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2021.07.29
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
(黒川)ここからは@リビングルーム、最近僕がハッとしたことと、今聴いてもらいたい音楽についてお話しする時間です。
前回のアナログレコード特集の時(前回オンエア内容のレポートはこちら)、僕は作詞者・作曲者について全然詳しくないから、これからたくさん勉強すれば、もっと音楽を聴くのが楽しくなるんじゃないのかな、という話をしたんです。そこで自分の好きなルーツの曲、歌謡曲とかについて少し調べてみたんですよ。そしたら、ある一人の人物の名前ばかり見かけるので、すごくびっくりしました。大体その人の名前が書いてあって、それは松本隆さんなんです。
超タイムリーですよね。最近、松本隆さんの作詞活動50周年トリビュートアルバムがリリースされました。その初回限定盤に特典本が付いて来るんですけど、それがめちゃくちゃいいみたいなんですよ。ぜひ歌謡曲の勉強の教科書にしようかなと思って、ゲットしようかなと、ずーっと自分のお財布と相談しながら悩んでおります。
松本隆さんについて、Wikipediaで調べたら驚いたんですよ。松田聖子、斉藤由貴、薬師丸ひろ子、中森明菜、山口百恵って、僕の好きな人たちの曲ばかり書いとるやんって思って。本当にこれまで作詞者を調べる習慣がなかったんだなって、改めて実感しました。僕のルーツは松本隆さんで構成されていました。
松本隆さんの詞で何がいいのかなって、自分なりに研究してみたんです。語りすぎてなくて、詰め込みすぎてないからこそ、その詞の内容の移り変わりというか、タイム感っていうのがすごく絶妙で。なのに全部同じストーリーの中のことで、統一感があって。景色とか表情とか匂いまで伝わってくるような、季節とか目に見えてないのになんでこんなに見えるんだろうっていう、一節一節をとっても大切にしたくなるような詞だなと思いました。〜ね、〜よ、〜だわ、のように台詞調な歌詞も多いんですよね。それが松本隆さんの詞の特徴で、すごくグッとくるポイントなんじゃないかなと思いました。
この曲は「September」というタイトルの舞台劇というか、ミュージカルみたいなものを観てる気分になりますね。夏から秋に変わる9月を題材にしたというか、9月を主人公にした舞台劇のような。季節が感じられる言葉や言い回しがとても多いなと思います。夏から秋に変わる寂しさを具現化したような、直接的な表現の仕方をしてないので、色んな解釈ができる曲です。説明が難しくなっちゃうような詞なんですけども、とっても良い詞です。どこか心当たりがあるような気分になりますね。
歌の入りからいきなり〈辛子色のシャツ〉って、辛子色ってどんな色かなと思ったけど、まぁ辛子の色をしたシャツかーと思って(笑)。辛子色のシャツを想像した時、すごいレトロな感じがして、時代も感じられて。
詞の内容を聴く限り、ちょっと寂しそうで悲しげな内容のように感じられるんですけど、楽曲のサウンド感は結構愉快というか、ちょっとスキップしてるように聴こえるじゃないですか。その曖昧さが、9月の夏から秋になる中途半端な時期の感じがして、楽曲とマッチしていていいなと思いました。
(中略)
今夜おかけした曲は、竹内まりや「September」・中島愛「星間飛行」・KinKi Kids「硝子の少年」の3曲でした。歌詞の振り幅がすごくないですか。どのタイプの歌詞まで書けるんだろうって気になっちゃいますね。自分の知らない曲で、松本隆さんが作詞されてる曲ってまだたくさんあるんです。今日は3曲しか流せなかったけど、ちょっとずつ聴いていきたいなって。研究じゃないですけど、なんか勉強気分で聴いちゃったら楽しくなくなっちゃうかなと思うので、好きな物を探すかのような気分で、たくさん聴けたらなと思います。
(松本隆さんの歌詞を通して)自分のことばかりを詞にしなくていいんだなと思いましたね。僕は作詞をしてる時、どうしても自分のことばかりになっちゃうんですよ。それで、書けなさすぎて自分ってあんまり中身のない人間だ、なんて思っちゃうことがあるんですけど。もっと他のことというか、別の景色を見て何かを感じたり、パッと思い浮かんだことを書いてもいいんだなーっていうのも思うことができました。
十八番ですよ。僕、十八番100個ぐらいあるんですけど、100個の中の1個なんです。高校生の時からこの曲をカラオケでずっと歌いよって、どこで知ったかって言われても、もう本当に分かんないんですよ。家で流れてたのかもしれないですし、テレビで聴いたのかもしれないですし。覚えてないんですけど、耳馴染みがいい曲、耳馴染みのある曲だなって。いつのまにか知って大好きな曲になっていましたね。初めて聴いた時は小学生か中学生ぐらいの時だから、歌詞の内容とかもまだあまり理解できんかったんですよ。ただちょっと切なそうでいい曲だな、くらいでしか感じていなかったんですけど、すごくいい曲なんですよね。純粋な女性の愛というか、男性への愛みたいなのを感じられるというか。
今回この曲をカバーさせてもらったんですけども、切なそうな、寂しそうな感情は絶対に大切にしたいなと思って。僕は男性ですが、この詞はきっと女性目線の詞なんですけども、感じられる感情っていうのは同じだと思って。そういう切なさとかを大切にして、今回はカバーさせてもらいました。
黒川くん本人も"十八番"と話していた「赤いスイートピー」のカバーは、タイムリーにこの曲がヒットしていた時代を過ごしてきた番組スタッフたちにとっては、堪らないものでした。まだ聴いていない方は、ぜひ、radikoでお楽しみください!
