SENSA

2021.09.25

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!miida and The Department・江沼郁弥・The Wisely Brothersほか全19作品 -2021.09.22-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!miida and The Department・江沼郁弥・The Wisely Brothersほか全19作品 -2021.09.22-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


MISATO:9月20日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全19作品の中から、まずは前半9作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。19作品です。

金子:多い!良いことですけどね。

MISATO:1曲1曲ジャンルも違って、素晴らしい作品たちですね、今週も。

金子:良いですね。

MISATO:はじめましての方がThe Wisely Brothers

金子:おそらく名前を聞いたことがある人は多いのかなと思うんですけど、これまではメジャーから作品をリリースしていて、今回FRIENDSHIP.から初めてのリリースで。取材とかはしたことなくて、彼女たちについてすごく詳しいわけじゃないんですけど、センスの塊みたいなイメージはすごくありますね。なおかつ、音楽だけじゃなくて、いろいろな芸術表現に対して造詣が深いイメージがある。そういう彼女たちがメジャーと一緒にやってどういう化学反応が起きるかっていうのも面白かったけど、自主で活動するようになって、より自由にクリエイティブを発揮し始めている印象です。今回リリースされる作品は7月7日にアナログEPとして出ているものがデジタル配信されるんですけど、自主でやり始めて最初に作るのがアナログっていうのが、まず「らしいな」って思うし。

MISATO:こだわりが感じられますよね。

金子:今回の曲はMusic Videoも初めて自分たちが監督で作っていて、8ミリフィルムで撮影していたりとか、曲そのものも含めて、こだわりのある人たちだっていう感じはすごく出てると思います。


MISATO:選ぶモノが自分たちのルーツを外さないというか、FRIENDSHIP.を選んでくれたのはもちろん「この時代だからこそ、デジタルで」っていうフィールドで選んでくれたんだと思うんですけど、それでも外せないところはやっぱりずっと好きだからっていう思いが込められてますよね。


MISATO:そして、はじめましてだと日向文さん。

金子:北海道出身のシンガーソングライターで、2011年から活動をしていて、すべての活動をセルフプロデュースでおこなっているということで、面白い曲調ですよね。弾き語りを基本にしつつも、そこにアンビエントな音像がのっかってて、さらにはサックスのソロが出てきたり、意外な展開をしていくというか。

MISATO:これでシンガーソングライターという肩書きなんだっていう。広瀬大地さんとか、そういう方はFRIENDSHIP.には多いですけど、日向さんもそういう方向性ですよね。

金子:曲自体すごく良いし、歌詞もね、「私が化物」というタイトルからして気になるし、センスを感じさせます。そのうえで、FRIENDSHIP.でリリースするからこそ、これまでセルフプロデュースでやってきた人にプロデューサーと組んで作品を作ってほしいな、とか思ったりもして。今回の曲はリズムはなかったりするから、ビートを組める人と一緒にやったりとか、それによってより開けたりすることもある気がする。

MISATOWataru Fujiwaraさんを紹介しますか...すぐ紹介したくなる(笑)。

金子:あはは。ビートメーカーもいっぱいいますからね。たぶん日向さん自身に強いアーティスト性があって、こだわりがあるからこそセルフでやってきたと思うけど、FRIENDSHIP.にはいろんなタイプのアーティストがいるので、きっと合う人もいると思うんです。もちろん、1回チャレンジして、「あ、違うかも」ってなったら、その経験を踏まえてもう1回セルフでやればいいし。そういうきっかけにもなってほしいなと、個人的には思いました。曲自体がすごく良いですからね。



MISATO:広がり方としては、それこそPart 1の一曲目のmiida and The Departmentみたいな形の落とし所っていうのが想像つきます。

金子:さすが、MISATOさん。まさにそんなような話をこの後にしようと思ってました。

MISATO:ね!こちらも良い曲ですね。

金子:そうなんですよね。miida and The Departmentがある意味で今のFRIENDSHIP.を象徴してくれているというか、miidaとThe Departmentのコラボもそうだし、さらにいろんなFRIENDSHIP.のアーティストを巻き込みながら作品を作り、YouTubeで映像を公開ということをやっていて。今回はWez Atlasをフィーチャリングに迎えちゃいましたよ。

