【読むラジオ】MC:VivaOla 「Throwback to 90's & 2000's with VivaOla」をテーマに選曲「Room H」-2026.4.22-
RADIO
2026.04.26
FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!むにゃむにゃプラスチック。・Rol3ert・DALLJUB STEP CLUBほか全28作品 -2026.4.25-
カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!
みさと:4月22日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全28作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。まずは、End Must Be。
金子:Part-1は「渋谷系」がキーワードのアーティストが多かったので、取り上げてみようかなと思って、そういう意味でまずはEnd Must Be。この人たちはこれまでもシティポップや渋谷系を感じさせる楽曲を作っていて、今回の「Plastic Heart Arcade」は「バブル後の東京、刹那と輝きの交差点」を題材にしているということなので、まさに渋谷という感じがしますよね。
みさと:いいね〜(笑)。
金子:これまでは日本語詞だったところから、今回は英語詞にしているところもポイントで、シティポップや渋谷系は海外でたくさん聴かれている日本の音楽でもあるので、こうやって英語詞にすることで、より海外でも聴かれる可能性も増えるのかなと、そんな期待も膨らむ一曲でした。
みさと:渋谷系って進化するものなんだなと思わせてくれた楽曲でしたね。やっぱり渋谷・原宿カルチャーって日本の産業というか、ひとつの文化になっていて、英語圏の人たちにとっても親和性を持ってもらえるようなカルチャーだと思うので、英語で届けるというのもやっぱり今だなと思うし、それもひとつの進化なのかなと思いました。ということで、この流れで聴きたいのはトナリノサティで良いですか?
金子:トナリノサティも渋谷系、シティポップ、ジャズのエッセンスを織り交ぜたサウンドですよね。クラシックの要素も入っていて、フルートや弦楽器を使っているところもポイント。さらに言うと、渋谷系という意味では、フレンチポップのニュアンスも重要で、ウィスパーっぽいボーカルも入っていて、そこも持ち味だなと改めて感じる一曲でした。
みさと:トナリノサティの方がいわゆる渋谷系を思い浮かべますよね。そんな質感だからこそ、渋谷系のクラシカルな感じがするけれど、End Must Beはちょっと原宿感が入った感じがすると個人的には思っていて。人種のるつぼというか、カルチャーの交差点みたいな意味で、それぞれを楽しめるというのはすごくいいなと思いました。比べて聴くと、より世界観が楽しめると思います。そんなPart-1から、どうしましょう?
金子:むにゃむにゃプラスチック。の新曲を紹介しようと思います。
みさと:こちらも関西発、渋谷系の再構築を目論む6人組です!
金子:今回はフィーチャリングで焼き鳥さんを迎えています。彼女は「関西発ロリポップ系バンド」を自称するcupid temのボーカルで、「ロリポップ」という言葉自体がカヒミ・カリィなど渋谷系のキーワードのひとつでもあるので、そのニュアンスがしっかり出ているなと感じました。あとこの曲はいろんなジャンルが混ざっているところもポイントで。渋谷系はガーリーな、フレンチポップ的なキュートな女性ボーカルも特徴のひとつではあるけど、もともとは音楽が大好きな人たちが、当時の渋谷に集まっていた世界中の音楽、古今東西の音楽を聴きまくり、それを取り入れて、編集して生まれたカルチャーなんですよね。「TAKENOKO HA DOKO?」はそれををすごく感じさせる一曲でもあるなと思います。途中でBlurの「Song 2」のオマージュが出てきたり、サンプリング的な感覚も渋谷系らしいなと感じました。さらに言うと、エレクトロ的な要素も入っているので、渋谷から原宿まで広がっていくようなイメージもあったり、すごく面白い着地になっている1曲だと思います。
みさと:End Must Beのセルフライナーノーツで「女の子たちは自分たちが歴史を作っていることなど知らずにただ今日を楽しんでいた」という一文があったんですけど、まさにむにゃむにゃプラスチック。でも同じことを感じていて。いろんな文化を取り入れて、その中から新しいものを作り出すというのは、流行に左右されずに、自分たちが流行を作っているという自覚がない中、新しいものを生み出していた。そのどこにも忖度しない、自分を生きている中で世界とリンクしていくというのは、まさに渋谷らしいなと思っています。音楽性と街が持つ色がこんなにフィットしているジャンルがあるって、誇らしいことだと思うので、この3組、対バン決定ですね(笑)!
みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。まずはSPARK!!SOUND!!SHOW!!
金子:今回の曲はフィーチャリングで梅田サイファーからテークエムを招いた一曲。
みさと:いいですね!最高。
金子:前に曲を紹介したときはニューレイヴの文脈で紹介したかなと思うんですけど、今回は「HYPER AIR」というタイトルなので、ハイパーポップ的な文脈を感じさせる一曲でした。ハイパーポップが流行ったことによって、それと雰囲気が近いニューレイヴが再発見されたような部分もあり、今作はその両方の要素を併せ持っている感じがしました。今回、ジャケットのアートワークもテークエムがデザインしているらしくて、めちゃめちゃハイパーポップっぽいデザインで、まさに今の時代にフィットする一曲だと思います。
みさと:そういう意味で、やっぱりスサシ(SPARK!!SOUND!!SHOW!!)は強いですね。現場の掌握力の高さはテークエムもスサシもそれぞれが積み上げてきたものだと思います。「出会って、長くなってきた」なんていうセルフライナーノーツもいただいているので、関係値があるからこそ、このメンバーでどういう風に現場を巻き込んで、ぶち上げていくかというのをまさにこの曲で食らってほしいです。続いて、Mama Rag。
金子:Mama Ragは約半年ぶりの新曲。先々週に紹介した設計図のメンバーでもあるSaboさんがギターで参加しているというのもポイントで、Mama Ragも設計図もいいですね。
みさと:好き〜。
金子:今回の「麗らか」は「何処の誰が聴こうが楽しくなれる音楽を目指し、Mama Rag なりのダンスクラシックとして制作した」ということで、確かに踊れるような曲になっていて。Part-1で渋谷系の話をしましたけど、この曲はちょっと小沢健二っぽいソウルとかディスコの雰囲気があるし、寺田さんのボーカルはBialystocksの甫木元さんみたいな、スムースなんだけど、ちゃんと温かみもある、すごくいい声で。Mama Rag、やっぱりいいなと改めて思いました。
みさと:セルフライナーノーツで、「気の置けない男性ボーカルを3人招き、寺田を含め計4人のボーカリストがそれぞれ歌唱。さらにその上に4人同時に歌うトラックを重ねることで、独特な響きになっているかと思います」といただいています。声の重ね方によって、厚みの中に化学反応というか、フックになるような、耳に留まる演出に繋がっていくんだなと新しい発見がありました。とにかくご機嫌なフレーズワークなので、この耳に残るフレーズが心の中に入ることによって、まさに踊りたくなる。気持ちが沈んでいても、体が動いて、楽しい気持ちに持っていってくれるような一曲になっているかと思います。そんなPart-2からどうしましょう?
金子:Rol3ertの新曲を紹介しようと思います。
みさと:Rol3ertくん!また新曲最高ですね!
金子:コンスタントにリリースが続いてますよね。今回は日系オーストラリア人プロデューサーのTaka Perryが参加していて、この人はKATSEYEやCashmere Catなどの海外勢も手がけていれば、日本とも繋がりがあって、SIRUP、yama、MAZZELだったり、いろんな人のプロデュースをしていて。
みさと:相性いいですね。
金子:最近のRol3ertはロック要素もだいぶ出てきた感じがしますね。2月に開催されたワンマンライブでも結構派手なパフォーマンスをしていたし。ちなみに先日「Coachella」が行われていまして、YouTubeで結構(ライブ配信を)見ていたんですけど、sombrが出演していたんですよね。彼は2005年生まれで、Rol3ertとは同い年。
みさと:去年SUMMER SONICで日本に来ていましたね。
金子:向こうではもうポップスターになっているわけですけど、Rol3ertももしかしたらこうなっていくのかなと。
みさと:わかる!わかるよ!
