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2021.07.11
FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!The fin.・bonobos・広瀬大地・gatoほか全16作品 -2021.07.07-
カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
MISATO:7月5日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全16作品の中からまずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。まずは1曲目が我らが座長、The fin.!
金子:座長!新曲来ましたね。
MISATO:「Old Canvas」素敵ですね。
金子:素敵ですね。Yutoくんからコメントも届いていて、この「Old Canvas」というタイトルは実家に昔からある印象派の絵画との思い出からインスピレーションを受けて出来て、小さい頃その絵画の世界に自分が入り込んで、その中で遊んでいる想像をしていた、と。それで、自分の中にいる古い自分と現在の自分の共存をテーマにした、ということを言っていて、たしかに初期のThe fin.を感じさせつつも、それがちゃんと更新されたサウンドデザインで今になってる感じがして、"Old Canvas" というテーマはまさにだなぁと思いました。
MISATO:歌モノのバランスというか、その感じが初期作品と通ずるところがあるかなって感じしますね。
金子:その上でね、音はめちゃめちゃ更新されていて、ヘッドホンで大きいボリュームで聴いても気持ちいい。うるさい!ってならないんですよね。
MISATO:すごいなー、The fin.は。きっと番組の後半(※Yutoのコーナー)でもかかったりとかお話しされたりとかしていると思うので、「Old Canvas」どうぞよろしくお願いいたします。
そして、気持ちがいいところ、uruwashiとPictured Resortも夜風に当たりながら聴きたいですね。
金子:この時期にぴったりですね。どちらもチルなトラックで、管楽器がフィーチャーされていて、それも気持ちがいいですよね。
MISATO:Dansa med digは連続シングルリリースの第2弾というところで、お馴染みにもなってきましたね。
MISATO:あとcescoとFUNKISTは初めてですか?
金子:この番組で紹介するのは初めてかな。
MISATO:ですね、FUNKIST久しぶりの感じがしますけど。
金子:そうですね、FUNKISTはキャリア長いですよね。このコラボしてるケミカル⇄リアクションのことは初めて知ったんですけど、新潟を拠点に活動しているダンスボーカルユニットだそうで。新潟ってNegiccoがいたり、所謂アイドルという枠を超えた色々な女性グループがいて、その中でもこういう人たちもいるんだなって、初めて知りました。
金子:cescoは大阪のインディー・ポップ・グループで、昨年2曲入りのシングルをFRIENDSHIP.から出していて、それ以来の新曲で、インディー・ポップ 好きにはたまらない声であり、サウンドなんじゃないかなと思いますね。
MISATO:そして今回スプリットで出されるアーティストがいらっしゃいますね。
金子:そちらを今回紹介させてもらおうかなと思います。ayutthayaとpeelingwardsのスプリットで、ayutthayaは、この番組でも少し前に紹介したと思うんですけど、peelingwardsはcinema staffの三島くんと辻くんが参加しているバンドで、三島くんがcinema staffのときはベースですけど、ここではギター・ボーカルで、辻くんがギターを弾いていて。このスプリットはもともと辻くんがやってるレーベルのLIKE A FOOL RECORDSっていうところから7inchが出るんですけど、そのデジタルをFRIENDSHIP.から配信ということですね。しかもこのリリースの経緯が素敵な話で、この2組が去年配信ライブをやってるんですけど、その収録日が7月7日だったそうで。そのときにライブをやって、「楽しかったね、スプリットとか出せたらいいよね」みたいな話になってたらしく。それが1年越しの7月7日にリリースされるという。
MISATO:すごい!
