2022.12.13
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。 Vol.157は、シンガーソングライターSakuのソロプロジェクトSomewhereを取り上げる。
インディ・ポップをルーツに持つSakuが、フレーズや音色にこだわり抜いて作り上げる、珠玉の楽曲は必聴。アコースティックギターと歌声が織りなす、繊細な世界観に酔いしれてほしい。
10代の頃にタワレコで働いていたことがあったんですけど、Fairground Attractionはそのときに先輩が教えてくれました。ボーカルのエディが来日したときに、ライブのCD販売を担当させてもらって、エディが近くに出てきたときに声をかけて、「Perfect」というFairground Attractionの曲を目の前で歌ったら一緒に歌ってくれたりしました(笑)
その時期は、Roger Nichols、 Belle and Sebastian、The Cure、The Smiths、Vanessa Paradis、フリッパーズ・ギターやピチカート・ファイヴもよく聴いていたんですが、みんな自分の個性を活かしていることをすごく感じて、その頃は本当にいろんな音楽に魅了されていました。
仁さんとSISTERJETのWATARU.Sさんと一緒に何度もスタジオに入って音作りをして、曲の方向性を決めて、細かいフレーズや音色を少しずつ作っていったんですけど、その後のミックス作業にこだわりすぎて毎日修正を重ねていくうちに、気付けばミックスだけで1ヶ月くらい時間がかかってしまいました(笑)。
コーラスの質感をどうするか悩みすぎて、夢にも出てきてうなされたりしていました。1曲のミックスで1ヶ月も時間をかけたのは初めてで、最後まで付き合ってくださったプロデューサーの吉田仁さんには本当に感謝しています。
「Sunrise」は、Somewhereのはじまりの曲でもあるので、是非みなさんに聴いてほしいです!
日本とは違う場所だと、その土地でしか感じることができない空気があると思うので、その中で音作りをするとまた違った音ができるのかなと。実際に、国によって湿度も電圧も違っていて、それによって音の聴こえ方が変わってくるんです。
Somewhereは旅がテーマでもあるので、いろいろな国に行って、知らない場所で、その土地でしか出せない音をたくさん作りたいと思っています。
世界中の女の子たちが感じていることや、悩んでいること、憧れていることが書かれていたり、コラムや特集も面白くて、例えば、「私のカミングアウト」「1980年代ミュージシャンのヘアスタイル図鑑」「ファースト・キスの相手の男の子へ10年ぶりのインタビュー」「プレイリスト アリソン・レイノルズとお出かけ」とか、取り上げられているトピックがとても素敵で、私の大好きな世界観がたくさん詰まっていました。
女の子が何かを始めたいと思っているときに、その後押しをしてくれるような内容が多くて、当時の私にとってはカルチャーの先生のような存在でした。
「ROOKIE」は、多屋澄礼(たや すみれ)さんが翻訳しています。
すみれさんは元々「Twee Grrrls Club」というDJのガールズ・グループをやっている、私が尊敬している人なのですが、「インディ・ポップ・レッスン」という、インディ・ポップのアルバムをセレクトして、そのディスクレビューをまとめた本も書いています。「ROOKIE」が私にとってカルチャーの先生だとすると、この「インディ・ポップ・レッスン」は私の音楽の先生という感じでした。
井上由紀子さんという、フリッパーズ・ギターの初期メンバーの方が編集長をやっている、「nero」というカルチャーマガジンがあるんですが、今年刊行された最新刊が本当に良かったです。
「nero」は2010年の創刊号からずっと読んできて、今年が10号目だったんですが、今回はこれまでのものとは違って、絵画・写真・詩など、音楽とは違う切り口でのアーティストの作品がたくさん盛り込まれていました。
コロナの時代をどう捉えているかを全体のテーマにしていて、いま、この時代のメッセージを残そうという強い意志を感じました。
「nero」は今も昔もずっと注目しているカルチャーマガジンです。ずっと前に、新刊のリリースパーティに行ったことがあるんですが、
活動休止中だったThe Likeという私の大好きなガールズ・バンドが、そのパーティで一夜限りの復活ライブをやっていて、最前列で見てたりもしてました(笑)
Somewhere 「Find A Place」
2022年11月30日(水)
試聴はこちら
2022年12月17日(土)
開場 18:00 開演 19:00
WALL&WALL(表参道)
出演者:Somewhere、Wuinguin
Somewhere Band
Vo/Gt.Saku
Gt.DAIKI(CURTISS/BBHF)
Ba.Tomoki Hayakawa(DATS)
Key.Arisa Fujisawa
Dr.Shota Kanbayashi
Cho.MINAKEKKE、Robert Taira Wilson
入場料:前売¥4,300+1drink/当日¥4,800+1drink
チケット:https://somewhere.zaiko.io/e/tts1217
Somewhere
"Somewhere"はシンガーソングライターSakuのソロプロジェクト。和洋問わず幅広い音楽的影響を受けながら、アコースティック・オルタナティブの、独自のスタイルで音楽を創り上げている。
@somewhere_saku
FRIENDSHIP.
