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2021.09.10
FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Helsinki Lambda Club・FreeTEMPO・cescoほか全16作品 -2021.09.08-
カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
MISATO:9月6日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全16作品の中から、まずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。
金子:Helsinki Lambda Club、面白い新曲出てきましたね。今年前半はボーカルの橋本くんのソロ、Little Toothを紹介しましたけど、ヘルシンキの新曲としては半年以上ぶり。
MISATO:そうか、久しぶりですねー。
金子:昨年出したアルバムのツアーが7月に終わって、ファイナルが新木場スタジオコーストだったりして。
MISATO:コーストがね、なくなってしまいますね...。
金子:そうですねえ。ただ、コーストはなくなってしまいますけど、バンドとしてはあの規模感でやれるくらい状況的にも広がりを見せていて、そんな中でさらなる一歩を示すのが今回の曲だなと。本人のコメントもあるんですけど、「リミックス」ではなく「スクラップアンドビルド」ということで、ただのリミックスではなく、これまでに発表した曲を新しい形で再構築してリリースしようということで、CHAIの2人がボーカルで参加していて、さらにはラッパーのPEAVISも参加。PEAVISと橋本くんはどちらも福岡の出身で、中学校時代の同級生らしいですよ。
MISATO:えーーっ!中学時代の友達がお互い最先端のフロントに立てるっていうのはすごいことですね。
金子:しかも、ジャンル的にはもともと全然違うところにいたけど、その2人が一緒に曲をやるっていう。
MISATO:これは素晴らしい。
金子:前に出したアルバムがこれまでのヘルシンキらしいバンド路線の曲と、そこから離れて現行のもっとジャンルレスなポップミュージックに接近した曲と、二面性を見せていたので、その後者の部分をより押し進めて、本当にジャンルレスな楽曲を作り始めている、その一歩とも言えるのかなと。
MISATO:PEAVISが歌い始めたところの生ドラムとかも、かっこいいですよね。展開が見逃せないというか、聴き逃せないという感じがすごく面白い。
金子:4人の声が入ってくるから、それによっても展開していきますしね。
MISATO:マナ&カナの声は一気にCHAI感と言いますか、やっぱり2人は唯一無二なんだなというのもありますね。
MISATO:それでは、ここで前半から1曲ご紹介したいのですが。
金子:今週はFreeTEMPOのアルバムがいよいよ出ると。
MISATO:11年ぶり。待ってました。
金子:すごいですよね、11年ぶりはね。もともと2010年に『Life』というアルバムが出ていて、その翌年2011年にラスト・ライブがあり、そこから活動をお休みしていたんですけど、その後も音楽とつかず離れずの生活を送りながら、一年に一曲を作るという、ある種実験的な形で音楽を作り続けていたそうで、その集大成となるのが今回の『Sekai』というアルバム。その作り方もすごいですよね。
MISATO:この10年の中で見えた半沢さんの世界観なんですかね。
金子:アルバムを聴くと、いわゆるFreeTEMPOらしい、シンセとストリングスが入ったキラキラしたダンスミュージックもあるし、その一方でもうちょっとアコースティックな、オーガニックな色合いのものと二面性がありつつ、中盤にはヒップホップ的な、ラップが入ってる曲もあったりと、新味も間違いなくあって。ちゃんとFreeTEMPOの世界を守りつつ、今にアップデートされた作品になってましたね。
MISATO:今回、推し曲が「Sendai」という曲になるんですね。
金子:フィーチャリングでコトリンゴが参加している曲です。アルバムにはフィーチャリングでいろいろな人が参加していて、韓国で活躍しているYukikaさんという新しい人が参加していたりとか、過去の作品にも参加しているparis matchのミズノマリさんも参加していたり、いろいろな人がいつつ、コトリンゴさんが参加したのは「Sendai」という曲で。名は体を表すという言葉通り、FreeTEMPOの出身地が仙台なので、おそらくですけど、地元への愛情をこの曲に込めているんだろうなと。
MISATO:もともと大切にしていたものがあるけど、時間が経つと変化をしていくんだよってことも教えてもらったようなアルバムでした。素晴らしいですね。
金子:「Peace」いう曲が復活曲で、「世界」というタイトルの曲もあったり、いろいろメッセージ性もある作品かなと思います。
MISATO:いろいろな角度でいろいろな捉え方ができる楽曲がたくさん詰まってますね。
MISATO:お送りしたのは9月6日週リリースの新譜ダイジェストPart 2でした。はじめましてさん、TOMMY HONDAさんとilliomote。
金子:2組いらっしゃいますね。TOMMY HONDAさんはすでにFRIENDSHIP.からリリースがあるPANORAMA FAMILY、ラッパーでありトラックメイカーであり、写真家でもあったりする方ですけど、その方がギターインストのプロジェクトを別でやられていて、その名前がTOMMY HONDA。カッコいいですよね。
MISATO:カッコいい!全部ご自身で演奏しているんですよね?