金子:sombrの方がよりロックな感じではあるけど、これからステージが大きくなっていって、よりスタイリングだったり、ステージングにも箔がついてきたときには、Rol3ertもsombrみたいになっていくかもしれない。「Boy」もそんなことを思わせる一曲だなと。
みさと:少年性を残しながらも、男性としての色気というか、スター性があるところはsombrにもRol3ertくんに通じる共通項かなと私も感じています。歌詞に関しては、選択に迫られている大人の中にも、子供のような繊細な心があると思うので、そんなときに聴きたい一曲だなと感じました。20歳ということで、大人なのか子供なのか、そしてその先の未来はどうなのかというタイミングの彼だからこそ作れた一曲だとは思うんですけど、そういう時期があった大人にも聴いてほしいなとも思います。ちなみにジャケットはRol3ertくんの小さいときかな?
金子:かもしれないね。
みさと:キューティクル、キュルンキュルンのジャケットもぜひご覧になっていただきたいです。
みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。まずはWalm、アルバムです。
金子:4年ぶりのアルバムが完成しました。
みさと:おめでとうございます!
金子:Ayumi Nakamuraのソロプロジェクトですけど、今週リリースの作品の中で言うと、僕的にはodolのアルバムと隣に並べて聴きたいなと思うようなアルバムでした。インディ・フォーク的な質感を基調としつつ、Ayumi Nakamuraさんはエンジニアでもあるので、音響的な部分もすごく面白くて。楽器の演奏もいいし、アンビエント的な音像もユニークだし、かなり聴き応えがあるアルバムになっていました。ゲストもたくさん参加してるんですけど、「Landing」にはボーカルでThe Wisely Brothersの真舘晴子さんが参加。彼女は他の曲でクラリネットも吹いてるんですけど、彼女の歌声が乗ることによって、アルバムの中でもポップス的な色が強い一曲に仕上がっていたかなと思います。
みさと:セルフライナーで「アルバムのテーマはさびしさ・孤独・境界線」という一言をいただいています。厚武さんがおっしゃったように、エンジニアさんとして、音に対してのこだわりがあるからこそ、境界線がサウンドですごく表現されているなと思いました。曖昧なものだけれど、境界線を自分の中でどう守っていくかというのは、人生において意識していきたいテーマの方がきっといると思うんですよね。社会が変わっていくからこそ、自分が今いる場所での境界線はどうなのか、自問自答させてもらえるような作品になっていました。Walmの問題提起を作品にどう落とし込んでいくのか。コンセプチュアルというか、ひとつの世界を作り上げていく美意識もすごく感じられる作品だったと思います。続いて、REIMEI SESSIONがまたリリースですね!
金子:Studio REIMEIでやっているライブ音源シリーズで、今回はHOLLOW SUNSなんですけど、ちなみに、REIMEI SESSIONを主催している一人がWalmなんですよ。
みさと:そうなのか!
金子:という繋がりがまずあるので、今週WalmのアルバムとREIMEI SESSIONの音源がどっちも出るのはいいですよね。HOLLOW SUNSに関しては、2014年に東京で結成されたバンドで、もう10年以上活動しています。オルタナティブロック、グランジ的な、まさにREIMEIにぴったりのサウンド感のバンド。彼らは海外でもよくライブをしていたりするので、そういう意味でもFRIENDSHIP.に合うと思います。さらに言うと、HOLLOW SUNSのドラムはKou Nakagawaくんで、彼はungulatesというレーベルを運営していて。コロナ禍にくだらない1日やdowntといったバンドをリリースして、それが話題になったことが、その後のオルタナシーンの盛り上がりの最初のきっかけとして大きかったと言われていたりして。
みさと:キーマンだ。
金子:で、NakagawaくんはWalmにも関わっていたりするので、一緒に聴いてもらえるといいかもしれないですね。
みさと:音に対するこだわりは共通しているなと思いましたけど、これだけジャンルが違うものでも、キーワードがあることによって、みんなでひとつのムーブメントを作っていけるんだなと改めて感じています。REIMEI SESSIONはライブテイクなので、ヒリヒリ感とか、熱量をより感じられるシリーズだと思いますし、今回はすごく海外志向でありながら、言語が持つファーストインプレッションって強いなと感じながら聴かせてもらいました。REIMEI SESSIONの他のシリーズも聴いてみてください。そんなPart-3からどうしましょう?
