2022.04.04
THE ORAL CIGARETTES、初の全国ホールツアーで見せた次なる番狂わせへの決意「仲間と肩を組みシーンを作っていきたい」
THE ORAL CIGARETTESの初の全国ホールツアー『Hall Tour 2022「SUCK MY WORLD」』が4月3日の大阪・オリックス劇場公演でファイナルを迎えた。
本格的な全国ワンマンツアーは約3年ぶりのため、「1本打って!」から始まるオーラル恒例"4本打ち"にライブが帰ってきたと実感した人も多かったことだろう。元々計画していたアリーナツアー・Zeppツアーが新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響で断念せざるを得ない状況になってしまったため、5thアルバム『SUCK MY WORLD』のリリースツアーが約2年越しに実現。昨年10~11月に行ったファンクラブ会員向けの『SUCK MY WORLD』全曲再現ツアーに対し、今ツアーはアルバム収録曲のみならず、ライブ定番曲や初期曲、さらに『SUCK MY WORLD』以降に発表された新曲も披露。オールスター的なセットリストで臨んだ。
アルバム1曲目のインスト曲「Introduction」にアレンジを加えたトラックと映像で『SUCK MY WORLD』のテーマを改めて明示すると、巨大なスピーカーが並ぶ壮観なステージに山中拓也(Vo/Gt)、あきらかにあきら(Ba/Cho)、鈴木重伸(Gt)、中西雅哉(Dr)が現れる。そして「MACHINEGUN」から演奏がスタート。スモークが噴射されるなか、刺激的なギターリフが導くのはポストパンク直系の「Tonight the silence kills me with your fire」で、「Fantasy」のファンキーなグルーヴに観客が飛び跳ねた。開始3曲で早速多様な曲が堪能できるのは、"ロックバンドとは"という核心を突き詰めるため、音楽の歴史を遡るような構成を採ったアルバム『SUCK MY WORLD』のツアーならではの醍醐味だろう。バンドとして鍛えられた部分も多かったと想像するが、今や曲たちは、音色やリズムの取り方、ステージ上での立ち振る舞い、時には使用楽器も変えつつ、曲ごとのジャンルにどっぷり浸かって演奏する4人の手の中にある。場内は早くも床が揺れるほどの盛り上がりだ。
「Dream In Drive」までを終え、「お待たせしました!」と山中。客席からの拍手は止まないが、「すごいね、鳴り止まないね!」と繰り返すあきらはさりげなく観客を煽っているようにしか思えず、鈴木と中西があきらを指して笑っている。メンバーがリラックスしているのはツアーファイナルだからでもあるし、地元・関西でのワンマンだからでもあるのだろう。そんななか、「今日は今日でセットリスト、特別なやつ用意してるんちゃう? 嬉しいの来るんちゃう?」(山中)とこの先の展開への期待を煽ることも忘れない。会場中が「何なに?」という空気になったところで強烈なビートから始まったのは「BLACK MEMORY」で、そのまま突入したのは「カンタンナコト」。つまり"キラーチューン祭り"さながらの熱い展開だ。しかしもっと熱いのはここから。バンドが鳴らすあのコード、そして「聞き覚えあるなあ?」(山中)という悪戯な一言から「大魔王参上」が演奏されたのだ。初期のライブ定番曲で、今となってはなかなか演奏されないレア曲だが、メリハリのある演奏から感じられるのはバンドの年輪で、今のオーラルだからこその「大魔王参上」という印象を受ける。一方、あきらが高く足を上げながら演奏したり、山中が数年前のオマージュのような言葉を観客に投げかけていたりと、あの頃を懐かしむテンションも。なお、山中から「衰えてませんね」と言われたあきらは「いやー、明日が怖いですね」と笑っていた。
スタッフの遊び心から、その土地に因んだキャラクターがレーザー光線で描かれるのが定番化していた今ツアー。この日は大阪府の公式マスコットキャラクター・もずやんと、道頓堀の巨大看板で知られるグリコのあのマークが登場。2度目のMCはそこから大阪トークへと発展した。そしてMC明けから空気が一変。『SUCK MY WORLD』のアートワークを彷彿とさせる円形のスクリーンが登場すると、舞台セット全体にモノクロのアニメーションが映され、バラード「透明な雨宿り」が演奏された。アニメーションは孤独と喪失感に打ちひしがれる少年の姿を捉えるもので、映像との相乗効果もあり、鋭いバンドサウンドが少年の心を刺す雨のように感じられる。その後は少年の内面に潜るように「PSYCHOPATH」、「Naked」へ。ぐしゃぐしゃになった心、ギリギリの精神状態を2曲で表現したあとは、螺旋階段を下る少年の映像をバックに、ステージに一人残った山中がうなだれながら「From Dusk Till Dawn」を歌う。
