2021.02.17
今回のレコメンドは、「ザ・おめでたズ」です。
ザ・おめてたズ
2014年11月結成。富山県を拠点に活動する5MC1DJのラップバンド。メンバーにトラックメイカーやグラフィックデザイナー、イラストレーター、映像ディレクターを擁し、「日常を祝う」をテーマとして、楽曲・グッズ・映像作品等を制作。2018年に配信された「三途のリバーサイド」が、Spotifyの「バイラルトップ50（日本）」にて1位を獲得し、注目を集める。2020年12月に2ndアルバム『レイトショー』をリリース。日々の何かしらにまつわる作品を、365日分作ることを目標に楽しくゆるやかに制作中。
ザ・おめでたズ「ギブ＆テイク」
突然ですが、3月4日って、何の日か知ってますか？ ミシンの日、雑誌の日、バウムクーヘンの日。ネットで検索すると、「これ、誰が決めたの？」という記念日がたくさんヒットします。そんな記念日や祝日に思いきり乗っかって、くだらなくも真面目にラップする5MC1DJのヒップホップグループがザ・おめでたズ。冒頭に書いた3月4日は「差し入れの日」でもあるということで、彼らは、昨年「ギブ＆テイク」というナンバーをリリースしています。差し入れとかお土産選びって悩ましいですよね。もらってばかりは気が引けるし、あげてばかりもアンバランス。そんな差し入れにまつわるエトセトラを、5人のメンバーから太郎とヒヒがゆるいラップで表現しています。スーパーの袋のイラストがポップなジャケット写真もメンバーのセキハラグチが担当。楽曲制作のみならず、ミュージックビデオやアートワークに至るまで自分たちで手がけるクリエイター集団、それがザ・おめでたズ。
ザ・おめでたズ「バースデイスタッフ」
ザ・おめでたズのユニット結成のきっかけは、後輩の誕生日をラップで祝うため楽曲を制作したことだったそう。2017年にユニット初のCDとしてリリースされた『ハッピーバースデイ EP』も象徴するように、「誰かの特別な日を祝う」ことがザ・おめでたズの原点です。以降、「山の日」（8月11日）をテーマにした「ヤッホー！」、大掃除の日（12月13日）をテーマにした「Magic Clean」など、日々の何かしらにまつわる作品を365日分作ることを目標に作品を発表し続けています。
ザ・おめでたズ『YAZZY BEATS 暑中見舞』
こう書くと、どこか色物っぽいネタ系ユニットと思われるかもしれませんが、音源を聴けば、ザ・おめでたズの楽曲のクオリティの高さは伝わるはず。ファンキーなパーティチューンが得意かと思いきや、ソウルやAOR、アシッドジャズ、ブルージーでメロディアスなナンバー、最先端のローファイなヒップホップまで、音楽的な射程範囲は広く、いずれもポップで中毒性の高い曲ばかりです。昨年リリースされた初のアルバム『YAZZY BEATS 暑中見舞』は全曲ラップなしのインスト曲なのですが、それが、ザ・おめでたズというユニットがトラックで勝負できる集団であることを証明しています。
ザ・おめでたズ「三途のリバーサイド」
ザ・おめでたズの代表曲と言えば、バイラルヒットとなった「三途のリバーサイド」だと思います。「幽霊の日」（7月26日）を記念して発表された「三途のリバーサイド」は、跳ねるベースラインが心地よいディスコファンクにのせて、あの世に向かう死者たちをシュールかつコミカルに描いています。それはどこか"おらは死んじまっただ～"で有名なザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」にも通じる世界観とでも言いましょうか。霊体という超チート能力を身に着けて、"あの子のスカートの中"を覗こうとしたり、墓場でダンスをしてみたり。「死」を面白おかしく表現することを禁忌とせずに笑い飛ばす歌というのは、時代を問わず、私たちの心をくすぐるものがあるのかもしれません。
ザ・おめでたズ『オカルト EP』
というわけで、今回はザ・おめでたズについて紹介しました。「三途のリバーサイド」が収録される最新アルバム『レイトショー』は、ミッドナイトなザ・おめでたズを堪能できる作品としておススメしつつ、最後に個人的にツボな作品として挙げておきたいのは、2019年の"オカルトの日"にリリースされた『オカルト EP』です。ツチノコ、ノストラダムス、宇宙人......オカルトネタを遊び心たっぷりに詰め込みながら、"あなたの心"も含めた未知のモノへの探求心をロマンチックに歌うリリックが素敵です。
ザ・おめでたズに関するライブやリリース情報の詳細は、オフィシャルサイトやSNSをチェックしてみてください。
