SENSA

2024.04.10

令和にサブカルを越えて進みゆくロックの超☆新星「超☆社会的サンダル」-Highlighter Vol.199-

令和にサブカルを越えて進みゆくロックの超☆新星「超☆社会的サンダル」-Highlighter Vol.199-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。Vol.199は、ソングライター・オニザワマシロが率いる超☆社会的サンダルを取り上げる。
奇抜なバンド名と独特な世界観を引っさげて、「出れんの!? サマソニ!? 2023」「マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!」などに参加し、注目を集めてきた。初の全国流通盤となるミニアルバム『漂☆流』も必聴だ。


超社2024S_1500.jpg
活動を始めたきっかけ
オニザワマシロ(Vo/G):中学3年生の誕生日に父親にお下がりのアコギをもらったことです。元々バンドや昭和歌謡が好きだったのと、当時周りが受験勉強をしていたのですが、自分は頭も素行も悪くて、総合的にもう名前書けば入れるような高校しか行けるとこなくて、全部やんなって勉強とか全然してなかったし、周りと自分比較して落ち込むのが嫌で、現実逃避でずっとアコギを弾いてたのがきっかけです。

タケマスター(G):友だちのバンドマンの紹介で2023年4月に超☆社会的サンダルに加入しました。
それまで自分はTimmyというバンドでギターを弾いていたのですが、その友だちの紹介で、23年3月から超☆社会的サンダルのサポートをはじめ、気づいたら加入していました。現在はTimmyと超☆社会的サンダルを並行しながら活動している状態です。

ふじお(B):小さい頃からずっと音楽が大好きだったのですが、高校に入るまでは剣道しかしたことなくて、毎日剣道づくしの日々だったため、バンドに憧れはあったものの実際に楽器をはじめることはできていませんでした。しかし、コロナのせいで部活ができない時期にベースをはじめて、ちょっと弾けるようになったタイミングで超☆社会的サンダル(当時は反社会的サンダル)に誘ってもらったので、憧れのバンド活動をはじめることができました!

林田翔馬(Dr) :ドラムをはじめたのは9歳の時で、ベーシストだった父の影響です。
高校生からバンドをはじめて、ライブハウスで活動しているうちに、超☆社会的サンダルのメンバーと出会いました。

影響を受けたアーティスト
オニザワ銀杏BOYZモーモールルギャバンです。小学6年生の時に周りの男の子たちの中で下ネタ言うのが流行ってて、私は女だったからみんなに何それ!って聞いても教えてもらえなくて。
こっそりお父さんのパソコンでいろいろ調べたりしてて、そん時に銀杏BOYZの「援助交際」を見つけて、かっこよくてバンドを好きになりました。



モーモールルギャバンは、いちばん好きなバンドで、初めて聴いた時は衝撃でした。
情けない自分とかキモい自分とか、自分以外にこんなやついるんや......となって完全に楽曲等は影響受けてます。いちばん好きな曲は「悲しみは地下鉄で」です。



タケマスター:自分はART-SCHOOLというバンドにいちばん影響を受けています。自分のX(旧Twitter)とInstagramのIDをART-SCHOOLの曲名にするほど影響を受けています。
中学生の頃にYouTubeで「スカーレット」という曲のライブ映像を見つけたことが、ART-SCHOOLを聴くキッカケでした。
ART-SCHOOLの悲しみを感じるポップな曲調、歌に寄り添うオルタナティブなサウンドと演奏がとても好みです。



他には、THE NOVEMBERSや、syrup16gplentythe cabsNUMBER GIRLスーパーカーなどに影響を受けています。

ふじお爆弾ジョニーです。親の影響で物心つく前からたくさんの音楽を聴かされて育ったのですが、爆弾ジョニーに出会う前の僕といえば、音楽を聴く時に一切歌詞を聴いていませんでした。歌詞を子どもの頃に全て暗記して今でも歌える曲とかでも、大人になった今、あの歌詞こういう意味だったのか!ってことがよくあるくらいに。
そんな僕が小学生の時になんてかっこいい歌詞なんだ、なんてかっこいい生き方なんだと衝撃を受け、バンドをやりたいと思ういちばんのキッカケになり、マインド的なところでとても影響を受けました。



林田:大学で出会ったニューオリンズスタイルのジャズに強く影響を受けています。
何度か現地ニューオリンズにも渡航して、現地のプレイヤーとも共演しました。



注目してほしい、自分の関わった作品
オニザワ:いちばん自分がバンド、音楽を作っている中で、作品として大きく自分達が成長できたのは「可愛いユナちゃん」のMV撮影です。
監督の汐留シユちゃんとふたりで何ヶ月もかけて打ち合わせして、小道具集めて、撮影場所予約して、頑張ったのもあるし、監督の汐留シユちゃんとは元々仲良かったけど、さらに絆が深まりました。
「可愛いユナちゃん」は完全に自分を卑下したルッキズム曲だし、自分のトラウマとか、自分の嫌な部分とか人が嫌いとか嫉妬心とかいろんなドロっとした感情を詰め込んだ曲で、曲自体も一種の呪いみたいな感覚で作りました。
新しく出したアルバム『漂☆流』にも収録されていて、すごく特別です



タケマスター:自分の中での注目して欲しい作品は、新しいアルバムにも収録されている「魚を追いかけて」という曲です。自分が超☆社会的サンダルに加入して最初に作った曲で、とても思い入れの深い作品です。オニザワさんの歌を押し上げるように、ギターのフレーズを考える時に工夫しました。最近、MVも公開したのですがMVも音源も素敵な作品となっております。



ふじお :初の全国流通盤『漂☆流』にも収録されている「ほんとの明日」です。
この曲は僕がこのバンドに入って初めて一緒に作った曲で、僕がリフとコードだけ入れたデモを送りつけたのに、オニザワさんはとっても素敵な歌詞と歌をのせてくれました。改名前に出したアルバムにも入っていたのですが、再録して、とってもパワーアップしているのでぜひ聴いていただきたいです!