MISATO:Wezくんって、女性ボーカルの声とこんなにマッチ度あるんですね。

金子:良いですよね。

MISATO:想像したことがなかったから、すごく良い!miidaだからっていうのももしかしたらあるかもしれないですけど、良いですね。

金子:これまではmiidaのデモから曲を作っていたのに対して、今回はまずThe Departmentがトラックを作って、それにボーカルを乗せるっていう形らしく、曲を作れる人が2組いるからこそのコラボレーションになっていて。さらに、そこにWezくんのラップが乗ることによって、これまでと違う作風になっているなと。

MISATO:FRIENDSHIP.を続けているとこういう未来があるんだっていう、良いモデルになってくれた感じがありますね。



MISATO:ちゃんとmiidaとThe Departmentがそれぞれソロでも成り立つことが想像できる、彼らのルーツっていうのもちゃんと際立ってるところが素晴らしいですよね。シンセも気持ちが良いです。

金子:お馴染みのYouTube Channel「From Studio Kiki」ですでにこの曲のライヴ映像も公開されているので、ぜひ見ていただきたいなと。



New Release Digest Part 2


MISATO:9月20日週リリースの新譜ダイジェスト Part 2を送りしました。耳が忙しかった。頭の処理も大変。

金子:情報量が多い。

MISATO:Part 2はいろいろなリリースの形があるといいますか、コンピレーションもありますし、The fin.はアコースティック・バージョンのアルバムになってますね。



金子WAZGOGGの日本をテーマにした 『Japanese Tradition』も面白そうですよね。



MISATO:面白いですね。雑多な感じがあるけれども一つにまとまってるというところでは、クリエイティブミクスチャーユニットが気になりまして、NIKO NIKO TAN TAN。この方たちも初めてのリリースですよね。

金子:そうですね、FRIENDSHIP.からは初めましてです。2019年に結成された音楽担当2人と映像担当2人を要するクリエイティブミクスチャーユニットとのことで。

MISATO:カッコいい!

金子:4人で楽曲とMusic Videoを同軸で制作し、音楽・映像・アートが混合した表現を世に送り出し、様々なジャンルの要素を自由に取り入れたオルタナティブ・ミュージックを追求すると。言ってみればですけど、最近はKing Gnumillennium paradeみたいなバンドが世に出てきていて。

MISATO:最近、増えてきましたね。

金子:現代的なミクスチャー、オルタナみたいなサウンドを作り出す人が増えてきている中、その流れはNIKO NIKO TAN TANも感じさせつつ、でも楽曲的にはもっとダンスミュージックに寄っている感じがあって。

MISATO:ニューウェーブな感じも。

金子:それはすごく面白くて...たぶんこんなことを音楽ライターが言ったら怒られるんですけど。

MISATO:何(笑)?

金子:King Gnuとサカナクションの良いとこ取りだな、みたいな。

MISATO:わーーーっ!音楽ライター(笑)!

金子:でも、それくらいツボを押さえたキャッチーさを持ってるなって。

MISATO:そうですね。歌詞がなんて言ってるかわからなくても歌えるし。だけど、すごくアンダーグラウンドな、ドープにはまれるようなサウンド感もあるし、そのバランス力はまさにそうですね。

金子:間違いなく2010年代の先、ちゃんと2020年代に入ったものを作り出している感じはすごくするので、この先3カ月連続でシングルをリリースするそうですし、楽しみですね。



