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2021.12.02
【読むラジオ】MC:黒川侑司(ユアネス) メンバー全員でフルアルバム『6 case』を語る「Room H」 -2021.12.01-
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
今回も、ユアネスの古閑翔平・田中雄大・小野貴寛がゲストに登場!そして、12/1(水)はユアネス初のフルアルバム『6 case』リリース日!メンバーそれぞれ作品に対する思いや、収録曲の中から特に思い入れのある1曲を紹介しています。
▼前回のトーク内容はこちら▼
黒川:ユアネス初のフルアルバム『6 case』についてお話ししていきたいと思います。とは言っても、全曲は紹介できないので、今日はメンバーがそれぞれ1曲ずつ、特に思い入れのある曲について語りながら紹介していきたいと思います。ということで、まずうちの作曲・ギター担当の古閑翔平からお願いします。どんな存在の作品になったと思いますか?
古閑:やっぱり今までのユアネスのサウンド感も詰め込んでいるし、今まで表現してなかったサウンドを盛り沢山入れることができたので、今までのユアネスのリスナーさん、そしてこれからのユアネスのリスナーさん、どちらに対してもすごくいいアプローチができている"This is ユアネス"と言える作品になったと思います。
黒川:本当に幅広いんですよね。
古閑:どのジャンルをするの?みたいなところあるよね(笑)。
黒川:でも聴いててとても楽しいと思います。
田中:何周もできそうだね。
黒川:作曲家・作詞家としてここに力を入れた、というポイントはありますか?
古閑:作詞の面だと、自分が逆に書かない歌詞を考えるというのは今回いろいろ肝になっているのかなというのもあります。基本自分は遠回しに書く癖があって、例えば「好き」というのを、そのまま好きと言わずに、表現を介して伝えるみたいな。あとは少し昔の言葉を使わないというか、表現的に少し今風の歌詞に置き換えて、書くことが多かったりしたね。でも「49/51(feat.nemoi)」に関しては、僕が書かないような歌詞を書いたりとかしました。
黒川:たしかにそうだよね。
古閑:僕は中森明菜さんがとても好きなのですが、中森明菜さんをイメージして書きましたね。「このまま夜をジャックして」とか、俺は普通書かないじゃん?
田中:英語のフレーズみたいなのもあるよね。なかなか使わなかったから。
古閑:僕は英語の単語すら使わないのに、ああいう曲調の楽曲って、日本語、英単語が一つ、日本語、英単語が一つみたいなのが結構多くて、それだったらいろいろ勉強になるし、やってみようと思って歌詞を詰め込んだりしてみました。「汚れたKissでフラッとして」とか(笑)。
田中:絶対にウイスキーとか片手に考えてるじゃんってね(笑)。
黒川:僕はどちらかというとそういう歌詞を歌うのが好きだから、「49/51(feat.nemoi)」はめっちゃ馴染みがよかったよ。
古閑:歌詞とかでいろんなチャレンジもしつつ、新しい書き方を模索したのもあります。作曲に関しては、初期に比べて楽曲のコード進行とか、転調に関してはいろいろ変わってきたところもありますが、それがユアネスの持ち味にもなっているのかなと思ってます。さりげない転調とか逆に大胆な転調とか、普通に聴いているだけでも楽しめるというか。特に音楽知らない人でもなんか雰囲気変わったな、みたく楽しめるし、演奏しているのも難しい分、楽しいし、あとは飽きないというか、曲の進行も一丁単にいかないというのも力を入れたところだと思います。
黒川:たしかに。僕は、最近の高校生とかあまり音楽をやっていないけど音楽は聴くみたいな人って結構耳が良いなと思ってますね。転調とか分かるし、あえて音をぶつけるところ、「ここの変な感じ気持ちいい」みたいなコメントとかもらえたりするから、ちょっと変わってきてるとは感じますね。知れる場所も増えたし、それは武器としては結構強くなるのではないかなと思います。
古閑:そうだよね。
黒川:他のメンバー3人が、古閑くん良い仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。
一同:(笑)。
黒川:一言で大丈夫です(笑)。
小野:一言だと?
田中:よくやったよ!
一同:(笑)。
黒川:じゃあ今回は小野ちゃんからにしようかな。
小野:やっぱ好きなジャンルからして一癖二癖ある奴が好きなんですよ。雰囲気が独特な曲がすごく好きで、「日照雨」と「Layer」は特に好きです。「日照雨」はなんだろうね、あの雰囲気は。マジで懐かしい雰囲気になるのよね。個人的な話ですが、登下校とか思い出すんですよね。「Layer」も途中から曲調が変わるでしょ?すごく良いよね。あれで曲に雰囲気もガツーンとくるし、曲の世界観も好きで、「やりよったな!」となった。
古閑:(笑)。
黒川:作曲面でそういう雰囲気をつくり出す曲が多かったので、そこを褒めたいということなのでしょう、おそらく(笑)。
小野:さすがだぜ!
黒川:じゃあダディは?
田中:僕は今までのEPとかミニアルバムの中の曲の緩急みたいなのが、アグレッシブな曲であったりバラードチックな曲であったり共存はしてきたけど、今回はフルアルバムという曲数もあるのかもしれないけど、1曲1曲の質が全く違く感じたかな。それこそ小野ちゃんが言っているみたいに雰囲気とかも1曲ごとに、曲に対してのアングルも違うし、サウンドメイキングも違うし。今までの曲をレコーディングしていくときのディレクションみたいなのと、よりもっとイメージみたいなものを最初に伝えてもらったから、こっちもやりやすかったというのもありました。この瞬間の自分たちのマックスをここに落とし込めるように、それぞれの技術を弄ばないように、曲のアレンジで仕事を与えてくれた感じはしたから、例えばここもう少し攻めていいよとか、ここはもう少し〇〇に譲ろうみたいな、スポットライトがしっかりしてたから、やりやすかったかな。
黒川:僕、どうしよっかな...。
古閑:(笑)。
小野:これ一言じゃ無理じゃん。
田中:そうだね、僕も二言で言ったからね。
黒川:クラファン版のフルアルバムは、僕が作った曲が入っているじゃないですか?僕は作詞作曲をPCを使ってやったのが初くらいだったので、改めて曲を作れる人間ってものすごく偉い人なんだなって、実感できたんですよ。
一同:(笑)。
黒川:偉いんですよ!僕は1曲やっただけで、息切れしていたから、それはもう過去作からずっと褒め称えないといけない点でもあるのですが、今回はユアネスじゃないメンバーを迎え入れて作ったじゃないですか?コミュニケーションとかやり取りをしっかりと制作の中でやっていて、今まで作ったことない人にも「この楽曲は〜」という雰囲気を伝えて作ったというのは、本当にすごい褒められる部分だなと。
田中:たしかに。
小野:コミュ力もすごいし。
古閑:(笑)。
田中:恥ずかしくなってきたな〜。1人1人ホクホクになって帰っていくという。
古閑:WAVデータで保存しておく(笑)?
一同:(笑)。
古閑:車の中でずっと流しておくか(笑)。
黒川:それではこのあたりで音楽にいきましょう!『6 case』のなかで古閑ペイが一番思い入れのある曲を紹介ようと思います。どの曲でしょうか?
