SENSA

2021.10.28

【読むラジオ】MC:松本大(LAMP IN TERREN) 結成15周年を迎えた"今"を語る「Room H」 -2021.10.27-

【読むラジオ】MC:松本大(LAMP IN TERREN) 結成15周年を迎えた"今"を語る「Room H」 -2021.10.27-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、LAMP IN TERRENの松本 大が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

先週に引き続きLAMP IN TERRENよりベース中原健仁がゲストで登場。
今回は、結成15周年を迎えた"今"のそれぞれ個人とバンドについてトークを繰り広げています。

▼前回のトーク内容はこちら▼

ゲスト:LAMP IN TERREN 中原 健仁

松本:FM福岡からLAMP IN TERRENの松本大がお送りしているRoom "H"、ここからは@リビングルーム拡大版、今週のゲストはこの方!

中原:こんばんは。LAMP IN TERREN ベース、中原健仁です。

松本:僕ら的には5分ぶりです。こっちの時間軸だと。

中原:そうですね(笑)。

松本:みんなは3週間経ってる。

中原:そんなに経った?時飛ばしじゃないですか。

松本:そうなんですよ。それでは前回に引き続き今週もよろしくお願いします。前回は我々2人の出会いやバンド結成当時の話をしてきましたが、今週は"今"の話をメインに色々話していきたいなと思います。「音楽と私」というテーマですね。普段音楽を聴きたくなる時は、どんな時?

中原:うーん、割といつでも聴きたいな。こないだ飯作ってるときとかもイヤホンつけて音楽聴いてましたね。僕は結構アンビエントとか好きなんですよ。となると自分の日常生活をちょっといいものにしようみたいな意識で聴いていることが多くて、だから散歩してたりとか、家の中にいても聴いていたりするね。

松本:音楽を聴く時のタイプ全然違うな。基本的に俺は肥やしでしかないから。

中原:あーなるほどね。

松本:音楽を楽しむ瞬間があるとするならば移動時と、あと最近は言い方はよくないかもしんないけど、アイドルとして見てる時かもしれない。

中原:アイドル?

松本:その存在をバンドないし、本当のアイドルグループでもいいけど、見た目とセットで聴きたくなる感じ。

中原:それはわかるな。

松本:最近だったらBTSが最たるものだと思うな。ほぼ同世代だけど、BTSはめっちゃライブの映像を出すんだけど、全部クオリティがありえないくらい凝っているのよ。〈SEARCH ONLINE(昨年のコロナ禍での無観客オンラインライブ)〉で俺がやりたかったことを、BTSがいまやってるような感じだったな。本当に良くて、同じ曲を何回も聴いてるんだけど、歌も上手いし、ちゃんと踊っているし、ちゃんと映像のクオリティがしっかりしてるっていう。あとThe 1975もライブ映像の演出が面白いから、そういった見た目とか音楽は割とセットになるね。そういうアイドル的な見方をしてるパターンが多い気がする。音楽を聴く環境にこだわりってあったりしますか?

中原:そんなにないかな。別に最低限の音質があればいい。その最低限の音質というのは、できるだけバランスがいい。それプラスそのイヤホンの特徴とかあるんだったら、それはそれでウェルカムだね。だけど、その安いイヤホンで、例えばローが強く出てくるやつでなければ、その環境というかオーディオはそれでいいかな。

松本:俺はすごく何パターンもあるよ。

中原:パターン?

松本:まずウチにスピーカーが20万のやつと、3万のやつが2つあるでしょ?

中原:あれそんなに高いの?

松本:片方の方はね。あとレコーディングで使っているソニーのヘッドホンがあって、AirPods ProとAirPodsがあって、1000円ぐらいのイヤホンがあって、ラジカセも一応置いててという、わりとみんなが耳にするであろう環境が一通り揃えてある。

中原:あ、そうなんだ。

松本:揃えた状態で、曲ができると全部それを通って、「この音はここだからここもちょっと変えた方がいいな」とか、「このイヤホンで聴いたときこういう感じになるってことは低音が足りないんだ」とか。逆に低音出しすぎて大きいスピーカーで聴いた時に干渉しないかどうかとか、そういうことをチェックした上でミックス作業するから環境は全部ある。

中原:えーそんなにやってたんだ。なんかミックスチェックとかで送られてくるやつは、みんなが使ってるであろうAirPods Proとかで確認したりはするけど、ラジカセまではさすがに。

松本:あと一応、カー・オーディオとかで聴いたりもしているよ。

中原:そうなんだ、それも大事だね。

松本:だから自分の好きなアーティストも、1回その道で全部聴いた上で、こういう感じの音作りしてるのかという感じでやってますね。

中原:あくまで曲作る上でっていう感じか。

松本:だからもうそれが習慣になっちゃっている。

中原:そうだね(笑)。

松本:新しい音楽とはどのようにして出会ってる?

