2021.11.27
SENSAが注目するアーティストを紹介する「RECOMMEND」。大阪発の4人組バンドSubway Daydreamを取り上げる。
2020年大阪にて、双子の藤島裕斗(Gt.)、藤島雅斗(Gt.Vo.)と幼馴染のたまみ(Vo.)、そしてKana(Dr.)によって結成された4人組バンド・Subway Daydream。結成直後にリリースした「Twilight」は、自主盤にも関わらずタワーレコードオンラインのJ-POPシングルウィークリーTOP30にランクインするなど異例のヒットを記録し、更には関⻄の新人アーティストの登⻯門として知られるeo Music Try 20/21において、結成1年目にして1,279組の中から準グランプリに選出された。2021年4月28日にリリースした初のEP「BORN」では、オルタナ/グランジからネオアコ、シューゲイズまで、幅広い音楽性を取り入れながら瑞々しいポップセンスに落とし込み話題を呼んだ。今、勢いに乗る注目の新世代バンドである。
1st EP「BORN」に収録されたこの曲は、ディストーションをかけた幻想的なサウンドに、浮遊感のあるたまみ(Vo.)の歌声が心地よい1曲だ。My Bloody Valentineを彷彿とさせるシューゲイズな音楽性が、彼らの多種多様なルーツの一部を匂わせる。Music Videoでは、モノクロに映された非常にシンプルでクールな演奏風景が、彼らの本質を、飾ることなくまっすぐに映し出している。素朴な夏の日を想像させる歌詞の世界観も相まって、忙しない日常に爽やかな風を送り込んでくれるような解放感がたまらなく心地よい。そして、フェードアウトしていくアウトロを聴き終えると、もう1度美しいコーラスを聴きたくなり再生してしまうのだ。どこか中毒性のある魅力的な1曲を、是非聴いてもらいたい。
ギターの音色はDinosaur Jr.、ドラムはクラウド・ナッシングスをイメージしたというこの楽曲は、オルタナティブの影響を受けたサウンドが魅力的で爽快なポップチューン。クリエイターチーム・GROUPNがディレクションを手掛けたMusic Videoでは、色合いやレトロな質感が映える非常に見ごたえのある映像だ。パーティーの翌朝のような少し気怠い雰囲気でストーリーは始まり、彼らは突然、思いついたように散らかった部屋を飛び出し、車に乗りこむ。そしてそこから、彼らはあてもない旅に出かけるのだ。誰しもなかなか片付かない悩みや不安はあるかもしれない。そんな時、たまには何も考えずにとにかく走っちゃおうか、そんなラフさや楽しさが作品の隅々から感じられる。聴き手によっては最高に笑顔になれるかもしれないし、グッと染みて涙がこぼれるかもしれない。ただ単に明るいだけではない深さをどこかに感じるアンセムである。
前作EP「BORN」より約半年ぶりのリリースとなる配信シングル「Pluto」は、透き通ったたまみの歌声から始まり、再生ボタンを押すや否やすぐに惹き込まれてしまう。そしてAメロから優しく重なり合うイノセントな男女ツインボーカルが印象的で、スピード感あるビートと少し歪んだギターがロックサウンドを産み出している。これは間違いなくライブで盛り上がるだろう。一方で、歌詞感は、惑星から外されてしまった冥王星（＝Pluto）を擬人化したような世界観で、どこか寂しさや切なさ、気持ちが届かないもどかしさを感じる。ロックなサウンドに耳馴染みの良い歌声、そして独特なワードセンスと切なさ香る歌詞。聴けば聴くほど深みが増していく、非常に趣ある1曲だ。
彼らは80~90年代インディ/オルタナティヴの音楽を中心に、あらゆる音楽を吸収し影響を受けている。だからこそ、楽曲によってさまざまな表情を魅せるし、いい意味でSubway Daydreamtは形容しがたい音楽性の持ち主だ。音楽へのアクセスが容易になり、いつでもどこでも好きな音楽を選択できるこの時代に、様々な時代やジャンルを行き来できる彼らの音楽は、リスナーの音楽観を広げていくだろう。今後も、どんな引き出しから彼らのグッドミュージックが飛び出すのか、非常に楽しみである。
文：髙橋夏央
Subway Daydream「Pluto」
2021年11月24日(水)
試聴はこちら
Subway Daydream
2020年大阪にて、双子の藤島兄弟と幼馴染のたまみとKanaによって結成。80~90年代インディ/ オルタナティヴの影響を受けたサウンドに、イノセントな男女ヴォーカルとどこか懐かしいグッド メロディが魅力の4人組バンド。
結成直後の2020年6月にリリースした「Twilight」は、自主盤にもかかわらず、タワーレコード オンラインのJ-POPシングル ウィークリーTOP30(6月15日付)に28位でランクイン。各店の EggsChoiceコーナーにおいても、梅田NU茶屋町店で年間1位、新宿店で年間4位の売上を記録。
関⻄の新人アーティストの登⻯門として知られるeo Music Try 20/21において、結成1年目にして 1,279組の中から準グランプリに選出される。
2021年4月28日に初のEP「BORN」をリリース。オルタナ/グランジからネオアコやシューゲイズまで、幅広い音楽性を取り入れながら瑞々しいポップセンスで落とし込み、早耳リスナーや関係者の間で注目を集めている。
@subway_daydream