金子:DALLJUB STEP CLUBの新曲を紹介しようと思います。
みさと:先週・先々週と星くんにゲストで来ていただいて...。
金子:ついにアルバムがリリースと。改めて、かっこよかったですね。
みさと:かっこよかった!
金子:今回のアルバムはゲストでtricotから中嶋イッキュウさん、SANABAGUN.からリベラル、春ねむりさんの3人が参加していることもポイントですけど、アルバム全体を聴くと、星くんも結構歌っていて、イッキュウさんが参加した「Humanoid」だけではなく、アルバム全体通して聴いても、開かれた印象がありました。今回紹介するのはリベラルが参加している「Grooving」で、この曲のビートはUKドリル。トラップから派生したサブジャンルですけど、星くんがゲストに来てくれたときに、春ねむりさんとの「Hell Dance」はアフリカのゴムのニュアンスという話もあったり、DALLJUB STEP CLUBの作品を聴くと、世界各地のいろんなビート感が味わえて、それもポイントだなと思います。
みさと:星くんが来てくれたときに、「めっちゃかっこいいっすよ!」みたいに言っていたじゃないですか。もうその一言だなって(笑)。とにかくめちゃくちゃかっこいいです!「Grooving」に関しては、イントロからラスボスが出てきそうな(笑)。お互いのかっこよさをこんなに全面に出せる作品が一枚になっているってとんでもないアルバムだなと。お話を聞かせていただいたときに、「とにかく人気者を呼んだ」という話もおちゃらけながらおっしゃってましたけど、ここまでの人気者たちの個性を殺さずというか、相乗効果で、DALLJUB STEP CLUBの新しいリズムパターンを日本に広めてくれる。とんでもないアルバムですね!
FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:INTER FM 毎週土曜日25:00-25:55/ FM福岡 毎週土曜日26:00-26:55 (radikoで全国で聴取可能)
DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。

金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10
New Release Digest Part 1
みさと:4月22日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全28作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。まずは、End Must Be。
金子:Part-1は「渋谷系」がキーワードのアーティストが多かったので、取り上げてみようかなと思って、そういう意味でまずはEnd Must Be。この人たちはこれまでもシティポップや渋谷系を感じさせる楽曲を作っていて、今回の「Plastic Heart Arcade」は「バブル後の東京、刹那と輝きの交差点」を題材にしているということなので、まさに渋谷という感じがしますよね。
みさと:いいね〜(笑)。
金子:これまでは日本語詞だったところから、今回は英語詞にしているところもポイントで、シティポップや渋谷系は海外でたくさん聴かれている日本の音楽でもあるので、こうやって英語詞にすることで、より海外でも聴かれる可能性も増えるのかなと、そんな期待も膨らむ一曲でした。
みさと:渋谷系って進化するものなんだなと思わせてくれた楽曲でしたね。やっぱり渋谷・原宿カルチャーって日本の産業というか、ひとつの文化になっていて、英語圏の人たちにとっても親和性を持ってもらえるようなカルチャーだと思うので、英語で届けるというのもやっぱり今だなと思うし、それもひとつの進化なのかなと思いました。ということで、この流れで聴きたいのはトナリノサティで良いですか?
金子:トナリノサティも渋谷系、シティポップ、ジャズのエッセンスを織り交ぜたサウンドですよね。クラシックの要素も入っていて、フルートや弦楽器を使っているところもポイント。さらに言うと、渋谷系という意味では、フレンチポップのニュアンスも重要で、ウィスパーっぽいボーカルも入っていて、そこも持ち味だなと改めて感じる一曲でした。
みさと:トナリノサティの方がいわゆる渋谷系を思い浮かべますよね。そんな質感だからこそ、渋谷系のクラシカルな感じがするけれど、End Must Beはちょっと原宿感が入った感じがすると個人的には思っていて。人種のるつぼというか、カルチャーの交差点みたいな意味で、それぞれを楽しめるというのはすごくいいなと思いました。比べて聴くと、より世界観が楽しめると思います。そんなPart-1から、どうしましょう?
