2022.02.11
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.119は、卓越したギター演奏と無垢な歌声、独創的な作曲センスを持つ北海道・知床出身の新世代シンガーソングライター森大翔を取り上げる。
1月26日にリリースされた最新ナンバー「台風の目」は、抜群のギターテクニックを軸に聴かせたデビュー曲「日日」からは一転、Jazztronikの野崎良太をアレンジャーに迎え、ストリングやピアノが加わった表情豊かな楽曲に仕上がっている。
その時からジャンルは別々ですが、シガー・ロスやTycho、Bon Iverなど、地元知床羅臼の自然を連想する音楽が好きで、Kyteの「Sunlight」を聴くと、真夏の午前4時の昆布番屋で見たテトラポットから登る朝焼け、Bibioの「The Ephemeral Bluebell」は小さい頃に友だちと探検をしていて、裏山に初めて行った時のワクワクを鮮明に思い出します。僕は幼少に触れていた自然の記憶に何故かピンポイントで繋がるノスタルジックな音楽をずっと探していたのだと思います。
最近はジェイコブ・コリアーが大好きです。
あらゆる楽器や歌声を自由自在に操り、様々スタイルの曲を作りつつ、ジェイコブ色が出ている独創的なアレンジはまさに音楽の限界突破!でいつも彼の音楽に恋してます。
1月26日にリリースした「台風の目」は、台風の中心部の無風で晴れていることを指す「台風の目」という言葉と、僕が感じていた目まぐるしく移り変わっていく物に対して気づかないうちに心が乾涸びてしまう、でも自分自身も足掻いていかなければという気持ちを歌った曲です。前作の「日日」とは異なりJazztronikの野崎良太さんの編曲でストリングやピアノが加わり曲の表情が豊かになりました。
Music Videoはピアニスト、弦楽器カルテットの皆さんとホールで撮影して、素敵な衣装と「台風の目」にちなんだ照明や映像の演出によって曲に更に空気が吹き込まれたので、そちらも見てほしいです。
まだ森大翔として2曲しか発表していないので、これからの作品も注目してほしいです!
地元羅臼町ではふるさと知床少年探検隊というものがあります。大人のスタッフと電波もない海沿いの道なき道をキャンプしながら、知床岬を1週間かけて目指すという夏の恒例行事で、その時にランタンや焚き火を囲みスタッフが弾くギターと友だちと一緒に歌を歌った時の思い出が鮮明で、その温かい雰囲気だったり、皆で口ずさめるような曲を作りたいです。
あとは登山が好きなので足腰を強くしてもっと高い山に登りたいです。
ギターを始めるまで、それ以外はほぼスポーツをしたり、朝から晩まで永遠にソリを滑っているような子供でした。天気がいい日は外で炭を起こし地域のいろんな人とお話しながら、焼肉や海鮮料理を食べてました。
歌詞を書き始めるようになってから、映画や詩などを意識して触れるようになりました。
もともと楽曲の雰囲気が好きだったthe cabsというバンドのタイトルに「カッコーの巣の上で」や「僕たちに明日はない」といった映画のタイトルからとってきたものが気になり、アメリカン・ニューシネマを中心に映画を見始めました。
ファッションや映像、食べてるものやセリフ全てが刺激的すぎて、見終わった後はいつも放心状態になります。特に好きな映画は『タクシードライバー』。バーナード・ハーマンのサントラと映像の組み合わせが大好きで、雨が降る都会に反射する華やかなネオンと主人公の孤独を表した様なサックスの旋律が印象的で映画の世界に引き込まれます。
自分がその映画と同じ年代の音楽を聴く時、その曲がよく聴かれていた時代や街の空気を微かにキャッチできるようになった気がします。自分が生まれるずっと昔なので不思議な感覚です。
雪が積もって風が吹いて光があるという条件がそろえば、地球以外の星でも同じような写真が撮れるかもしれないって妄想しながら撮ってます(笑)。
僕の今と同じ年齢で知床に移住した写真家の高橋海斗さんという方に出会い、いろいろお話をしたり、個展を観に行ったりしたのですが、写真に添えられる文章がとても素敵で、自分が生まれ育った知床という場所に惹かれてやってきた人々が書く文章や撮る写真に興味があります。
