SENSA

2022.12.14

過去をリスペクトし、今を見つめ、未来へ向かうインディロック「POOLS」-Highlighter Vol.158-

過去をリスペクトし、今を見つめ、未来へ向かうインディロック「POOLS」-Highlighter Vol.158-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。 Vol.158は、男女混成3人組バンドPOOLSを取り上げる。
12月14日にリリースされた2ndミニ・アルバム『FROND』は、ルーツであるインディロックを軸に、ハイパーポップやヒップホップの要素を導入。変化を恐れず、"今"のロックバンドとして進化を続ける姿勢は、追いかけずにはいられない。

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活動を始めたきっかけ
いでの(Gt/Cho):大学に入った時から、ずっとバンドがしたくて、サークルも入ったんですけど、すぐに辞めちゃって、ひとりでギター弾きながら曲を作ってました。

そんな中、高校の同級生に、大学の友人達とコピバンやるからギター弾いてくれって誘われて、そこのスタジオ練習で初めてボーカルのみきりょうへい(Vo/Gt)と出会いました。
そのコピバンのライブは散々で、みきと二人でライブハウスの外で落ち込んでいる中、音楽の話をしていたところ、好きなバンドで意気投合。そして二人ともバンドを組みたいって気持ちでも意気投合。その情熱のまま、僕の家で僕がひとりで作ってた曲をみきに聴かせて、みきが歌詞をつけてバンド結成しました。

バンド結成時から、SUPERCARの影響でBaはフルカワミキさんみたいな感じがいいなあって気持ちでメンバーを探していました。その中で、何人かのサポートメンバーを経て、SNSを通じてノダ(Ba/Cho)に出会い、今に至ります。

影響を受けたアーティスト
いでの:邦楽ロックから洋楽、ヒップホップまでさまざまな音楽を聴きますが、音楽をたくさん聴くきっかけ、バンドへの憧れが生まれたきっかけのバンドはGalileo Galilei(以下GG)ですね。先述のみきと好きなバンドで意気投合したっていう話のバンドもGGです。

海外インディ志向のサウンド面や、毎アルバムごとに持っているコンセプトやルーツなどに、多様な方面から影響を受けています。だからPOOLSのルーツを語る上でまず外せないバンドです。いちばん好きな盤は初めて自分で買ったCDでもあるミニアルバム『Baby,It's Cold Outside』です。ちなみに初めて行ったライブもこの盤のツアーです。



あとはSUPERCARです!初期のシューゲイズなサウンドから、後期のエレクトロなサウンド、女声コーラスの入り方、コード感など、めちゃくちゃ影響受けてます。POOLSで曲を作る上でいちばん影響が強いなと感じるアルバムは3rdアルバム『Futurama』です。



結成初期のPOOLSは、この2バンドにサウンド面はもろに影響を受けてますね。
洋楽ですと、The 1975Pale Wavesなどに影響を受けてます。新曲が出るたびに、新しい発想のサウンドメイクと少し懐かしい感覚の両方を感じて、不思議な気持ちになります。それにしてもThe 1975の新譜、5枚目のアルバム『Being Funny In a Foreign Language』めちゃくちゃ良かったです...!



注目してほしい、自分の関わった作品
いでの:12月15日リリースの2ndミニ・アルバム『FROND』はぜひ聴いてほしい一枚です。前アルバムリリースから、2年間ほど、シングルやEP、デジタルなどでコンスタントにリリースし続けてきました。このアルバムはそれらの曲やアルバムのために書き下ろした曲を詰め込んで、今のPOOLSを最大限に表現した一枚になっていると思います。
前作で見せた、シューゲイズやドリームポップ、インディロックを軸に、"ハイパーポップ"と"ヒップホップ"の要素を新たな武器として楽曲を制作しました。サウンド面や、構成すべてを通じてまさに進化の一枚です。



M2「effect!」、M3「breaking」はシンセサウンドを軸にEDMやハイパーポップに全振りした曲だと感じます。個人的にM3のハイハットの使い方と、1番のサビ終わりがニヤリポイントですので必聴です!