金子:むにゃむにゃプラスチック。の新曲を紹介しようと思います。
みさと:こちらも関西発、渋谷系の再構築を目論む6人組です!
金子:今回はフィーチャリングで焼き鳥さんを迎えています。彼女は「関西発ロリポップ系バンド」を自称するcupid temのボーカルで、「ロリポップ」という言葉自体がカヒミ・カリィなど渋谷系のキーワードのひとつでもあるので、そのニュアンスがしっかり出ているなと感じました。あとこの曲はいろんなジャンルが混ざっているところもポイントで。渋谷系はガーリーな、フレンチポップ的なキュートな女性ボーカルも特徴のひとつではあるけど、もともとは音楽が大好きな人たちが、当時の渋谷に集まっていた世界中の音楽、古今東西の音楽を聴きまくり、それを取り入れて、編集して生まれたカルチャーなんですよね。「TAKENOKO HA DOKO?」はそれををすごく感じさせる一曲でもあるなと思います。途中でBlurの「Song 2」のオマージュが出てきたり、サンプリング的な感覚も渋谷系らしいなと感じました。さらに言うと、エレクトロ的な要素も入っているので、渋谷から原宿まで広がっていくようなイメージもあったり、すごく面白い着地になっている1曲だと思います。
みさと:End Must Beのセルフライナーノーツで「女の子たちは自分たちが歴史を作っていることなど知らずにただ今日を楽しんでいた」という一文があったんですけど、まさにむにゃむにゃプラスチック。でも同じことを感じていて。いろんな文化を取り入れて、その中から新しいものを作り出すというのは、流行に左右されずに、自分たちが流行を作っているという自覚がない中、新しいものを生み出していた。そのどこにも忖度しない、自分を生きている中で世界とリンクしていくというのは、まさに渋谷らしいなと思っています。音楽性と街が持つ色がこんなにフィットしているジャンルがあるって、誇らしいことだと思うので、この3組、対バン決定ですね(笑)!
New Release Digest Part 2
みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。まずはSPARK!!SOUND!!SHOW!!
金子:今回の曲はフィーチャリングで梅田サイファーからテークエムを招いた一曲。
みさと:いいですね!最高。
金子:前に曲を紹介したときはニューレイヴの文脈で紹介したかなと思うんですけど、今回は「HYPER AIR」というタイトルなので、ハイパーポップ的な文脈を感じさせる一曲でした。ハイパーポップが流行ったことによって、それと雰囲気が近いニューレイヴが再発見されたような部分もあり、今作はその両方の要素を併せ持っている感じがしました。今回、ジャケットのアートワークもテークエムがデザインしているらしくて、めちゃめちゃハイパーポップっぽいデザインで、まさに今の時代にフィットする一曲だと思います。
みさと:そういう意味で、やっぱりスサシ(SPARK!!SOUND!!SHOW!!)は強いですね。現場の掌握力の高さはテークエムもスサシもそれぞれが積み上げてきたものだと思います。「出会って、長くなってきた」なんていうセルフライナーノーツもいただいているので、関係値があるからこそ、このメンバーでどういう風に現場を巻き込んで、ぶち上げていくかというのをまさにこの曲で食らってほしいです。続いて、Mama Rag。
金子:Mama Ragは約半年ぶりの新曲。先々週に紹介した設計図のメンバーでもあるSaboさんがギターで参加しているというのもポイントで、Mama Ragも設計図もいいですね。
みさと:好き〜。
金子:今回の「麗らか」は「何処の誰が聴こうが楽しくなれる音楽を目指し、Mama Rag なりのダンスクラシックとして制作した」ということで、確かに踊れるような曲になっていて。Part-1で渋谷系の話をしましたけど、この曲はちょっと小沢健二っぽいソウルとかディスコの雰囲気があるし、寺田さんのボーカルはBialystocksの甫木元さんみたいな、スムースなんだけど、ちゃんと温かみもある、すごくいい声で。Mama Rag、やっぱりいいなと改めて思いました。
みさと:セルフライナーノーツで、「気の置けない男性ボーカルを3人招き、寺田を含め計4人のボーカリストがそれぞれ歌唱。さらにその上に4人同時に歌うトラックを重ねることで、独特な響きになっているかと思います」といただいています。声の重ね方によって、厚みの中に化学反応というか、フックになるような、耳に留まる演出に繋がっていくんだなと新しい発見がありました。とにかくご機嫌なフレーズワークなので、この耳に残るフレーズが心の中に入ることによって、まさに踊りたくなる。気持ちが沈んでいても、体が動いて、楽しい気持ちに持っていってくれるような一曲になっているかと思います。そんなPart-2からどうしましょう?
