SENSA

2025.05.14

個性と才能の集合体が指し示す新感覚オルタナティブロック「TAMIW」-Highlighter Vol.235-

個性と才能の集合体が指し示す新感覚オルタナティブロック「TAMIW」-Highlighter Vol.235-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.235は、Vo.Tamikeemが率いるオルタナティブラップロックバンド・TAMIWを取り上げる。
2018年の結成から、バンドフォーマットでサンプリングやアナログシンセを駆使したサウンドで数多の耳を惹き付けてきた4人組。2019年にはアメリカツアーを行い、2021年には「FUJI ROCK FESTIVAL ROOKIE A GO GO」へ選出されるなど、飛躍を遂げてきた。2025年5月14日に4thアルバム『Farewell Party』をリリースしたばかり。今こそチェックしてみてほしい。


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活動を始めたきっかけ
TamiKeem(Vo):2016、7年頃、私がソロでの音楽活動を始めたのが始まりです。ルーパーやバイオリンを使ってライブするスタイルで、全部ひとりで仕上げていくことは勉強にもなったし、良い面ももちろんたくさんあったんですが、曲作りを誰とも共有できないことや、他者が介入することで起こる変化が全くないことに徐々に寂しさを覚えるようになりました。そこでメンバーを入れてバンドの形でやってみたいなと思うようになり、それぞれ違う現場で知り合ったメンバーをバンドに誘っていく形でTAMIWを結成しました。

影響を受けたアーティスト
TamiKeem:幼少期から習っていたクラシックの影響は根底にあります。
壮大・ロマンティックなイメージの曲が特に好きで、ホルストやラフマニノフなど今も定期的に聴いています。




その上で思春期くらいからロック、オルタナティブロックやエレクトニカをたくさん聴くようになりました。Radioheadの『Kid A』は初めて聴いたときの衝撃は今も色褪せぬまま、いまだに大好きで良く聴きます。難しいという意見もよく聞く名盤ですが、自分的にはあまりどこが難しいと言われているのか本当にわからないんです。最初から最後までかっこいいな~と感動したまま聴けちゃう一枚です。



河部翔(G):60~70年代ロック、LED ZEPPELIN
子どものころから家で流れていたので体の一部のような音楽。なかでもツェッペリンはハードな音からアコースティックの優しい音まで、その幅広い音楽性に影響を受けました。
物心ついたときから家にポスターが貼ってあり、毎日それを見て学校に行くという、神様のような存在でした。






BON-SAN(Dr)TOTOデニス・チェンバースピート・ロックです!
ピート・ロックさんには自分の新たな扉の存在を知らされました!



良村太一(B)星野源SADFRANKmillennium parade
SADFRANK『gel』は大学3回生の時に聴いて衝撃を受けました。自分の今後進んでいきたい音楽にすごく近い場所の音楽だなと思いました。



星野源『エピソード』は、疲れたら聴きます。



注目してほしい、自分の関わった作品
TamiKeem:1stアルバム以来のことですが、アルバム収録曲のほとんどが私のデモから制作した曲になりました。「Anthem of Sutra」は特に自分の作曲能力の進化と手応えを自身でも感じられて嬉しかったです。これまで以上にトレンドをどう取り入れるか、楽器のバランス、メンバーのパートの入れ方などを考えて作ることもできたと思います。

河部:いままでのTAMIWの作品のなかで最もロックなギターを入れられました。
これまではギターはS.Eのような、楽曲へのフレイバーの役割でした。
今作は意図的なディストーションギター、ゴリ押しのギターソロなどでバンドに貢献できたと思います。

BON-SAN:弦ベースデビューした曲があるので、注目してほしいです!どの曲かはいつか発表したいです!

良村:多種多様な音楽ジャンルや音色、質感などが詰まったアルバムだなと思います。聴いた人のお気に入り曲がバラバラになる様な気がするアルバムです。僕のお気に入り曲は「A Silent Letter」と「A.H.O」です。



今後挑戦してみたいこと
TamiKeem:もうはじめていますが、ソロ作品のリリースです。近年はLITEのB.井澤さんのソロ、JunIzawaのfeat.として一曲参加していますが、自分自身の作品というのを作れていなかったので、やりたいなと思っています。





TAMIWとしては行ったことのない国でライブしてみたいですね!特に韓国や台湾に行きたいです。どうやって行ったら良いのかわかっていないので、詳しい方にいろいろ教えてもらいたいです!

河部:ソロ作品の制作。
自身のルーツであるブルースを感じながら現代的な楽曲を作りたいです。

BON-SAN:ピアノ、ギター、ベースを弾けるようになりたいです!少し練習してます!