古閑:僕が一番思い入れのある曲は「躍動」です。この楽曲は坂本真綾さんに提供させていただいた曲なのですが、ユアネスでセルフカバーさせていただく形になりました。やはり自分が書いていない歌詞というのもすごく新鮮ではありますし、黒ちゃんじゃないボーカリストの方をイメージしながら作るというのもすごく新しい試みだったので、ものすごく勉強になったというか。そのタイミングでまた編曲とか作曲に対しての意識が少しずつ変わった時期でもあったので、この曲はまた僕を先に進めてくれた楽曲の1つでもあるので、今回選ばせていただきました。
黒川:続いてはベース、ダディの時間です。ダディにとって『6 case』はどんな存在の作品になったと思いますか?
田中:やっとこのフルアルバムという形を作れたという達成感というか、喜びはありますね。僕が音楽というかバンドを意識して聴くようになったきっかけも、その当時ってやっぱりレンタルCDで借りてきたり、買ったりとかもちろんしてたし、でも「シングルよりかはアルバムの方が曲入っている」みたいな、「同じ値段で借りるならアルバムでしょ」みたいな感じだったのもお得だったし、その人たちが表現したいことがこの1枚でこんなに聴けちゃうみたいな。僕らの音楽って物語性が関わっていたりするから、曲が多ければ多いほどその表現できる幅みたいなのがグッと広がるから、やっと音源として本領発揮できる舞台というのを、いろんな方の協力を得て作ることができるのが、嬉しいなと思いました。
黒川:その『6 case』の俺のベースを、ここを聴けという曲はありますか(笑)?エゴ全開でいいです、僕はそういう話を聞きたいので。
田中:そうね...サウンド的に今までがどうとかというわけではないけど、今までより一層ベースが中心にいるような音作りじゃないけど、ミックスの調整をしてもらった気がしていて。だから僕自身プレイヤーとしての存在意義みたいな、僕はこういうバンドで、こういうベースを弾いているんだということが...これアルバムの話になっちゃうね(笑)。
一同:(笑)。
田中:曲の話で言うと、「アミュレット」とかかな。今まではストレートな曲、突き抜けるような駆け抜けるような曲というのは、ずっとボーカルに寄り添いながら、ボーカルの後ろでちょくちょく動いてみたいな、ラインに寄り添ったりするという流れだったけど、今までの曲では考えられないくらい、前にいる2番Aメロとかで急にスラップし出したり攻めていて、僕もここにいるよみたいな感じで、黒ちゃんの隣で弾いているような感じで演奏していたりとか。音の旋律やメロディーラインとかも今まで使ったことないような指遣いみたいなのがあったから、全然指に馴染まないというか(笑)。レコーディングしているときに「どうしよう」って思って苦労していたら、翔平から「そのフレーズは自分で考えたんだからね」、「は、はい、すみません」みたいな感じで喝入れられて(笑)。それを入れられたのを覚えているくらい「アミュレット」とかは今までのストレート枠というところでは、進化したところじゃないかなと。
黒川:「アミュレット」の出方も本当に聴き応えがあるよね。
田中:音も好き。
黒川:ぜひベースに注目して聴いてもらえたらと思います。じゃあ他のメンバー3人がダディいい仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。作詞作曲の古閑翔平から(笑)。
古閑:小野ちゃん言いたそうだったよ(笑)。
小野:さっき俺からだったから「俺かな?」って思っちゃった(笑)。
黒川:じゃあ小野ちゃんからにしよう、同じリズム隊として(笑)。
小野:曲が雰囲気全部違うじゃん?それを当たり前のようにそれぞれの適した感じでちゃんと弾き分けているのがやっぱさすがだなと思った。
田中:嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
小野:「49/51(feat.nemoi)」とかでもバリバリに違うじゃん?いつもとも違うし、他の入っている曲とも全然違うじゃん?そういうのをちゃんと弾き分けられるのがさすがだなとなりました。
田中:ありがとう〜(笑)。
黒川:じゃあ古閑翔平お願いします。
古閑:ダディのいい仕事をした部分は、楽曲で僕は要望を出すことがめっちゃ多くて、その場で出す時にその場で対応できるのが一番いいよね。
黒川:本当にそれすごいと思う!
古閑:やっぱ弾けない人っているじゃん?「こう弾いて」と言ったら「ちょっと待って」となるけど、別に弾けないパターンだとしても、基本的に表現してくれるというか。だからこっちでアイディアの精査がすぐできる。「そういう風に弾いたらそうなるんだ、じゃあなしで、ありで」みたいなのがすぐにできるから、自分が口でベースの音をこうして弾いてと言った時に、「あ、了解」みたいな(笑)。それですぐ弾けるから、やっぱり一番持ち味というか活かしていただきたいポイントであるというか。
小野:それができるかできないかで、天と地の差があるような気がする。
古閑:クリエイティヴな部分だと、一番助かる部分かな。
黒川:たしかにレスポンスめちゃくちゃ早いもんね。
古閑:例えダディが作れないフレーズだとしても、こっちの要望に対して表現できるというのは相当アドバンスになるから、そこは活かすべきポイントだと思う。
田中:嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
田中:ありがとう〜(笑)。
黒川:ここら辺でいいかな(笑)。
田中:おい(笑)!
古閑:あと質素(笑)。
田中:前回(放送分)から聞いてくれてる人にしかわからんやん(笑)。
黒川:僕からは、小野ちゃんと内容被ってしまう部分もあるのですが、ベースって僕としては結構ボーカルぐらいの雰囲気を作れる楽器だと思っていて。音の支配率でいうと低い部分は、本当にベース1つで全然楽曲の雰囲気って変わってくるじゃないですか?だから音作りとかもすごく難しい楽器だと思うんですよ。他のドラムとかギターとかももちろんそうなのですが、ボーカルという面で考えた時にすごい近いものだなと僕は思っていて。だからこその楽曲の振り幅でベースの雰囲気を変えてくるのはすごいなと。例えば「日照雨」とか「49/51 (feat.nemoi)」とか別物じゃん!同じ人が弾いているの?という楽曲なんだけど、それもすごい対応して弾いていたのが、素晴らしいなと思います。
田中:マックス嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
黒川:それではこのあたりで音楽にいきましょう。『6 case』のなかでダディが一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。どの曲でしょうか?
田中:みんな思い入れのある曲なのかもしれないけど、僕が選曲するのは「色の見えない少女」です。この曲は、僕らがすごくお世話になっているイラストレーターのしらこさんと出会ったきっかけの曲でもあり、僕ら自身の表現の在り方みたいなのが確立された曲でもあるので、それを今のメンバーで録り直すことができたという、すごく思い入れのある1曲になりました。
田中:ストーリー性というものを、作曲している翔平がその方向性で曲を書き始めたというのが、僕らの革命というか。
黒川:そうだったね、本当に。
田中:ね。だからボーカル然り、ベース然り、ドラム然り、表現というのにすごくフォーカスを当てて作曲をしていく、ライブをしていくというのにきっかけのなった曲なので、この思い入れのある曲がフルアルバムに入ってよかったなと思います。
黒川:本当に。
田中:ぜひみなさん聴いてください!
黒川:続いて、ドラムの小野くんの時間です。小野くんにとって『6 case』はどんな存在の作品になったかと思いますか?
