SENSA

2020.08.26

音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.029は、8/26(水)にミニアルバム「utopia」をリリース、2019年に解散したロックバンド"ねごと"のギタリスト・コンポーザー沙田瑞紀による音楽プロジェクト、miidaに迫る。

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miida
たくさんのファンに恵まれながらおよそ12年間活動し、2019年7月に解散をしたロックバンド「ねごと」のギタリスト・コンポーザー沙田瑞紀による音楽プロジェクト。正規メンバーとして「ecke」のドラマーsugawaraと「miida」を結成し、2019年10月4日のワンマンを皮切りに活動を本格化。2020年2月14日をもってsugawaraが脱退。4曲のデジタル配信をスタート。ミニマル・メロウ・ヒップホップなど、型にはまらない音楽の可能性を追求する。


活動を始めたきっかけ
曲を作ることがすごく好きなので、ライフワークとしてマイペースに活動をしたいな、と思ってmiidaを始めました。


影響を受けたアーティスト
家族からの影響が大きいのですが、高校の時に初めて聴いたSonic YouthのSonic Nurseは衝撃的でした。不協和音でダークなのに、堂々としていて...。ノイズを聴いたことがなかったので、「えーー!音濁ってるじゃん!これ、いいの?これ音楽なの?」ってびっくりとクエスチョンが頭の中で埋め尽くされて。いままで、整頓された聞きやすい音楽しか聴いていなかったんだ...という驚きと、ノイズでもなんでも、良いと思った音は音楽になるんだ!という眼から鱗な発見でした。


その影響でノイズにハマったとかではないのですが、それ以降の音楽の聴き方がより感覚重視になって、音楽に対する視野も広がったかなと思います。私がジャズマスターをメインで使っているのも、よくよく考えるとサーストン・ムーアの影響が強い気がします。

*サーストン・ムーア...Sonic Youthのギター・ボーカル


注目してほしい、自分の関わった作品
おすすめその1は、miidaを始める前にねごとというバンドを組んでおりまして、後期のシングルリリース時にカップリングとして、毎回セルフリミックスを入れていたんです。オリジナルと聴き比べをすると楽しいのでよかったら聴いてみてください。



カロンのリミックスは今聴くとちょっとやかましいアレンジだと思ったりもするのですが(笑)、CDJにDJとして出演が決まった頃にちょうどそのアレンジを進めていて。せっかくなのでDJの最中にリミックスを初披露したいなと目論み、わかりやすく盛り上がるアレンジになるように試行錯誤した覚えがあります。作った時の気持ちがよく表れているリミックス集です。lightdentityのリミックスは完全にレイハラカミさんの影響ですね。

おすすめその2はコロナ禍でリリースしたThe Departmentのドネイションシングル、「DISTANCE」です。私はゲストボーカル的な形で参加しました。avengers in sci-fiの太郎さんとはなにかとご縁があり、自粛ムードの時にトイレットペーパーをお裾分けしに太郎家に訪問する、ということがあったのですが、その時にチャリティーソングを作ろう!という話になり実現したのがこの曲です。
ここで歌う"DISTANCE"は物理的な距離もそうだけど、心の距離とも捉えられる、チャリティを通り越した普遍性のある楽曲になっていて、とてもすてきに仕上がったと思っています。


そして、おすすめその3は、ちょうど記事が公開される頃にリリースされる、miidaファーストミニアルバム「utopia」です。活動から約1年、デジタルシングルのリリースを経て、ようやくCD形態でのリリースが実現しました。(CDはmiidaオンラインショップで買えます。)デジタルリリースももちろんしますが、こうやって形に残るものを作ることができたのは、とても嬉しいですね。ずっと前に書いた曲もあるし、コロナのあいだに書いた曲もあります。一曲一曲できるだけシンプルに作りました。歌うことを始めたのも最近なので、聴いているとまだ照れ臭いのですが、気持ちを込めて作ったのでぜひ聴いてみてください。





今後挑戦してみたいこと
ミニアルバムがようやく完成したので、次はフルアルバムを作りたいです。想像できなかった未来を作るために、なんかいいな〜と思える楽曲をたくさん作っていきたいです。


カルチャーについて

触れてきたカルチャー
小さい頃から絵を描くことが好きで、絵はがき教室や絵画教室に通っていたりしたのですが、漫画がとても好きで、音楽を作る上でも影響を受けていると思います。
小学生の頃は絵本を書いたり、双子の親友と3人で「3人の〇〇」という題名縛りのシリーズ漫画を書いてみたり。気持ちとは裏腹に絵は全然上達しなかったので、すっかり読む専門になり、毎月月刊りぼんを買って読んでりぼんの作家さんを陰ながら応援したりしてます。
りぼん以外でも今日マチ子さん、宮崎夏次系さん、松本洋子さん、入江亜季さん、高橋那津子さんなどなど、作家読みをして楽しんだり。

季節で発行される読み切りメインの「りぼん増刊号」では毎回小学生漫画大賞の作品や、新人のデビュー作が読めるんです。若さ故に絵は拙かったりしますが、小学生や中学生のリアルな感性が爆発していて、言わずもがなの衝動とエネルギーに満ちていて、毎回はっとします。人間老いには抗えませんし亀の甲より年の劫とはいいますが、読むたびにいろんな気持ちに気づかせてくれる大事なカルチャーです。

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今注目しているカルチャー
カルチャーと呼べるかどうかわからないのですが...、今年2月に体調を崩し、1ヶ月ほど寝たきりに近い状態になり、治療のため病院に散々通うという生活を送る上半期だったので、今は「健康体」に大注目しています。(現在はおおよそ元気です)
今まで忙しいことにかまけてほとんど運動もしてこなかったので、これを機に水泳とランニングを始めました。(それぞれ週に一度ほどですが...)運動用のウェアを買ったり、プロテイン を飲んでみたり、健康になるためのハウトゥーは検索をかければいろんな記事や商品が出てくるので興味深く読んでます。
あと、たまたま入ったお店で買った松本農園の「しらぼし梅ぼし」がとっても美味しくて、リピ買い中。昔ながらの塩辛い梅です。何度食べても果てしなく酸っぱくて...そこがすき。食べると力が漲ります。

一生音楽を続けるためにも、健康でいられるように生活力を高められる習慣やアイテムを探しながら、健やかに過ごすことがいま一番大事にしたいことです。



RELEASE INFORMATION

utopiaジャケット.JPG
miida「utopia」
2020年8月26日
視聴はこちら

LIVE INFORMATION
CD購入者特典リリースイベント『one night "utopia"』
日時 : 2020年9月4日(金)19:00~
内容 : 全曲解説、公開インタビュー、乾杯
詳細はこちら


LINK
オフィシャルサイト
utopia 特設サイト
@miida_official
@miida_official
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