SENSA

2021.08.11

日常の隙間にしたたる酩酊サウンド「LA imaginations」-Highlighter Vol.085-

日常の隙間にしたたる酩酊サウンド「LA imaginations」-Highlighter Vol.085-

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.085は、「グルーヴ令和歌謡」を掲げる酩酊ロックバンドLA imaginationsを取り上げる。
リーダーのLA SUNを中心に、古谷理恵(阿佐ヶ谷ロマンティクス)、やまのは(KiQ)、しょーた(どろうみ、殺傷に絶望)、Ackky(Journal)などが所属。バーテンダー、バンドマン、DJ、劇団員といった、それぞれ異なる経歴を持つ7人によって結成された彼らが、8月11日にリリースする初のEP『The tigers come at night』は、ソウル、ファンクなど、リズムミュージックを中心に、メンバーのルーツをジャンルレスに取り込んだ独自の世界観が作り上げた。


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活動を始めたきっかけ
LA SUN(Vo):初めまして。LA imaginationsのリーダーLA SUNです。
2010年から故郷北九州でANTENA IN YOU2というバンドで活動していて、当時のメンバーは、今はSACOYANSマクマナマンで活動しているTKC、 同じくマクマナマンのじったくん、北九州のバンドinfroのNagano Keitoの編成でした。フルアルバムで3枚リリースしています(活動は休止してます)。
2015年に上京して、2017年から東京阿佐ヶ谷にあるTABASAというお店の運営をしています。TABASAは基本的にはバー営業で、週末はライブや演劇、落語やトークショーetc......を現在も企画してます。
一時は音楽活動を辞めていたのですが、東京で色んな人と出会っていくうちにメラメラと創作意欲が湧いてきて、2019年辺りに堀岡圭佑(Ba)さん、ackky(A.sax/journal)、現在TABASAスタッフでもある、やまのはくん(Gt/KiQ)、古谷理恵(阿佐ヶ谷ロマンティクス)さんと出会い意気投合、TABASAのカウンター越しにバンドを結成しました。2回のメンバーチェンジを経て、はなおちゃん(Vo)やしょーた(Key)くんが加入し現在に至ります。

影響を受けたアーティスト
LA SUN(Vo):僕は北九州のGallery SOAPというアートスペースで2010年から2015年くらいまで働いてました。その場所でライブイベントを企画して何度も出演してもらった、ヤマジカズヒデさん、豊田道倫さんはとても影響を受けました。地元のバンドだと、ザ・ムンズ魚座など、そこで出会った音楽やアート全てに影響されました。

バンドメンバーの経歴がまったく違うので、それぞれで回答してもらいます。
最初に影響を受けた音楽やそれ以外を答えてくれました。どうぞ。

やまのは(Gt)ジャックス早川義夫が好きで高校も大学も同じ学校に進学しました。初めて共演した時は泣きました。



ackky(A.sax): The Specialsの1st(『The Specials』)が初めて買った洋楽のレコードです。



しょーた(Key)レッチリですね。ジョン・フルシアンテに憧れて15歳でギターを買いました。



はなおちゃん(Vo):最初はわかりませんが、今はBTSのジミンが好きです。



古谷(Dr)バンプオブチキンボブ・マーリーで1回ずつ人生変わりました。



堀岡(Ba)菊地成孔さん。私塾にも通い、音楽に対しての考え方はかなり影響を受けています。



注目してほしい、自分の関わった作品
LA SUN(Vo):2021年8月11日(水)に、LA imaginations、5曲入りEP『The tigers come at night』をリリースします。今回はリズムセクションやアンサンブルに重点を置いた作品になります。全曲通してアレンジには力を入れました。録音スタジオは阿佐ヶ谷studio Zotで行い、録音とミックスは馬場友美さん、マスタリングは中村宗一郎さんにお願いしました。メンバーの意見を妥協せずに取り入れ、作品完成に至りました。あまり飾らず、素直な演奏を心がけてます。LA imaginationsはメンバー個々の活動が盛んなので。日常的にメンバーは各所でライブしていたり、作品を発表したりしています。それも少しご紹介できれば。