中原:結構人から教えてもらうのが多いかな?あとは店を歩いてて、流れている曲をShazamしたりとかよくあるね。

松本:Shazamはよくあるな。

中原:中学時代とかは、結構俺が大に教えたりみたいなこともあったけど、今は逆に大から教えてもらう方が多いね。邦楽とか俺結構好きで聴くけど、洋楽の新しい曲とかは「Coldplayの新しいやつ出るぞ!」みたいな感じで教えてもらうって感じかな。

松本:そうかもしれんね。俺はもうYouTubeで自動再生状態にしているから。

中原:あ、なるほど!それで勝手に流れてる中で、なんかひっかかったやつを調べるみたいな?

松本:「お!」と思ったやつをね。速攻チャンネル登録するから、俺の海外のバンドのチャンネル登録の数がかなり溜まってきたね。

中原:あれ通知うざくない?

松本:通知は切ってるよ。

中原:あ、切ってるのか(笑)。

松本:でもあいつら気合入っているから、めちゃめちゃ更新するのよ。

中原:チャンネル登録しすぎなんだと思うけど。

松本:いやいや!その1アーティストが、新しい曲出したりすると、1日に3本更新してきたりするわけよ。

中原:まじで?

松本:リミックスとかがあったりしてね。

中原:あーなるほどね。

松本:あとはそのオーディオを1曲1曲作ったものをYouTubeにアップロードしたりして、1日10曲が一気に更新されるとか、そういうのがあるね。でも良くなかったらチャンネル登録外すから、「この曲だけだったんだね」みたいに。

中原:なるほどね。

松本:お互いに教えてもらって好きになったアーティストなどいますか?俺はVulfpeckだな。

中原:そうだよね。

松本:Vulfpeckから派生して、Theo Katzmanめっちゃ好きになったね。あれは健仁がナイスだね。

中原:それで大に教えてもらったTheo Katzman、俺今めっちゃ好きなんだよ(笑)。

松本:知らなかったからね(笑)。VulfpeckにTheo Katzmanというアーティストがいて、ソロ・シンガーだって知らなかったもんね?

中原:そう、なんかやっている集団だとは知っていたけど、調べてはなくて。

松本:みんなVulfpeckというアーティストしか知らないかもしれないですけど、健仁が俺に教えてくれた時って、まだYouTubeの再生数が3000回ぐらいしかなかったときで、フォローワー数も全然いなくて、健仁がフォローしたらフォロー返ってきたんだよね?

中原:そう、返ってきたんだよ(笑)。

松本:それでしばらくしたときに、Vulfpeckがめちゃくちゃ売れて、気付いたら健仁のフォローが外されてて可哀想だったな。

中原:Vulfpeckはバーの店員さんから教えてもらったんですよ。めちゃめちゃMVとかがキャッチーで、そういう引きがあって、音楽がめちゃめちゃ良いというのもあって、大にも共有したね。割と真ちゃんと俺と大とか結構聴いていますね。

松本:サブスクが浸透してアルバム1枚通して聴くという人が少なくなったと聞きますが、健仁はどうですか?

中原:俺はもうそんなことないな。

松本:俺もだな。アルバムは1枚通して聴くもんだよね。

中原:そうそう。結局誰かに教えてもらったら、それが入ってるアルバムをサブスクで落として、頭から聴いているね。

松本:でもこれ俺たちの手腕にもかかってると思うんだよね。

中原:LAMP IN TERRENはそういう感じで聴いてもらえるかってこと?

松本:違う違う。全アーティスト、アルバムを通して聴いてもらえるかって、そのアルバムがどれほどのテーマ性を持っていて、そこに収録されている曲たちがどのくらいの時間で、どのくらいの密度で構成されてるかもってものすごい大事だと思うよ。

中原:たしかに。

松本:だから「ただアルバムを作りました」、「アルバムを作るために曲を作りました」、「別にそこまで物語的なものは意識してません」みたいなざっくりとしたアルバムは、まあ曲が良ければ聴いてもらえると思うけど、アルバム1枚通して聴いて何か残したいんだったら、やっぱ俺はアルバムを1曲として考える瞬間が大事だと思う。

中原:わかる、それはあるな。

松本:アルバムとして好きな作品で、パッと思いつく作品って何ですか?

