2021.10.06
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.094は、KSK(ケーエスケー)、SIGEMARU(シゲマル)、Japssy(ジャプシー)による3人組ラップクルー・MGFを取り上げる。10月6日に、3rdアルバム『Landlord』をリリース。「2ndアルバム『Real Estate』の続き」と語る今作には、プロデューサーにmabanuaを迎えたコラボ曲「Beautiful」のほかに、THE BED ROOM TAPE,isseiとのコラボ曲「YOLO」や、DJ Wataraiを迎えた「D.I.G」など全11曲が収められている。
SIGEMARU(1010):高校生の頃、KSKと同じ小さな個人塾に通っていて、そこで始めました。その塾は先生の趣味で音楽を作る環境が整っていて、KSKやROTH BART BARONの三船さんもそこで音楽を始めてました。その中にいて、僕もラップ好きだったので、やってみよーと思い作り始めました。
音楽を始めてお2人とも挨拶できたけど、覇気で殺されそうだった。
SIGEMARU:直近で影響を受けたのは、先日のFUJI ROCKでのTHA BLUE HERBのライブです。心の中に「もうラップやめようかな」という本当に小さな一点の曇りを作らされました。やめないんですけどね。それくらいラッパーにとっては残酷で、でも温かく、完璧なライブだったと思います。
ちなみにこの曲は結構アッパーな感じですが、アルバムにはかなりメロウなものなど色々収録してます。
気分に任せていろんなムードの曲を作りました。
MGF以外では、Osteoleuco(オステオロイコ)というユニットをやっていて、それで参加させてもらった 「A-Team's Fables」という曲。トラックはKMさん、ラップは僕とNBAのYouTuberとして活躍しているRikuto AFくん、シンガーにLil' Leise But Goldさん、ビートボックスにEttomanくん、ピアノでShimon Hoshinoとまあ大人数が参加している曲です。トラックもいつもの自分のノリとは違うし、シンガーも、コンビを組むラッパーも全く自分と違うスタイルで、しかもビートボクサーもいる。その中に入っていく感覚がとても新鮮でした。「自分って誰なんだ?」と思いながらノってく、そしてまとまる。多くの要素が凝縮されてた曲だと思います。
SIGEMARU:去年P-VINEよりリリースしたソロの1stアルバム『EGOTO』です。MGFとは全く違い、自分の嗜好を剥き出しにした作品なので是非聴いていただきたいです。
また、『Landlord』の中では「YOLO feat.THE BED ROOM TAPE, issei」が気に入っています。この曲でTHE BED ROOM TAPEさんと知り合い、意気投合し、ソロでも共作させていただきました。
SIGEMARU:MGFでは何やかんやワンマンライブをやったことがないので、やってみたいです。
目黒シネマとか、北千住の東京芸術センター天空劇場とか、長崎のセントラル劇場とか味あってよかったです。
こういう映画館に一人で行って、明らかにスピーカーのキャパを超えたビリビリしたような爆音に埋もれながら映画を観るのが好きです。
SIGEMARU:影響が一番大きかったのはお笑いです。小学生の頃に興味を持ち始め、最初にTSUTAYAでレンタルしたのがバナナマンさんの単独ライブでした。それから今までずっと夢中で、今でももし芸人の道を選んでたら......と真剣に考えたりします。
その一つがビンテージママチャリだったんですけど、カッコ良くて衝撃でした。
僕は足が悪いので、最近多く見かけるピストとかロードとかかっこいいスポーティーなチャリは乗れないのでママチャリが一番しっくりくるんです。中学高校とずっとママチャリでしたし。なのでちょっと近くの古い(もう潰れてるんじゃね......?)的なチャリ屋とかに行って掘ったりしてみようかなと思ってます。
SIGEMARU:Magic the Gatheringです。HIP HOP界隈でも「昔やってた」というのはたまに聞きますが、今もやっている方はいないのか気になります。今ではパソコンやアプリでできるようになり、世界中で盛り上がってるカルチャーだと勝手に思っているのですが......。
MGF『Landlord』
2021年10月6日(水)
試聴はこちら
MGF
KSK(ケーエスケー)、SIGEMARU(シゲマル)、Japssy(ジャプシー)の3人からなるラップユニット。2016年12月に1stアルバム『Float in the Dark』でデビュー。「優しくしないで'95 feat.曽我部恵一」などで大きな話題を集めた。2018年にはフランスを代表する世界最古のスポーツメーカー le coq sportifの限定コレクションでコラボアイテムをリリース。2019年3月に2ndアルバム『Real Estate』を発表。
@mgftokyo
@mgf_tokyo
Official YouTube Channel
Vol.094は、KSK(ケーエスケー)、SIGEMARU(シゲマル)、Japssy(ジャプシー)による3人組ラップクルー・MGFを取り上げる。10月6日に、3rdアルバム『Landlord』をリリース。「2ndアルバム『Real Estate』の続き」と語る今作には、プロデューサーにmabanuaを迎えたコラボ曲「Beautiful」のほかに、THE BED ROOM TAPE,isseiとのコラボ曲「YOLO」や、DJ Wataraiを迎えた「D.I.G」など全11曲が収められている。
活動を始めたきっかけ