森大翔『台風の目』
2022年1月26日(水)
試聴はこちら
森大翔
2003年6月生まれの18歳。北海道・知床 羅臼町出身。
小学6年の頃、従兄弟からの影響でギターを始める。インターネットで様々なギタリストから影響を受け培ったギターテクニックと、大自然で育まれた感性から生み出される楽曲を武器に、16歳の時にイギリス・ロンドンで行われた「Young Guitarist of the Year 2019 powered by Ernie Ball」(16歳以下のギタリストによる エレキギターの世界大会)に出場し、英国・米国など100人を対象とする審査を勝ち抜き優勝、世界一に輝く。
卓越圧巻のギター演奏と無垢な歌声、そして独創的な作曲センスを持つ新世代の才能。
2021年9月、デジタルシングル「日日」でデビュー。その非凡な才能は開花されたばかりでまだ底知れない。
@yamatooo_mori
Official YouTube Channel
Vol.119は、卓越したギター演奏と無垢な歌声、独創的な作曲センスを持つ北海道・知床出身の新世代シンガーソングライター森大翔を取り上げる。
1月26日にリリースされた最新ナンバー「台風の目」は、抜群のギターテクニックを軸に聴かせたデビュー曲「日日」からは一転、Jazztronikの野崎良太をアレンジャーに迎え、ストリングやピアノが加わった表情豊かな楽曲に仕上がっている。
活動を始めたきっかけ
小学6年生の頃、従兄弟の影響でエレキギターを弾き始めました。ギターインストを中心に作っていたのですが、もっといろんな人に自分の音楽を聴いてほしくて歌や作詞を始めました。影響を受けたアーティスト
中学生当時メタルに没頭していたときは主にGALNERYUS、Dream Theaterを朝から晩まで弾き倒していて、その後はギターインストのPlini、Chon、Polyphia、intervals、jakub zyteckiなどをよくコピーしていました。ギターインストは高度なテクニックでありつつも音楽的なものが好きで、ジャンルがジャズ、HIP HOP、エレクトロニカ、メタルなどと幅広く、気に入ったアーティストのルーツを掘っていくと自然と聴く音楽の種類も増えていきました。その時からジャンルは別々ですが、シガー・ロスやTycho、Bon Iverなど、地元知床羅臼の自然を連想する音楽が好きで、Kyteの「Sunlight」を聴くと、真夏の午前4時の昆布番屋で見たテトラポットから登る朝焼け、Bibioの「The Ephemeral Bluebell」は小さい頃に友だちと探検をしていて、裏山に初めて行った時のワクワクを鮮明に思い出します。僕は幼少に触れていた自然の記憶に何故かピンポイントで繋がるノスタルジックな音楽をずっと探していたのだと思います。
最近はジェイコブ・コリアーが大好きです。
あらゆる楽器や歌声を自由自在に操り、様々スタイルの曲を作りつつ、ジェイコブ色が出ている独創的なアレンジはまさに音楽の限界突破!でいつも彼の音楽に恋してます。
注目してほしい、自分の関わった作品
森大翔として昨年リリースした「日日」は、自分の相棒であるギターのテクニックを魅せつつ、いかに歌モノの形で表現できるかを追求した曲です。1月26日にリリースした「台風の目」は、台風の中心部の無風で晴れていることを指す「台風の目」という言葉と、僕が感じていた目まぐるしく移り変わっていく物に対して気づかないうちに心が乾涸びてしまう、でも自分自身も足掻いていかなければという気持ちを歌った曲です。前作の「日日」とは異なりJazztronikの野崎良太さんの編曲でストリングやピアノが加わり曲の表情が豊かになりました。
Music Videoはピアニスト、弦楽器カルテットの皆さんとホールで撮影して、素敵な衣装と「台風の目」にちなんだ照明や映像の演出によって曲に更に空気が吹き込まれたので、そちらも見てほしいです。
まだ森大翔として2曲しか発表していないので、これからの作品も注目してほしいです!