金子:これが織姫彦星ですよ。
MISATO:素晴らしいですね!なんていうタイミングでのリリースなんでしょう。これはayutthayaとpeelingwardsのラブロマンスだと。
金子:そうです(笑)。
MISATO:言い切った(笑)。
金子:それにしても、cinema staffは今面白いことになってて、三島くんと辻くんはこのバンドをやりつつ、さっき言ったように辻くんはレーベルもやってるし、三島くんは、今アニメの「東京喰種 トーキョーグール」のテーマ曲とかもやってる、österreich(オストライヒ)という元the cabsの人がやっているプロジェクトに参加していて。cinema staffのボーカルの飯田くんがそのösterreichでもボーカルやってたりもして。で、ドラムの久野くんはちょっと前からゲーム実況者としても人気で、チャンネル登録者が13万人とか。
MISATO:えーーっ!?YouTuberじゃないですか。
金子:今そういうところからミュージシャンとして人気が出たりすることもありますからね。まあでも、やっぱり彼らの根底にはこの曲で表されてるようなエモとかポスト・ハードコアに対するめちゃめちゃ強い愛情があってこそ、というところだと思います。
ayutthayaもpeelingwardsもどちらも90年代的なものがありつつも、ちゃんと今に鳴らす曲になってるのはかっこいいですね。
MISATO:結構、顔馴染みあるといいますか。am8、髙橋多聞さん、Joe Cupertinoにヘンショクリュウはコンスタントにリリースされてますね。Gutevolkが4年ぶりですか。
金子:そうなんですよね。カバーを出したり、Nishiyamaさん名義で出したりとかはしてたんですけど、Gutevolkのオリジナルとしては4年ぶりで、しかも今回ちょっと面白い試みをしていて、映像クリエイターの辻川幸一郎さんとコラボしてるんですけど、辻川さんがスケッチ感覚で日々コマドリ撮影しているMusic Videoの映像短編をGutevolkに送り、それに対してGutevolkが音を入れて返事をするという、映像と音の交換日記みたいなのをショートムービーにしてSNSにあげているという。
MISATO:あとgatoが10月のフルアルバム以来のリリース。
金子:久しぶりですね。5月にリミックスアルバムが出てて、今回am8のリミックスもやってるAmPmも参加してたり、あと水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミさんも参加してたり、そのリミックスのメンツを見るだけでも期待値が高いなぁという感じがして。
MISATO:80KIDZもですもんね?
金子:そうですね。で、今回はひさびさの新曲ですけど、やはりかっこいい。バンド形態だけどエレクトロな感じっていう人たち増えてはいるんだけど、その中でもひとつ抜きん出たクオリティの高さとオリジナリティがgatoはあるなあという感じがして、シーン全体を引っ張ってほしいなと改めて思いました。
MISATO:そして、広瀬大地さんが2ndアルバム。
金子:広瀬さんはちょっと前にいわゆる最近のファンクとかソウル以降の男性シンガーソングライター、ソロアーティストみたいな形でも紹介させてもらったと思うんですけど、今回の「STAND BY ME」 とか、先月リリースしている「Crossroads」とかを聴くと、ジャンル関係なく、本当に広い意味でのポップを鳴らす人なんだなっていうのを改めて感じるというか。
MISATO:シンガーソングライターという肩書きが合ってるのかなって思いながら紹介するところ、あります(笑)。いろんな側面を持ってるし、ジャンルレスだし、でもアイコンとしても成り立つような、キャラの立ってる感じもありますし。彼特有の雰囲気がありますよね。
MISATO:そんな中...この人たちのリリースは嬉しいですね。FRIENDSHIP.から初のオリジナルリリース、bonobos!