中原:パッとね。Radioheadの『In Rainbows』 。本当にエレクトロ聴き始めの時に、あれに出会ったんだけど、いろんなリズムパターンというか.

松本:「15 Step」から始めるみたいなリズム?

中原:そうそう。ああいうリズミカルみたいなのもあれば、「Nude」みたいな、すごいロー・テンポなんだけど、ドラムが1番肝になってる曲が入ってたりとか。アルバムとして聴いてて、めちゃめちゃ気持ちがいい。



松本:俺はパッと思いつくものだったら、Coldplayの『Ghost Stories』かな。

中原:わかるわかる!



松本:じゃなかったら『FRAGILE』かな。

中原:あー我々の!LAMP IN TERRENの 『FRAGILE』。

松本:アルバムとしてという完成度だったら、LAMP IN TERRENも結構凄いですよ。

中原:高いと思うよ。

松本:と思いますよ。

中原:僕も思いますよ。

一同:(笑)。



音楽活動以外で幸せを感じる瞬間

松本:音楽以外の話というテーマですね。音楽活動以外に何をしている時が一番幸せですか?

中原:バイクですね(笑)。好きなものに本当に一直線に好きだもんだからさ、メンバーとか周りが呆れ始めるのよ。「またこいつバイク見てるわ」みたいに。

松本:いやもう本当にそうなんです。こいつベース触ってるか、バイクにまたがってる時か、バイクを見ている時しか生きてないから。

中原:そんなことないよ(笑)。本当にバイク乗ってる時が幸せですね。何がこんなにいいんだろうって考えるのよ。考えるんだけど、結局エンジンの音がどうだ、こうだって言っても伝わらないでしょ?

松本:いやわかるよ!

中原:え、本当?

松本:そこそこ俺も好きな方なのよ。

中原:ちょいちょい調べてたりするもんね?

松本:調べてるし、買う気ではいるんだけど、お前を前にすると、「俺の好きってこれっぽっちなんだろうな」と思いますよ。

中原:いやいや(笑)。好きこそもののなんとやらですよ。

松本:いやー、バイクがお前の1番の幸せだと思うわ。

中原:たぶんね、人に翼がはえたらこんな気分という感じ。それぐらい楽しい。

松本:なるほど。俺は最近煮詰める時が、一番幸せかも。

中原:煮詰める?

松本:料理ね。煮詰める系のものを作りたいという気持ちになるんだけど、本当にたまにしかやらないよ?料理開発みたいな感じのことやってまして。冷蔵庫の中の余り物でベーコンと白ネギとコンソメとか入れて、それに水をちょっと足して煮詰めていって、途中で唐辛子を輪切りにして入れるのよ。それでさらに水足しながら煮詰めて、味付けていって。そこに鶏ガラスープの素も入れたりして、煮詰めていって、それをご飯にかけて食べた時超美味しかった。あれすごく幸せだったって今思った。

中原:(笑)。ハマっているんだね。

松本:煮詰めた時が一番幸せ。音楽作ってる時と同じようなのかもしれない。

中原:そういう暗喩なのか、比喩なのかなと思ってたけど。

松本:わかりやすい味なんだけど、いろいろと思いを馳せることができる感じというか。「これああいうことなのかな」みたいな、「美味しかったねー」だけではない感じが、すごい良かったね。

中原:なるほどね。

松本:音楽以外の表現で好きなものはありますか?アートとか映画とか漫画とか?

中原:俺はアートっていうものを全然理解できなかったのよ。理解できないというか、「どう感じればいいんだろうこれは?」みたいな。よく絵画とかでさ、「これは時代を感じる」とか「素晴らしい絵だ」みたい言われるものの気持ちが理解できなかったんだけど、こないだひょんなことから岡本太郎美術館に行ってきたのよ。本当何も分からないから、もう見たままの気持ちでいようと思って見に行ったんだ。

松本:爆発してた?

