SENSA

2025.08.27

絶望を彷徨ったからこそ見つけた新しい目線「酩酊麻痺」-Highlighter Vol.246-

絶望を彷徨ったからこそ見つけた新しい目線「酩酊麻痺」-Highlighter Vol.246-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.246は、ヒとマリンの2ピースバンド・酩酊麻痺を取り上げる。
ギター、シンセ、キーボードそれぞれにバスドラとスネアとシンバルを兼任する。8月27日にリリースされた5枚目のアルバム『すみか』は、プロデューサーにThe Novembersのケンゴマツモトを迎えた意欲作。ノイジーなオルタナギターの激しさとクラシカルなピアノの美しさが調和した圧倒的世界観は必聴だ。


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活動を始めたきっかけ
マリン:もともと飲み友達であったヒトミさん(ヒ)とは何かやりたいとずっと思っていて、私が友人とDJイベントを企画したとき一緒にセッション(ライブ)しよう!とお誘いしました。
その日限りのユニットの予定でしたが、今も流れで続いています。

:1回目はコピーだったにも関わらず練習不足でライブできず......(笑)。
これじゃいかんと2回目は本気出してオリジナル曲を作って演奏しました。
1st『いらっしゃいませ』の原形がここで出来上がり、酩酊麻痺が始まりました。

影響を受けたアーティスト
:父がギターのコレクター(弾くよりも集めたり、ジャンク品を手に入れて修理するのが好き)で、幼い頃からベンチャーズThe Surf Coastersを叩き込まれて(?)いました。幼稚園の登降園中は、アニメの主題歌でもなく、ベンチャーズのギターフレーズを歌っていたそうで......。
今、すべてのパートを鼻歌で作って録音してから楽器でコピーしていくというやり方で作曲をしているのですが、この時の記憶が無意識のままにつながっていたのかも、と今思いました。

時を経て、高校時代。同じ軽音楽部の友人からRadioheadを教えてもらったときは衝撃で、人生が大爆発しました。(大吉くんありがとう......)。
性格・態度・容姿、全てが変わってしまった......。音楽はすごい。
同時期に出会ったThe Novembersは、今もずっと大好きなバンドのひとつです。
『To (melt into)』 というアルバムが特に好きで、実家の畳の上で深夜寝転びながら再生した時に「地獄だ」と思ったのをよく覚えています。



The Novembersのギタリストであるケンゴマツモトさんは、今酩酊麻痺のプロデュースをしてくれています。奇跡です。

マリン:5歳の時からピアノをやっていたこともあり、クラシック、ジャズは馴染み深かったです。
兄がThe Beatlesが好きで聴くようになり、小学生のときに「Lady Madonna」をピアノで弾いてほしいと言われ、初めて人と合わせる体験をしました。そのことをきっかけに、もっといろんな人と演奏したいと思うようになったんだと思います。

ピアノで影響を受けているのは、Yoshito OhsawaのPiano Solo Album。

Dollar Brand(現在は改宗されてAbdullah Ibrahimで活動中)がDon CherryCarlos Wardとやっている『第三世界=アンダーグラウンド』です。

注目してほしい、自分の関わった作品
:8月27日に5枚目のアルバム『すみか』をリリースします。ぜひ聴いてください!!!!!!
常にあるこの絶望をどうしたらいい?という問いの中をずっと彷徨いながら、制作しました。
今までと違うのは、はじめて他の誰かの目線で歌えたこと。
「わたしはあなただし、あなたはわたしだよ」と伝えたい、というか、そういうものとしてこのアルバムが存在してくれたらいいなと思っています。

録音・ミックス・マスタリングは、いつもお世話になっているツバメスタジオの君島結さん。プロデューサーのケンゴさんとともに私たちの楽曲を最強にしてくれました。ドラムの音が本当に最高です。
酩酊麻痺は、音源とライブがかなり違うので、そこも楽しんでもらえたらうれしいです。



また友人であるDyyPRIDEさんのアルバム『THIRD EYE』、冒頭3曲を一緒に作りました。たのしかった!とてもかっこいいのでこちらも聴いてほしいし、こんなふうにいろんな人と曲を作っていけたらいいな、と思っています。



今後挑戦してみたいこと
:昨年、kumagusuというバンドのプエルさんからサックスを譲っていただいたのに、全然触れられていなくて......。練習したいです。そしていつか酩酊麻痺でも、ブオおおおーっと吹き鳴らしたい!!!!!!
近い未来、海外のフェスに出演してぶちかましたい。

マリン:海外でライブがしたいです。今はCDがメインですがvinylも出していきたい。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
:いちばん好きな映画はエドワード・ヤン監督の『恐怖分子』。
家にテレビデオがあって、VHSで何度も見ています。ものとしてVHSが好きです。

大学で学んでいたこともあり、絵画にも興味があります。
オディロン・ルドンの描く、植物の細胞、花の絵の数々はずっと心にあって、思い出すたび安心します。
また、酩酊麻痺の過去2作(『ある爆発的な何か』『存在としての意志』)のジャケットの作品を描いてくれた、さいあくななちゃんの作品は本当にパワーで、いつも私の背中を押してくれる存在です。





マリン:浮世絵、屏風、手ぬぐい。
繊細な色合い、ダイナミックな構図が好きでした。
手ぬぐいは古典柄が可愛くて持ち始めたのですが、今ではなくてはならないものです。

映画は......井筒和幸監督の『パッチギ!』泣けます。

今注目しているカルチャー
:ファッションにはかなり疎くあまり興味もないですが、友人であるKota Gushikenのニット作品は、とても尊くて愛おしいなと思えます。
彼の書く各コレクションのコンセプト文章がものすごくいいから。
生活や暮らしの中の出来事や感情を、とっても直接的かつ素直に表現していて(その上で、技術や工夫、アイディアはもちろんありながら)、やさしい。
自分が音楽を作る動機や過程と似ているので、いつも興味深いです。



マリン:写真家の赤木楠平さん。
デザインや立体作品なども作っていて、無垢な発想と彼のユーモアある作品、人柄が大好きです。
枯れたひまわりの写真、経年でシワシワですがずっと飾っています。

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RELEASE INFORMATION

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酩酊麻痺「すみか」
2025年8月27日(水)

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

酩酊麻痺5th作品"すみか"リリースワンマンライブ
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2025年9月26日(金)
下北沢spread
開場 19:00 /開演 20:00

前売
特典音源『記録 四』付
¥3,000
当日
¥3,500
前売りチケット予約サイト:
https://meiteimahi.zaiko.io/item/374186

PROFILE

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酩酊麻痺
メンバーは、ヒ(Vo・G・1/2Dr)マリン(Key・Syn・1/2dr)。
ギター、シンセ、キーボードそれぞれにバスドラとスネアとシンバルを兼任する唯一無二の2ピースタイマンバンド。
ノイジーなオルタナギターの激しさとクラシカルなピアノの美しさ。お互いの個性が調和し、魂を鷲掴みし、遠くへ連れていく歌と演奏。
圧倒的世界観を打ち出し、独自の音世界を作り上げている。

LINK
オフィシャルサイト
@meiteimahi
@meitei_mahi
@meiteimahi
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