金子:そうですね。bonobos、すごく格好良いですね。
MISATO:これはね、しっかりと聴いて欲しいな、という思いがチームとしてもあるんですよね。
金子:FRIENDSHIP.からライブ作品は過去に出しているんですけど、オリジナルのリリースは初めてで、新曲を出すこと自体約2年ぶりなんですよね。今回の曲にはCRCK/LCKSの小西遼さんが、FRIENDSHIP.的には象眠舎の小西さんが、ホーンのアレンジで参加しているというトピックなんかもありつつ、本当にかっこいい。
2010年代前半ぐらいのbonobosはアメリカのインディーの、チェンバーポップみたいな流れともリンクした音楽をやっていて、2010年代後半からはメンバーチェンジもあり、いわゆるネオソウルだったりとか、ヒップホップ、R&B的な要素をより強めて、また更新されたかっこよさを出してたと思うんですけど、今回の曲はそれが一緒になってるというか、もともと持っていたインディーロック的な部分のかっこよさと、ネオソウル以降のかっこよさみたいなものがどっちもある。なおかつ、オートチューンが使われてたりとか、ポストプロダクションの要素がすごく強くなっている印象もあって、それは去年の1年間、基本的に家にいる中でポストプロダクションの作業をより詰めて構築していったんだろうなっていうのも感じられて、そこもめちゃめちゃかっこいい。CRCK/LCKSもそうだし、最近だと中村佳穂さんとか、もっと言ったら星野源さんとかもそうだと思うんですけど、ヒップホップ、R&B、ソウル、ジャズとかを更新して、めちゃめちゃプログレッシブなんだけど、でもちゃんとポップ、みたいな音楽をやってる人が今すごく活躍してて、でもやっぱり、bonobosがいたよなっていうか。
MISATO:そうかー。「もうすでにいたよね」っていう。
金子:2010年代後半以降でちゃんと再評価は進んでると思うんですけど、でももう一度ここに来て改めて、「やっぱ、bonobosでしょ!」っていう感じがしました。あと歌詞もね、読むとすごく色々と思うところはあって、「Not Love」 というタイトルからして「おっ」と思うし、パッと聴きは分からないかもしれないんですけど、日本語と韓国語と英語と入っていて、パートによっては辛辣な物言いとかもあって。これはやっぱり昨年以降、色んなところで起こった分断に対するリアクションだと思われて、怒りもあるし、絶望もあるし、それでも生きていくっていう感覚もある。とても想いが込められている曲なのは間違いないかなと思うし、だからこそ音の強さにも繋がってると思う。とにかく、めちゃめちゃ良い曲だと思いますね。
MISATO:華やかさの裏の風刺ソングといいますか、世界で起こってることだからこそ、3ヶ国語で表現されているっていうのも通じるところがあって、腑に落ちる1曲になってますね。ハングルってすごく耳馴染みがいいし、音のニュアンスが可愛らしいじゃないですか。なので、「あれ?今、なんて言ったんだろう」ってところに、ちょっと耳をすませていただくのも聴き方として楽しそうですね。
金子:そうですね。メッセージとしても受け取れるし、そういう音の楽しさとも受け取れる。色々な楽しみ方ができると思います。
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
FRIENDSHIP.
キュレーターの金子厚武とラジオDJ MISATOによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
New Release Digest Part 1
MISATO:7月5日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全16作品の中からまずは前半8作品ダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。まずは1曲目が我らが座長、The fin.!
金子:座長!新曲来ましたね。
MISATO:「Old Canvas」素敵ですね。
金子:素敵ですね。Yutoくんからコメントも届いていて、この「Old Canvas」というタイトルは実家に昔からある印象派の絵画との思い出からインスピレーションを受けて出来て、小さい頃その絵画の世界に自分が入り込んで、その中で遊んでいる想像をしていた、と。それで、自分の中にいる古い自分と現在の自分の共存をテーマにした、ということを言っていて、たしかに初期のThe fin.を感じさせつつも、それがちゃんと更新されたサウンドデザインで今になってる感じがして、"Old Canvas" というテーマはまさにだなぁと思いました。
MISATO:歌モノのバランスというか、その感じが初期作品と通ずるところがあるかなって感じしますね。
金子:その上でね、音はめちゃめちゃ更新されていて、ヘッドホンで大きいボリュームで聴いても気持ちいい。うるさい!ってならないんですよね。
MISATO:すごいなー、The fin.は。きっと番組の後半(※Yutoのコーナー)でもかかったりとかお話しされたりとかしていると思うので、「Old Canvas」どうぞよろしくお願いいたします。
そして、気持ちがいいところ、uruwashiとPictured Resortも夜風に当たりながら聴きたいですね。
金子:この時期にぴったりですね。どちらもチルなトラックで、管楽器がフィーチャーされていて、それも気持ちがいいですよね。
MISATO:Dansa med digは連続シングルリリースの第2弾というところで、お馴染みにもなってきましたね。
MISATO:あとcescoとFUNKISTは初めてですか?