今回はアルバムレコーディングの合間を縫っての収録でしたが、アルバムも良い出来になってきているようです。そちらも楽しみにお待ちください!
竹内まりや「September」
中島愛「星間飛行」
KinKi Kids「硝子の少年」
松田聖子「赤いスイートピー」弾き語りカバー
太田裕美「木綿のハンカチーフ」
ユアネス「pop」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年4月21日にFRIENDSHIP.より新曲「Alles Liebe」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2020年10月14日にアルバム「FRAGILE」をリリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年6月9日に、NEW ALBUM「はためき」をリリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama
今週のMCは、ユアネスの黒川侑司が担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
作詞家・松本隆が書く詞について
(黒川)ここからは@リビングルーム、最近僕がハッとしたことと、今聴いてもらいたい音楽についてお話しする時間です。
前回のアナログレコード特集の時(前回オンエア内容のレポートはこちら)、僕は作詞者・作曲者について全然詳しくないから、これからたくさん勉強すれば、もっと音楽を聴くのが楽しくなるんじゃないのかな、という話をしたんです。そこで自分の好きなルーツの曲、歌謡曲とかについて少し調べてみたんですよ。そしたら、ある一人の人物の名前ばかり見かけるので、すごくびっくりしました。大体その人の名前が書いてあって、それは松本隆さんなんです。
超タイムリーですよね。最近、松本隆さんの作詞活動50周年トリビュートアルバムがリリースされました。その初回限定盤に特典本が付いて来るんですけど、それがめちゃくちゃいいみたいなんですよ。ぜひ歌謡曲の勉強の教科書にしようかなと思って、ゲットしようかなと、ずーっと自分のお財布と相談しながら悩んでおります。
松本隆さんについて、Wikipediaで調べたら驚いたんですよ。松田聖子、斉藤由貴、薬師丸ひろ子、中森明菜、山口百恵って、僕の好きな人たちの曲ばかり書いとるやんって思って。本当にこれまで作詞者を調べる習慣がなかったんだなって、改めて実感しました。僕のルーツは松本隆さんで構成されていました。
松本隆さんの詞で何がいいのかなって、自分なりに研究してみたんです。語りすぎてなくて、詰め込みすぎてないからこそ、その詞の内容の移り変わりというか、タイム感っていうのがすごく絶妙で。なのに全部同じストーリーの中のことで、統一感があって。景色とか表情とか匂いまで伝わってくるような、季節とか目に見えてないのになんでこんなに見えるんだろうっていう、一節一節をとっても大切にしたくなるような詞だなと思いました。〜ね、〜よ、〜だわ、のように台詞調な歌詞も多いんですよね。それが松本隆さんの詞の特徴で、すごくグッとくるポイントなんじゃないかなと思いました。
松本隆 作詞の楽曲紹介
竹内まりや「September」紹介@リビングルーム
毎回3曲、Room "H" の住人がそれぞれのカラーで、今聴いてもらいたい音楽を自由にセレクトしています。まず1曲目は、竹内まりやさんの「September」という曲です。この曲は「September」というタイトルの舞台劇というか、ミュージカルみたいなものを観てる気分になりますね。夏から秋に変わる9月を題材にしたというか、9月を主人公にした舞台劇のような。季節が感じられる言葉や言い回しがとても多いなと思います。夏から秋に変わる寂しさを具現化したような、直接的な表現の仕方をしてないので、色んな解釈ができる曲です。説明が難しくなっちゃうような詞なんですけども、とっても良い詞です。どこか心当たりがあるような気分になりますね。
歌の入りからいきなり〈辛子色のシャツ〉って、辛子色ってどんな色かなと思ったけど、まぁ辛子の色をしたシャツかーと思って(笑)。辛子色のシャツを想像した時、すごいレトロな感じがして、時代も感じられて。
詞の内容を聴く限り、ちょっと寂しそうで悲しげな内容のように感じられるんですけど、楽曲のサウンド感は結構愉快というか、ちょっとスキップしてるように聴こえるじゃないですか。その曖昧さが、9月の夏から秋になる中途半端な時期の感じがして、楽曲とマッチしていていいなと思いました。
(中略)
