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2021.10.22
FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!ユアネス・Jua, 石若駿, SHIMON HOSHINO・Sen Morimotoほか全17作品 -2021.10.20-
カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
MISATO:10月18日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全17作品の中から、まずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!番組でははじめましてという方や、お馴染みなんだけど、この名義では初という方がちらほらと。
金子:今週前半は結構はじめましてさんが多いので、一気にご紹介したいなと思います。まずSen Morimotoさんは日本にルーツがあり、現在はアメリカ・シカゴを拠点に活動をしている方で、アジアの音楽を世界に紹介する88risingにフックアップされたことで話題となり、日本にも来たりしたんですけど、今回Kan Sanoさんがリミックスした作品をリリースしました。彼はもともとジャズとかヒップホップがルーツにある人なので、バッチリな組み合わせだなあと。
MISATO:レイドバック感が最高ですね。
金子:そして、ヒップホップといえばという感じで、その次のSmall Circle of Friendsは90年代から長く活躍されていて...まあ、いわゆるヒップホップというよりは、独自の文系ラップみたいなイメージなんですけど。クラムボンが彼らの「波よせて」という曲をカバーしてて、それを知ってる人ももしかしたら多いかなと思うのですが、今回の「seasons change」という曲は、少し「波よせて」にも近い感覚があるなあとも思ったりしました。
金子:さらに松下マサナオさん、Yasei Collectiveのドラマーのソロ作ですけど、いま「HIDEOUT SESSIONS」という自宅スタジオにゲストを招いて一緒に演奏して、それをYouTubeで発表するということをやっていまして。
MISATO:へえ〜、「Studio KiKi」みたいですね。
金子:まさに、miidaのYouTube Channelにも近いですね。そこで披露されている楽曲の配信を今回からスタートして、今後アルバムにもなる予定です。これまでゲストには、元バンドメンバーでもあるパジャマで海なんかいかないとかも参加してるんですけど、今回の曲はMELRAWが参加しています。彼はKing Gnuとかmillennium paradeとか今いろんなところで活躍してる方ですけど、その方がサックスで参加している曲になっております。
MISATO:ご紹介していただいた3組とも、ジャズだったり、即興セッションが得意な方たちという印象もありますね。それぞれグルーヴ感がすごくあるなと感じます。さらにはじめましてだと、EMERALD FOURも初ですよね?
金子:彼らは一般公募で応募してくれて、デモの試聴会を通過してリリースに至った人たちです。
MISATO:ようこそ!
金子:京都を拠点に活動している人たちで、2019年にボーカルが一回脱退して活動が止まってたんですけど、昨年から新しいメンバーとともに活動しています。本日休演とかバレーボウイズとか、関西のシーンで活躍してきた人たちが集まっていて、非常に良質な音楽を作っている方たちですね。今回「僕らの失敗」という曲で、『この世界に対する違和感や居心地の悪さ、生きることの意味を歌った曲。日本のアシッドフォークをベースにしたメランコリックな曲』というコメントも届いてるんですけど、この "日本のアシッドフォークをベースに" というのは、森田童子さんの「ぼくたちの失敗」という曲があって、たぶんそれをベースに、「僕らの失敗」にしているっていう。そういうところも面白いなと思いました。
MISATO:ちゃんとルーツが見えますね。そんな中、1曲ご紹介したいのですが...ユアネス!リリースおめでとう!黒ちゃん聞いてるー!?
金子:あはは。12月にアルバムのリリースも決まりまして、そこからの先行シングルということなんですけど。
MISATO:待ってたよ〜。
金子:ちなみに、僕は一足先にアルバムを聴かせていただきました。
MISATO:え!全部聴かれたんですか?いかがでしたか?
金子:全部聴きました。とても良かったです。
MISATO:いい顔するな〜。
金子:あはは。ユアネスはこれまでEPとかのリリースが多くて、アルバムは実は初めてなんですよ。
MISATO:え、そうでしたっけ?
