INTERVIEW

2026.03.13

Redhair Rosy、EP三部作の最終章をリリース。前身バンド=the McFaddinを経て、2026年の今、目指していること──Vo.Ryosei単独インタビュー

Redhair Rosy、EP三部作の最終章をリリース。前身バンド=the McFaddinを経て、2026年の今、目指していること──Vo.Ryosei単独インタビュー

京都のバンド、Redhair Rosyが、2026年3月4日(水)に、新しいEP『turn red Ⅲ』をリリースする。前身バンド、the McFaddinの半年の休止を経て、サポートだったベーシストが正式加入し、名前をRedhair Rosyに変え、2024年10月から再始動。『turn red Ⅰ』『turn red Ⅱ』とリリースしてきて、このたびの『turn red III』が三部作の完結編という位置付けになる。
ダンス・ミュージックでありロック、デジタルでありアナログ、それを同時にバンドという形態で表現する、というのは、それこそポップ・ミュージックの世界にデジタルが入って来た頃から使われて来た手法だが、Redhair Rosyの音楽は、洋楽も邦楽も含めて、その先達たちにはなかった新鮮な空気に満ちている。その風通しの良さは、それを狙って作っている、というよりも、今の自分たちがいいと思うものを作るとそうなる、という自然さから生まれている、とも感じる。
自分は、the McFaddinの頃にリモートでインタビューしたことが一度、ライブを観てレポートを書いたことが一度あるが、いずれももう4年も前のことなので、まず、その間の時期のことから、ボーカルであり曲作りの中心となっているRyosei Yamadaに訊いた。2月9日(月)に渋谷LUSHで行われたバンド+DJのイベント『full house』に出演するために上京した、その翌日だった。もちろん観た。新しい音楽、だけではなく、新しいカルチャー、新しいムーブメント、そうしたものを目指しているような、志の高さを感じるパフォーマンスだった。


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カナダに行って、逆に日本語で書く曲の割合が増えた

─the McFaddinからRedhair Rosyに変わる間に、半年ほど留学されているんですよね。


はい。絶対に海外で生活してみたい、自分の人生に絶対に必要な過程だと思っていたので。

─カナダを選んだのは?


ワーキングホリデーのビザが取りやすかった、っていうのが第一で。あとは、もっと英語をしゃべれるようになりたい。それから、やっぱり北米に憧れがあったので。バンクーバーに行ったんですけど、ウエストサイドの風を浴びてみたいというか、そこに住んでみたいという、ただの憧れで。

─行ってよかったことは?


友人ができるぐらいには、英語がしゃべれるようになったことと......その、日本って本当にすばらしい国だって、改めて思えたっていうか。向こうでは、いろんな国の人たちがいて。カナディアンだけじゃなくて、韓国、中国、台湾、香港、インドネシア、たくさんいるんですけど。なんかみんな、表現として、「国ガチャ」みたいなことを言うんですよ。親と一緒で、生まれる場所っていうのは、選べないじゃないですか。という中でも、日本はトップクラスだ、SSクラスだ、みたいなことをみんなが言っていて。それを、純粋に、本当にそうだなって思えた。行くまではそんなこと思っていなかったけど、日本を出てみてわかった、っていうことですかね。

─それは治安がいいとか?


それもあるし、あと、日本語のすばらしさを、すごい感じて。たとえば、英語圏の人たちって、どこでも言葉が通じるけど、そうじゃない国だと......たとえばオランダ人の友達に言われたのは、「あなたたち、クルマに4時間乗っても日本語通じるでしょ? オランダは、それだけ離れてしまうと、自分たちの言葉はもう通じない」って。あと、オランダには、オランダ語の曲っていうのは、ない。

─ああ、英語ですよね。


オランダ語が、ポップスとかロックには全然置き換えられてなくて、オランダのバンドはみんな英語で歌ってる、オランダ語の歌は民謡みたいなものしかない。でも日本語は、ロックでもヒップホップでも、いろんな音楽に使えるというか、なじんでいる、そういうところもすごくいいなと思って。the McFaddin時代、海外に憧れがあったし、海外の音楽もたくさん聴いていたんで。だから、英語の曲が多かったんですけど、カナダに行ってからは、逆に日本語で曲を書く割合が増えました。

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─ひとりで曲を作っていたんですよね。


はい。誰でも使っていいパブリック・ライブラリーに、簡単なレコーディングブースがあって。それが無料で、大きい音を出せるんですよ。スピーカーとかモニターとかインターフェースとかが用意してあって、僕はラップトップだけ持って行って。自転車こいで毎週行ってました。Redhair Rosyになって、最初の方の曲は、全部カナダで作ったものです。1曲目に出した「Rush」は、レコーディングも向こうでやりました。

─帰って来てからは、まずどうしようと思いました?