良村:トラックや楽曲の制作。年に100トラック作るのが目標です。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
TamiKeem:メイクYouTuberの動画を見るのが好きで、新作の解説などに影響され買い集めた結果、ちょっとしたメイクYouTuberくらい化粧品を持っていると思います。棚に収まりきらないのが悩みです。メイクが上手くなればなるほど、映像や写真に収まる自分の顔が自分の理想に近づいていくのがとても楽しいです。自分が特に見ているのがコスメヲタちゃんねるサラというYouTuberさんです。参考になる動画もあれば、とにかく体当たりでふざけ倒した動画もあって異彩を放っている方です。



お笑い、特に東京の芸人さんのお笑い(特にコント)が好きです。オードリーのラジオは始まった当初から聴いています。勉強のお供でした。最近のイチオシはガクヅケです。




数年前この『寿司』というコントで初めて知りましたが、めちゃめちゃ好きだと思いました。

河部:安部公房の小説。
絶望感がただよう作品で陰のある文体が多いなか、希望や未来が描かれている対比が好きで、音楽面でも影響を受けました。



BON-SAN:ビートミュージックのカルチャーはずっとチェックしてます!現場には行けてませんが、機材を買って触ってみたり、繋ぎかえてみたりなどしてます!

良村:音楽を始めたのが高校生からなので、それまではお笑い番組やお笑い芸人を見まくってました。
ランジャタイ、オードリーさんが好きです。

僕が高校生のときにアニメーションのMVなどがたくさん出てきたので、それからアニメーションにハマりました。
『カウボーイビバップ』『攻殻機動隊』が好きです。






今注目しているカルチャー
TamiKeem:お笑いは常に新しいコンテンツを探して摂取していますが、そのなかでも最近は『キモシェアハウス』というシェアハウスに集う芸人の方たちのYouTubeをよく見ています。



レンタルぶさいく、バキバキ童貞などルッキズムが取り沙汰される今の世の中ではちょっとびっくりしてしまうようなネーミングですが、でもいざ見ていると、男性同士で共同生活することによる人間関係の変化や異常性など、気づけば夢中で掘り下げていました。

河部:地球上であまり知られていない生物や場所。
広い世界、宇宙を見なくても地球もじゅうぶん宇宙だなと思うし、自分の世界が狭いわけではないと思える魅力があります。




BON-SAN:高い所から、川や海に飛び込む動画が好きで良く見てます!
青春時代に近くの川で飛び込みをやってたので、見てる動画の場所が、自分が飛び込んでた所の何倍の高さか~と想像して恐怖してます!



良村:『マインクラフト』2b2tの歴史。
『マインクラフト』というゲームのなかの2b2tというすべての人が同じサーバーに入れる、ルールがなく、チート行為などの制限が一切ない15年程続くワールドの歴史。
簡単に語れないほどの様々な歴史が積み重ねられたカルチャー。
どこかの国の歴史のような厚みがあります。




RELEASE INFORMATION

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TAMIW「Farewell Party」
2025年5月14日(水)

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

BABY KNOWS
20250604_liveフライヤーbabyknows_1000.jpg
2025年6月4日(水)
SOCORE FACTORY

act
・TAMIW
・BROTHER SUN SISTER MOON
・hobnob

adv ¥3,000 / door ¥3,500(+1D)
学割 ¥2,000(+1D)
open 18:30 / start 19:00


TAMIW 4th Album『Farewell Party』リリースアウトストアライブ 東京編
2025年6月15日(日)
FS. MUSIC SALON (東京都)
START 17:00(要予約)


TAMIW 4th Album『Farewell Party』リリースアウトストアライブ 大阪編
2025年6月29日(日)
hidden place Recording Studio(大阪府・堺)
START 17:00(要予約)
送迎バスあり予定


PROFILE

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TAMIW
2018年、Vo.Tamikeemを中心に結成されたオルタナティブラップロックバンド。バンドフォーマットながらサンプリングやアナログシンセを駆使したサウンドは、ベースミュージック、ヒップホップを経由したエレクトロニックなトラックを基調としており、絶妙なバランス感覚でオルタナティブミュージックを作り上げている。結成後すぐの2018年に1stアルバム『flower vases』をリリース。2019年には20公演のアメリカツアーを敢行。
翌2020年には2ndアルバム『future exercise』を発表。なお、この2ndアルバム以降の作品はバンドが運営する大阪堺寺院内のスタジオ『Hidden Place』で制作されている。
2021年には「FUJI ROCK FESTIVAL ROOKIE A GO GO」への選出などでも話題となり、2022年2月に初のEP『Floating Girls』をリリースののち、2023年2月22日に3rdアルバム『Fight for Innocence』をリリース。リリースを記念して2023年3月10日に行われた初のワンマン公演は大盛況の内に幕を閉じ、今後の活躍がますます注目されている。
またアルバムリリース一周年を記念し、2024年2月にはyahyel、AAAMYYY、鋭児、Cwondoと錚々たる面々をリミキサーに迎え、またBON-SANによるセルフリミックスも収録した『REINTERPRETED WORKS VOL.2』をリリース。そして、年末には新ベーシスト良村太一をメンバーに迎え、2025年5月14日に待望の4thアルバム『Farewell Party』をリリース。

LINK
オフィシャルサイト
@tamiw_official
@tamiw_band
@TAMIW
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