金子:キャリアはそれなりにあるから、作品はいっぱい出してるんですけど、いわゆるフルアルバムは初めてで。なので、過去の曲とかも入っていて、まさに最初の集大成という1枚になっております。
MISATO:楽しみです〜。
金子:今回「アミュレット」という曲で、パッと聴いた感じはユアネスらしいロックナンバーなんですけど、生のベースとサブベースという超低音が一緒に鳴ってたり、ドラムも生ドラムとパッド、いわゆる電子ドラムが一緒に鳴ってたりとか、サウンドはかなりアップデートされています。サブスクの時代になって、バンドの音は他のジャンルに比べると負けちゃう、ヒップホップとかビートが強いものと比べるとどうしても聴き劣りしてしまうみたいな話があったんですけど、ちゃんと今の時代に合わせたサウンド感になっていて、日本だとボカロ以降みたいな人たちが強かったりするけど、そこにも負けないサウンドメイキングになっています。
もともとユアネスは楽曲の物語性を大事にしていたから、ボカロの人たちとは親和性があって、だからこそアニメの曲とかもハマったわけなんですよね。なので、もともと持っているバンドの良さに、さらにサウンドのアップデートが加わって、ボカロ/ネットシーンに対するバンドシーンからの返答みたいな、そういうものになっている感じがしました。
MISATO:それができるのもユアネスならしっくりきますね。
金子:他にはなかなかいないと思います。すごく面白い立ち位置だなって。
MISATO:面白い!
MISATO:あとはやっぱり黒ちゃん歌上手いな、という。普段は会うと、「あ!黒ちゃん!」みたいな感じで、いつもホワホワしてるけど、「歌上手いんだな」って、「プロだった」と思っちゃって(笑)。
金子:改めてね(笑)。でも本当に、サウンドのアップデートがあっても、「やっぱりユアネスだな」というのは、黒川くんの声があるからっていうのはありますよね。
MISATO:いつもホワホワなのに、語尾にしっかりと色気があるんですよね。本人には言いたくないけど(笑)。アルバム、楽しみにしてます。
MISATO:10月18日週リリースの新譜ダイジェスト Part 2をお送りしました。触れたいところがたくさんありますよね。Part 2も結構はじめましてさんが多い気がします。
金子:後半の方がはじめましてさんが多いです。BOAR HUNTERはインターネット上で結成された多国籍音楽ユニットで、今年の頭にアルバムを出してるんですけど、それは本当に多国籍音楽ユニットという言葉通りの、いろんなタイプの曲が入っていました。ただ、今回のEPはメンバーのルーツにあるインディーロック寄りのサウンドで、FRIENDSHIP.でいうと、Superfriendsのインディーロック感と結構通じるところがあるなって。
MISATO:あー!そういう感じなんだ。面白い。わりと今回は違った色を見せてくれていますね。そして、Hajime UchiyamaとORIVAのコラボレーションもあります。
金子:UchiyamaさんはもともとCMの音楽でかなりキャリアのある方で、だからこそのクオリティの高い楽曲で。今回はラッパーのORIVAさんを招いて、アーティスト性も強く打ち出していてかっこいいですね。
MISATO:YUH&LEE Foundationって私知らなかったんですけど、ハマりそうです。
金子:僕も初めて名前を聞いたんですが、実はこのLEEさんっていう人がチーナのリーダーだそうで。
MISATO:あ!そうなんですか?
金子:ということを僕も初めて知りました(笑)。そしてYUHさんはバイオグラフィーによると、Chaka Khanとか Lauryn Hillとか宇多田ヒカルさんとか、そういうわりとR&B/Soul、ヒップホップとかがルーツにあるとのことで、たしかにそれも曲に表れてるし、そこにチーナらしいストリングスのアレンジが加わっていて、「なるほど、この組み合わせだからこその音楽なんだなあ」と思いました。
MISATO:へえー、バンドというよりユニットになるんですよね?
金子:2人ですね。YUHさんとLEEさんの。
MISATO:サウンドとしてはバンドでも消化できそうな音の厚みというか、広がりというんですかね?高さを感じるような音の使い方ですよね。面白い!ちょっと私、これから推しゴトが始まるかもしれません(笑)。
金子:また始まっちゃいますか?
MISATO:また始まっちゃうかも。YUH&LEE Foundationもチェックしてみてください。あとはam8で「One More Time ft. HANA」。
金子:Daft Punkの有名曲のカバーということで。僕ちょっと前に、今年Daft Punkが解散して、「Daft Punkのオマージュっぽい曲増えるんじゃない?」みたいな話をしたと思うんですけど。
MISATO:言ってた!鳥肌たっちゃった!
金子:オマージュというかまんまカバーですけど、「あ、出てきた」と思いまして。
MISATO:すごいですよ!
金子:自分で言うと恥ずかしいですけどね(笑)。
MISATO:なんか見えるんですか?
