SENSA

2020.10.30

-Highlighter Vol.041-「SACOYANS」

-Highlighter Vol.041-「SACOYANS」

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.041は、9/16(水)に1stアルバム「Yomosue」をリリースした、福岡在住男女混成オルタナバンド、SACOYANSに迫る。


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SACOYANS
2010年より宅録音源を発表していた東京出身SACOYANが福岡定住、出演していたライブハウス福岡UTEROの店長である原尻と、共演をきっかけとして交流があったTakeshi、みわこと組んだご近所バンド。
2019年10月、近所のカレー屋加藤小判にて結成。大きな音を出すことが最大特徴であり、アメリカンオルタナ要素とUK的メロディセンスがここではない広大な土地を聴く者に思わせ大陸系バンドとしてカテゴライズされる。
2020年、Mudia総合部門「九州エリアファイナル」にて松隈ケンタ賞を受賞。


活動を始めたきっかけ
SACOYAN(Vo/Gt):歌作りは幼少の頃からです。中学1年でギターを覚えて、カセットテープ録音や携帯のボイス機能で吹き込み、18歳ぐらいにMTR、20歳でDTMに手を出して去年30歳になってやっとちゃんとしたバンドを組みました。たけちゃんと焼き鳥食べながら夜中みわこさんに電話し、腰を痛めていた原尻さんを励ましながらベースを持たせ、今のメンバーが決まりました。

Takeshi Yamamoto(Gt): 2019年夏にSACOYANからオファーを受けた事がきっかけです。(それは奇しくも1stアルバム「Yomosue」がリリースされるちょうど一年前、2019年9月16日でした!)

miwako(Dr): さこやんとたけちゃんから電話がかかってきました。

Harajiri(Ba):いまのメンバーがいきなり「ベース弾いて」と直談判しにきたので。俺でいいの?と思いましたが楽しそうだったので入りました!


影響を受けたアーティスト
SACOYAN:ザ・ビートルズはもちろん、デヴィッド・ボウイザ・スミスレッド・ツェッペリンピクシーズソニックユースなどをよく聴いてました。奇抜だったり捻くれていても歌心があるのが結局好きです。Built To SpillGuided By Voices辺りも一生好きでしょうね。
あとはミュージカル音楽。アメリカのカートゥーンのテーマ曲、クリスマスソングも好きですね。こっそりニッキー・ミナージュとかも聴いてます。日本のヒット歌謡も好きです。詩とメロディの絡みに注目しています。歌作りでは日本語をどう操るかをもっとも大事にしてるかも。

Takeshi:The Beatles、CANManuel Göttsching Tortoiseを聴いていました。

Miwako: ザ・ルースターズが好きです。

Harajiri:昔はとにかくメタルやハードロックが好きでしたがそこからグランジ、オルタナ系の音楽にどっぷりハマりました。そして自分がバンドを始めてからは日本のインディーズバンドのかっこよさに気付いて、そこからはほとんどいわゆるメジャーな音楽には触れてないです。






注目してほしい、自分の関わった作品
SACOYAN:1stアルバム「Yomosue」の制作についてのお話を。
バンドでの初ライブが2019年の12月でした。このあと立て続けにライブを決めていき、週一ペースでスタジオ入りする中で、「もうアルバムサクッと録っちゃおう!」という話になりました。わたし以外は全員10年以上本格的な音楽経歴があり、宅録出身で音楽病み上がり、リハビリ中の身としては進む話にぽけ〜っとしているばかりでした。みんな動き方をよくわかっていたので、とんとん拍子に3月のレコーディング日が決まりました。せーので全体録音が一日で終わり、歌入れとコーラス録りでもう一日、合計二日間でレコーディングを終えました。
曲目は、宅録時代から人気があった曲と新曲2つ。わたしの音楽人生の中でも「偉大なお告げ」と「JK」はとても支持があった曲でした。なので、この2曲は外せないことから、アルバムは"ザ・オルタナティヴ"に仕上げようと考えてました。
ただ、スタジオ入り前の録音イメージはヨ・ラ・テンゴ風だったのですが、全員ガチャガチャの音像が好みなのとライブもフルテンボリュームだった癖が相まって最終的にはスマッシング・パンプキンズみたいに分厚い音のアルバムになりました。
宅録時代のファンは喜ぶだろうか、流行りの音じゃないよなこれ、とかフワッと頭に浮かぶことがありましたが、ただただ「バンドでレコーディングしたの楽しかったな」という気持ちが強く、発表について不安を覚えることはありませんでした。ゴールデンウィークにリリースの予定がコロナ禍により延期、9/16に無事発売となりました。
タイトルについては読んでそのまま、こんなご時世なので。時代錯誤の音楽が受け入れられて、メンバー全員とても驚きました。



あと、"SACOYAN"名義で長く細々と宅録してきたので公開している音源もぜひ聴いてください。
http://sacoyan.mitsu-hide.com/SACOYAN_Web/Welcome.html

もう一つ、コロナ禍で九州の音楽家たちと作ったコンピ「past time Q」。
ソロで久々に大作を宅録完成させました!弾き語りライブでよく演っていた曲です。ここ以外で聴けないですし、コンピ作品として大変良い仕上がりなのですが通販なしの限定盤。福岡でならまだ買えるかと...!