小野:黒ちゃんに"小野くん"と言われるのなんかゾワッとしたんだけど(笑)。
田中:ちょっと距離置いたな。
小野:"小野ちゃん"って呼んで(笑)。
一同:(笑)。
小野:そうですね、自分にとってどんな存在になったか...。いろんなアーティストを聴くときは、シングルよりアルバムから入ることが多くて、B'zもYUIもどちらも好きなアーティストなのですが、アルバムから聴いたりしていて、それで印象が決まってくるなと思っていて。今回自分たちのアルバムを、今まで聴いてくれてた人も聴くけど、新しい人も聴いてくれるわけで、今までのユアネスを知ってくれている人とはまた違ったユアネスのイメージがつくだろうから。でもかといって、今までのユアネスを壊しているわけでもないし。
黒川:かけ離れている感じじゃないよね。
小野:そう。かと言って「 49/51 (feat.nemoi)」みたいな少し変わったやつもあって、今までのユアネス含め、新しいユアネスを見せる名刺みたいな。
一同:あー、わかりやすい。
小野:結構いろんなところで、名刺になるような作品ができたと言うけど、まさに今回のアルバムがそうかなと思います。
黒川:本当にその通りだと思います。ちなみに小野ちゃんの『6 case』の中で、この曲ドラムやってやったぜ!みたいなのありますか?
小野:満遍なく全部ムズいんだけど、やはり「Layer」かな。
黒川:あー!たしかに。
小野:めっちゃ苦戦した。バスドラの位置が奇想天外というか、そこにくる?みたいな。本当に脳トレみたいな感じで、少しいい意味で機械にならなきゃいけない感じがすごくあった。いつもそういう曲はあるんだけど、今回そういう機械になって淡々とこなさないといけないみたいな感じなのが「Layer」で、難しかった。だから叩き終わって、「その分やってやったぜ!」みたいな。
古閑:入った瞬間のドラムとか難しいもんね。
小野:特にそこがめちゃくちゃムズイ。え〜そこそんな裏で足の連打くるんだ!みたいな。
黒川:でも叩けるからね?それがすごいんだよな。
小野:意外とできた。
一同:(笑)。
黒川:じゃあもっと難しい曲作ろうか(笑)。
古閑:そうだね(笑)。
小野:エグいな...。
黒川:他のメンバー3人が、小野ちゃんのいい仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。同じリズム隊のダディからにしようかな。
田中:この過酷な労働環境でよく頑張ったなと思うよ(笑)。
一同:(笑)。
古閑:ブラック企業(笑)。
田中:ちょっとね人間がちゃんと叩くフレーズじゃないようなものも要望されるじゃないですか?ここはリズム隊の宿命なのかと思うけど、そういうアレンジを求められるところにあって、それが俺らにとって楽しいじゃん?
小野:めちゃくちゃ楽しいのよ。
田中:やりがいがあるというか。そこを小野ちゃんは「難しい、悔しい」と失敗した時も言いながらも「でも次もっとやりたい」みたいな感じで、弱音じゃなくて、ちゃんと成立させるためにどうしなきゃいけないというのを、自分の中でずっと悩みながらレコーディング当日まで挑んでいたから、それがちゃんと音に出ているというか。それまでのライブでも小野ちゃんのサウンドメイキングみたいなのがあって、最初から180度変わったから。
黒川:変わったね!
田中:本来自分の持っていたバックボーンと違うところで、色々表現をしなくてはいけないという。多分普通だったら、少し挫折しちゃうくらい難しいことだと思うけど、それをやってのけた感はある。
小野:一皮剥けた感は。
田中:(笑)。自分で咀嚼したね。さらに成長を遂げていくことでしょう。
黒川:楽しみにしています。じゃあ古閑ペイ。
古閑:これはね、あるよ。
黒川:なかったら、これはいやだよ(笑)。
古閑:小野ちゃんが今回の制作の中でいい仕事したのは、ドラムのMIDIを打ち込めるようになったこと(笑)。データの中でMIDIというのがあるんですよ。音源データの中にWAVとかあるように、MIDIというのがあって。
田中:打ち込み用のね。
古閑:そうそう。例えばドラムの叩いたフレーズをメモして、それを共有できる型式みたいなのをMIDIというのですが、今までは僕がドラムフルで打ち込んで、「じゃあ小野ちゃんこれどうしよう」ってなった時、小野ちゃん口で言ってたんだよね。「ここのやつをキック後ろにして...」みたいな感じで、どれがどれや!ってなっちゃって(笑)。
一同:(笑)。
古閑:そういう風になっていたけど、フルアルバムの制作になってからは、ちゃんとドラムの打ち込みを覚えて、MIDIの共有ができるようになったんだよね。自分がドラムのアレンジをとりあえず簡易的にして、小野ちゃんに投げて、小野ちゃんがアレンジで打ち込みし直したものを俺がもらって、さらにそこをいじれるから、すごく時間短縮になったのは、マジでいいことだった。僕は本当に助かりました、ありがとうございました。
黒川:僕もめっちゃ同じなんだよ。PCを使うようになったのが本当にでかいことなんですよ。
小野:なんか恥ずかしいんだけど(笑)。
黒川:これは僕の意見としてそのまま喋らせてもらうけど、小野ちゃんのPCの使えない具合というのが、本当に使えない人くらいだったよね?
小野:興味もなかったしね(笑)。
黒川:何かを検索する、スマホとかも使ってるからある程度のことはできるかもしれないけど、いきなりPC買って、DTMやれというか、小野ちゃんは自ら勉強したことだけど、それは本当にでかいことだと思ったね。共有してくれると、他のメンバーもそのデータ見れるじゃん?僕は自分で曲を作るときに、小野ちゃんのMIDIデータをみて、「ドラムってこういう基礎があるんだ」ってみれたわけよ。そういうのは本当に大きかったと思いますよ。
古閑:小野ちゃんのPC使えなさ具合、ちょっと好きだもんね。
黒川:好きだね、おじいちゃんみたい(笑)。
古閑:最近面白い俺らの中での話題があって、小野ちゃんは13インチのMacBookを使ってるんだけど、DockというのがMacには下に出てきて、小野ちゃんはDockの隠し方を知らなくて、ほぼ12インチで使っているという(笑)。
田中:画面の下にメニューがずっと出っ放しになっているんだよね(笑)。「これ邪魔じゃないの?」って言っても、「いや「こういうものだと思ってた」っていうからね(笑)。
小野:これ教えてくれなかったら、真の13インチにはなってなかったよね。
黒川:もちろんドラムを叩けるとかフレーズを覚えるとか、音を作るとかは、ダディの言った通りすごいことなんだけど、それより前の制作の段階でそこが捗るって、その分自分のドラムのプレイングの部分に回せるようになるわけじゃん?僕も言っていることは同じだけど、めちゃくちゃでかいことだったなと思います。2回言いたいくらいでかいことだと思います。
古閑:大事なことだから(笑)。
小野:なんか恥ずいな(笑)。
黒川:この辺りで音楽にいきましょう。『6 case』のなかで小野ちゃんが一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。どの曲でしょうか?
小野:ドラム屈指の激ムズ曲の「Layer」を。
古閑:最後は黒ちゃんのお時間ということで、黒ちゃんには僕から色々と聞いていきたいと思います。
黒川:お願いします。
古閑:黒ちゃんにとって『6 case』はどんな存在の作品になったかと思いますか?