金子:そうみたいですね。
MISATO:すごい!
金子:サーフな香りがしつつ、ネオソウルとかローファイ・ヒップホップとか、近年のトレンドもしっかり押さえていて、SNSであげている演奏動画には海外の有名なミュージシャンからもリアクションがあったり、かなり反響があるみたいです。ミックス・マスタリングはSHAKKAZOMBIEのTSUTCHIEさんが担当していたり、キャリアのある人たちが自分たちの趣味を全開にいいものを作ったら、ちゃんと海外からも反響があるっていう、いいキャリアの重ね方をしてるなあと思いました。
MISATO:プロモーションの仕方によって、若手が好きなような層にも届きそうな感じがしますね。
金子:そうだと思いますね。
MISATO:これはどういう風にしていったらいいんだろ。それこそプレイリストに入れるとか、何か展開の仕方があるのかもしれない。もっとお茶の間にもいけそうな気がします。
金子:確かに、幅広い層に届く可能性ありますよね。
MISATO:そして、illiomoteさん。「池袋出身」って表記あんまり見ないんですけど。すごいキャッチー。
金子:illiomoteは幼稚園から幼なじみのYOCOさんとMAIYAさんの2人によるハッピーポップユニットということで、2人組らしくいろいろなスタイルを曲ごとに使い分けつつ、非常にポップな楽曲を発表しています。今回の曲に関してはかなりギターが出てて、アヴリル・ラヴィーンみたいなね。
MISATO:私、初めてアヴリルのCD買ったの池袋でした(笑)。
金子:池袋がいろいろなところから出てくる(笑)。僕最近よく90年代の話してますけど、それと並行してもう2000年代リバイバルが起こっていて、マシン・ガン・ケリーがラッパーなんだけどポップパンクっぽいものをやったりとか、そういう流れも確実にあって。今回のilliomoteの曲なんかは、そういうところともフィットするようなかっこいい曲だなと思いました。
MISATO:さあ、1曲どうしましょう?
金子:はい、今週はcescoのアルバムができましたということで、いいですね。
MISATO:いいですねー。好きですねー。
金子:これはインディーポップと呼ばれるものが好きな人は絶対好きなやつですね。改めて紹介すると、大阪出身のバンドで、大学時代の友人で結成していて、今は東京と大阪、両方を拠点に活動しているらしいです。3人組でそれぞれが曲を書きつつ、曲ごとに外部から他のメンバーも呼んだりする、ある種のコレクティブ的な活動をしているのがひとつポイントになっていて、だからこそアルバムもすごく幅が広い。いわゆるインディーロック的なバンドサウンドのものもあれば、打ち込みのポップなものもあって、シティポップ的なものともリンクがあるし、旨味がギュッと詰まっている作品だと思いますね。
MISATO:それぞれの「この曲はこの人が作曲する」っていうのの違いでスタイルが変わってるんですかね?
金子:多分そうだと思いますね。
MISATO:それを上手く最終的なアレンジに落とし込むのはcesco全体の仕事だと思うので、どの曲を聴いてもcescoはcescoなんだけど、ちょっとアレンジの色が違うというか、そこが面白いですね。
金子:それをまとめ上げているのがボーカルのuiさんの声だなと。
MISATO:表現力がすごい!
金子:声、めっちゃいいですよね。
MISATO:いい!声色の使い分けっていうのも、そのバックになってる音に合わせて声を変えてらっしゃるんだなっていうのがわかるし、もともと持ってる声質の、ちょっと気だるい感じと言いますか。
金子:さっき言ったインディーロック的なものと、ソウルとかR&B、シティポップ的なものって、近年融合してきていて、どちらの側面も持っていること自体は珍しくなくなってきてるんだけど、でもその両側面をちゃんと歌いこなせる人は多くないと思っていて。uiさんはインディーロック感のあるものも歌いこなせるし、よりシティポップ感のある、ソウルフルな曲も歌いこなせるし、その上でどの曲にもちゃんとuiさんらしさがあるっていう、ボーカリストとしてすごくいいなと思って。
MISATO:すごいですねー。ギターの感じも最高ですね。
金子:レコーディング、ミックスからアートワークまで全部自分たちでやってるそうですよ。
MISATO:アートワークも?
金子:そう。センスの塊ですね。
MISATO:素晴らしい。お好きなツボを押さえた曲が絶対収録されているはずですので、ぜひアルバム一曲一曲チェックしてみてください!