中原:(笑)。「芸術は爆発だ」という名言だけど。本当にクリーンに思ったまんま体感しようと思ったんだけど、もう普通に楽しかった。色がブワッととても力強く描いてある感じとか、パワーを感じるのよ。一番面白かったのが、「反抗する椅子」っていう作品があって、普通に椅子ではあるんだけど、顔の形をした椅子だから、鼻の形とか凸凹してたんだよね。それも「反抗する椅子を作りたかったんだ」って岡本太郎さんが言ってて、その発想がめっちゃ面白いなあと思って。それぐらいラフな物っていうか、前回俺が「ベースを物として好きだ」って言ってたような感覚?として芸術っていうのは捉えていいんじゃないのかなって思う。

松本:そうだね。何を受け取るかってその人によって違うから。そもそも好き嫌いとかもあると思うし、自己肯定力があまりなかったりすると、ちゃんと受け取らなきゃいけないと思うかもしれないけど、受け取ったことが全てなんだよ。

中原:そうだよね。

松本:「そんな考えこむ必要ないんだよ」って俺らの曲を聴いて、そういう風に思ってる人たちに対しても思う。

中原:そうだね。本当に結構衝撃というか、そう思えるようになったことが嬉しかった。

松本:最近俺は絵が欲しいんですよ。Instagramで絵を描いている海外の人がいて、その人の作品超欲しいのね。

中原:昨日言ってた人?

松本:それは日本人の画家さんで、友達になったんだけど。

中原:(笑)。面白いね。

松本:めっちゃ面白かった、すごい絵だったよ。いろんなものを拡大・誇張していって、でも稚拙な感じで仕上げるっていう。あとで写真を見せるけど、落合翔平さんという方です。その方の個展には行って「絵をください」という話をしたけど、大きい1枚の絵が30万とかするのよ。

中原:アートって本当に価格が難しいよね。

松本:いやーそれにしても、30万出してもあの絵は買いたいと思うね。

中原:結局そういうことなのよね。



松本:最近漫画は読んでる?

中原: 『ザ・ファブル』読んでいますね。前も言ったけど、まんまと広告に引っかかって、「これは面白いぞ」と思って読み始めたら、まあ面白くて。もうちょっとで読み終わるけどね。

松本:俺は『はじめの一歩』だね。なんか熱いんだよね。絵で鳥肌立つことってあんまりないじゃん?その絵の流れで「うわ!」とゾクっと思う瞬間があってね。アニメとかは最近見てる?

中原:うん、見てるよ。

松本:『オッドタクシー』を初めて見たのよ。

中原:あ、俺も見たよ。

松本:見たんだ。どうだった?

中原:一番最後で種明かしというあの瞬間が、ハッとなった。

松本:岡田斗司夫はあれがダサいって言ってたんだよね。

中原:ダサい?

松本:岡田斗司夫は、「面白かったんだけど、最後だけダサかったよね」みたいなこと言ってて。それはたぶん岡田斗司夫はそもそもアニメ作ってる人だから、ああいう価値観になるのかなみたいに思った。もっとミーハー心をくすぐる展開であったと思うんだよ。そこの部分がミーハーに対して理解を示す、示さないとかいう話じゃないけど、そういうことじゃないかなと思ったりしながら。俺も確かにあの結末だったから「あーなるほどそういう展開か」と思ってね。でもただ面白かったけどね。いろんな無駄を我慢しなきゃいけないような気持ちはあって、見始めたときはマジで流し目みたいな感じで見ていたけど、結局最後まで見ちゃったの不思議だなと思って。

中原:俺は結構音楽とかもわりと好きだったな。空気感にめちゃめちゃ合って。

松本:カポエイラの時に流れてるBGMめちゃくちゃ好きだった(笑)。

結成15周年を迎えて、メンバーとして描く一番近い夢

松本:福岡からLAMP IN TERRENの松本大がお送りしているRoom "H"。色々お話ししてきましたがそろそろ締めのお時間です。実は我々LAMP IN TERREN 、3日前の10月24日に結成15周年を迎えました。

中原:おめでとうございました。

松本:地元長崎で結成15周年を記念したワンマンライブ〈Branch〉を予定通り行けば行っていたはず。お互い15周年おめでとう。

中原:おめでとうございます。

松本:今の気持ちは?