田中:インタビューアーみたいだな。
黒川:結構みんながしっかり話してくれたので僕から付け足すことはあまりないかもしれないのですが、新しく知ってくれる人と、いままで知ってくれてた人、楽しみにしてくれてた人。もちろんかけ離れすぎた作品にはなっていないと思いますし、新しい人が聴いても楽しみどころが多い作品になっていると思うので、これからこの作品をきっかけにいろんな景色を見に行けたらいいなと、行けるんじゃないのかなと。少し自分達の、メンバーたちのポテンシャルみたいなのをさらに知れた部分があったから、そういう僕にとっても自分を高める存在・作品になったんじゃなかなと思います。
古閑:いいと思います。
一同:(笑)。
古閑:その『6 case』の自分で自分を褒めてあげたいと思う部分・曲は?
黒川:うーん...でも全部だよ。
一同:(笑)。
田中:みんなそうなんだよ。
黒川:えーどれだろう。「49/51 (feat.nemoi)」がフィーチャリングの曲なんですよね。nemoiさんという女性のボーカリストの方と作った曲なのですが、自分じゃない人が歌うパートがあるってことが考えられなくて。それは拒絶しているではなくて、"想像ができない"の考えられないね。それで自分のノリと、nemoiさんのノリを合わせなきゃいけない。「49/51」はノリが結構大切な曲となってくると思うので、あとは僕が出る範囲のキーと、女性の方が出る音域って、例えば僕は出るけど、その女性の方は出ないみたいな駆け引きをやらなきゃいけないし。
古閑:レンジ的にね。
黒川:そうレンジ的なもので。僕はファルセットなんですけど、この女性の人は地声で歌える、だったら楽曲の厚み的にも僕は下の方に逃げた方がいいのかな?みたいな。そういうコーラスワークの面で頭を使って考えた曲が「49/51」だったのでこれはすごく褒めてあげたいです。歌唱面じゃなくてね。歌唱の面は僕自身、満足しているので(笑)。
古閑:自分で全部褒めれるやつだね。
田中:いまそのターンだからね。
黒川:レコーディング中もずっと自分のこと褒めていたので(笑)。
古閑:「うめえ」って言ってたもんね(笑)。
田中:頭を使った感じね。
黒川:そうだね、作曲脳に近い何かをね。今回のフルアルバムですごく作らさせていただいたので、それは自分にとってすごく成長に繋がった1曲が「49/51 (feat.nemoi)」なので、それは褒めてあげたいですね。
古閑:じゃあそんな中で黒ちゃんのいい仕事したという部分を一言ずつ発表しましょう。じゃあ小野ペイから。
黒川:小野ペイ!?
小野:「スポットライトさがして」ですかね。
黒川:おおお!やったぜ。
小野:「スポットライトさがして」という曲を黒ちゃんが作ったんですけど、Bメロが超好きだね。
黒川:うわ〜ずっと言ってくれてる。本当に嬉しい。自分で歌えるから、自分で歌える範囲、自分の好きなメロディー展開とかがわかるから、それはありがとう。
一同:(笑)。
古閑:はい、じゃあダディいきます?
田中:曲全体通してだけど、プリプロ(プリプロダクション)みたいなのを自分たちでやったじゃないですか?その時に少しお手伝いして、聴きやすいように混ぜたりとか、ピッチ少し触らせてもらったりとかはしたけど、その時にここめちゃくちゃ苦労するだろうなと思ってたところを、レコーディング当日にほぼ「え、ちゃんと歌えるんだこれ?」みたいなのがあって、なんならちょっとライブ心配だなぐらい思っちゃうほど難しいところもあるじゃないですか?それをレコーディングでさらっとやってのけたところが、なんかこっちも安心感が生まれたから、さすがだなと思いましたね。
黒川:やったぜ。
古閑:僕は制作系でもすごく良くなった部分があって、ボーカルのラインディレクションというか、自分が歌うパートとか例えばフィーチャリングで今回nemoiさんが入ってくるパートに対してのボーカルのあて方が、キーの取り方とかもうまかったというのがある。相手のキーのことを考えて、この辺りがいいんじゃない?とか、ここは女の子だと低すぎるから出ないというのもちゃんと考えた上で出して、今回からちゃんとレンジを考えたよね?
黒川:考えた!
古閑:黒ちゃんと俺で、黒ちゃんの最低の音と最高の音を教えてもらって、ピアノの鍵盤にマスキングで貼って、ここからここだったら出るんだとか、逆にここからここだったら一番いい自分みたいな。
黒川:「かっこいい音が出るよ」みたいなところをまとめてたね。
古閑:そういうところを意識しながら自分で発信してくれたのは変わっている部分だよなというか。今までは自分が指定したキーで、歌えるからいいんだけど、歌っていた感はあるけど、逆にここの方がかっこいいよというのを提示してくれたのは、いい仕事してくれたんじゃないですかね。
黒川:うお〜い。
田中:それ自分の仕事じゃない(笑)?
古閑:あ、僕(笑)?
一同:(笑)。
田中:でもやり取りできるのは強いね。こっちももらうまでの作業が早かったもんね。
古閑:あとハモリの作り方が上手くなったよね。
小野:それすごいよね。
田中:「あ、いいね、それ!」「普通じゃない感じいいね!」みたいなのがいっぱいあった。
黒川:ハモリはいろんな現場を経験させていただいて、いろんなアレンジャーさんとか入った楽曲を自分たちの曲として演奏するうちに、自分のコーラスも録るわけじゃん?それで「こんな逃げ方するんだ」みたいなのがあったりするから。やっぱ成長が現れた作品になったので、よかったです。
田中:よかったです。
黒川:やった〜。もう少し褒められるかなと思ったな。
一同:(笑)。
古閑:帰るか(笑)。
黒川:嘘、冗談よ。それではリリースされたばかりの『6 case』のなかで黒川が一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。僕が選んだ曲は「日照雨」という曲なのですが、ずっと言っているように、アルバムにいろんなジャンルが入っている中の1つの曲で、ものすごく今までのユアネスになかったような曲なのですが、僕は結構ユアネスっぽい曲だなと思うんですよ。サウンドもすごくワールドワイドな曲で、「こんなにローが出てる楽曲なんだ」みたいな感じで、今までユアネスを聴いてこなかったような人が新しいイメージを持てる1曲だなと思いますので、選曲させていただきました。
黒川:『6 case』の収録楽曲を紹介してきましたが、たくさんの魅力がある作品に仕上がっていると思います。メンバーそれぞれ作品への見え方がいろいろみえてくるから、それを喋ってもらって自分たち的にもそうだったな、みたいなのがあると思うし、ラジオを聞いていただいているみなさんにも多分伝わった部分があると思うので、こういう機会を設けられてよかったですね。ありがとうございます。Twitterやっているみなさん、ぜひ『6 case』の感想など聞かせてください。#FM福岡、#RoomHをつけてぜひ気軽に呟いてください。多分今回メンバー全員、ハッシュタグみにいくと思いますので。
古閑:見にいきます!
黒川:楽しみにしております、よろしくお願いします!
一同:よろしくお願いします!