しかしオーラルが闇や絶望を表現するのは、その先に待つ光や希望を描きたいからだ。やがて聞こえてきたピアノのリフとコーラスに合わせてカラフルな光が灯り、世界が色づいていく。そんな演出とともに届けられたのが「LOVE」だ。シンガロングができない代わりに今流れているコーラスの音声はファンクラブ5周年のサプライズ企画で会員から届けられたもの。「今日はみんなの声と一緒にお送りします」(山中)と今ツアーでの「LOVE」はファンの歌声とともに演奏した。曲に入る前に山中が「つらかったとき、しんどかったとき、あなたたちの言葉がありました。声がありました。だから俺はこのステージに立てています」と伝えていたように、また過去のインタビューなどで、"ライブ活動が思うようにできない日々はファンの声によって自分たちの曲が確かに届いていると実感する日々でもあった"とメンバー自身が語っていたように、今目の前にいるあなたの存在がバンドにとっての光なのだと伝える演出。そう考えると、先ほどまで闇の中にいたあの少年は、コロナ禍におけるオーラル4人の投影だったのかもしれない。
「人生生きてると苦しいこと、つらいことばかりだと思うよ。下手くそでもいい。不器用でもいい。ただ自分をまっすぐ信じて、俺らと一緒に歩いていこう!」と山中。後のMCによると、今回のツアーは、「ここにいる一人ひとりに救われている4人がいるんやで」「俺ら、みんなの存在価値を感じてるんやで」と伝えるためのツアーだったという。バンドが生きる理由をくれた人たちとの対面が叶った今、一番に伝えたかったのがそれだったのだろう。そんなメッセージを象徴する〈無理しないでよ〉のフレーズにグッと力が込められるなか、虹色の照明、そして「全員で一緒に行こうな。跳ぶぞ!」(山中)という合図の下、会場中の命が躍動する光景はあまりに美しかった。演奏後、深く、長くお辞儀をする4人からも想いは伝わってくる。大切な人を見つけてほしい、全ての人に好かれなくてもいい、荷物を背負いすぎないでいい、頑張らないでいい、きっと大丈夫、絶対に大丈夫。山中が自身の言葉でそう語ったあと、喋り声と変わらない穏やかなトーンのまま歌い始めた「The Given」も印象深かった。
「人生なんて答えがないから、答えがない中で自分のことを信じてまっすぐ進んでいくだけだと思います」というライブ全体のメッセージを「今お前らが来てるのはTHE ORAL CIGARETTESのライブ! 拳上げてまっすぐ挑んでこい!」(山中)というアジテーションに変えながらクライマックスへ。バンドの熱と観客一人ひとりの熱がぶつかり合うここに広がるのはまさしく"偽物と違う本気の光景"で、「もういいかい?」も「5150」も「Red Criminal」も「狂乱 Hey Kids!!」も一音一音の気迫が凄まじい。その場に倒れてでも楽器を掻き鳴らすメンバーは燃え残りを許さないテンションで、「君たち最高すぎ! マジでありがとう!」「リミッター外れました!」(山中)と笑っていた。相当振り絞ったのだろう、ラスト1曲を前にメンバーは床に座り込んでいるが、何よりも充実した表情だ。
本編ラストは「起死回生STORY」。初心に戻り、ここから再び番狂わせをしていこうと宣言した今ツアーが、メジャーデビュー曲で締め括られるのは非常に象徴的だ。しかし全方位に牙を剥いていたあの頃とは違い、仲間・家族と思えるようなファンやアーティストが彼らの周りにいるのが今であり、「カッコいいと思った人たちと肩を組んでシーンを作っていきたい」というモードの第一歩目となるのが、4月27日にリリースされるFeaturing EP『Bullets Into The Pipe』だ。アンコール1曲目は同EPから先行配信中の新曲「ENEMY feat.Kamui」で、フィーチャリングゲストのKamuiも急遽駆けつけた。ロックとヒップホップのミクスチャーであり、オーラルとKamuiの人間力のぶつかり合いともいえるライブパフォーマンスに、会場のボルテージがもう一段階引き上げられる。
そしてラストは「Slowly but surely I go on」。会場中の明かりをつけ、一人ひとりの目を見ながら、手渡しするように演奏した。全20曲を終えたあと、あきらは思わず「終わりたくなーい!」と言ってしまっていて、ステージをなかなか去ろうとせず、しばらく客席を眺めている4人は幸福な余韻を噛みしめているようだった。
EP『Bullets Into The Pipe』のリリース、さいたまスーパーアリーナでの『PARASITE DEJAVU 2022 〜2DAYS ARENA SHOW in SAITAMA〜』、山中が主宰クリエイティブレーベル"DREAMLAND"を立ち上げツアー開催と、ツアー中に様々な発表があったようにオーラルの活動はここからさらに加速していく。信じたことにまっすぐ向かうロックバンドとしての心を胸に。
文:蜂須賀ちなみ
写真:ハタサトシ
THE ORAL CIGARETTES『Hall Tour 2022「SUCK MY WORLD」』
0.Introduction
1.MACHINEGUN
2.Tonight the silence kills me with your fire
3.Fantasy
4.Dream In Drive
5.BLACK MEMORY
6.カンタンナコト
7.大魔王参上
8.透明な雨宿り
9.PSYCHOPATH
10.Naked
11.From Dusk Till Dawn
12.LOVE(BKW!! Premium Member ver.)