今後挑戦してみたいこと
みんなで歌える曲を作りたいです。地元羅臼町ではふるさと知床少年探検隊というものがあります。大人のスタッフと電波もない海沿いの道なき道をキャンプしながら、知床岬を1週間かけて目指すという夏の恒例行事で、その時にランタンや焚き火を囲みスタッフが弾くギターと友だちと一緒に歌を歌った時の思い出が鮮明で、その温かい雰囲気だったり、皆で口ずさめるような曲を作りたいです。
あとは登山が好きなので足腰を強くしてもっと高い山に登りたいです。
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
小さい頃は伝説の生き物や虫や花の図鑑や元素記号や星座図鑑などが好きで、家の前の気に入った砂利を集めてコレクションしたり、本は学校の図書室で借りた『シートン動物記』よく読んでいました。一時期は『こびとづかん』に影響を受け、こびとを捕まえるために四つ葉のクローバーを集めてワナを作ったりしてました。ギターを始めるまで、それ以外はほぼスポーツをしたり、朝から晩まで永遠にソリを滑っているような子供でした。天気がいい日は外で炭を起こし地域のいろんな人とお話しながら、焼肉や海鮮料理を食べてました。
歌詞を書き始めるようになってから、映画や詩などを意識して触れるようになりました。
もともと楽曲の雰囲気が好きだったthe cabsというバンドのタイトルに「カッコーの巣の上で」や「僕たちに明日はない」といった映画のタイトルからとってきたものが気になり、アメリカン・ニューシネマを中心に映画を見始めました。
ファッションや映像、食べてるものやセリフ全てが刺激的すぎて、見終わった後はいつも放心状態になります。特に好きな映画は『タクシードライバー』。バーナード・ハーマンのサントラと映像の組み合わせが大好きで、雨が降る都会に反射する華やかなネオンと主人公の孤独を表した様なサックスの旋律が印象的で映画の世界に引き込まれます。
自分がその映画と同じ年代の音楽を聴く時、その曲がよく聴かれていた時代や街の空気を微かにキャッチできるようになった気がします。自分が生まれるずっと昔なので不思議な感覚です。
今注目しているカルチャー
今は地元に帰省して、毎日散歩している時にカメラを持ち歩いて、気になったものを撮っています。雪が積もって風が吹いて光があるという条件がそろえば、地球以外の星でも同じような写真が撮れるかもしれないって妄想しながら撮ってます(笑)。
僕の今と同じ年齢で知床に移住した写真家の高橋海斗さんという方に出会い、いろいろお話をしたり、個展を観に行ったりしたのですが、写真に添えられる文章がとても素敵で、自分が生まれ育った知床という場所に惹かれてやってきた人々が書く文章や撮る写真に興味があります。
RELEASE INFORMATION
森大翔『台風の目』
2022年1月26日(水)
試聴はこちら
PROFILE
森大翔
2003年6月生まれの18歳。北海道・知床 羅臼町出身。
小学6年の頃、従兄弟からの影響でギターを始める。インターネットで様々なギタリストから影響を受け培ったギターテクニックと、大自然で育まれた感性から生み出される楽曲を武器に、16歳の時にイギリス・ロンドンで行われた「Young Guitarist of the Year 2019 powered by Ernie Ball」(16歳以下のギタリストによる エレキギターの世界大会)に出場し、英国・米国など100人を対象とする審査を勝ち抜き優勝、世界一に輝く。
卓越圧巻のギター演奏と無垢な歌声、そして独創的な作曲センスを持つ新世代の才能。
2021年9月、デジタルシングル「日日」でデビュー。その非凡な才能は開花されたばかりでまだ底知れない。
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