ユアネス「躍動」
ユアネス「色の見えない少女」
ユアネス「Layer」
ユアネス「日照雨」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年11月17日に、EP「pre」をリリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
今回も、ユアネスの古閑翔平・田中雄大・小野貴寛がゲストに登場!そして、12/1(水)はユアネス初のフルアルバム『6 case』リリース日!メンバーそれぞれ作品に対する思いや、収録曲の中から特に思い入れのある1曲を紹介しています。
古閑翔平が選ぶ、思い入れのある1曲「躍動」
黒川:ユアネス初のフルアルバム『6 case』についてお話ししていきたいと思います。とは言っても、全曲は紹介できないので、今日はメンバーがそれぞれ1曲ずつ、特に思い入れのある曲について語りながら紹介していきたいと思います。ということで、まずうちの作曲・ギター担当の古閑翔平からお願いします。どんな存在の作品になったと思いますか?
古閑:やっぱり今までのユアネスのサウンド感も詰め込んでいるし、今まで表現してなかったサウンドを盛り沢山入れることができたので、今までのユアネスのリスナーさん、そしてこれからのユアネスのリスナーさん、どちらに対してもすごくいいアプローチができている"This is ユアネス"と言える作品になったと思います。
黒川:本当に幅広いんですよね。
古閑:どのジャンルをするの?みたいなところあるよね(笑)。
黒川:でも聴いててとても楽しいと思います。
田中:何周もできそうだね。
黒川:作曲家・作詞家としてここに力を入れた、というポイントはありますか?
古閑:作詞の面だと、自分が逆に書かない歌詞を考えるというのは今回いろいろ肝になっているのかなというのもあります。基本自分は遠回しに書く癖があって、例えば「好き」というのを、そのまま好きと言わずに、表現を介して伝えるみたいな。あとは少し昔の言葉を使わないというか、表現的に少し今風の歌詞に置き換えて、書くことが多かったりしたね。でも「49/51(feat.nemoi)」に関しては、僕が書かないような歌詞を書いたりとかしました。
黒川:たしかにそうだよね。
古閑:僕は中森明菜さんがとても好きなのですが、中森明菜さんをイメージして書きましたね。「このまま夜をジャックして」とか、俺は普通書かないじゃん?
田中:英語のフレーズみたいなのもあるよね。なかなか使わなかったから。
古閑:僕は英語の単語すら使わないのに、ああいう曲調の楽曲って、日本語、英単語が一つ、日本語、英単語が一つみたいなのが結構多くて、それだったらいろいろ勉強になるし、やってみようと思って歌詞を詰め込んだりしてみました。「汚れたKissでフラッとして」とか(笑)。
田中:絶対にウイスキーとか片手に考えてるじゃんってね(笑)。
黒川:僕はどちらかというとそういう歌詞を歌うのが好きだから、「49/51(feat.nemoi)」はめっちゃ馴染みがよかったよ。
古閑:歌詞とかでいろんなチャレンジもしつつ、新しい書き方を模索したのもあります。作曲に関しては、初期に比べて楽曲のコード進行とか、転調に関してはいろいろ変わってきたところもありますが、それがユアネスの持ち味にもなっているのかなと思ってます。さりげない転調とか逆に大胆な転調とか、普通に聴いているだけでも楽しめるというか。特に音楽知らない人でもなんか雰囲気変わったな、みたく楽しめるし、演奏しているのも難しい分、楽しいし、あとは飽きないというか、曲の進行も一丁単にいかないというのも力を入れたところだと思います。
黒川:たしかに。僕は、最近の高校生とかあまり音楽をやっていないけど音楽は聴くみたいな人って結構耳が良いなと思ってますね。転調とか分かるし、あえて音をぶつけるところ、「ここの変な感じ気持ちいい」みたいなコメントとかもらえたりするから、ちょっと変わってきてるとは感じますね。知れる場所も増えたし、それは武器としては結構強くなるのではないかなと思います。
古閑:そうだよね。
黒川:他のメンバー3人が、古閑くん良い仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。
一同:(笑)。
黒川:一言で大丈夫です(笑)。
小野:一言だと?
田中:よくやったよ!
一同:(笑)。
黒川:じゃあ今回は小野ちゃんからにしようかな。
小野:やっぱ好きなジャンルからして一癖二癖ある奴が好きなんですよ。雰囲気が独特な曲がすごく好きで、「日照雨」と「Layer」は特に好きです。「日照雨」はなんだろうね、あの雰囲気は。マジで懐かしい雰囲気になるのよね。個人的な話ですが、登下校とか思い出すんですよね。「Layer」も途中から曲調が変わるでしょ?すごく良いよね。あれで曲に雰囲気もガツーンとくるし、曲の世界観も好きで、「やりよったな!」となった。
古閑:(笑)。
黒川:作曲面でそういう雰囲気をつくり出す曲が多かったので、そこを褒めたいということなのでしょう、おそらく(笑)。
小野:さすがだぜ!
黒川:じゃあダディは?
田中:僕は今までのEPとかミニアルバムの中の曲の緩急みたいなのが、アグレッシブな曲であったりバラードチックな曲であったり共存はしてきたけど、今回はフルアルバムという曲数もあるのかもしれないけど、1曲1曲の質が全く違く感じたかな。それこそ小野ちゃんが言っているみたいに雰囲気とかも1曲ごとに、曲に対してのアングルも違うし、サウンドメイキングも違うし。今までの曲をレコーディングしていくときのディレクションみたいなのと、よりもっとイメージみたいなものを最初に伝えてもらったから、こっちもやりやすかったというのもありました。この瞬間の自分たちのマックスをここに落とし込めるように、それぞれの技術を弄ばないように、曲のアレンジで仕事を与えてくれた感じはしたから、例えばここもう少し攻めていいよとか、ここはもう少し〇〇に譲ろうみたいな、スポットライトがしっかりしてたから、やりやすかったかな。
黒川:僕、どうしよっかな...。
古閑:(笑)。
小野:これ一言じゃ無理じゃん。
田中:そうだね、僕も二言で言ったからね。
黒川:クラファン版のフルアルバムは、僕が作った曲が入っているじゃないですか?僕は作詞作曲をPCを使ってやったのが初くらいだったので、改めて曲を作れる人間ってものすごく偉い人なんだなって、実感できたんですよ。
一同:(笑)。
黒川:偉いんですよ!僕は1曲やっただけで、息切れしていたから、それはもう過去作からずっと褒め称えないといけない点でもあるのですが、今回はユアネスじゃないメンバーを迎え入れて作ったじゃないですか?コミュニケーションとかやり取りをしっかりと制作の中でやっていて、今まで作ったことない人にも「この楽曲は〜」という雰囲気を伝えて作ったというのは、本当にすごい褒められる部分だなと。
田中:たしかに。
小野:コミュ力もすごいし。
古閑:(笑)。
田中:恥ずかしくなってきたな〜。1人1人ホクホクになって帰っていくという。
古閑:WAVデータで保存しておく(笑)?
一同:(笑)。
古閑:車の中でずっと流しておくか(笑)。
黒川:それではこのあたりで音楽にいきましょう!『6 case』のなかで古閑ペイが一番思い入れのある曲を紹介ようと思います。どの曲でしょうか?
古閑:僕が一番思い入れのある曲は「躍動」です。この楽曲は坂本真綾さんに提供させていただいた曲なのですが、ユアネスでセルフカバーさせていただく形になりました。やはり自分が書いていない歌詞というのもすごく新鮮ではありますし、黒ちゃんじゃないボーカリストの方をイメージしながら作るというのもすごく新しい試みだったので、ものすごく勉強になったというか。そのタイミングでまた編曲とか作曲に対しての意識が少しずつ変わった時期でもあったので、この曲はまた僕を先に進めてくれた楽曲の1つでもあるので、今回選ばせていただきました。
田中雄大が選ぶ、思い入れのある1曲「色の見えない少女」
黒川:続いてはベース、ダディの時間です。ダディにとって『6 case』はどんな存在の作品になったと思いますか?