インディ・ポップをルーツに持つSakuが、フレーズや音色にこだわり抜いて作り上げる、珠玉の楽曲は必聴。アコースティックギターと歌声が織りなす、繊細な世界観に酔いしれてほしい。
活動を始めたきっかけ
Somewhereを始める前は、自分が本当にやりたい音楽が見えていなくて、納得いく曲が作れない時期がずっと続いていたんですが、そんな中で、自分が音楽を始めてから作ってきたデモを全部聴きなおしたことがあったんです。そうしたら、誰かに聞いてもらうことばかりが目的になった曲と、自分の中から湧き出てきているような曲の二つがずっとあることがわかって。自分の中の純粋な音楽の方だけを形にしようと思って、Somewhereが始まりました。影響を受けたアーティスト
昔はFairground Attractionというバンドをよく聴いていました。ボーカルのエディの声と、シンプルな音数で軽やかにメロディアスに歌い上げているところがすごく好きで、世界には本当にいろんな音楽があるんだということを知ることができましたし、アコギの音も艶やかでキラキラしていて、同じアコギでも色々な音の捉え方があるんだってことを教えてもらいました。10代の頃にタワレコで働いていたことがあったんですけど、Fairground Attractionはそのときに先輩が教えてくれました。ボーカルのエディが来日したときに、ライブのCD販売を担当させてもらって、エディが近くに出てきたときに声をかけて、「Perfect」というFairground Attractionの曲を目の前で歌ったら一緒に歌ってくれたりしました(笑)
その時期は、Roger Nichols、 Belle and Sebastian、The Cure、The Smiths、Vanessa Paradis、フリッパーズ・ギターやピチカート・ファイヴもよく聴いていたんですが、みんな自分の個性を活かしていることをすごく感じて、その頃は本当にいろんな音楽に魅了されていました。
注目してほしい、自分の関わった作品
1stシングルの「Sunrise」は、去年の秋くらいにアコースティックギターでデモができて、それをプロデューサーの吉田仁さんに送ったら、「Sakuちゃんがやりたいことがよくわかりました」って返事をもらえて、そこからこの曲の制作が始まりました。仁さんとSISTERJETのWATARU.Sさんと一緒に何度もスタジオに入って音作りをして、曲の方向性を決めて、細かいフレーズや音色を少しずつ作っていったんですけど、その後のミックス作業にこだわりすぎて毎日修正を重ねていくうちに、気付けばミックスだけで1ヶ月くらい時間がかかってしまいました(笑)。
コーラスの質感をどうするか悩みすぎて、夢にも出てきてうなされたりしていました。1曲のミックスで1ヶ月も時間をかけたのは初めてで、最後まで付き合ってくださったプロデューサーの吉田仁さんには本当に感謝しています。
「Sunrise」は、Somewhereのはじまりの曲でもあるので、是非みなさんに聴いてほしいです!