13.The Given
14.もういいかい?
15.5150
16.Red Criminal
17.狂乱 Hey Kids!!
18.起死回生STORY
EN1.ENEMY feat.Kamui
EN2.Slowly but surely I go on
THE ORAL CIGARETTES「Bullets Into The Pipe」
2022年4月27日(水)
Format:Digital
全4曲収録
THE ORAL CIGARETTES「ENEMY feat.Kamui」
2022年3月23日(水)
Format:Digital
試聴はこちら
5月27日(金)Zepp Nagoya
5月31日(火)Zepp Haneda
全会場Open 18:00 / Start 19:00
1Fスタンディング / 2F指定席・立ち見 ¥5,800
10月22日(土)DAY1 ONE MAN SHOW 16:00 open/17:00 start
10月23日(日)DAY2 OMNIBUS SHOW 11:00 open/12:00 start
<チケット>
10/22(土):S席 ¥11,800(税込) / A席 ¥7,800(税込)
10/23(日):S席 ¥12,800(税込) / A席 ¥8,800(税込)
2日通しS席 ¥24,000(税込) / 2日通しA席 ¥16,000(税込)
本格的な全国ワンマンツアーは約3年ぶりのため、「1本打って!」から始まるオーラル恒例"4本打ち"にライブが帰ってきたと実感した人も多かったことだろう。元々計画していたアリーナツアー・Zeppツアーが新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響で断念せざるを得ない状況になってしまったため、5thアルバム『SUCK MY WORLD』のリリースツアーが約2年越しに実現。昨年10~11月に行ったファンクラブ会員向けの『SUCK MY WORLD』全曲再現ツアーに対し、今ツアーはアルバム収録曲のみならず、ライブ定番曲や初期曲、さらに『SUCK MY WORLD』以降に発表された新曲も披露。オールスター的なセットリストで臨んだ。
アルバム1曲目のインスト曲「Introduction」にアレンジを加えたトラックと映像で『SUCK MY WORLD』のテーマを改めて明示すると、巨大なスピーカーが並ぶ壮観なステージに山中拓也(Vo/Gt)、あきらかにあきら(Ba/Cho)、鈴木重伸(Gt)、中西雅哉(Dr)が現れる。そして「MACHINEGUN」から演奏がスタート。スモークが噴射されるなか、刺激的なギターリフが導くのはポストパンク直系の「Tonight the silence kills me with your fire」で、「Fantasy」のファンキーなグルーヴに観客が飛び跳ねた。開始3曲で早速多様な曲が堪能できるのは、"ロックバンドとは"という核心を突き詰めるため、音楽の歴史を遡るような構成を採ったアルバム『SUCK MY WORLD』のツアーならではの醍醐味だろう。バンドとして鍛えられた部分も多かったと想像するが、今や曲たちは、音色やリズムの取り方、ステージ上での立ち振る舞い、時には使用楽器も変えつつ、曲ごとのジャンルにどっぷり浸かって演奏する4人の手の中にある。場内は早くも床が揺れるほどの盛り上がりだ。
「Dream In Drive」までを終え、「お待たせしました!」と山中。客席からの拍手は止まないが、「すごいね、鳴り止まないね!」と繰り返すあきらはさりげなく観客を煽っているようにしか思えず、鈴木と中西があきらを指して笑っている。メンバーがリラックスしているのはツアーファイナルだからでもあるし、地元・関西でのワンマンだからでもあるのだろう。そんななか、「今日は今日でセットリスト、特別なやつ用意してるんちゃう? 嬉しいの来るんちゃう?」(山中)とこの先の展開への期待を煽ることも忘れない。会場中が「何なに?」という空気になったところで強烈なビートから始まったのは「BLACK MEMORY」で、そのまま突入したのは「カンタンナコト」。つまり"キラーチューン祭り"さながらの熱い展開だ。しかしもっと熱いのはここから。バンドが鳴らすあのコード、そして「聞き覚えあるなあ?」(山中)という悪戯な一言から「大魔王参上」が演奏されたのだ。初期のライブ定番曲で、今となってはなかなか演奏されないレア曲だが、メリハリのある演奏から感じられるのはバンドの年輪で、今のオーラルだからこその「大魔王参上」という印象を受ける。一方、あきらが高く足を上げながら演奏したり、山中が数年前のオマージュのような言葉を観客に投げかけていたりと、あの頃を懐かしむテンションも。なお、山中から「衰えてませんね」と言われたあきらは「いやー、明日が怖いですね」と笑っていた。
