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2026.05.24

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!阿部芙蓉美・ニガミ17才・岩崎桃子ほか全25作品 -2026.5.23-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!阿部芙蓉美・ニガミ17才・岩崎桃子ほか全25作品 -2026.5.23-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:5月18日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全25作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。まずは、ベランダ


金子:ベランダは先月「REIMEI SESSION」のライブ音源のリリースがありましたが、純粋な新曲としては2年ぶり、アルバム『Spirit』以来のリリースですね。今回の曲はバンド結成当初に作られて、長くお蔵入りしていたものを、2024年の結成10周年ワンマンを機に楽曲のポテンシャルに着目して、再構築した曲。アルバムが出たときにゲストで来てくれて、ボーカルの髙島さんが好きな音楽の話でBUMP OF CHICKENの名前を出していたと思うんですけど、ルーツにそういう日本のロックのド真ん中の人がいて、そこからよりインディーな方に行ったイメージだったんですよね。でも今回の曲を聴いたら、ちょっとBUMP OF CHICKENっぽいなと思って。メロディーラインや歌の感じもそうだし、スケール感もそう。結成当初に作られていたということで、当時は上手く表現できなかったけど、10年を経て、今だったらそれを自分たちらしく、スケール感を持って表現できるようになった。そんな1曲のように感じました。

みさと:お茶の間にフィットするような、圧倒的なサビの良さ、あとはドラマチックさと平穏を保っている絶妙さがありました。髙島さんからコメントをいただいているんですけど、「軽やかに心をさらう、映画のような一曲」と。まさにそのスケール感が表現されながらも、ポップさを失っていない。初期に大切にしていた音、言葉が詰まっていたかなと思います。続いて、LOLOET


金子:今年の1月にアルバム『環響音』をリリースして以来の新曲で、LOLOETらしい実験精神が表れた9分半に及ぶアンビエントトラック。「HAKAMA」というタイトルで、「袴」の歴史を引用しながら、反戦や反差別を訴える楽曲になっていて、和田彩花さんらしさを強く感じました。和田さんは4月に台湾での婚姻を発表していて、その理由が同性婚や夫婦別姓が認められているから。でもお相手の性別は明記・公表していない。やっぱり彼女は自分が自分らしくいられる社会のあり方を常に求めて、発信もしているので、そういった姿勢がLOLOETの楽曲にも強く反映されていると改めて感じる1曲でした。

みさと:アンビエント・プロテスタントソングというか、Björkや坂本龍一さんが作ってきた反戦歌に通じるような、叫ぶのではなく、壊れた空気を鳴らす、静かに抗議をする方向性が、彼女たちの鳴らす音ともマッチしているなと感じました。歩く音、人の声とか、まさに環境音も組み合わせながら、日常の音と歌詞が飛び込んでくるのもすごく良い。聴いた先に何を思うかはこちらに委ねてくれるような余白も残してくれていて、すごく好感の持てる楽曲だなと感じました。そんなPart-1から、どうしましょう?

金子阿部芙蓉美さんの新曲を紹介しようと思います。


みさと:良かったですね〜。

金子:今週はTHE NOVEMBERSの新しいEPが出ていて、それにも阿部さんが参加しているので、めっちゃ気になってるんですけど、そんな中で、阿部さん自身の新曲もリリース。今回もすごくいい曲で、阿部さんらしいフォーキーな側面と、ストリングスが非常に美しくて、歌声にも合っていました。「Void,」というタイトルで、セルフライナーノーツを読むと「突然目の前に現れた"虚無"を招き入れお茶を出す。共通の言語がなかったとしても共に過ごし対話を試みる。ストックしていた曲にあてたのはこんな内容の歌詞です。他者を知ること、対話すること、そういった時間を持てる環境があること。当たり前ではなくなってきましたね」というコメントがあって。

みさと:素敵。

金子:これ、本当にそうだなと思うんですよね。共通の言語がなかったとしても、共に過ごし、対話を試みることがめちゃめちゃ大事だなと思うんだけど、今はちょっとでも「共通の言語がなさそう」と思ったら、白と黒をばっちり分けて、「この人のことは、もう知らない」みたいな、むしろ攻撃しちゃうことがあちらこちらで起こっている感じがする。なので、この曲に示されているメッセージは現代においてすごく大事だなと感じます。