田中:やっとこのフルアルバムという形を作れたという達成感というか、喜びはありますね。僕が音楽というかバンドを意識して聴くようになったきっかけも、その当時ってやっぱりレンタルCDで借りてきたり、買ったりとかもちろんしてたし、でも「シングルよりかはアルバムの方が曲入っている」みたいな、「同じ値段で借りるならアルバムでしょ」みたいな感じだったのもお得だったし、その人たちが表現したいことがこの1枚でこんなに聴けちゃうみたいな。僕らの音楽って物語性が関わっていたりするから、曲が多ければ多いほどその表現できる幅みたいなのがグッと広がるから、やっと音源として本領発揮できる舞台というのを、いろんな方の協力を得て作ることができるのが、嬉しいなと思いました。
黒川:その『6 case』の俺のベースを、ここを聴けという曲はありますか(笑)?エゴ全開でいいです、僕はそういう話を聞きたいので。
田中:そうね...サウンド的に今までがどうとかというわけではないけど、今までより一層ベースが中心にいるような音作りじゃないけど、ミックスの調整をしてもらった気がしていて。だから僕自身プレイヤーとしての存在意義みたいな、僕はこういうバンドで、こういうベースを弾いているんだということが...これアルバムの話になっちゃうね(笑)。
一同:(笑)。
田中:曲の話で言うと、「アミュレット」とかかな。今まではストレートな曲、突き抜けるような駆け抜けるような曲というのは、ずっとボーカルに寄り添いながら、ボーカルの後ろでちょくちょく動いてみたいな、ラインに寄り添ったりするという流れだったけど、今までの曲では考えられないくらい、前にいる2番Aメロとかで急にスラップし出したり攻めていて、僕もここにいるよみたいな感じで、黒ちゃんの隣で弾いているような感じで演奏していたりとか。音の旋律やメロディーラインとかも今まで使ったことないような指遣いみたいなのがあったから、全然指に馴染まないというか(笑)。レコーディングしているときに「どうしよう」って思って苦労していたら、翔平から「そのフレーズは自分で考えたんだからね」、「は、はい、すみません」みたいな感じで喝入れられて(笑)。それを入れられたのを覚えているくらい「アミュレット」とかは今までのストレート枠というところでは、進化したところじゃないかなと。
黒川:「アミュレット」の出方も本当に聴き応えがあるよね。
田中:音も好き。
黒川:ぜひベースに注目して聴いてもらえたらと思います。じゃあ他のメンバー3人がダディいい仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。作詞作曲の古閑翔平から(笑)。
古閑:小野ちゃん言いたそうだったよ(笑)。
小野:さっき俺からだったから「俺かな?」って思っちゃった(笑)。
黒川:じゃあ小野ちゃんからにしよう、同じリズム隊として(笑)。
小野:曲が雰囲気全部違うじゃん?それを当たり前のようにそれぞれの適した感じでちゃんと弾き分けているのがやっぱさすがだなと思った。
田中:嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
小野:「49/51(feat.nemoi)」とかでもバリバリに違うじゃん?いつもとも違うし、他の入っている曲とも全然違うじゃん?そういうのをちゃんと弾き分けられるのがさすがだなとなりました。
田中:ありがとう〜(笑)。
黒川:じゃあ古閑翔平お願いします。
古閑:ダディのいい仕事をした部分は、楽曲で僕は要望を出すことがめっちゃ多くて、その場で出す時にその場で対応できるのが一番いいよね。
黒川:本当にそれすごいと思う!
古閑:やっぱ弾けない人っているじゃん?「こう弾いて」と言ったら「ちょっと待って」となるけど、別に弾けないパターンだとしても、基本的に表現してくれるというか。だからこっちでアイディアの精査がすぐできる。「そういう風に弾いたらそうなるんだ、じゃあなしで、ありで」みたいなのがすぐにできるから、自分が口でベースの音をこうして弾いてと言った時に、「あ、了解」みたいな(笑)。それですぐ弾けるから、やっぱり一番持ち味というか活かしていただきたいポイントであるというか。
小野:それができるかできないかで、天と地の差があるような気がする。
古閑:クリエイティヴな部分だと、一番助かる部分かな。
黒川:たしかにレスポンスめちゃくちゃ早いもんね。
古閑:例えダディが作れないフレーズだとしても、こっちの要望に対して表現できるというのは相当アドバンスになるから、そこは活かすべきポイントだと思う。
田中:嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
田中:ありがとう〜(笑)。
黒川:ここら辺でいいかな(笑)。
田中:おい(笑)!
古閑:あと質素(笑)。
田中:前回(放送分)から聞いてくれてる人にしかわからんやん(笑)。
黒川:僕からは、小野ちゃんと内容被ってしまう部分もあるのですが、ベースって僕としては結構ボーカルぐらいの雰囲気を作れる楽器だと思っていて。音の支配率でいうと低い部分は、本当にベース1つで全然楽曲の雰囲気って変わってくるじゃないですか?だから音作りとかもすごく難しい楽器だと思うんですよ。他のドラムとかギターとかももちろんそうなのですが、ボーカルという面で考えた時にすごい近いものだなと僕は思っていて。だからこその楽曲の振り幅でベースの雰囲気を変えてくるのはすごいなと。例えば「日照雨」とか「49/51 (feat.nemoi)」とか別物じゃん!同じ人が弾いているの?という楽曲なんだけど、それもすごい対応して弾いていたのが、素晴らしいなと思います。
田中:マックス嬉しい〜(笑)。
一同:(笑)。
黒川:それではこのあたりで音楽にいきましょう。『6 case』のなかでダディが一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。どの曲でしょうか?
田中:みんな思い入れのある曲なのかもしれないけど、僕が選曲するのは「色の見えない少女」です。この曲は、僕らがすごくお世話になっているイラストレーターのしらこさんと出会ったきっかけの曲でもあり、僕ら自身の表現の在り方みたいなのが確立された曲でもあるので、それを今のメンバーで録り直すことができたという、すごく思い入れのある1曲になりました。
田中:ストーリー性というものを、作曲している翔平がその方向性で曲を書き始めたというのが、僕らの革命というか。
黒川:そうだったね、本当に。
田中:ね。だからボーカル然り、ベース然り、ドラム然り、表現というのにすごくフォーカスを当てて作曲をしていく、ライブをしていくというのにきっかけのなった曲なので、この思い入れのある曲がフルアルバムに入ってよかったなと思います。
黒川:本当に。
田中:ぜひみなさん聴いてください!
小野貴寛が選ぶ、思い入れのある1曲「Layer」
黒川:続いて、ドラムの小野くんの時間です。小野くんにとって『6 case』はどんな存在の作品になったかと思いますか?