一同:(笑)。

中原:きっと幸せだと思います。

松本:俺はおめでとうっていう感覚もないんだよね。自分の年に対しても思う。

中原:俺はあるよ、おめでとうという感覚。

松本:記号になっちゃってる。他人の誕生日だったら祝えるんだよね。自分の誕生日とバンドの誕生日、バンドの誕生日はほぼ自分の誕生日みたいなところあるから、「ほーん」という感じ。

中原:(笑)。「そうですか〜」くらいの感じなんだね。15周年ってそうないと思うよ。貴重だと思うよ。

松本:そうかー。最後は未来の話をしたいなあと。LAMP IN TERRENのメンバーとして描く一番近い夢は何ですか?

中原:夢ってさ、甲本ヒロトさんが言ってたものの受け売りなんだけど、「夢って何なんですか?」っていう質問に対して、「僕はバンドをやることが夢です」みたいなことを言っていて。「みんな夢というのをすごく大げさに捉えがちだけど、そういうことでもいいんじゃないのか?」ということも言ってて。たしかにそれはそうかもしれんってまず思ってて、その上で俺個人で言えば、「バンドでベースを弾き続けるということが夢だったりするのかもしれないなぁ」って思うんだけど、メンバーとしてっていうと、「これまで通り楽しく一緒に音楽やり続けていけたらいいな」という。そこが一番夢っていうとちょっとあれかもしれないんだけど、そうでありたいと思う。

松本:俺は自分の幸せはあまり考えないのよ。自分の幸せがあまりイメージできないというか。基本的に不幸せな感覚があるから、それを考えなくて済む瞬間というのが幸せだなと思う、逆にね。だからあまり夢とか幸せはないんだけど、夢がもしあるとするんだったらお前らが幸せになってくれることかな。

中原:ほぉ〜〜〜お前...ありがとう。

松本:(笑)。20周年に向けてこれから挑戦してみたいということは?俺は、バンド続けていくために生きていたくないなと思う。とはいえお前らの幸せを願ってはいるけど。20周年に向けて、続けるために続けていくみたいなことを考えたくないのよ。大喜抜けるし、何があるかわかんないからね。だから俺は、自分たちの作る曲だったり、いま自分に関わってくれてる人が、今まで以上に楽しいと思ってくれる、思ってもらえるものでありたいなと思う。お客さんやファンの方にみんなに喜んでもらいたいっていう気持ちはあるけど、それ以上に俺は自分の近くにいる人間をいつも唸らせていたいなと思うから、そういう存在でいたい。

中原:そうだね。それは確かに俺もそうかもしれんな。具体的にいうと、いま持ってる俺たちの曲とかって、どんどん良くなっていっているものだから、さらに良くなるようにしたいなと。まあこれずっと同じものなんだけど、でもすぐにでも良くしたい。大喜がいるうちにもっと良いものにしたいっていうのはある。

松本:俺はあいつを後悔させるようなボーカルになる。

中原:(笑)。俺は後悔させるベーシストになってやる。

松本:最後に「お互いへの注文があれば、この機会に言っておきましょう」というお題が出てます。

中原:いや、もう言い合うという感じでもないけど、いいデモ待ってます。

松本:おー。俺は今のところないな。では最後に健仁のセレクトで、LAMP IN TERRENの曲を1曲選んでいただきます。どの曲がいいですか、理由も含めて話してください。

中原:「multiverse」を紹介したいんですけども、これは「Branch」というテーマにそのままだなという。

松本:多元宇宙論ですね。

中原:はい、パラレルワールド。いろんな選択肢がある中で、こっちを選んで向こう選ばなかった方が気になったりとかするけど、だけど選んでないと見れてなかった景色っていうものもあるから、その自分の選んだ未来をまっすぐ進んで行けばいいんじゃないのかって。自信を持って選択していけばいいんじゃないのかなという曲だなとは思っております。



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10月27日(水) オンエア楽曲
LAMP IN TERREN「ニューワールド・ガイダンス」
羊文学「マヨイガ with 蓮沼執太フィル」
Christopher「Bad」
キリンジ「Drifter」
LAMP IN TERREN「月のこどもたち」
LAMP IN TERREN「multiverse」

番組へのメッセージをお待ちしています。
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RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年4月21日にFRIENDSHIP.より新曲「Alles Liebe」を配信リリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
9月1日に「ニューワールド・ガイダンス」をリリース。
オフィシャルサイト @lampinterren @pgt79 / @lampinterren

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森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年6月9日に、NEW ALBUM「はためき」をリリース。
オフィシャルサイト @odol_jpn @KokiMoriyama


LINK
FM福岡「Room "H"」

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