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
FRIENDSHIP.
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
New Release Digest Part 1
MISATO:9月6日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全16作品の中から、まずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。
金子:Helsinki Lambda Club、面白い新曲出てきましたね。今年前半はボーカルの橋本くんのソロ、Little Toothを紹介しましたけど、ヘルシンキの新曲としては半年以上ぶり。
MISATO:そうか、久しぶりですねー。
金子:昨年出したアルバムのツアーが7月に終わって、ファイナルが新木場スタジオコーストだったりして。
MISATO:コーストがね、なくなってしまいますね...。
金子:そうですねえ。ただ、コーストはなくなってしまいますけど、バンドとしてはあの規模感でやれるくらい状況的にも広がりを見せていて、そんな中でさらなる一歩を示すのが今回の曲だなと。本人のコメントもあるんですけど、「リミックス」ではなく「スクラップアンドビルド」ということで、ただのリミックスではなく、これまでに発表した曲を新しい形で再構築してリリースしようということで、CHAIの2人がボーカルで参加していて、さらにはラッパーのPEAVISも参加。PEAVISと橋本くんはどちらも福岡の出身で、中学校時代の同級生らしいですよ。
MISATO:えーーっ!中学時代の友達がお互い最先端のフロントに立てるっていうのはすごいことですね。
金子:しかも、ジャンル的にはもともと全然違うところにいたけど、その2人が一緒に曲をやるっていう。
MISATO:これは素晴らしい。
金子:前に出したアルバムがこれまでのヘルシンキらしいバンド路線の曲と、そこから離れて現行のもっとジャンルレスなポップミュージックに接近した曲と、二面性を見せていたので、その後者の部分をより押し進めて、本当にジャンルレスな楽曲を作り始めている、その一歩とも言えるのかなと。
MISATO:PEAVISが歌い始めたところの生ドラムとかも、かっこいいですよね。展開が見逃せないというか、聴き逃せないという感じがすごく面白い。
金子:4人の声が入ってくるから、それによっても展開していきますしね。
MISATO:マナ&カナの声は一気にCHAI感と言いますか、やっぱり2人は唯一無二なんだなというのもありますね。
MISATO:それでは、ここで前半から1曲ご紹介したいのですが。
金子:今週はFreeTEMPOのアルバムがいよいよ出ると。
MISATO:11年ぶり。待ってました。
金子:すごいですよね、11年ぶりはね。もともと2010年に『Life』というアルバムが出ていて、その翌年2011年にラスト・ライブがあり、そこから活動をお休みしていたんですけど、その後も音楽とつかず離れずの生活を送りながら、一年に一曲を作るという、ある種実験的な形で音楽を作り続けていたそうで、その集大成となるのが今回の『Sekai』というアルバム。その作り方もすごいですよね。
MISATO:この10年の中で見えた半沢さんの世界観なんですかね。
金子:アルバムを聴くと、いわゆるFreeTEMPOらしい、シンセとストリングスが入ったキラキラしたダンスミュージックもあるし、その一方でもうちょっとアコースティックな、オーガニックな色合いのものと二面性がありつつ、中盤にはヒップホップ的な、ラップが入ってる曲もあったりと、新味も間違いなくあって。ちゃんとFreeTEMPOの世界を守りつつ、今にアップデートされた作品になってましたね。
MISATO:今回、推し曲が「Sendai」という曲になるんですね。
金子:フィーチャリングでコトリンゴが参加している曲です。アルバムにはフィーチャリングでいろいろな人が参加していて、韓国で活躍しているYukikaさんという新しい人が参加していたりとか、過去の作品にも参加しているparis matchのミズノマリさんも参加していたり、いろいろな人がいつつ、コトリンゴさんが参加したのは「Sendai」という曲で。名は体を表すという言葉通り、FreeTEMPOの出身地が仙台なので、おそらくですけど、地元への愛情をこの曲に込めているんだろうなと。
MISATO:もともと大切にしていたものがあるけど、時間が経つと変化をしていくんだよってことも教えてもらったようなアルバムでした。素晴らしいですね。
金子:「Peace」いう曲が復活曲で、「世界」というタイトルの曲もあったり、いろいろメッセージ性もある作品かなと思います。
MISATO:いろいろな角度でいろいろな捉え方ができる楽曲がたくさん詰まってますね。
New Release Digest Part 2
MISATO:お送りしたのは9月6日週リリースの新譜ダイジェストPart 2でした。はじめましてさん、TOMMY HONDAさんとilliomote。
金子:2組いらっしゃいますね。TOMMY HONDAさんはすでにFRIENDSHIP.からリリースがあるPANORAMA FAMILY、ラッパーでありトラックメイカーであり、写真家でもあったりする方ですけど、その方がギターインストのプロジェクトを別でやられていて、その名前がTOMMY HONDA。カッコいいですよね。
MISATO:カッコいい!全部ご自身で演奏しているんですよね?