みさと:「Void,」というタイトルに、カンマがついているんですよね。普通の「Void」だと、「虚無」や「空洞」と訳すと思うんですけど、カンマがつくことで、その続きがあるというか。厚武さんがおっしゃったように、白と黒では分けられないような、空白の後が残っている感じがありました。虚無の先にある対話を歌った楽曲。何が残っているのか、その余白にどんな言葉を残していくのか。考えさせられるような1曲だったかと思います。

New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。まずは、踊ってばかりの国


金子:6月24日にニューアルバム『PRISM』のリリースを控えて、先行配信の楽曲。「6月の現状」というタイトルで、フィッシュマンズに『8月の現状』というライブアルバムがあるので、そこから持ってきていると思うんですけど、踊ってばかりの国におけるフィッシュマンズの影響って、サイケなサウンドだけじゃなくて、佐藤伸治さんは素晴らしいボーカリストなので、それを受け継いでいる下津くんのボーカルもやっぱり素晴らしい。もちろんサウンドもかっこいいんだけど、今回特に下津くんの歌がめちゃめちゃいいなと思いました。歌詞も〈届け この想い 時間も距離も飛び越えて〉〈擦り切れた心を抱えた君に今突き刺され〉とロマンチックでロックンロールなんですよね。こういうのが似合うのも、やっぱり下津くんならでは、踊ってばかりの国ならではだなと感じました。

みさと:〈時間も距離も飛び越えて〉〈震わす6弦のルートにつられ ここまで来たぜ〉という歌詞も出てきますけど、リスペクトする先輩方だったり、自分が大切にしてきた過去のおかげでここまで来られたという感謝の気持ちが込められているような曲でもあって。アルバムの中でキーになるようなきらめき感が表れている1曲になっているかなと思います。続いては、Guiba


金子:Guibaは先月にシングル「台湾」をリリースしていて、それは実際に台湾でライブをしたことをキッカケに作った曲だったわけですけど、今回はそのときに対バンした台湾のバンド・工口紳士を迎えて、中国語で歌われた1曲。台湾に行くときにパスポートを忘れて、ひと騒動あったみたいですけど、転んでもただでは起きないというか(笑)、曲を作るだけじゃなくて、コラボまでしちゃうというね。

みさと:流石だな〜。

金子:もともと台湾を意識して作った曲だから、オリエンタルな雰囲気があるし、アカツカくんの書く曲は女性目線の歌詞が多いから、女性が歌うのが似合うんですよね。アカツカくんが歌うのももちろんいいけど、アカツカくんが作家として、女性ボーカルの人に曲を書いたり、そういう可能性もちょっと見えてくるような1曲だと思いました。

みさと:オリジナルの方の「台湾」がThreadsで万バズしているのを見まして。さらにこの楽曲がリリースされることによって、アジア圏内でもっと盛り上がるような状況になっているのが本当に素晴らしいなと思います。ミュージックビデオやSpotifyの再生回数も、オリジナルの方が伸びているようなので、聴き比べてもらうと、ちょっとメロディーが違うところもあったりして、楽しめると思います。そんなPart-2から、どうしましょう?

金子ニガミ17才の新曲を紹介しようと思います。

みさと:ひさしぶりですね。


金子:4年半ぶりの新曲なんですよね。ライブをお休みしていた時期もあって、現在の正式メンバーは岩下優介さんと平沢あくびさんの2人。ちなみに今のサポートはドラムが眞名子新くんとかをサポートしてる谷(朋彦)くんで、ベースがDALLJUB STEP CLUBのBENCH.さんだそうです。ニガミ17才はもともと嘘つきバービーをやっていた岩下さんが新たに組んだバンドで、以前からゆらゆら帝国以降のサイケデリック・ロックをやっていて、ニガミ17才になり、それをさらに突き詰めたような、いい意味で変態的なアレンジが特徴だったんですけど、そこにBENCH.さんのベースが入ることで、ビートミュージック的な色合いが強まったように感じて。かなりオリジナリティのあるバンドアンサンブルで、かっこよかったですし、流石だなと思いました。

みさと:中毒性と変態性のニガミ節全開という感じでしたね。関わっているメンバーを聞いて納得というか、世界観に没入できる1曲だなと思いました。タイトルが「routine」ということで、ルーティンって自分が生み出しているから、自分の意志で方向転換できれば脱却できるかも...と思うんですけど、結局その先でも次のルーティンに飲み込まれたりするよな、なんてことを考えながら聴かせてもらいました。抜け出したくても抜け出せない渦の中で、どう自分自身が生きていくのか。シニカルさも楽曲の中に落とし込まれているかと思います。