金子:Rol3ertの新曲を紹介しようと思います。
みさと:Rol3ertくん!また新曲最高ですね!
金子:コンスタントにリリースが続いてますよね。今回は日系オーストラリア人プロデューサーのTaka Perryが参加していて、この人はKATSEYEやCashmere Catなどの海外勢も手がけていれば、日本とも繋がりがあって、SIRUP、yama、MAZZELだったり、いろんな人のプロデュースをしていて。
みさと:相性いいですね。
金子:最近のRol3ertはロック要素もだいぶ出てきた感じがしますね。2月に開催されたワンマンライブでも結構派手なパフォーマンスをしていたし。ちなみに先日「Coachella」が行われていまして、YouTubeで結構(ライブ配信を)見ていたんですけど、sombrが出演していたんですよね。彼は2005年生まれで、Rol3ertとは同い年。
みさと:去年SUMMER SONICで日本に来ていましたね。
金子:向こうではもうポップスターになっているわけですけど、Rol3ertももしかしたらこうなっていくのかなと。
みさと:わかる!わかるよ!
金子:sombrの方がよりロックな感じではあるけど、これからステージが大きくなっていって、よりスタイリングだったり、ステージングにも箔がついてきたときには、Rol3ertもsombrみたいになっていくかもしれない。「Boy」もそんなことを思わせる一曲だなと。
みさと:少年性を残しながらも、男性としての色気というか、スター性があるところはsombrにもRol3ertくんに通じる共通項かなと私も感じています。歌詞に関しては、選択に迫られている大人の中にも、子供のような繊細な心があると思うので、そんなときに聴きたい一曲だなと感じました。20歳ということで、大人なのか子供なのか、そしてその先の未来はどうなのかというタイミングの彼だからこそ作れた一曲だとは思うんですけど、そういう時期があった大人にも聴いてほしいなとも思います。ちなみにジャケットはRol3ertくんの小さいときかな?
金子:かもしれないね。
みさと:キューティクル、キュルンキュルンのジャケットもぜひご覧になっていただきたいです。
New Release Digest Part 3
みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。まずはWalm、アルバムです。
金子:4年ぶりのアルバムが完成しました。
みさと:おめでとうございます!
金子:Ayumi Nakamuraのソロプロジェクトですけど、今週リリースの作品の中で言うと、僕的にはodolのアルバムと隣に並べて聴きたいなと思うようなアルバムでした。インディ・フォーク的な質感を基調としつつ、Ayumi Nakamuraさんはエンジニアでもあるので、音響的な部分もすごく面白くて。楽器の演奏もいいし、アンビエント的な音像もユニークだし、かなり聴き応えがあるアルバムになっていました。ゲストもたくさん参加してるんですけど、「Landing」にはボーカルでThe Wisely Brothersの真舘晴子さんが参加。彼女は他の曲でクラリネットも吹いてるんですけど、彼女の歌声が乗ることによって、アルバムの中でもポップス的な色が強い一曲に仕上がっていたかなと思います。
みさと:セルフライナーで「アルバムのテーマはさびしさ・孤独・境界線」という一言をいただいています。厚武さんがおっしゃったように、エンジニアさんとして、音に対してのこだわりがあるからこそ、境界線がサウンドですごく表現されているなと思いました。曖昧なものだけれど、境界線を自分の中でどう守っていくかというのは、人生において意識していきたいテーマの方がきっといると思うんですよね。社会が変わっていくからこそ、自分が今いる場所での境界線はどうなのか、自問自答させてもらえるような作品になっていました。Walmの問題提起を作品にどう落とし込んでいくのか。コンセプチュアルというか、ひとつの世界を作り上げていく美意識もすごく感じられる作品だったと思います。続いて、REIMEI SESSIONがまたリリースですね!