まず、ちょっと急ぎましたね。半年空いてしまったし、とにかくこのバンドというクルマを走らせて、レース用にチューンアップするというか、今のシーンにしっかり入って行けるように、っていう感覚で。「turn red」っていう僕たちのテーマを掲げて。「赤くなる」っていう......トマトが熟れていって美味しくなる、唐辛子が赤くなって辛くなっていく、みたいな、そういう感覚なんですけど。the McFaddinでやって来たことに頼らずに、ほんとに1からやっていく、っていう気持ちでした。
あと、大きかったのが、僕たちがthe McFaddin時代にホームにしていた、京都の二条GROWLYっていうライブハウスがあるんですけど、そこがなくなってしまって。最後のお別れパーティーみたいなイベントに出たんですけど、その場所がなんばHatchだったんです(2025年1月19日『GOODBYE GROWLY』)。

─うわ、でかいですね(約2,000人キャパ)。


だから、僕らはライブ2、3本目で、なんばHatchの舞台に立たせてもらって、その時に見えた景色がもう忘れられなくて、今は近い将来に、そういう大きな舞台に立てるようにイメージしています。

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おっきいところで、できるだけみんなに歌ってほしい

─音楽的に前のバンドと大きく変えた、みたいなことはない?


そうですね。延長線上だし、気持ち的にはあんまり変わってないですね。でも、お客さんとかには、肯定的な意味で、変わったって言ってもらえることが多くて。それはすごいうれしいですね。手法とかも、やってることも、変わってないんですけど......あの、the McFaddinの時に書いてくれたライブレポ、さっき読み直したんですけど。MCの内容が書いてありましたけど、僕、昨日のライブのMCも、ほぼ同じことを言ってました(笑)。

─(笑)。はい、それ昨日、思いました。


だから、その気持ちは変わってないけど、ただ、ちょっとずつ自分の中で、今、30を超えて......そう、30になったんですけど。なんか強くなったというか、説得力がでてきてるんじゃないか、っていう実感を、ちょっとずつ感じ始めていて。みんなが僕の声を、前よりもっと聞いてくれるようになった気がするし。さっき、日本語の歌詞が増えたっていう話をしましたけど、伝わってほしい、っていう気持ちが強くなってきたから、というのもあります。前は「伝わってもいいよ」ぐらいの感じで、そんなことよりこのビートを聴いてよ、このメロディを感じてよ、っていう気持ちの方が強かったんですけど。今は言葉でも伝えたいし、それをみんながリリックとして覚えて一緒に歌ってくれたら、なんて素敵なことなんだろう、っていうことに気づいたというか。みんなで歌いたいと思うようになってきました。

─それをやっていく上で、モデルケースとかお手本になるような存在とか、出来事とかってあります?


ああ、最近、オアシスのライブ行ったんですよ。

─あ、10月25・26日の東京ドーム。僕も行きました。


1日目の方、たまたまチケットが当たったんで、ギターのtaitoと一緒に行ったんですけど。中高生の頃にすごい聴いていて、特に復習とかもせずに行ったんですけど。オアシスのライブ、やっぱりみんな歌うじゃないですか。

─はい。あれは体感するとすごいですよね。


ねえ? これはすごい、これをやりたい、って思ったというか。歌う、みんながリリックを覚えていて声に出す、っていうのは、いちばん伝わってることなんじゃないか、って感じたんで。最近ではそれが、いちばん起点になったことですね。中高生の頃に戻ったというか、ほんまに好きやった音楽でこういう体験をしたのが、すごいヒントになりました。

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─僕はRyoseiさんよりだいぶ年上なので、2009年の解散より前の時代のライブも、何度も観ているんですけど。ただ、そういう人間からしても、あの東京ドームは衝撃的でした。


あ、そうなんですか?

