SENSA

2025.04.16

ジャズ、ファンク、サイケの

ジャズ、ファンク、サイケの"踊れる"遺伝子を令和に昇華「Veg」-Highlighter Vol.232-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.232は、東京を中心に活動する3ピースバンドVegを取り上げる。
印象派の美術から和歌まで古き良きカルチャーも愛するmomokoを中心に、様々なジャンルにおいて脈々と進化してきた"踊れる"音楽を、独自のスタイルで令和に響かせる。1stフルアルバム『Adrift in Time』を機に、全国にその名と音を広めていくはずだ。


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活動を始めたきっかけ
momoko(Vo/G):私たちはもともと大学の軽音サークルを通じて知り合った仲間で、当時はインストのジャズファンクバンドを今とは別の編成でやっていました。その後しばらくは活動していませんでしたが、やっぱりバンドがやりたくなって今のメンバーに声をかけたのが始まりです。最初はとりあえず「いい音楽をやる」と、なんともざっくりした目標で始めた活動ですが、意外と今もそれは変わってないと思います。

影響を受けたアーティスト
momoko:中学生の時ぐらいからバンドサウンドにのめり込むようになりましたが、最も衝撃を受けたのは、大学時代に見たDavid T. Walkerのライブです。語るように歌うようにギターを弾き、一音一音に音楽の喜びや愛が表現されているような演奏に、とても感動しました。私もそんなふうにギターを弾けるようになりたいと思っています!



また作詞・作曲にあたっては、高校時代に聴き込んだゆらゆら帝国の影響がとても大きいと思います。坂本慎太郎さんの新しい作品を聴くと「私と同じようなことを考えてるなあ」とめちゃくちゃ勝手に思っているのですが、私の根っことなる部分にゆらゆら帝国・坂本慎太郎さんの音楽があるということだと思います。若手芸人さんが、松本人志さんと同じボケを自分も思いついていた!と言ってるのと同じかもしれません。



注目してほしい、自分の関わった作品
momoko:『Adrift in Time』(2025年)は、まさにVegの現在地を示す作品です。ルーツ・ミュージックの影響を感じさせながらも、それを現代の感覚で再解釈したサウンドになっています。今まで自分たちが憧れの音楽を聴いて味わってきた感動を、新たに表現してリスナーの方に届けたいという思いがこもっています。



『Moonshot』(2022年)は、Vegとして初めて作った音源作品です。隙間のあるミニマルなサウンドで気に入っています。M2「未知の星」は再録バージョンを最新リリース『Adrift in Time』にも収録しており、まったく違うアレンジになっているので、ぜひ聴き比べてみてください。



今後挑戦してみたいこと
momoko:国内の有名なフェスに出てみたいですし、海外でもライブをしてみたいです!また新たな音源も作って、世界中でたくさん聴かれてほしいです。他のミュージシャンとコラボしてのライブや音源制作もやってみたいです。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
momoko:母が美術が好きで、私も子どもの頃からよく美術館に連れて行ってもらっていました。実家の本棚にいくつもあった画集を、いつまでもめくって眺めていられる子どもでした。

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今でも美術館には時々足を運びます。その瞬間を光まで切り取る、印象派の絵画に特に惹かれます。モネの「睡蓮」の庭を再現した展示で中を実際に歩いた時は、不思議な気分でした。

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母の教育の甲斐もなく(?)、残念ながら自分で絵を描いたりデザインをしたりするのはお世辞にも上手な方とは言えず...。ですが、私の手描きイラストのステッカーは、上手くはないなりに味があると一部に好評です。ライブ会場で販売してますので気になった方はぜひ!

今注目しているカルチャー
momoko:短歌が好きになってきて、「今注目」というテーマにふさわしいのかはわからないですが、最近は『古今和歌集』の文庫版を読んでいます。
決められた文字数で過不足なく情景を表現する手法に惚れ惚れしますし、今の自分にとっても共感できたり、ありありと絵が目に浮かんできたりするものばかりで、読んでいてとても楽しいです。
短歌を詠むように、短い言葉で美しく、曲に詞を吹き込みたいと思っています。

RELEASE INFORMATION

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Veg「Adrift in Time」
2025年4月16日(水)

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

Periscope - 'Adrift in Time' Album Release Show
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2025年6月7日(土)
下北沢BASEMENTBAR
OPEN/START 11:30/12:00
前売/当日 ¥3,000/¥3,500(+1drink)
チケット予約:https://tr.ee/SFy3AbcYLr

その他のライブ情報はこちら!
https://tr.ee/tgq9AxlDxL

PROFILE

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Veg
東京を拠点に活動する3ピースロックバンド。
R&Bやファンクをはじめとしたブラックミュージックにルーツを持ち、グルーヴィーな演奏とポップでキャッチーなメロディを融合させた、"踊れる"音楽を鳴らしている。
高校時代に聴いたゆらゆら帝国をきっかけに60年代末のサイケに傾倒し、ソロの宅録活動をしていたmomoko(Vo/G)が、「もっと大っきい音でギターを弾きたい」とバンドを志すように。学生時代のサークル仲間で、家も近所だった長沢(B)、戸城(Dr)に声をかけ、2021年に結成。
メンバーそれぞれの個性を活かしながら、尖ったアレンジとポップなメロディ、そして強烈なビートを絡めた独自のスタイルを展開中。
2025年4月、1stフルアルバム『Adrift in Time』を全国リリース。
大分のサーキットフェス出演など、東京以外の地域にも活動を広げている。

LINK
オフィシャルサイト
@chillnveg
@chillnveg
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