今後挑戦してみたいこと
スウェーデンにタンバリンスタジオというレコーディングスタジオがあるんですけど、The Cardigansがそこにあるビンテージ機材を使って本当に良いサウンドを作っていて、Somewhereの曲もその場所でレコーディングしてみたいです!日本とは違う場所だと、その土地でしか感じることができない空気があると思うので、その中で音作りをするとまた違った音ができるのかなと。実際に、国によって湿度も電圧も違っていて、それによって音の聴こえ方が変わってくるんです。
Somewhereは旅がテーマでもあるので、いろいろな国に行って、知らない場所で、その土地でしか出せない音をたくさん作りたいと思っています。
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
2011年に始まった「ROOKIE」という、10代の女の子のためのWEBマガジンがあったんですが、その内容がまとめられた「ROOKIE YEARBOOK」という本の世界観が大好きでした。世界中の女の子たちが感じていることや、悩んでいること、憧れていることが書かれていたり、コラムや特集も面白くて、例えば、「私のカミングアウト」「1980年代ミュージシャンのヘアスタイル図鑑」「ファースト・キスの相手の男の子へ10年ぶりのインタビュー」「プレイリスト アリソン・レイノルズとお出かけ」とか、取り上げられているトピックがとても素敵で、私の大好きな世界観がたくさん詰まっていました。
女の子が何かを始めたいと思っているときに、その後押しをしてくれるような内容が多くて、当時の私にとってはカルチャーの先生のような存在でした。
「ROOKIE」は、多屋澄礼(たや すみれ)さんが翻訳しています。
すみれさんは元々「Twee Grrrls Club」というDJのガールズ・グループをやっている、私が尊敬している人なのですが、「インディ・ポップ・レッスン」という、インディ・ポップのアルバムをセレクトして、そのディスクレビューをまとめた本も書いています。「ROOKIE」が私にとってカルチャーの先生だとすると、この「インディ・ポップ・レッスン」は私の音楽の先生という感じでした。
今注目しているカルチャー
井上由紀子さんという、フリッパーズ・ギターの初期メンバーの方が編集長をやっている、「nero」というカルチャーマガジンがあるんですが、今年刊行された最新刊が本当に良かったです。
「nero」は2010年の創刊号からずっと読んできて、今年が10号目だったんですが、今回はこれまでのものとは違って、絵画・写真・詩など、音楽とは違う切り口でのアーティストの作品がたくさん盛り込まれていました。
コロナの時代をどう捉えているかを全体のテーマにしていて、いま、この時代のメッセージを残そうという強い意志を感じました。
「nero」は今も昔もずっと注目しているカルチャーマガジンです。ずっと前に、新刊のリリースパーティに行ったことがあるんですが、
活動休止中だったThe Likeという私の大好きなガールズ・バンドが、そのパーティで一夜限りの復活ライブをやっていて、最前列で見てたりもしてました(笑)
RELEASE INFORMATION
Somewhere 「Find A Place」
2022年11月30日(水)
試聴はこちら
LIVE INFORMATION
Ticket To Somewhere
2022年12月17日(土)
開場 18:00 開演 19:00
WALL&WALL(表参道)
出演者:Somewhere、Wuinguin
Somewhere Band
Vo/Gt.Saku
Gt.DAIKI(CURTISS/BBHF)
Ba.Tomoki Hayakawa(DATS)
Key.Arisa Fujisawa
Dr.Shota Kanbayashi
Cho.MINAKEKKE、Robert Taira Wilson
入場料:前売¥4,300+1drink/当日¥4,800+1drink
チケット:https://somewhere.zaiko.io/e/tts1217
PROFILE
Somewhere
"Somewhere"はシンガーソングライターSakuのソロプロジェクト。和洋問わず幅広い音楽的影響を受けながら、アコースティック・オルタナティブの、独自のスタイルで音楽を創り上げている。
LINK
@somewhere_saku@somewhere_saku
FRIENDSHIP.