小野:黒ちゃんに"小野くん"と言われるのなんかゾワッとしたんだけど(笑)。
田中:ちょっと距離置いたな。
小野:"小野ちゃん"って呼んで(笑)。
一同:(笑)。
小野:そうですね、自分にとってどんな存在になったか...。いろんなアーティストを聴くときは、シングルよりアルバムから入ることが多くて、B'zもYUIもどちらも好きなアーティストなのですが、アルバムから聴いたりしていて、それで印象が決まってくるなと思っていて。今回自分たちのアルバムを、今まで聴いてくれてた人も聴くけど、新しい人も聴いてくれるわけで、今までのユアネスを知ってくれている人とはまた違ったユアネスのイメージがつくだろうから。でもかといって、今までのユアネスを壊しているわけでもないし。
黒川:かけ離れている感じじゃないよね。
小野:そう。かと言って「 49/51 (feat.nemoi)」みたいな少し変わったやつもあって、今までのユアネス含め、新しいユアネスを見せる名刺みたいな。
一同:あー、わかりやすい。
小野:結構いろんなところで、名刺になるような作品ができたと言うけど、まさに今回のアルバムがそうかなと思います。
黒川:本当にその通りだと思います。ちなみに小野ちゃんの『6 case』の中で、この曲ドラムやってやったぜ!みたいなのありますか?
小野:満遍なく全部ムズいんだけど、やはり「Layer」かな。
黒川:あー!たしかに。
小野:めっちゃ苦戦した。バスドラの位置が奇想天外というか、そこにくる?みたいな。本当に脳トレみたいな感じで、少しいい意味で機械にならなきゃいけない感じがすごくあった。いつもそういう曲はあるんだけど、今回そういう機械になって淡々とこなさないといけないみたいな感じなのが「Layer」で、難しかった。だから叩き終わって、「その分やってやったぜ!」みたいな。
古閑:入った瞬間のドラムとか難しいもんね。
小野:特にそこがめちゃくちゃムズイ。え〜そこそんな裏で足の連打くるんだ!みたいな。
黒川:でも叩けるからね?それがすごいんだよな。
小野:意外とできた。
一同:(笑)。
黒川:じゃあもっと難しい曲作ろうか(笑)。
古閑:そうだね(笑)。
小野:エグいな...。
黒川:他のメンバー3人が、小野ちゃんのいい仕事したと褒めたい点を一言ずつ発表しましょう。同じリズム隊のダディからにしようかな。
田中:この過酷な労働環境でよく頑張ったなと思うよ(笑)。
一同:(笑)。
古閑:ブラック企業(笑)。
田中:ちょっとね人間がちゃんと叩くフレーズじゃないようなものも要望されるじゃないですか?ここはリズム隊の宿命なのかと思うけど、そういうアレンジを求められるところにあって、それが俺らにとって楽しいじゃん?
小野:めちゃくちゃ楽しいのよ。
田中:やりがいがあるというか。そこを小野ちゃんは「難しい、悔しい」と失敗した時も言いながらも「でも次もっとやりたい」みたいな感じで、弱音じゃなくて、ちゃんと成立させるためにどうしなきゃいけないというのを、自分の中でずっと悩みながらレコーディング当日まで挑んでいたから、それがちゃんと音に出ているというか。それまでのライブでも小野ちゃんのサウンドメイキングみたいなのがあって、最初から180度変わったから。
黒川:変わったね!
田中:本来自分の持っていたバックボーンと違うところで、色々表現をしなくてはいけないという。多分普通だったら、少し挫折しちゃうくらい難しいことだと思うけど、それをやってのけた感はある。
小野:一皮剥けた感は。
田中:(笑)。自分で咀嚼したね。さらに成長を遂げていくことでしょう。
黒川:楽しみにしています。じゃあ古閑ペイ。
古閑:これはね、あるよ。
黒川:なかったら、これはいやだよ(笑)。
古閑:小野ちゃんが今回の制作の中でいい仕事したのは、ドラムのMIDIを打ち込めるようになったこと(笑)。データの中でMIDIというのがあるんですよ。音源データの中にWAVとかあるように、MIDIというのがあって。
田中:打ち込み用のね。
古閑:そうそう。例えばドラムの叩いたフレーズをメモして、それを共有できる型式みたいなのをMIDIというのですが、今までは僕がドラムフルで打ち込んで、「じゃあ小野ちゃんこれどうしよう」ってなった時、小野ちゃん口で言ってたんだよね。「ここのやつをキック後ろにして...」みたいな感じで、どれがどれや!ってなっちゃって(笑)。
一同:(笑)。
古閑:そういう風になっていたけど、フルアルバムの制作になってからは、ちゃんとドラムの打ち込みを覚えて、MIDIの共有ができるようになったんだよね。自分がドラムのアレンジをとりあえず簡易的にして、小野ちゃんに投げて、小野ちゃんがアレンジで打ち込みし直したものを俺がもらって、さらにそこをいじれるから、すごく時間短縮になったのは、マジでいいことだった。僕は本当に助かりました、ありがとうございました。
黒川:僕もめっちゃ同じなんだよ。PCを使うようになったのが本当にでかいことなんですよ。
小野:なんか恥ずかしいんだけど(笑)。
黒川:これは僕の意見としてそのまま喋らせてもらうけど、小野ちゃんのPCの使えない具合というのが、本当に使えない人くらいだったよね?
小野:興味もなかったしね(笑)。
黒川:何かを検索する、スマホとかも使ってるからある程度のことはできるかもしれないけど、いきなりPC買って、DTMやれというか、小野ちゃんは自ら勉強したことだけど、それは本当にでかいことだと思ったね。共有してくれると、他のメンバーもそのデータ見れるじゃん?僕は自分で曲を作るときに、小野ちゃんのMIDIデータをみて、「ドラムってこういう基礎があるんだ」ってみれたわけよ。そういうのは本当に大きかったと思いますよ。
古閑:小野ちゃんのPC使えなさ具合、ちょっと好きだもんね。
黒川:好きだね、おじいちゃんみたい(笑)。
古閑:最近面白い俺らの中での話題があって、小野ちゃんは13インチのMacBookを使ってるんだけど、DockというのがMacには下に出てきて、小野ちゃんはDockの隠し方を知らなくて、ほぼ12インチで使っているという(笑)。
田中:画面の下にメニューがずっと出っ放しになっているんだよね(笑)。「これ邪魔じゃないの?」って言っても、「いや「こういうものだと思ってた」っていうからね(笑)。
小野:これ教えてくれなかったら、真の13インチにはなってなかったよね。
黒川:もちろんドラムを叩けるとかフレーズを覚えるとか、音を作るとかは、ダディの言った通りすごいことなんだけど、それより前の制作の段階でそこが捗るって、その分自分のドラムのプレイングの部分に回せるようになるわけじゃん?僕も言っていることは同じだけど、めちゃくちゃでかいことだったなと思います。2回言いたいくらいでかいことだと思います。
古閑:大事なことだから(笑)。
小野:なんか恥ずいな(笑)。
黒川:この辺りで音楽にいきましょう。『6 case』のなかで小野ちゃんが一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。どの曲でしょうか?
小野:ドラム屈指の激ムズ曲の「Layer」を。
黒川侑司が選ぶ、思い入れのある1曲「日照雨」
古閑:最後は黒ちゃんのお時間ということで、黒ちゃんには僕から色々と聞いていきたいと思います。
黒川:お願いします。
古閑:黒ちゃんにとって『6 case』はどんな存在の作品になったかと思いますか?