スタッフの遊び心から、その土地に因んだキャラクターがレーザー光線で描かれるのが定番化していた今ツアー。この日は大阪府の公式マスコットキャラクター・もずやんと、道頓堀の巨大看板で知られるグリコのあのマークが登場。2度目のMCはそこから大阪トークへと発展した。そしてMC明けから空気が一変。『SUCK MY WORLD』のアートワークを彷彿とさせる円形のスクリーンが登場すると、舞台セット全体にモノクロのアニメーションが映され、バラード「透明な雨宿り」が演奏された。アニメーションは孤独と喪失感に打ちひしがれる少年の姿を捉えるもので、映像との相乗効果もあり、鋭いバンドサウンドが少年の心を刺す雨のように感じられる。その後は少年の内面に潜るように「PSYCHOPATH」、「Naked」へ。ぐしゃぐしゃになった心、ギリギリの精神状態を2曲で表現したあとは、螺旋階段を下る少年の映像をバックに、ステージに一人残った山中がうなだれながら「From Dusk Till Dawn」を歌う。
しかしオーラルが闇や絶望を表現するのは、その先に待つ光や希望を描きたいからだ。やがて聞こえてきたピアノのリフとコーラスに合わせてカラフルな光が灯り、世界が色づいていく。そんな演出とともに届けられたのが「LOVE」だ。シンガロングができない代わりに今流れているコーラスの音声はファンクラブ5周年のサプライズ企画で会員から届けられたもの。「今日はみんなの声と一緒にお送りします」(山中)と今ツアーでの「LOVE」はファンの歌声とともに演奏した。曲に入る前に山中が「つらかったとき、しんどかったとき、あなたたちの言葉がありました。声がありました。だから俺はこのステージに立てています」と伝えていたように、また過去のインタビューなどで、"ライブ活動が思うようにできない日々はファンの声によって自分たちの曲が確かに届いていると実感する日々でもあった"とメンバー自身が語っていたように、今目の前にいるあなたの存在がバンドにとっての光なのだと伝える演出。そう考えると、先ほどまで闇の中にいたあの少年は、コロナ禍におけるオーラル4人の投影だったのかもしれない。
「人生生きてると苦しいこと、つらいことばかりだと思うよ。下手くそでもいい。不器用でもいい。ただ自分をまっすぐ信じて、俺らと一緒に歩いていこう!」と山中。後のMCによると、今回のツアーは、「ここにいる一人ひとりに救われている4人がいるんやで」「俺ら、みんなの存在価値を感じてるんやで」と伝えるためのツアーだったという。バンドが生きる理由をくれた人たちとの対面が叶った今、一番に伝えたかったのがそれだったのだろう。そんなメッセージを象徴する〈無理しないでよ〉のフレーズにグッと力が込められるなか、虹色の照明、そして「全員で一緒に行こうな。跳ぶぞ!」(山中)という合図の下、会場中の命が躍動する光景はあまりに美しかった。演奏後、深く、長くお辞儀をする4人からも想いは伝わってくる。大切な人を見つけてほしい、全ての人に好かれなくてもいい、荷物を背負いすぎないでいい、頑張らないでいい、きっと大丈夫、絶対に大丈夫。山中が自身の言葉でそう語ったあと、喋り声と変わらない穏やかなトーンのまま歌い始めた「The Given」も印象深かった。
「人生なんて答えがないから、答えがない中で自分のことを信じてまっすぐ進んでいくだけだと思います」というライブ全体のメッセージを「今お前らが来てるのはTHE ORAL CIGARETTESのライブ! 拳上げてまっすぐ挑んでこい!」(山中)というアジテーションに変えながらクライマックスへ。バンドの熱と観客一人ひとりの熱がぶつかり合うここに広がるのはまさしく"偽物と違う本気の光景"で、「もういいかい?」も「5150」も「Red Criminal」も「狂乱 Hey Kids!!」も一音一音の気迫が凄まじい。その場に倒れてでも楽器を掻き鳴らすメンバーは燃え残りを許さないテンションで、「君たち最高すぎ! マジでありがとう!」「リミッター外れました!」(山中)と笑っていた。相当振り絞ったのだろう、ラスト1曲を前にメンバーは床に座り込んでいるが、何よりも充実した表情だ。