今夜おかけした曲は、竹内まりや「September」・中島愛「星間飛行」・KinKi Kids「硝子の少年」の3曲でした。歌詞の振り幅がすごくないですか。どのタイプの歌詞まで書けるんだろうって気になっちゃいますね。自分の知らない曲で、松本隆さんが作詞されてる曲ってまだたくさんあるんです。今日は3曲しか流せなかったけど、ちょっとずつ聴いていきたいなって。研究じゃないですけど、なんか勉強気分で聴いちゃったら楽しくなくなっちゃうかなと思うので、好きな物を探すかのような気分で、たくさん聴けたらなと思います。
(松本隆さんの歌詞を通して)自分のことばかりを詞にしなくていいんだなと思いましたね。僕は作詞をしてる時、どうしても自分のことばかりになっちゃうんですよ。それで、書けなさすぎて自分ってあんまり中身のない人間だ、なんて思っちゃうことがあるんですけど。もっと他のことというか、別の景色を見て何かを感じたり、パッと思い浮かんだことを書いてもいいんだなーっていうのも思うことができました。
松田聖子「赤いスイートピー」弾き語りカバー@レコーディングルーム
Room "H" 住人の弾き語りや宅録した1曲を、皆さんに聴いていただくコーナー@レコーディングルーム。今日僕がピックアップしたのは、松田聖子さんの「赤いスイートピー」という曲です。十八番ですよ。僕、十八番100個ぐらいあるんですけど、100個の中の1個なんです。高校生の時からこの曲をカラオケでずっと歌いよって、どこで知ったかって言われても、もう本当に分かんないんですよ。家で流れてたのかもしれないですし、テレビで聴いたのかもしれないですし。覚えてないんですけど、耳馴染みがいい曲、耳馴染みのある曲だなって。いつのまにか知って大好きな曲になっていましたね。初めて聴いた時は小学生か中学生ぐらいの時だから、歌詞の内容とかもまだあまり理解できんかったんですよ。ただちょっと切なそうでいい曲だな、くらいでしか感じていなかったんですけど、すごくいい曲なんですよね。純粋な女性の愛というか、男性への愛みたいなのを感じられるというか。
今回この曲をカバーさせてもらったんですけども、切なそうな、寂しそうな感情は絶対に大切にしたいなと思って。僕は男性ですが、この詞はきっと女性目線の詞なんですけども、感じられる感情っていうのは同じだと思って。そういう切なさとかを大切にして、今回はカバーさせてもらいました。
黒川くん本人も"十八番"と話していた「赤いスイートピー」のカバーは、タイムリーにこの曲がヒットしていた時代を過ごしてきた番組スタッフたちにとっては、堪らないものでした。まだ聴いていない方は、ぜひ、radikoでお楽しみください!
今回はアルバムレコーディングの合間を縫っての収録でしたが、アルバムも良い出来になってきているようです。そちらも楽しみにお待ちください!
7月28日(水) オンエア楽曲
ユアネス「籠の中に鳥」竹内まりや「September」
中島愛「星間飛行」
KinKi Kids「硝子の少年」
松田聖子「赤いスイートピー」弾き語りカバー
太田裕美「木綿のハンカチーフ」
ユアネス「pop」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #FM福岡 #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。九州にゆかりのある3組のバンド、ユアネスの黒川侑司、LAMP IN TERRENの松本大、odolの森山公稀が週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、
詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年4月21日にFRIENDSHIP.より新曲「Alles Liebe」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
松本大(LAMP IN TERREN Vo.&Gt.)
2006年に長崎県で結成。バンド名「LAMP IN TERREN」には「この世の微かな光」という意味が込められている。松本の描く人の内面を綴った歌詞と圧倒的な歌声、そしてその声を4人で鳴らす。聴く者の日常に彩りを与え、その背中を押す音楽を奏でる集団である。
2020年10月14日にアルバム「FRAGILE」をリリース。
オフィシャルサイト/ @lampinterren/ @pgt79 / @lampinterren
森山公稀(odol Piano&Synth.)
福岡出身のミゾベリョウ(Vo.)、森山公稀(Pf./Syn.)を中心に2014年東京にて結成した5人組。ジャンルを意識せず、自由にアレンジされる楽曲には独自の先進性とポピュラリティが混在し、新しい楽曲をリリースする度にodolらしさを更新している。
2021年6月9日に、NEW ALBUM「はためき」をリリース。
オフィシャルサイト/ @odol_jpn/ @KokiMoriyama