MISATO:そして、はじめましてさんのMercy Woodpecker

金子:NIKO NIKO TAN TANも含めて、今週はJ-ROCKの最前線みたいなイメージもあって。NIKO NIKO TAN TANがさっき言ったような、ある種の新たな流れを象徴しているとしたら、Mercy Woodpeckerは2010年代、もしかしたらもっと以前からのJ-ROCKみたいなものを今に鳴らしている人たちというか。
もともと2016年に熊本で結成されているバンドで、九州を中心にライブ活動をしてるということなので、おそらく福岡でもやってるのかなと思うんですけど、もともとMASH A&Rのオーディションに出ていた人たちで。Saucy Dogフレデリック、我らがYAJICO GIRLなどを輩出したオーディションに出ていて、グランプリは獲ってないんですけど、ちょっと年数を経てFRIENDSHIP.からリリースが決まった、というようなストーリーもあったり。音楽性的にはさっき言ったみたいにJ-ROCKの流れを汲んでいて、これも名前出して言っちゃいますけど、BUMP OF CHICKENとRADWIMPSの流れを受け継いでる感じはあって。だから、正直既視感というか既聴感というか、「何か知ってるぞ、こういう感じ」っていうのはあるんだけど、でもここまでのクオリティでやられたらぐうの音も出ないというか。「何かこの感じ知ってる、でもめちゃめちゃいいじゃん!」っていう、そういう曲だなあと思って。「さよならスターライト」っていう曲タイトルもまさにJ-ROCKを感じさせるんだけど、ど真ん中を突き破っていく感じが頼もしいなって。めちゃめちゃ良い曲です。



MISATO:さあ、1曲どうしましょう?

金子:今週は江沼郁弥くんですね。

MISATO:江沼さんも初ですよね?

金子:この番組で紹介するのは初めてですね。江沼くんもplentyというバンドをやっていたので、やはりJ-ROCKなシーンにいつつも、plenty自体は結構異質な、独特な存在感を放っていたバンドで。

MISATO:そうでしたね。

金子:江沼くん自身、ものすごくカリスマ性のある人だと思います。plentyは2017年に解散していて、わりと突然の解散みたいな感じだったんですけど。

MISATO:いや、あのときはもう激震でしたよ。「え!?解散なの?」って、皆ショックを受けたと思う。

金子:ソロ活動を始めて以降は自分でトラックも作って活動していて、それって今考えると早かったなっていうか。

MISATO:そういうことなんだ。振り返ればね。

金子:ずっと言われている話で、「世界的に見るとバンドの元気がなくなってきて、ソロアーティストが活躍して」みたいなことって、日本だと昨年ぐらいからやっと表面化してきたイメージですけど、2017年の時点で舵を切ってたっていうのは、いま考えると早かったなって。どこまで頭で考えてそうしたのかはわからないですけどね。

MISATO:でも肌感で、もしかしたら感じていたのかも。

金子:かもしれないなって。その後はブランドのコレクションの音楽を作ったりとか、いろいろな音楽を作ってきて、今回新曲としては2年振りなんですけど。ソロになった当初はいわゆるインディーR&B的な、ちょっとくぐもった感じのサイケデリックな音像を作っていたイメージなんですけど、今回わりとオーガニックな、パーカッションとかが目立つ新たな作風になっていて。歌詞に「夏」っていう言葉がキーワードとして入っていたりもするので、そういう曲のイメージに合わせたサウンドメイクなのかなとも思うんですけど、江沼くん自身が新たなモードに入ってるのかな、という予感もありました。

MISATO:新しい夏の解釈というか、これ後ろの音がなくって、それこそThe fin.みたいにアコースティックとかでやったら、冬とか秋のちょっと寂れた季節でもすごく映えそうな。

金子:江沼くんの声自体の記名性が強くて、そういう寒い季節にも間違いなく合う人ですよね。

MISATO:夏のイメージってあんまりなかったと思うんですけど、でもあえてそれを、きっとご本人もそれをわかっていて今回の曲を書いた、というところは新しい夏の解釈にもなりそうな感じがしますね。

金子:でもやっぱり真夏というよりも、残暑な感じが似合いますよね。




RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
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FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。

放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)

番組MC
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金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

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MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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