金子:見えていたといいましょうか...。
MISATO:見えていますね!すごいですね。DJとかでも使いやすそうなアレンジですよね。
金子:ボーカルがHANAさんという、am8の「Hatsukoi」でもフィーチャーされている方で、ROTH BART BARONとかにも参加していたりして、相変わらずめちゃめちゃいい声ですね。
MISATO:美しいですね。さあ、そんな中でご紹介する1曲は、この曲ですね。
金子:Juaくんの新しい曲をかけようかなと思います。今回はJua、石若駿、SHIMON HOSHINOという連名でのリリースでして、JuaくんとHOSHINOさんはちょっと前から連名で楽曲を発表していますが、そこに石若くんがジョインするという形なんですけど。
MISATO:完璧ですね。
金子:石若くんは最近大活躍のドラマーで、それこそ前半でご紹介したMELRAWとも一緒にmillennium paradeに参加していたり。で、実はJuaくんももともとmillennium paradeに参加していた人で、石若くんとは昔から繋がりがあって、今回おそらく久しぶりに一緒に曲を作る、みたいな物語もあったりします。
MISATO:いいですね。お互いがちょっと違うフィールドで活躍して、また交わるときがくるって、アベンジャーズみたいですよね?
金子:あはは。でも本当に、millennium paradeはアベンジャーズですよね。で、やはり石若くんのドラムがめちゃめちゃかっこいいわけなんですけど、これをFS.でレコーディングしてるらしいんですよ。
MISATO:え!そうだったの?
金子:FS.というのはFRIENDSHIP.がかまえるフラッグシップスペースで、これまでライブ配信などいろいろやってるんですけど、今回レコーディングをあそこでしてるということで。
MISATO:そうなんだ。ちょっとその聴き方でもう一度聴きたいと思います。
金子:今後もしかしたら、FS.でのレコーディングも増えるんじゃないかと思います。そういうこれからの可能性を秘めた曲という意味でも、ぜひご紹介したいなと思いました。
MISATO:石若くんの叩き上げるようなドラムも好きなんですけど、今回フランス語のラップに合うような、しっかり情緒が感じられるドラムというのが、「いやあ、音楽って深いな」という。同じ楽器でも、叩く人でこんなに変わるんだなと。
金子:それこそ言語によって分けているかもしれないですね。Juaくんが日本語・英語・フランス語の3か国語を使えるからこそ、その発音だったりリズムに合わせて、ビートの感じも変えているかもしれない。
MISATO:言語にはリズムがありますもんね。面白い。そういう意味では石若くんにしか叩けないかも。
金子:この組み合わせならではと言えるかもしれないですね。
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
FRIENDSHIP.
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
New Release Digest Part 1
(ダイジェストからは著作権の関係でSen Morimoto「Woof Kan Sano Remix」は省いてます)
MISATO:10月18日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全17作品の中から、まずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます!番組でははじめましてという方や、お馴染みなんだけど、この名義では初という方がちらほらと。
金子:今週前半は結構はじめましてさんが多いので、一気にご紹介したいなと思います。まずSen Morimotoさんは日本にルーツがあり、現在はアメリカ・シカゴを拠点に活動をしている方で、アジアの音楽を世界に紹介する88risingにフックアップされたことで話題となり、日本にも来たりしたんですけど、今回Kan Sanoさんがリミックスした作品をリリースしました。彼はもともとジャズとかヒップホップがルーツにある人なので、バッチリな組み合わせだなあと。
MISATO:レイドバック感が最高ですね。
金子:そして、ヒップホップといえばという感じで、その次のSmall Circle of Friendsは90年代から長く活躍されていて...まあ、いわゆるヒップホップというよりは、独自の文系ラップみたいなイメージなんですけど。クラムボンが彼らの「波よせて」という曲をカバーしてて、それを知ってる人ももしかしたら多いかなと思うのですが、今回の「seasons change」という曲は、少し「波よせて」にも近い感覚があるなあとも思ったりしました。
金子:さらに松下マサナオさん、Yasei Collectiveのドラマーのソロ作ですけど、いま「HIDEOUT SESSIONS」という自宅スタジオにゲストを招いて一緒に演奏して、それをYouTubeで発表するということをやっていまして。
MISATO:へえ〜、「Studio KiKi」みたいですね。
金子:まさに、miidaのYouTube Channelにも近いですね。そこで披露されている楽曲の配信を今回からスタートして、今後アルバムにもなる予定です。これまでゲストには、元バンドメンバーでもあるパジャマで海なんかいかないとかも参加してるんですけど、今回の曲はMELRAWが参加しています。彼はKing Gnuとかmillennium paradeとか今いろんなところで活躍してる方ですけど、その方がサックスで参加している曲になっております。
MISATO:ご紹介していただいた3組とも、ジャズだったり、即興セッションが得意な方たちという印象もありますね。それぞれグルーヴ感がすごくあるなと感じます。さらにはじめましてだと、EMERALD FOURも初ですよね?