金子:この番組で紹介するのは初めてかな。
MISATO:ですね、FUNKIST久しぶりの感じがしますけど。
金子:そうですね、FUNKISTはキャリア長いですよね。このコラボしてるケミカル⇄リアクションのことは初めて知ったんですけど、新潟を拠点に活動しているダンスボーカルユニットだそうで。新潟ってNegiccoがいたり、所謂アイドルという枠を超えた色々な女性グループがいて、その中でもこういう人たちもいるんだなって、初めて知りました。
金子:cescoは大阪のインディー・ポップ・グループで、昨年2曲入りのシングルをFRIENDSHIP.から出していて、それ以来の新曲で、インディー・ポップ 好きにはたまらない声であり、サウンドなんじゃないかなと思いますね。
MISATO:そして今回スプリットで出されるアーティストがいらっしゃいますね。
金子:そちらを今回紹介させてもらおうかなと思います。ayutthayaとpeelingwardsのスプリットで、ayutthayaは、この番組でも少し前に紹介したと思うんですけど、peelingwardsはcinema staffの三島くんと辻くんが参加しているバンドで、三島くんがcinema staffのときはベースですけど、ここではギター・ボーカルで、辻くんがギターを弾いていて。このスプリットはもともと辻くんがやってるレーベルのLIKE A FOOL RECORDSっていうところから7inchが出るんですけど、そのデジタルをFRIENDSHIP.から配信ということですね。しかもこのリリースの経緯が素敵な話で、この2組が去年配信ライブをやってるんですけど、その収録日が7月7日だったそうで。そのときにライブをやって、「楽しかったね、スプリットとか出せたらいいよね」みたいな話になってたらしく。それが1年越しの7月7日にリリースされるという。
MISATO:すごい!
金子:これが織姫彦星ですよ。
MISATO:素晴らしいですね!なんていうタイミングでのリリースなんでしょう。これはayutthayaとpeelingwardsのラブロマンスだと。
金子:そうです(笑)。
MISATO:言い切った(笑)。
金子:それにしても、cinema staffは今面白いことになってて、三島くんと辻くんはこのバンドをやりつつ、さっき言ったように辻くんはレーベルもやってるし、三島くんは、今アニメの「東京喰種 トーキョーグール」のテーマ曲とかもやってる、österreich(オストライヒ)という元the cabsの人がやっているプロジェクトに参加していて。cinema staffのボーカルの飯田くんがそのösterreichでもボーカルやってたりもして。で、ドラムの久野くんはちょっと前からゲーム実況者としても人気で、チャンネル登録者が13万人とか。
MISATO:えーーっ!?YouTuberじゃないですか。
金子:今そういうところからミュージシャンとして人気が出たりすることもありますからね。まあでも、やっぱり彼らの根底にはこの曲で表されてるようなエモとかポスト・ハードコアに対するめちゃめちゃ強い愛情があってこそ、というところだと思います。
ayutthayaもpeelingwardsもどちらも90年代的なものがありつつも、ちゃんと今に鳴らす曲になってるのはかっこいいですね。
New Release Digest Part 2
MISATO:結構、顔馴染みあるといいますか。am8、髙橋多聞さん、Joe Cupertinoにヘンショクリュウはコンスタントにリリースされてますね。Gutevolkが4年ぶりですか。
金子:そうなんですよね。カバーを出したり、Nishiyamaさん名義で出したりとかはしてたんですけど、Gutevolkのオリジナルとしては4年ぶりで、しかも今回ちょっと面白い試みをしていて、映像クリエイターの辻川幸一郎さんとコラボしてるんですけど、辻川さんがスケッチ感覚で日々コマドリ撮影しているMusic Videoの映像短編をGutevolkに送り、それに対してGutevolkが音を入れて返事をするという、映像と音の交換日記みたいなのをショートムービーにしてSNSにあげているという。
MISATO:あとgatoが10月のフルアルバム以来のリリース。
金子:久しぶりですね。5月にリミックスアルバムが出てて、今回am8のリミックスもやってるAmPmも参加してたり、あと水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミさんも参加してたり、そのリミックスのメンツを見るだけでも期待値が高いなぁという感じがして。
MISATO:80KIDZもですもんね?