M6「ナイトクルージング」は、普段は僕が作曲を担当しているのですが、初めてみきが作曲し、僕が編曲した曲になります。作曲者が変わるとコード感やメロ感全てガラッと変わるので、編曲していてすごく楽しかったです。POOLSの新たな一面になったかなって思います。

M8「それがいいね」は、前作までの一面を見せつつも、ハイハットの打ち込み方や、コーラスワークなど今までとは全く違った発想で作った曲になります。シンプルな曲の作りですが、僕の好きを全力詰め込んだエゴ曲です(笑)。
全曲ルーツと影響を感じさせつつもPOOLSらしく意図を持って消化した曲達となるので意図を汲み取りつつニヤニヤしながら聴いていただけると嬉しいです。

今後挑戦してみたいこと
いでの:どんどん最先端の曲やカルチャー、流行りを取り入れ、POOLSらしく消化し続けて曲作りのアレンジの幅を広げ続けたいです。そんなPOOLSの音楽が世の中のカルチャーの一部になれるように挑戦し続けたいです。

また、僕らはポストTUBE(自称)ってくらい夏が似合うバンドですので、夏フェスや野外フェスに出たいです。呼ばれなかったら、自分たちで夏フェスを主催できるように大きくなっていきたいです。

カルチャーについて

触れてきたカルチャー
いでの:音楽以外のカルチャーですとアメコミ、海外のアニメ、海外のシットコム(シチュエーションコメディ)ドラマが大好きです。バンドをする上でのMVやデザイン、曲の雰囲気、全てにこれらのカルチャーが大きく影響を与えていると感じます。

小学生の頃、僕の家のテレビは「テレビ大阪」(東京で言う「テレビ東京」みたいなもの)が映りませんでした。「テレビ大阪」は『ポケモン』や『イナズマイレブン』、『NARUTO』など、当時の小学生、みんなが目を輝かせるアニメが放映されていました。しかし、僕はそれらのアニメが見られませんでした。なぜなら、そう!『テレビ大阪』が映らないから...。
だから、当時の小学生がこれらのアニメを観ている時に、僕はケーブルテレビで「カートゥーンネットワーク」や「ディズニー」など海外のアニメやシットコムを観漁っていました。







その経験から、これらのカルチャーが僕の制作活動全てのルーツになっています。今考えると、制作の原点になったこの経験は非常に有難いのかもしれません。

今注目しているカルチャー
いでの:Y2Kの文化です!Y2Kとは2000年を意味する言葉で、当時のファッションやカルチャーをZ世代を中心にブレイクしています。少し前に「平成レトロ」が流行ったと思うのですが、Y2Kはただレトロで懐かしいだけでなく、色の使い方やスタイリングが現代に通じるものもあり、ネオレトロな感じがたまらないです。昔の人が考えた未来人の服装って感じがしてすごく惹かれます。

僕が音楽やデザインを行う時にテーマにしている「昔の人が考えた未来っぽさ」をモロに表したカルチャーだと感じます。また僕が好きなハイパーポップにもY2Kは親和性が高く、多様性の時代にマッチして今後もどんどん広がっていくと思います!



RELEASE INFORMATION

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POOLS『FROND』
2022年12月15日(水)
試聴はこちら

LIVE INFORMATION

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2022年12月18日(日)
福岡・大名 秘密
OPEN/START 18:00/18:30
W/ハチマライザー、sancrib、McGrady、Set Free
adv.¥2,500 door.¥3,000(+1D)

2023年1月8日(日)
東京・下北沢 近松
OPEN/START 18:15/18:45
W/極東飯店、Kamisado、天国姑娘
adv.¥2,400 door.¥2,900(+1D)

2023年1月21日(土)
京都・二条nano
OPEN/START 18:30/19:00
W/ナードマグネット ※ツーマン公演
adv.¥3,500(+1D) ※学生証提示で500円OFF

2023年1月27日(金)
名古屋・大須ell.SIZE
OPEN/START 18:00/18:30
W/KADOMACHI、suisei and more...
adv.¥2,500 door.¥3,000(+1D)

2023年2月26日(日)
大阪・心斎橋Pangea
OPEN/START 未定
W/後日解禁!
adv.¥3,500 door.¥4,000(+1D)※学生証提示で500円OFF

詳細・チケットは下記フォームから
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSesE20WL1a0vxhrHmOIUrypEDQdQNQvAtkioufb0eJC7yNw5w/viewform

PROFILE

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POOLS
2019 年夏に京都で結成されたインディ&ドリームポップバンド。 ボーカルの淡く甘酸っぱいハイトーンボイスが大きな武器で、シューゲイズ、ドリームポップの影響を伺わせる浮遊感のあるサウンドに、とびきりポップなメロディとリスナーをドキリとさせる メッセージをのせて歌う。 海外インディから影響を受けたギターサウンドも特徴的で、海外由来のルーツと説得力のある日本語詞を見事にクロスオーバーさせ、ポップスファンだけでなく音楽のヘビーユーザーも納得させるアレンジを鳴らし続けている。コロナ禍にも関わらず活動開始以来、リリースや自主イベントを精力的に行っており、 関西のインディーズシーンに欠かせない存在となりつつある。

LINK
オフィシャルサイト
@poolside_motel
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