金子:彼らは一般公募で応募してくれて、デモの試聴会を通過してリリースに至った人たちです。
MISATO:ようこそ!
金子:京都を拠点に活動している人たちで、2019年にボーカルが一回脱退して活動が止まってたんですけど、昨年から新しいメンバーとともに活動しています。本日休演とかバレーボウイズとか、関西のシーンで活躍してきた人たちが集まっていて、非常に良質な音楽を作っている方たちですね。今回「僕らの失敗」という曲で、『この世界に対する違和感や居心地の悪さ、生きることの意味を歌った曲。日本のアシッドフォークをベースにしたメランコリックな曲』というコメントも届いてるんですけど、この "日本のアシッドフォークをベースに" というのは、森田童子さんの「ぼくたちの失敗」という曲があって、たぶんそれをベースに、「僕らの失敗」にしているっていう。そういうところも面白いなと思いました。
MISATO:ちゃんとルーツが見えますね。そんな中、1曲ご紹介したいのですが...ユアネス!リリースおめでとう!黒ちゃん聞いてるー!?
金子:あはは。12月にアルバムのリリースも決まりまして、そこからの先行シングルということなんですけど。
MISATO:待ってたよ〜。
金子:ちなみに、僕は一足先にアルバムを聴かせていただきました。
MISATO:え!全部聴かれたんですか?いかがでしたか?
金子:全部聴きました。とても良かったです。
MISATO:いい顔するな〜。
金子:あはは。ユアネスはこれまでEPとかのリリースが多くて、アルバムは実は初めてなんですよ。
MISATO:え、そうでしたっけ?
金子:キャリアはそれなりにあるから、作品はいっぱい出してるんですけど、いわゆるフルアルバムは初めてで。なので、過去の曲とかも入っていて、まさに最初の集大成という1枚になっております。
MISATO:楽しみです〜。
金子:今回「アミュレット」という曲で、パッと聴いた感じはユアネスらしいロックナンバーなんですけど、生のベースとサブベースという超低音が一緒に鳴ってたり、ドラムも生ドラムとパッド、いわゆる電子ドラムが一緒に鳴ってたりとか、サウンドはかなりアップデートされています。サブスクの時代になって、バンドの音は他のジャンルに比べると負けちゃう、ヒップホップとかビートが強いものと比べるとどうしても聴き劣りしてしまうみたいな話があったんですけど、ちゃんと今の時代に合わせたサウンド感になっていて、日本だとボカロ以降みたいな人たちが強かったりするけど、そこにも負けないサウンドメイキングになっています。
もともとユアネスは楽曲の物語性を大事にしていたから、ボカロの人たちとは親和性があって、だからこそアニメの曲とかもハマったわけなんですよね。なので、もともと持っているバンドの良さに、さらにサウンドのアップデートが加わって、ボカロ/ネットシーンに対するバンドシーンからの返答みたいな、そういうものになっている感じがしました。
MISATO:それができるのもユアネスならしっくりきますね。
金子:他にはなかなかいないと思います。すごく面白い立ち位置だなって。
MISATO:面白い!
MISATO:あとはやっぱり黒ちゃん歌上手いな、という。普段は会うと、「あ!黒ちゃん!」みたいな感じで、いつもホワホワしてるけど、「歌上手いんだな」って、「プロだった」と思っちゃって(笑)。
金子:改めてね(笑)。でも本当に、サウンドのアップデートがあっても、「やっぱりユアネスだな」というのは、黒川くんの声があるからっていうのはありますよね。
MISATO:いつもホワホワなのに、語尾にしっかりと色気があるんですよね。本人には言いたくないけど(笑)。アルバム、楽しみにしてます。
New Release Digest Part 2
MISATO:10月18日週リリースの新譜ダイジェスト Part 2をお送りしました。触れたいところがたくさんありますよね。Part 2も結構はじめましてさんが多い気がします。
金子:後半の方がはじめましてさんが多いです。BOAR HUNTERはインターネット上で結成された多国籍音楽ユニットで、今年の頭にアルバムを出してるんですけど、それは本当に多国籍音楽ユニットという言葉通りの、いろんなタイプの曲が入っていました。ただ、今回のEPはメンバーのルーツにあるインディーロック寄りのサウンドで、FRIENDSHIP.でいうと、Superfriendsのインディーロック感と結構通じるところがあるなって。
MISATO:あー!そういう感じなんだ。面白い。わりと今回は違った色を見せてくれていますね。そして、Hajime UchiyamaとORIVAのコラボレーションもあります。
金子:UchiyamaさんはもともとCMの音楽でかなりキャリアのある方で、だからこそのクオリティの高い楽曲で。今回はラッパーのORIVAさんを招いて、アーティスト性も強く打ち出していてかっこいいですね。
MISATO:YUH&LEE Foundationって私知らなかったんですけど、ハマりそうです。
金子:僕も初めて名前を聞いたんですが、実はこのLEEさんっていう人がチーナのリーダーだそうで。
MISATO:あ!そうなんですか?