@thaomedetaz
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Official YouTube Channel
ザ・おめてたズ
2014年11月結成。富山県を拠点に活動する5MC1DJのラップバンド。メンバーにトラックメイカーやグラフィックデザイナー、イラストレーター、映像ディレクターを擁し、「日常を祝う」をテーマとして、楽曲・グッズ・映像作品等を制作。2018年に配信された「三途のリバーサイド」が、Spotifyの「バイラルトップ50（日本）」にて1位を獲得し、注目を集める。2020年12月に2ndアルバム『レイトショー』をリリース。日々の何かしらにまつわる作品を、365日分作ることを目標に楽しくゆるやかに制作中。
突然ですが、3月4日って、何の日か知ってますか？ ミシンの日、雑誌の日、バウムクーヘンの日。ネットで検索すると、「これ、誰が決めたの？」という記念日がたくさんヒットします。そんな記念日や祝日に思いきり乗っかって、くだらなくも真面目にラップする5MC1DJのヒップホップグループがザ・おめでたズ。冒頭に書いた3月4日は「差し入れの日」でもあるということで、彼らは、昨年「ギブ＆テイク」というナンバーをリリースしています。差し入れとかお土産選びって悩ましいですよね。もらってばかりは気が引けるし、あげてばかりもアンバランス。そんな差し入れにまつわるエトセトラを、5人のメンバーから太郎とヒヒがゆるいラップで表現しています。スーパーの袋のイラストがポップなジャケット写真もメンバーのセキハラグチが担当。楽曲制作のみならず、ミュージックビデオやアートワークに至るまで自分たちで手がけるクリエイター集団、それがザ・おめでたズ。
ザ・おめでたズのユニット結成のきっかけは、後輩の誕生日をラップで祝うため楽曲を制作したことだったそう。2017年にユニット初のCDとしてリリースされた『ハッピーバースデイ EP』も象徴するように、「誰かの特別な日を祝う」ことがザ・おめでたズの原点です。以降、「山の日」（8月11日）をテーマにした「ヤッホー！」、大掃除の日（12月13日）をテーマにした「Magic Clean」など、日々の何かしらにまつわる作品を365日分作ることを目標に作品を発表し続けています。
こう書くと、どこか色物っぽいネタ系ユニットと思われるかもしれませんが、音源を聴けば、ザ・おめでたズの楽曲のクオリティの高さは伝わるはず。ファンキーなパーティチューンが得意かと思いきや、ソウルやAOR、アシッドジャズ、ブルージーでメロディアスなナンバー、最先端のローファイなヒップホップまで、音楽的な射程範囲は広く、いずれもポップで中毒性の高い曲ばかりです。昨年リリースされた初のアルバム『YAZZY BEATS 暑中見舞』は全曲ラップなしのインスト曲なのですが、それが、ザ・おめでたズというユニットがトラックで勝負できる集団であることを証明しています。
ザ・おめでたズの代表曲と言えば、バイラルヒットとなった「三途のリバーサイド」だと思います。「幽霊の日」（7月26日）を記念して発表された「三途のリバーサイド」は、跳ねるベースラインが心地よいディスコファンクにのせて、あの世に向かう死者たちをシュールかつコミカルに描いています。それはどこか"おらは死んじまっただ～"で有名なザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」にも通じる世界観とでも言いましょうか。霊体という超チート能力を身に着けて、"あの子のスカートの中"を覗こうとしたり、墓場でダンスをしてみたり。「死」を面白おかしく表現することを禁忌とせずに笑い飛ばす歌というのは、時代を問わず、私たちの心をくすぐるものがあるのかもしれません。
というわけで、今回はザ・おめでたズについて紹介しました。「三途のリバーサイド」が収録される最新アルバム『レイトショー』は、ミッドナイトなザ・おめでたズを堪能できる作品としておススメしつつ、最後に個人的にツボな作品として挙げておきたいのは、2019年の"オカルトの日"にリリースされた『オカルト EP』です。ツチノコ、ノストラダムス、宇宙人......オカルトネタを遊び心たっぷりに詰め込みながら、"あなたの心"も含めた未知のモノへの探求心をロマンチックに歌うリリックが素敵です。
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