本編ラストは「起死回生STORY」。初心に戻り、ここから再び番狂わせをしていこうと宣言した今ツアーが、メジャーデビュー曲で締め括られるのは非常に象徴的だ。しかし全方位に牙を剥いていたあの頃とは違い、仲間・家族と思えるようなファンやアーティストが彼らの周りにいるのが今であり、「カッコいいと思った人たちと肩を組んでシーンを作っていきたい」というモードの第一歩目となるのが、4月27日にリリースされるFeaturing EP『Bullets Into The Pipe』だ。アンコール1曲目は同EPから先行配信中の新曲「ENEMY feat.Kamui」で、フィーチャリングゲストのKamuiも急遽駆けつけた。ロックとヒップホップのミクスチャーであり、オーラルとKamuiの人間力のぶつかり合いともいえるライブパフォーマンスに、会場のボルテージがもう一段階引き上げられる。
そしてラストは「Slowly but surely I go on」。会場中の明かりをつけ、一人ひとりの目を見ながら、手渡しするように演奏した。全20曲を終えたあと、あきらは思わず「終わりたくなーい!」と言ってしまっていて、ステージをなかなか去ろうとせず、しばらく客席を眺めている4人は幸福な余韻を噛みしめているようだった。
EP『Bullets Into The Pipe』のリリース、さいたまスーパーアリーナでの『PARASITE DEJAVU 2022 〜2DAYS ARENA SHOW in SAITAMA〜』、山中が主宰クリエイティブレーベル"DREAMLAND"を立ち上げツアー開催と、ツアー中に様々な発表があったようにオーラルの活動はここからさらに加速していく。信じたことにまっすぐ向かうロックバンドとしての心を胸に。
文:蜂須賀ちなみ
写真:ハタサトシ
THE ORAL CIGARETTES『Hall Tour 2022「SUCK MY WORLD」』
4月3日 大阪・オリックス劇場公演 SET LIST
0.Introduction1.MACHINEGUN
2.Tonight the silence kills me with your fire
3.Fantasy
4.Dream In Drive
5.BLACK MEMORY
6.カンタンナコト
7.大魔王参上
8.透明な雨宿り
9.PSYCHOPATH
10.Naked
11.From Dusk Till Dawn
12.LOVE(BKW!! Premium Member ver.)
13.The Given
14.もういいかい?
15.5150
16.Red Criminal
17.狂乱 Hey Kids!!
18.起死回生STORY
EN1.ENEMY feat.Kamui
EN2.Slowly but surely I go on
RELEASE INFORMATION
THE ORAL CIGARETTES「Bullets Into The Pipe」
2022年4月27日(水)
Format:Digital
全4曲収録
THE ORAL CIGARETTES「ENEMY feat.Kamui」
2022年3月23日(水)
Format:Digital
試聴はこちら
LIVE INFORMATION
DREAMLAND pre.「DREAMLAND TOUR 2022」
5月25日(水)Zepp Osaka Bayside5月27日(金)Zepp Nagoya
5月31日(火)Zepp Haneda
全会場Open 18:00 / Start 19:00
1Fスタンディング / 2F指定席・立ち見 ¥5,800
「PARASITE DEJAVU 2022 〜2DAYS ARENA SHOW in SAITAMA〜」
会場:さいたまスーパーアリーナ10月22日(土)DAY1 ONE MAN SHOW 16:00 open/17:00 start
10月23日(日)DAY2 OMNIBUS SHOW 11:00 open/12:00 start
<チケット>
10/22(土):S席 ¥11,800(税込) / A席 ¥7,800(税込)
10/23(日):S席 ¥12,800(税込) / A席 ¥8,800(税込)
2日通しS席 ¥24,000(税込) / 2日通しA席 ¥16,000(税込)