New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。はじめましてさんです、AHNAMUSICA, SANROKU, Predawn。素晴らしいコラボですね。


金子:AHNAMUSICAとSANROKUはビートメーカーで、ローファイヒップホップ的なトラックも印象的なんですけど、FRIENDSHIP.的にはやっぱりPredawnがひさびさに歌声を聴かせてくれているところがポイントかなと。2022年にアルバムを出して、そこから産休・育休に入って、たまにライブはやっていたみたいなんですけど、こうやって音源で歌声を聴かせてくれるのはひさびさですよね。また少しずつ活動を本格的にしてくれるのかなという期待もありつつ、ちなみにスケジュールを調べたら、7月にtiny yawnのリリースツアーに対バンでPredawnが決まっていて、面白い組み合わせだなと思いました。

みさと:Predawnがドリーミーなトラックの上で歌うイメージはこれまであまりなかったんですけど、すごくフィットしていました。やっぱり彼女の歌声はスペシャルだなと感じましたし、その良さを2倍にも3倍にも引き出してくれるトラックでした。特にループしているアコースティックギターが印象的なんですけど、ただアコギだけに耳が持っていかれるわけではなく、しっかり浮遊感やスケール感を持たせているサウンドで、本当にセンスの塊だなと感じました。続いて、タローコジマさん。


金子:タローコジマさんは東京都内で活動するシンガーソングライターなんですけど、今回の「Utopia」という楽曲はアレンジャーがピアニストの梅井美咲さん。最近、この番組で梅井さんの名前を意図せずちょいちょい出していたら、梅井さんがアレンジをした楽曲が届きました。言霊というか、喋っていると引き寄せる的なところがあるのか...。

みさと:あるある。

金子:曲自体は梅井さんらしくジャズピアノの生演奏とエレクトロニックなトラックが融合していて、めちゃかっこいい。さらにドラマーでKhamai Leonの赤瀬くんが参加していて、彼のアグレッシブなドラムも聴きどころですね。その上でタローコジマさんがちゃんとポップスとして歌を響かせる、クオリティの高い曲に仕上がっているなと感じました。

みさと:今までのタローコジマさんの楽曲って、すごく芸術的というか、前衛的なイメージがあったんですけど、ピアノの繊細さとドラムのアグレッシブさが入ることによって、また違う層に届く気がしますし、タローコジマさんの声の強さと温もりが他の楽器と1つになることで、とても意外性のある1曲になっていましたね。本当に多彩な顔を持つ楽曲作りが得意な方なんだなと感じています。そんなPart-3からどうしましょう?

金子岩崎桃子さんの新曲を紹介しようと思います。

みさと:今回アルバムです。『ぴかぴか』というタイトルですね 。


金子:岩崎桃子さんは岡山出身で、現在は福岡を拠点に活動しているシンガーソングライター。初期は弾き語りだったり、トラックメーカーと組んで曲をリリースしたこともあったけど、今回のアルバムに関しては、バンドメンバーを集めて、「岩崎桃子財団」のメンバーとともに録音をしたそうです。こういうネーミングセンスからしても、彼女の言語感覚の面白さが伝わりますし、そうやってバンドで作ったからこそ、フォーキーな歌とギターが軸にありつつも、アルバムに入っている曲はいろんなアレンジがあって。シティポップっぽいものもあれば、R&Bっぽいものもあり、ロックンロールな感じの曲もあったり、非常に多彩です。「南の島」はレゲエな1曲になっていて、本当に幅広いですね。やっぱり福岡は音楽カルチャーが発展していて、特にクラブとライブハウスの距離が近いようなイメージがあるので、そういう感覚も表れた、福岡産のグッドミュージックを体現するアルバムかなと思います。

みさと:「南の島」らしいダブ感やレゲエっぽさがあるんですけど、実際に南の島に住んでいる人の南の島というより、南の島に憧れている人が思い描く南の島を歌っているんだな、というのがすごく伝わってくる1曲でした。都市にいる人間が見る、トロピカルな蜃気楼のような。明るいコードや揺れるリズムはあるんだけど、どこか少し影があるような。そういう楽園を必要としている心が聴こえてくる感じがあって、どの土地にいても、この曲にフィットする心があるんじゃないかなと思っています。

番組の後半は、友田オレがゲストで登場!


RADIO INFORMATION

「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:INTER FM 毎週土曜日25:00-25:55/ FM福岡 毎週土曜日26:00-26:55 (radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
ラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。
DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

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金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3

奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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