Takeshi:マクマナマン「New Wave of British BASEBALL Heavy Metal」 
ベースを担当しているプログレッシブマスロックバンド。FUJI ROCK FESTIVAL '12 ROOKIE A GO-GOに出演しました。





SEA LEVEL「Dictionary (Handwritten)」
主にギターを担当している、福岡/東京に拠点を置くそれぞれ異なるフィールドで活動するメンバーによる脱中心的な音楽です。大部分をデータのやり取りで制作した不思議な質感のアルバムです。





その他の短編ズ「31」
ギター/ベースの演奏及び録音のサポート、バンドセットでのライブメンバーとして参加しています。



Takeshi Yamamoto 「Gaslight」
2020年10月リリースのソロ作品です。自分自身で演奏〜ミックスまで行ったアンビエント/ドローンミュージック。
https://takeshiyamamotorogers.bandcamp.com/album/gaslight

Miwako:miu mau「Drawing」
奈良のMORGスタジオで合宿Recしたのがとても刺激的でした。こちらでもドラムを担当しています。



Harajiri:百蚊というポストパンクバンドでもベース弾いてるんですが、SACOYANSとは全く違う感じで弾いてるので興味ある方は聴いてもらえると嬉しいです。




今後挑戦してみたいこと
SACOYAN:わたし個人としては「みんなのうた」で放送されてしまうような童謡を書きたいです。映画の挿入歌とか...ナレーションとかも...バンドではまたアルバム作って、いろんなところを回って、またアルバム作って、と繰り返していきたいです。みんな練習とレコーディングと、お酒が大好きです。

Takeshi:SACOYANSのセカンドアルバムの制作に入りたいです!

Miwako: 果たしてアルコールを摂取せずにライブできるか...?!

Harajiri:初めてちゃんと唄を歌ってくれるバンドで演奏してるので(笑)、とても新鮮で楽しいです!こんなご時世ですが可能な限りいろんな場所に行ってライブしたいし、メンバーの1人だけど僕もSACOYANの歌を初めて聴いた瞬間に虜になったのでとにかくたくさんの人に聴いてもらいたいですね。


カルチャーについて

触れてきたカルチャー
SACOYAN:西洋絵画、映画です。絵を観るのがものすごく好きです。徳島にある大塚国際美術館の隣に住みたいです。harukaさんに描いて頂いた1stアルバムのジャケットはドンピシャにわたしの趣味です。最高!母と姉がカトリックなので宗教美術が身近でした。そこから神話にも興味を持ち...絵を観ていると水を飲んでいるような感覚になれます。
映画はジョン・カーペンター監督などのSF・ホラーや、ベルイマンなどの重厚な作品、イタリアの映画などが大好きです。ギャグだったらハッピー・マディソン・プロダクションズ映画も好きですね...。10代の半ばぐらいから、集中して観ると映画ってめちゃくちゃおもしろい!とはっきり気づき、以来できる限り数多く、貪るように観てきました。最近はそんなに多くの時間を取れないのですが、いつかまた一日中映画を観たい!(そのために最高のソファが欲しい!)

Miwako:NHKの大河ドラマが好きになり、そこからお城や古墳や神社仏閣巡りが好きになりました。その場所に行ってスピリットを感じるのが好きです。

Harajiri:昔から年末くらいによくあるマグロの特番が大好きです。あの人間ドラマを見たらマグロを軽い気持ちで食べたらいけないなと思います。毎年初競りのマグロの値段が気になります。


今注目しているカルチャー
SACOYAN:Netflixの、「ル・ポールのドラァグ・レース」。勝ち抜きコンテストのリアリティ番組です。シーズン終わりのグランド・フィナーレを観るのが毎年楽しみです。出演者たちがステージでバシッと決める精神力、憧れます。うーん、勉強になる。

Harajiri:大食いの人たちに興味があります。僕は一番好きなことがご飯を食べることなので憧れます。





RELEASE INFORMATION

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SACOYANS「Yomosue」
2020年9月16日(水)
視聴はこちら



LIVE INFORMATION

2020年10月31日(土) 佐賀 波戸岬キャンプ場野外ステージ
2020年11月12日(木) 福岡 UTERO
2020年11月14日(土) 大分 AT HALL
2020年11月19日(木) 福岡 秘密
2020年11月21日(土) 熊本 NAVARO
2020年12月5日(土) 東京 下北沢BASEMENT BAR
2020年12月6日(日) 東京 下北沢BASEMENT BAR
2020年12月26日(土) 福岡 UTERO

詳細はこちら

LINK
@TSacoyan
@sacoyans
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