金子:そうみたいですね。
MISATO:すごい!
金子:サーフな香りがしつつ、ネオソウルとかローファイ・ヒップホップとか、近年のトレンドもしっかり押さえていて、SNSであげている演奏動画には海外の有名なミュージシャンからもリアクションがあったり、かなり反響があるみたいです。ミックス・マスタリングはSHAKKAZOMBIEのTSUTCHIEさんが担当していたり、キャリアのある人たちが自分たちの趣味を全開にいいものを作ったら、ちゃんと海外からも反響があるっていう、いいキャリアの重ね方をしてるなあと思いました。
MISATO:プロモーションの仕方によって、若手が好きなような層にも届きそうな感じがしますね。
金子:そうだと思いますね。
MISATO:これはどういう風にしていったらいいんだろ。それこそプレイリストに入れるとか、何か展開の仕方があるのかもしれない。もっとお茶の間にもいけそうな気がします。
金子:確かに、幅広い層に届く可能性ありますよね。
MISATO:そして、illiomoteさん。「池袋出身」って表記あんまり見ないんですけど。すごいキャッチー。
金子:illiomoteは幼稚園から幼なじみのYOCOさんとMAIYAさんの2人によるハッピーポップユニットということで、2人組らしくいろいろなスタイルを曲ごとに使い分けつつ、非常にポップな楽曲を発表しています。今回の曲に関してはかなりギターが出てて、アヴリル・ラヴィーンみたいなね。
MISATO:私、初めてアヴリルのCD買ったの池袋でした(笑)。
金子:池袋がいろいろなところから出てくる(笑)。僕最近よく90年代の話してますけど、それと並行してもう2000年代リバイバルが起こっていて、マシン・ガン・ケリーがラッパーなんだけどポップパンクっぽいものをやったりとか、そういう流れも確実にあって。今回のilliomoteの曲なんかは、そういうところともフィットするようなかっこいい曲だなと思いました。
MISATO:さあ、1曲どうしましょう?
金子:はい、今週はcescoのアルバムができましたということで、いいですね。
MISATO:いいですねー。好きですねー。
金子:これはインディーポップと呼ばれるものが好きな人は絶対好きなやつですね。改めて紹介すると、大阪出身のバンドで、大学時代の友人で結成していて、今は東京と大阪、両方を拠点に活動しているらしいです。3人組でそれぞれが曲を書きつつ、曲ごとに外部から他のメンバーも呼んだりする、ある種のコレクティブ的な活動をしているのがひとつポイントになっていて、だからこそアルバムもすごく幅が広い。いわゆるインディーロック的なバンドサウンドのものもあれば、打ち込みのポップなものもあって、シティポップ的なものともリンクがあるし、旨味がギュッと詰まっている作品だと思いますね。
MISATO:それぞれの「この曲はこの人が作曲する」っていうのの違いでスタイルが変わってるんですかね?
金子:多分そうだと思いますね。
MISATO:それを上手く最終的なアレンジに落とし込むのはcesco全体の仕事だと思うので、どの曲を聴いてもcescoはcescoなんだけど、ちょっとアレンジの色が違うというか、そこが面白いですね。
金子:それをまとめ上げているのがボーカルのuiさんの声だなと。
MISATO:表現力がすごい!
金子:声、めっちゃいいですよね。
MISATO:いい!声色の使い分けっていうのも、そのバックになってる音に合わせて声を変えてらっしゃるんだなっていうのがわかるし、もともと持ってる声質の、ちょっと気だるい感じと言いますか。
金子:さっき言ったインディーロック的なものと、ソウルとかR&B、シティポップ的なものって、近年融合してきていて、どちらの側面も持っていること自体は珍しくなくなってきてるんだけど、でもその両側面をちゃんと歌いこなせる人は多くないと思っていて。uiさんはインディーロック感のあるものも歌いこなせるし、よりシティポップ感のある、ソウルフルな曲も歌いこなせるし、その上でどの曲にもちゃんとuiさんらしさがあるっていう、ボーカリストとしてすごくいいなと思って。
MISATO:すごいですねー。ギターの感じも最高ですね。
金子:レコーディング、ミックスからアートワークまで全部自分たちでやってるそうですよ。
MISATO:アートワークも?
金子:そう。センスの塊ですね。
MISATO:素晴らしい。お好きなツボを押さえた曲が絶対収録されているはずですので、ぜひアルバム一曲一曲チェックしてみてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
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