林田 :超☆社会的サンダルのメンバーになって初めてミニアルバムを今年リリースしました。
特にリードトラックの「可愛いユナちゃん」は、ライブの勢いそのままにレコーディングできて、とても満足のいった作品です。
自分にしかできない音色のアプローチができていると思います。



今後挑戦してみたいこと
オニザワ:今後挑戦してみたいことは、実はあんまりなくて、ただ、自分は音楽が大好きで、自分の音楽を好きだと言ってくれる人も大好きで。大好きなものを大好きなもので守りたいなって思ってます。
それ以外あとは何も要らないなーって、
2番も3番も要らないっていうか、全てにおいて1番しかないから、それをただただ捕まえていたいです。

タケマスター:自分はラーメンが大好きなので、いつかラーメン屋巡りをしてみたいと思っています。

ふじお :家の近所のラーメン屋で、60分でつけ麺7.8キロ食べられたら5000円もらえるイベントをやっているのを発見しました。5000円欲しいので、頑張ります。

林田 :メンバーそれぞれ音楽の造詣が深く、アイデアに溢れているので、より多くの手法で超☆社会的サンダルの音楽を表現してみたいです。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
オニザワ:元々邦画、アニメ映画、自主制作アニメとかがすごく好きで、何度も同じのを観るのが好きです。
邦画で言ったら、『式日』という、庵野秀明の映画が好きで。ストーリーがめちゃくちゃ良いというよりは、雰囲気とか色合いとか言葉とかでいろんな感情が溢れるみたいな映画で、もう本当に何度も観ました。


アニメだとYouTubeに上がっている、吉成鋼さんの『月夜の晩に』という作品が好きです。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「Sunday Morning」をバックに、声とかはなくて進められていくストーリーと色、絵柄が本当に好きで、これも中学3年生ぐらいの時に見つけていまだにずっと観てます。



タケマスター:音楽以外だと、漫画やアニメなどをよく鑑賞していました。特に好きな漫画は『寄生獣』です。一見すると寄生生物が地球に侵略して、人間を襲って食べるパニックホラー漫画なのですが、その寄生生物を取り巻く人間たちの心情の変化や生き様、そして"人間とは何か"を描いています。序盤を読んだ時はとても怖い作品という印象がありましたが、最後まで読み進めていくうちに、とても哲学的で文学的な感動できる作品なのだなと気づけました。



ふじお:スケボーに一時期熱中していて、周りのスケーターたちとよく遊んでいました。だけど、お母さんに危ないからと言ってこっぴどく叱られてしまったのでやめました。

林田:ニューオリンズの音楽を好きになって以来、街全体のカルチャーにも興味を持つようになってきました。
ここでその歴史について語るのは難しいですが、黒人がアフリカから持ち込んだ文化と白人がヨーロッパから持ち込んだ文化が融合してオールドアメリカの文化を作り上げていて、それが音楽にも表れています。



今注目しているカルチャー
オニザワ:最近は、すごく菌類にハマっていて、小学生の頃の将来の夢がきのこ博士だったんですけど、再熱しました。
小学生の頃はきのこの種類やどんな木から生えるかとかをすごく調べていたんですけど、最近は冬虫夏草って言って虫から生えるきのこにハマってます。中国では冬虫夏草は漢方とかにもなったりするのもすごいし、何よりまだ新種みたいなのがゴロゴロあるのが夢だなって思います。
そのうち自分で見つけにいきたいです。

タケマスター :最近は特にカルチャーに触れられている気がしないので、何かオススメのカルチャーを教えて欲しいです。個人的にはもっといろいろな漫画やアニメを鑑賞してみたいなと思っています。

ふじお:家の周りの林を散歩してたら信じられないくらいでっかいツチノコがいました。宇宙ってすげえ。

林田:家族の影響で野球に興味を持ち始めています!

RELEASE INFORMATION

hyouryu.jk_1200.jpg
超☆社会的サンダル「漂☆流」
2024年4月10日(水)

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

超☆入神!!誰でも幸せになれる!?『生命水』今なら何と一本5800円(税抜)!!ツアー
2024年6月16日(日)
大阪・心斎橋Pangea

2024年6月22日(土)
名古屋・新栄CLUB ROCK'N'ROLL  

2024年7月30日(火)
東京・新代田FEVER

各公演ゲストあり

PROFILE

超社2024S_1500.jpg超☆社会的サンダル
SNS全盛のZ世代の音楽シーン。TikTokやYOUTUBEから数々のヒット曲が生まれる中、コロナ禍に誕生したロックの超☆新星。
2023年夏、「出れんの!? サマソニ!? 2023」「マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!」などに参加。さらに「可愛いユナちゃん」のMVが話題(現在およそ100万再生)となり、11月22日(水)にデジタル配信&サブスク解禁。
2024年2月7日(水)、バンド初の全国流通盤CDとなる 1stミニアルバム『漂☆流』をリリース。そのレコ発となった3月22日(金)下北沢SHELTER(w/インナージャーニー)はソールドアウト!東京・北千住発のソングライター・オニザワマシロの独特の世界感の歌と楽曲、平均体重100kg、身長180超えの巨漢メンバーで固めるバンドサウンドに中毒者が続出している。

LINK
オフィシャルサイト
@sandr_public
@sandr.666
@user-mk8pi4gk8k
FRIENDSHIP.

気になるタグをCHECK!