─はい。たぶん、過去の日本でのオアシスのライブで、いちばんキャパが大きかったのって、フジロックのグリーン・ステージか、サマーソニックのマリンスタジアムなんですね。だから、ドームのあの人数で観たのは初めてだった、ということがひとつ。それから、解散前の時代よりも、世代もタイプも含めてオーディエンスが多様化していて、バラバラな人たちが全員で大ボリュームで歌っている、というのを体験したのが初めてだったので。


ああー。

─今さらですけど、何か、初めてわかった気がしました。


いや、ほんまに。俺も思いました。ライブ観れたのは初めてでしたけど、わかります。想像をね、すごいさせられました。あと、改めて気づいたんですけど、オアシスの曲、全部、タイトルがサビに出てくるっていう。

─(笑)。そうですよね。


考えたことなかったんですけど、それに気づいて、「これはみんな覚えるわ」とか。そういうところもヒントになりましたね。めちゃくちゃいい体験でした。

─あれを目指すのは大変ではありますけどね。


でも、おっきいところで、できるだけみんなに歌ってほしい、っていうのが、なんか今、目標かもしれないです。あとは、ダンス。歌はもちろん大事ですけど、ダンス、身体を動かすことって、音楽、ライブハウスにとって、醍醐味だと思ってるんで。みんなでダンスしようよ、みたいな気持ちも同じぐらい強いです。だから、僕にとっていちばん大事なのは、歌うことと踊ること。このふたつが伝わればいいかなと思います。

─ちゃんと踊るんじゃなくて、勝手に身体を動かす方のダンスですね。


はい。その、太陽を浴びたりとか、風を感じたりとか、僕にとってはそれぐらい大事というか。エクササイズとか、そういう感じじゃなくて、なんて言うんやろ......充電。絶対に心が元気になるというか。形がないし、決まってないし、誰もそのダンスに文句つけない。自由をすごい感じるんで、大好きです。

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─で、「turn red Ⅲ」のリリース・ライブで、初ワンマンを梅田クラブクアトロでやるんですよね。


はい。やばいっす。ピンチです。もうゲネ(ゲネプロ。本番どおりにやる通しリハーサル)も、今から10回やるんですよ。VJのプロジェクターも、めちゃくちゃいいのを用意してて。演奏とかパフォーマンスはまったく問題ないというか、自信があるんですけど、やっぱり1年目のバンドがワンマンでクアトロに挑戦するっていうのは、けっこう大変なことなんだ、っていうのは、改めて感じていて。がんばってチケット売らないと。

─イベンターとか、ライブ制作のスタッフとか、間に入っているんですか。


入ってないです。

─えっ! それは怖い!(笑)。


だから、クアトロと、今お世話になっている人に、チャンスをいただいた、って感じなんですかね。「やってみろ」っていう。絶対いいライブするんで、助けてください。

─(笑)。


でもめちゃくちゃ楽しみです。梅田のクアトロ、本当にいいハコで。音もいいし、観やすいし、最高の場所なんで、ずっと憧れてたので、そこに立てると思うとほんとにゾクゾクします。

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取材・文:兵庫慎司
撮影:松永樹

RELEASE INFORMATION

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Redhair Rosy「turn red III」
2026年3月4日(水)
Format:Digital
Label:HEROIC LINE / DO IT OURSELVES.

Track:
1. I'm here if you need to talk
2. bounce!
3. yamabico
4. 風切る
5. Radio before school
6. 8abyrousa

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LIVE INFORMATION

Redhair Rosy 1st ONEMAN LIVE 「turn red」
2026年3月27日(金)
会場 : 大阪・梅田CLUB QUATTRO
時間 : OPEN : 18:00 / START : 19:00

チケット料金 : ¥4,000(税込 / D代¥600別) / U-22 ¥2,000(税込 / D代¥600別)

◎チケット
e+ https://eplus.jp/sf/detail/4388300001
チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=OC040011
ローソンチケット https://l-tike.com/artist/000000000999237/

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オフィシャルサイト
@RedhairRosy
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