KSK:骨肉腫、白血病と死際に追い込まれたことがあって、何か残そうと思ったから。SIGEMARU(1010):高校生の頃、KSKと同じ小さな個人塾に通っていて、そこで始めました。その塾は先生の趣味で音楽を作る環境が整っていて、KSKやROTH BART BARONの三船さんもそこで音楽を始めてました。その中にいて、僕もラップ好きだったので、やってみよーと思い作り始めました。
影響を受けたアーティスト
KSK:Kjさん(Dragon Ash / The Ravens)とJesseさん(RIZE / The BONEZ)。音楽を始めてお2人とも挨拶できたけど、覇気で殺されそうだった。
SIGEMARU:直近で影響を受けたのは、先日のFUJI ROCKでのTHA BLUE HERBのライブです。心の中に「もうラップやめようかな」という本当に小さな一点の曇りを作らされました。やめないんですけどね。それくらいラッパーにとっては残酷で、でも温かく、完璧なライブだったと思います。
注目してほしい、自分の関わった作品
KSK:今は10月6日にリリースした3rdアルバム『Landlord』に収録されている「Beautiful feat. mabanua」ですね。制作している中であんなに自由な曲はなかなか湧き出てこないので、かなり思い入れがあります。優しくて激しくて......mabanuaさんのトラックが最高です。ちなみにこの曲は結構アッパーな感じですが、アルバムにはかなりメロウなものなど色々収録してます。
気分に任せていろんなムードの曲を作りました。
MGF以外では、Osteoleuco(オステオロイコ)というユニットをやっていて、それで参加させてもらった 「A-Team's Fables」という曲。トラックはKMさん、ラップは僕とNBAのYouTuberとして活躍しているRikuto AFくん、シンガーにLil' Leise But Goldさん、ビートボックスにEttomanくん、ピアノでShimon Hoshinoとまあ大人数が参加している曲です。トラックもいつもの自分のノリとは違うし、シンガーも、コンビを組むラッパーも全く自分と違うスタイルで、しかもビートボクサーもいる。その中に入っていく感覚がとても新鮮でした。「自分って誰なんだ?」と思いながらノってく、そしてまとまる。多くの要素が凝縮されてた曲だと思います。
SIGEMARU:去年P-VINEよりリリースしたソロの1stアルバム『EGOTO』です。MGFとは全く違い、自分の嗜好を剥き出しにした作品なので是非聴いていただきたいです。
また、『Landlord』の中では「YOLO feat.THE BED ROOM TAPE, issei」が気に入っています。この曲でTHE BED ROOM TAPEさんと知り合い、意気投合し、ソロでも共作させていただきました。
今後挑戦してみたいこと
KSK:MGFの曲をいろんなプロデューサーの方々にREMIXしてもらったREMIXアルバムを作りたい。SIGEMARU:MGFでは何やかんやワンマンライブをやったことがないので、やってみたいです。
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
KSK:映画。古めのこじんまりした映画館が好きですね。席の予約とか特にないようなところ。目黒シネマとか、北千住の東京芸術センター天空劇場とか、長崎のセントラル劇場とか味あってよかったです。
こういう映画館に一人で行って、明らかにスピーカーのキャパを超えたビリビリしたような爆音に埋もれながら映画を観るのが好きです。
SIGEMARU:影響が一番大きかったのはお笑いです。小学生の頃に興味を持ち始め、最初にTSUTAYAでレンタルしたのがバナナマンさんの単独ライブでした。それから今までずっと夢中で、今でももし芸人の道を選んでたら......と真剣に考えたりします。
今注目しているカルチャー
KSK:ビンテージのママチャリですね。この前アートワークの相談をしに神戸のあるアーティストの方に会ってきたんですけど、その人がまぁいろんなカルチャーのオタクで。その一つがビンテージママチャリだったんですけど、カッコ良くて衝撃でした。
僕は足が悪いので、最近多く見かけるピストとかロードとかかっこいいスポーティーなチャリは乗れないのでママチャリが一番しっくりくるんです。中学高校とずっとママチャリでしたし。なのでちょっと近くの古い(もう潰れてるんじゃね......?)的なチャリ屋とかに行って掘ったりしてみようかなと思ってます。
SIGEMARU:Magic the Gatheringです。HIP HOP界隈でも「昔やってた」というのはたまに聞きますが、今もやっている方はいないのか気になります。今ではパソコンやアプリでできるようになり、世界中で盛り上がってるカルチャーだと勝手に思っているのですが......。
RELEASE INFORMATION
MGF『Landlord』
2021年10月6日(水)
試聴はこちら
PROFILE
MGF
KSK(ケーエスケー)、SIGEMARU(シゲマル)、Japssy(ジャプシー)の3人からなるラップユニット。2016年12月に1stアルバム『Float in the Dark』でデビュー。「優しくしないで'95 feat.曽我部恵一」などで大きな話題を集めた。2018年にはフランスを代表する世界最古のスポーツメーカー le coq sportifの限定コレクションでコラボアイテムをリリース。2019年3月に2ndアルバム『Real Estate』を発表。
LINK
オフィシャルサイト@mgftokyo
@mgf_tokyo
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