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2020年大阪にて、双子の藤島裕斗(Gt.)、藤島雅斗(Gt.Vo.)と幼馴染のたまみ(Vo.)、そしてKana(Dr.)によって結成された4人組バンド・Subway Daydream。結成直後にリリースした「Twilight」は、自主盤にも関わらずタワーレコードオンラインのJ-POPシングルウィークリーTOP30にランクインするなど異例のヒットを記録し、更には関⻄の新人アーティストの登⻯門として知られるeo Music Try 20/21において、結成1年目にして1,279組の中から準グランプリに選出された。2021年4月28日にリリースした初のEP「BORN」では、オルタナ/グランジからネオアコ、シューゲイズまで、幅広い音楽性を取り入れながら瑞々しいポップセンスに落とし込み話題を呼んだ。今、勢いに乗る注目の新世代バンドである。
Subway Daydream「Canna」
1st EP「BORN」に収録されたこの曲は、ディストーションをかけた幻想的なサウンドに、浮遊感のあるたまみ(Vo.)の歌声が心地よい1曲だ。My Bloody Valentineを彷彿とさせるシューゲイズな音楽性が、彼らの多種多様なルーツの一部を匂わせる。Music Videoでは、モノクロに映された非常にシンプルでクールな演奏風景が、彼らの本質を、飾ることなくまっすぐに映し出している。素朴な夏の日を想像させる歌詞の世界観も相まって、忙しない日常に爽やかな風を送り込んでくれるような解放感がたまらなく心地よい。そして、フェードアウトしていくアウトロを聴き終えると、もう1度美しいコーラスを聴きたくなり再生してしまうのだ。どこか中毒性のある魅力的な1曲を、是非聴いてもらいたい。
Subway Daydream「Freeway」
ギターの音色はDinosaur Jr.、ドラムはクラウド・ナッシングスをイメージしたというこの楽曲は、オルタナティブの影響を受けたサウンドが魅力的で爽快なポップチューン。クリエイターチーム・GROUPNがディレクションを手掛けたMusic Videoでは、色合いやレトロな質感が映える非常に見ごたえのある映像だ。パーティーの翌朝のような少し気怠い雰囲気でストーリーは始まり、彼らは突然、思いついたように散らかった部屋を飛び出し、車に乗りこむ。そしてそこから、彼らはあてもない旅に出かけるのだ。誰しもなかなか片付かない悩みや不安はあるかもしれない。そんな時、たまには何も考えずにとにかく走っちゃおうか、そんなラフさや楽しさが作品の隅々から感じられる。聴き手によっては最高に笑顔になれるかもしれないし、グッと染みて涙がこぼれるかもしれない。ただ単に明るいだけではない深さをどこかに感じるアンセムである。
前作EP「BORN」より約半年ぶりのリリースとなる配信シングル「Pluto」は、透き通ったたまみの歌声から始まり、再生ボタンを押すや否やすぐに惹き込まれてしまう。そしてAメロから優しく重なり合うイノセントな男女ツインボーカルが印象的で、スピード感あるビートと少し歪んだギターがロックサウンドを産み出している。これは間違いなくライブで盛り上がるだろう。一方で、歌詞感は、惑星から外されてしまった冥王星（＝Pluto）を擬人化したような世界観で、どこか寂しさや切なさ、気持ちが届かないもどかしさを感じる。ロックなサウンドに耳馴染みの良い歌声、そして独特なワードセンスと切なさ香る歌詞。聴けば聴くほど深みが増していく、非常に趣ある1曲だ。
彼らは80~90年代インディ/オルタナティヴの音楽を中心に、あらゆる音楽を吸収し影響を受けている。だからこそ、楽曲によってさまざまな表情を魅せるし、いい意味でSubway Daydreamtは形容しがたい音楽性の持ち主だ。音楽へのアクセスが容易になり、いつでもどこでも好きな音楽を選択できるこの時代に、様々な時代やジャンルを行き来できる彼らの音楽は、リスナーの音楽観を広げていくだろう。今後も、どんな引き出しから彼らのグッドミュージックが飛び出すのか、非常に楽しみである。
文：髙橋夏央
RELEASE INFORMATION
Subway Daydream「Pluto」
2021年11月24日(水)
試聴はこちら
PROFILE
Subway Daydream
2020年大阪にて、双子の藤島兄弟と幼馴染のたまみとKanaによって結成。80~90年代インディ/ オルタナティヴの影響を受けたサウンドに、イノセントな男女ヴォーカルとどこか懐かしいグッド メロディが魅力の4人組バンド。
結成直後の2020年6月にリリースした「Twilight」は、自主盤にもかかわらず、タワーレコード オンラインのJ-POPシングル ウィークリーTOP30(6月15日付)に28位でランクイン。各店の EggsChoiceコーナーにおいても、梅田NU茶屋町店で年間1位、新宿店で年間4位の売上を記録。
関⻄の新人アーティストの登⻯門として知られるeo Music Try 20/21において、結成1年目にして 1,279組の中から準グランプリに選出される。
2021年4月28日に初のEP「BORN」をリリース。オルタナ/グランジからネオアコやシューゲイズまで、幅広い音楽性を取り入れながら瑞々しいポップセンスで落とし込み、早耳リスナーや関係者の間で注目を集めている。
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オフィシャルサイト@subway_daydream
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