金子:そうですね。で、今回はひさびさの新曲ですけど、やはりかっこいい。バンド形態だけどエレクトロな感じっていう人たち増えてはいるんだけど、その中でもひとつ抜きん出たクオリティの高さとオリジナリティがgatoはあるなあという感じがして、シーン全体を引っ張ってほしいなと改めて思いました。
MISATO:そして、広瀬大地さんが2ndアルバム。
金子:広瀬さんはちょっと前にいわゆる最近のファンクとかソウル以降の男性シンガーソングライター、ソロアーティストみたいな形でも紹介させてもらったと思うんですけど、今回の「STAND BY ME」 とか、先月リリースしている「Crossroads」とかを聴くと、ジャンル関係なく、本当に広い意味でのポップを鳴らす人なんだなっていうのを改めて感じるというか。
MISATO:シンガーソングライターという肩書きが合ってるのかなって思いながら紹介するところ、あります(笑)。いろんな側面を持ってるし、ジャンルレスだし、でもアイコンとしても成り立つような、キャラの立ってる感じもありますし。彼特有の雰囲気がありますよね。
MISATO:そんな中...この人たちのリリースは嬉しいですね。FRIENDSHIP.から初のオリジナルリリース、bonobos!
金子:そうですね。bonobos、すごく格好良いですね。
MISATO:これはね、しっかりと聴いて欲しいな、という思いがチームとしてもあるんですよね。
金子:FRIENDSHIP.からライブ作品は過去に出しているんですけど、オリジナルのリリースは初めてで、新曲を出すこと自体約2年ぶりなんですよね。今回の曲にはCRCK/LCKSの小西遼さんが、FRIENDSHIP.的には象眠舎の小西さんが、ホーンのアレンジで参加しているというトピックなんかもありつつ、本当にかっこいい。
2010年代前半ぐらいのbonobosはアメリカのインディーの、チェンバーポップみたいな流れともリンクした音楽をやっていて、2010年代後半からはメンバーチェンジもあり、いわゆるネオソウルだったりとか、ヒップホップ、R&B的な要素をより強めて、また更新されたかっこよさを出してたと思うんですけど、今回の曲はそれが一緒になってるというか、もともと持っていたインディーロック的な部分のかっこよさと、ネオソウル以降のかっこよさみたいなものがどっちもある。なおかつ、オートチューンが使われてたりとか、ポストプロダクションの要素がすごく強くなっている印象もあって、それは去年の1年間、基本的に家にいる中でポストプロダクションの作業をより詰めて構築していったんだろうなっていうのも感じられて、そこもめちゃめちゃかっこいい。CRCK/LCKSもそうだし、最近だと中村佳穂さんとか、もっと言ったら星野源さんとかもそうだと思うんですけど、ヒップホップ、R&B、ソウル、ジャズとかを更新して、めちゃめちゃプログレッシブなんだけど、でもちゃんとポップ、みたいな音楽をやってる人が今すごく活躍してて、でもやっぱり、bonobosがいたよなっていうか。
MISATO:そうかー。「もうすでにいたよね」っていう。
金子:2010年代後半以降でちゃんと再評価は進んでると思うんですけど、でももう一度ここに来て改めて、「やっぱ、bonobosでしょ!」っていう感じがしました。あと歌詞もね、読むとすごく色々と思うところはあって、「Not Love」 というタイトルからして「おっ」と思うし、パッと聴きは分からないかもしれないんですけど、日本語と韓国語と英語と入っていて、パートによっては辛辣な物言いとかもあって。これはやっぱり昨年以降、色んなところで起こった分断に対するリアクションだと思われて、怒りもあるし、絶望もあるし、それでも生きていくっていう感覚もある。とても想いが込められている曲なのは間違いないかなと思うし、だからこそ音の強さにも繋がってると思う。とにかく、めちゃめちゃ良い曲だと思いますね。
MISATO:華やかさの裏の風刺ソングといいますか、世界で起こってることだからこそ、3ヶ国語で表現されているっていうのも通じるところがあって、腑に落ちる1曲になってますね。ハングルってすごく耳馴染みがいいし、音のニュアンスが可愛らしいじゃないですか。なので、「あれ?今、なんて言ったんだろう」ってところに、ちょっと耳をすませていただくのも聴き方として楽しそうですね。
金子:そうですね。メッセージとしても受け取れるし、そういう音の楽しさとも受け取れる。色々な楽しみ方ができると思います。
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
FM福岡で毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"303号室"(毎週水曜日の27:00~27:55)では、FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」をオンエア。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、MISATOと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。
放送時間:毎週水曜日 27:00~27:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
MISATO
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。
TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。
安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar)
神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。
The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin
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