やまのは(Gt):自分のソロKiQの他、しんしんバンド、その他、録音などで活動してます。


ackky(A.sax):ソロでRADLOOPより7incをリリースしてます。


はなおちゃん(Vo)右マパターンという演劇ユニットで脚本を書いたり演出したりしています。
古谷(Dr):阿佐ヶ谷ロマンティクスでドラムを叩いています。最近は阿佐ロマチャンネルを開設してYouTuberとしての活路を見出そうと頑張っています。


しょーた(Key):マスタリングでお手伝いさせてもらった友達でもある岩間温くんの『日々眠如泥』です。サブスクで聴けるのでぜひ!


今後挑戦してみたいこと
LA SUN(Vo):とにかく踊れる音楽に注力したいです。
リズムをもっと研究して、楽曲に反映させたい。
コロナウイルスの影響によって、ライブはほとんどできていませんが、生の現場でも力をつけたいし、自分等の活動を色々な人に知ってほしいです。
アレンジに時間を多くかけて、丁寧な作品を世に出せたらと思います。

それと、YouTubeで「ら・らじお」というラジオ番組を始めました。
ぜひチャンネル登録よろしくお願いします。



カルチャーについて

触れてきたカルチャー
LA SUN(Vo):22歳の時に初めてアートに触れました。第二回北九州国際ビエンナーレの設営のバイトをした時が最初だったと思います。僕は普通に北九州のマイルドヤンキーなので......アートなんて言葉も知らなかったです。最初はまったく分からなくて(笑)。色んな人に教えてもらったり、展示会を見に行ったり、図録で色々調べるうちに面白くなって今に至ります。自分のいる世界のレンジを広げてくれました。
印象に残っている展示は、大阪国立国際美術館で開催された「アンドレアス・グルスキー展」、大分市美術館「赤瀬川原平の芸術論展」などなど、表現の可能性をとことん追求しているパワーは圧倒的でした。今、当たり前と思ってる事が180度変わったり、今まで見てたのものがまったく違うものに見えたりする魔法がたまんないです。
カルチャー全般に関してはずっとファンでい続けたいです。

今注目しているカルチャー
LA SUN(Vo):注目していることといえば、「PARTY」です。
「PARTY」という単語は、社交上の集まり、目的を共にする団体、一群、小部隊、分隊、そして大騒ぎという意味があります。もっと意味はありますが、僕は好きな言葉です。どんな人でも必要なカルチャーだと思います。本当の意味で日常が戻った時に一番最初にしたいことは、色々なパーティーに行くこと、そして自分たちで再び場所を作っていくことです。
そのために、冒頭にも話しましたが、LA imaginationsはこれからダンスミュージックを考えていきます。The KLFみたいに踊れて、自由を感じれるような音楽を作ったり、Bruno MarsAnderson. PaakSilk Sonicのプロジェクトのように、言葉にできないほど美しい音楽を目標に制作に励もうと思います。



映画も本も色んなカルチャーも、歴史の大きな転換期で新しい価値観が生まれ、スリリングな表現が出てくるのが楽しみです。自粛期間中はヤクザ映画とギャング映画ばかり見てましたので、個人的にはマーティン・スコセッシ監督の新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』が楽しみです。公開は未定ですが、楽しみにしてます。

それでは!またどこかで。
Have a real time Together!




RELEASE INFORMATION

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LA imaginations『The tigers come at night』
2021年8月11日(水)
試聴はこちら


PROFILE

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LA imaginations
2019年東京阿佐ヶ谷で結成。メンバーが様々な経歴を持つ7人組バンド。
とにかくfeeling goodなミュージックを目指して日々格闘中。
2020年8月1stシングル『Alternative Summer』リリース。
2021年8月に自身初となる5曲入りEP『The tigers come at night』をリリース。

LINK
@ImaginationsLa
@la_imaginations
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