金子:ということを僕も初めて知りました(笑)。そしてYUHさんはバイオグラフィーによると、Chaka Khanとか Lauryn Hillとか宇多田ヒカルさんとか、そういうわりとR&B/Soul、ヒップホップとかがルーツにあるとのことで、たしかにそれも曲に表れてるし、そこにチーナらしいストリングスのアレンジが加わっていて、「なるほど、この組み合わせだからこその音楽なんだなあ」と思いました。
MISATO:へえー、バンドというよりユニットになるんですよね?
金子:2人ですね。YUHさんとLEEさんの。
MISATO:サウンドとしてはバンドでも消化できそうな音の厚みというか、広がりというんですかね?高さを感じるような音の使い方ですよね。面白い!ちょっと私、これから推しゴトが始まるかもしれません(笑)。
金子:また始まっちゃいますか?
MISATO:また始まっちゃうかも。YUH&LEE Foundationもチェックしてみてください。あとはam8で「One More Time ft. HANA」。
金子:Daft Punkの有名曲のカバーということで。僕ちょっと前に、今年Daft Punkが解散して、「Daft Punkのオマージュっぽい曲増えるんじゃない?」みたいな話をしたと思うんですけど。
MISATO:言ってた!鳥肌たっちゃった!
金子:オマージュというかまんまカバーですけど、「あ、出てきた」と思いまして。
MISATO:すごいですよ!
金子:自分で言うと恥ずかしいですけどね(笑)。
MISATO:なんか見えるんですか?
金子:見えていたといいましょうか...。
MISATO:見えていますね!すごいですね。DJとかでも使いやすそうなアレンジですよね。
金子:ボーカルがHANAさんという、am8の「Hatsukoi」でもフィーチャーされている方で、ROTH BART BARONとかにも参加していたりして、相変わらずめちゃめちゃいい声ですね。
MISATO:美しいですね。さあ、そんな中でご紹介する1曲は、この曲ですね。
金子:Juaくんの新しい曲をかけようかなと思います。今回はJua、石若駿、SHIMON HOSHINOという連名でのリリースでして、JuaくんとHOSHINOさんはちょっと前から連名で楽曲を発表していますが、そこに石若くんがジョインするという形なんですけど。
MISATO:完璧ですね。
金子:石若くんは最近大活躍のドラマーで、それこそ前半でご紹介したMELRAWとも一緒にmillennium paradeに参加していたり。で、実はJuaくんももともとmillennium paradeに参加していた人で、石若くんとは昔から繋がりがあって、今回おそらく久しぶりに一緒に曲を作る、みたいな物語もあったりします。
MISATO:いいですね。お互いがちょっと違うフィールドで活躍して、また交わるときがくるって、アベンジャーズみたいですよね?
金子:あはは。でも本当に、millennium paradeはアベンジャーズですよね。で、やはり石若くんのドラムがめちゃめちゃかっこいいわけなんですけど、これをFS.でレコーディングしてるらしいんですよ。
MISATO:え!そうだったの?
金子:FS.というのはFRIENDSHIP.がかまえるフラッグシップスペースで、これまでライブ配信などいろいろやってるんですけど、今回レコーディングをあそこでしてるということで。
MISATO:そうなんだ。ちょっとその聴き方でもう一度聴きたいと思います。
金子:今後もしかしたら、FS.でのレコーディングも増えるんじゃないかと思います。そういうこれからの可能性を秘めた曲という意味でも、ぜひご紹介したいなと思いました。
MISATO:石若くんの叩き上げるようなドラムも好きなんですけど、今回フランス語のラップに合うような、しっかり情緒が感じられるドラムというのが、「いやあ、音楽って深いな」という。同じ楽器でも、叩く人でこんなに変わるんだなと。
金子:それこそ言語によって分けているかもしれないですね。Juaくんが日本語・英語・フランス語の3か国語を使えるからこそ、その発音だったりリズムに合わせて、ビートの感じも変えているかもしれない。
MISATO:言語にはリズムがありますもんね。面白い。そういう意味では石若くんにしか叩けないかも。
金子:この組み合わせならではと言えるかもしれないですね。
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
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FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」FRIENDSHIP.