金子:Studio REIMEIでやっているライブ音源シリーズで、今回はHOLLOW SUNSなんですけど、ちなみに、REIMEI SESSIONを主催している一人がWalmなんですよ。
みさと:そうなのか!
金子:という繋がりがまずあるので、今週WalmのアルバムとREIMEI SESSIONの音源がどっちも出るのはいいですよね。HOLLOW SUNSに関しては、2014年に東京で結成されたバンドで、もう10年以上活動しています。オルタナティブロック、グランジ的な、まさにREIMEIにぴったりのサウンド感のバンド。彼らは海外でもよくライブをしていたりするので、そういう意味でもFRIENDSHIP.に合うと思います。さらに言うと、HOLLOW SUNSのドラムはKou Nakagawaくんで、彼はungulatesというレーベルを運営していて。コロナ禍にくだらない1日やdowntといったバンドをリリースして、それが話題になったことが、その後のオルタナシーンの盛り上がりの最初のきっかけとして大きかったと言われていたりして。
みさと:キーマンだ。
金子:で、NakagawaくんはWalmにも関わっていたりするので、一緒に聴いてもらえるといいかもしれないですね。
みさと:音に対するこだわりは共通しているなと思いましたけど、これだけジャンルが違うものでも、キーワードがあることによって、みんなでひとつのムーブメントを作っていけるんだなと改めて感じています。REIMEI SESSIONはライブテイクなので、ヒリヒリ感とか、熱量をより感じられるシリーズだと思いますし、今回はすごく海外志向でありながら、言語が持つファーストインプレッションって強いなと感じながら聴かせてもらいました。REIMEI SESSIONの他のシリーズも聴いてみてください。そんなPart-3からどうしましょう?
金子:DALLJUB STEP CLUBの新曲を紹介しようと思います。
みさと:先週・先々週と星くんにゲストで来ていただいて...。
金子:ついにアルバムがリリースと。改めて、かっこよかったですね。
みさと:かっこよかった!
金子:今回のアルバムはゲストでtricotから中嶋イッキュウさん、SANABAGUN.からリベラル、春ねむりさんの3人が参加していることもポイントですけど、アルバム全体を聴くと、星くんも結構歌っていて、イッキュウさんが参加した「Humanoid」だけではなく、アルバム全体通して聴いても、開かれた印象がありました。今回紹介するのはリベラルが参加している「Grooving」で、この曲のビートはUKドリル。トラップから派生したサブジャンルですけど、星くんがゲストに来てくれたときに、春ねむりさんとの「Hell Dance」はアフリカのゴムのニュアンスという話もあったり、DALLJUB STEP CLUBの作品を聴くと、世界各地のいろんなビート感が味わえて、それもポイントだなと思います。
みさと:星くんが来てくれたときに、「めっちゃかっこいいっすよ!」みたいに言っていたじゃないですか。もうその一言だなって(笑)。とにかくめちゃくちゃかっこいいです!「Grooving」に関しては、イントロからラスボスが出てきそうな(笑)。お互いのかっこよさをこんなに全面に出せる作品が一枚になっているってとんでもないアルバムだなと。お話を聞かせていただいたときに、「とにかく人気者を呼んだ」という話もおちゃらけながらおっしゃってましたけど、ここまでの人気者たちの個性を殺さずというか、相乗効果で、DALLJUB STEP CLUBの新しいリズムパターンを日本に広めてくれる。とんでもないアルバムですね!
番組の後半はodolがゲストで登場!
RADIO INFORMATION
「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」
FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:INTER FM 毎週土曜日25:00-25:55/ FM福岡 毎週土曜日26:00-26:55 (radikoで全国で聴取可能)
NEW Releases FRIENDSHIP.
ラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。
番組MC

金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10