田中:インタビューアーみたいだな。
黒川:結構みんながしっかり話してくれたので僕から付け足すことはあまりないかもしれないのですが、新しく知ってくれる人と、いままで知ってくれてた人、楽しみにしてくれてた人。もちろんかけ離れすぎた作品にはなっていないと思いますし、新しい人が聴いても楽しみどころが多い作品になっていると思うので、これからこの作品をきっかけにいろんな景色を見に行けたらいいなと、行けるんじゃないのかなと。少し自分達の、メンバーたちのポテンシャルみたいなのをさらに知れた部分があったから、そういう僕にとっても自分を高める存在・作品になったんじゃなかなと思います。
古閑:いいと思います。
一同:(笑)。
古閑:その『6 case』の自分で自分を褒めてあげたいと思う部分・曲は?
黒川:うーん...でも全部だよ。
一同:(笑)。
田中:みんなそうなんだよ。
黒川:えーどれだろう。「49/51 (feat.nemoi)」がフィーチャリングの曲なんですよね。nemoiさんという女性のボーカリストの方と作った曲なのですが、自分じゃない人が歌うパートがあるってことが考えられなくて。それは拒絶しているではなくて、"想像ができない"の考えられないね。それで自分のノリと、nemoiさんのノリを合わせなきゃいけない。「49/51」はノリが結構大切な曲となってくると思うので、あとは僕が出る範囲のキーと、女性の方が出る音域って、例えば僕は出るけど、その女性の方は出ないみたいな駆け引きをやらなきゃいけないし。
古閑:レンジ的にね。
黒川:そうレンジ的なもので。僕はファルセットなんですけど、この女性の人は地声で歌える、だったら楽曲の厚み的にも僕は下の方に逃げた方がいいのかな?みたいな。そういうコーラスワークの面で頭を使って考えた曲が「49/51」だったのでこれはすごく褒めてあげたいです。歌唱面じゃなくてね。歌唱の面は僕自身、満足しているので(笑)。
古閑:自分で全部褒めれるやつだね。
田中:いまそのターンだからね。
黒川:レコーディング中もずっと自分のこと褒めていたので(笑)。
古閑:「うめえ」って言ってたもんね(笑)。
田中:頭を使った感じね。
黒川:そうだね、作曲脳に近い何かをね。今回のフルアルバムですごく作らさせていただいたので、それは自分にとってすごく成長に繋がった1曲が「49/51 (feat.nemoi)」なので、それは褒めてあげたいですね。
古閑:じゃあそんな中で黒ちゃんのいい仕事したという部分を一言ずつ発表しましょう。じゃあ小野ペイから。
黒川:小野ペイ!?
小野:「スポットライトさがして」ですかね。
黒川:おおお!やったぜ。
小野:「スポットライトさがして」という曲を黒ちゃんが作ったんですけど、Bメロが超好きだね。
黒川:うわ〜ずっと言ってくれてる。本当に嬉しい。自分で歌えるから、自分で歌える範囲、自分の好きなメロディー展開とかがわかるから、それはありがとう。
一同:(笑)。
古閑:はい、じゃあダディいきます?
田中:曲全体通してだけど、プリプロ(プリプロダクション)みたいなのを自分たちでやったじゃないですか?その時に少しお手伝いして、聴きやすいように混ぜたりとか、ピッチ少し触らせてもらったりとかはしたけど、その時にここめちゃくちゃ苦労するだろうなと思ってたところを、レコーディング当日にほぼ「え、ちゃんと歌えるんだこれ?」みたいなのがあって、なんならちょっとライブ心配だなぐらい思っちゃうほど難しいところもあるじゃないですか?それをレコーディングでさらっとやってのけたところが、なんかこっちも安心感が生まれたから、さすがだなと思いましたね。
黒川:やったぜ。
古閑:僕は制作系でもすごく良くなった部分があって、ボーカルのラインディレクションというか、自分が歌うパートとか例えばフィーチャリングで今回nemoiさんが入ってくるパートに対してのボーカルのあて方が、キーの取り方とかもうまかったというのがある。相手のキーのことを考えて、この辺りがいいんじゃない?とか、ここは女の子だと低すぎるから出ないというのもちゃんと考えた上で出して、今回からちゃんとレンジを考えたよね?
黒川:考えた!
古閑:黒ちゃんと俺で、黒ちゃんの最低の音と最高の音を教えてもらって、ピアノの鍵盤にマスキングで貼って、ここからここだったら出るんだとか、逆にここからここだったら一番いい自分みたいな。
黒川:「かっこいい音が出るよ」みたいなところをまとめてたね。
古閑:そういうところを意識しながら自分で発信してくれたのは変わっている部分だよなというか。今までは自分が指定したキーで、歌えるからいいんだけど、歌っていた感はあるけど、逆にここの方がかっこいいよというのを提示してくれたのは、いい仕事してくれたんじゃないですかね。
黒川:うお〜い。
田中:それ自分の仕事じゃない(笑)?
古閑:あ、僕(笑)?
一同:(笑)。
田中:でもやり取りできるのは強いね。こっちももらうまでの作業が早かったもんね。
古閑:あとハモリの作り方が上手くなったよね。
小野:それすごいよね。
田中:「あ、いいね、それ!」「普通じゃない感じいいね!」みたいなのがいっぱいあった。
黒川:ハモリはいろんな現場を経験させていただいて、いろんなアレンジャーさんとか入った楽曲を自分たちの曲として演奏するうちに、自分のコーラスも録るわけじゃん?それで「こんな逃げ方するんだ」みたいなのがあったりするから。やっぱ成長が現れた作品になったので、よかったです。
田中:よかったです。
黒川:やった〜。もう少し褒められるかなと思ったな。
一同:(笑)。
古閑:帰るか(笑)。
黒川:嘘、冗談よ。それではリリースされたばかりの『6 case』のなかで黒川が一番思い入れのある曲を紹介しようと思います。僕が選んだ曲は「日照雨」という曲なのですが、ずっと言っているように、アルバムにいろんなジャンルが入っている中の1つの曲で、ものすごく今までのユアネスになかったような曲なのですが、僕は結構ユアネスっぽい曲だなと思うんですよ。サウンドもすごくワールドワイドな曲で、「こんなにローが出てる楽曲なんだ」みたいな感じで、今までユアネスを聴いてこなかったような人が新しいイメージを持てる1曲だなと思いますので、選曲させていただきました。
黒川:『6 case』の収録楽曲を紹介してきましたが、たくさんの魅力がある作品に仕上がっていると思います。メンバーそれぞれ作品への見え方がいろいろみえてくるから、それを喋ってもらって自分たち的にもそうだったな、みたいなのがあると思うし、ラジオを聞いていただいているみなさんにも多分伝わった部分があると思うので、こういう機会を設けられてよかったですね。ありがとうございます。Twitterやっているみなさん、ぜひ『6 case』の感想など聞かせてください。#FM福岡、#RoomHをつけてぜひ気軽に呟いてください。多分今回メンバー全員、ハッシュタグみにいくと思いますので。
古閑:見にいきます!
黒川:楽しみにしております、よろしくお願いします!
一同:よろしくお願いします!
12月1日(水) オンエア楽曲
ユアネス「「私の最後の日」」ユアネス「躍動」
ユアネス「色の見えない少女」
ユアネス「Layer」
ユアネス「日照雨」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2021年12月8日にEP「A Dream Of Dreams」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年11月17日に、EP「pre」をリリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama