2020.08.12
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.027は、現在3ヶ月連続リリースの真っ最中、8/12(水)に第2弾Single「生活」をリリースした髙橋多聞に迫る。 髙橋多聞
1988年、北海道 旭川生まれ札幌育ち。 10歳になる年に両親に買い与えられたQueenの『Greatest Hits』に衝撃を受け、人生が完全に間違った方向に向かう。ブライアン・メイに憧れ、14歳でギターを始めるも、Fが押さえられるようになる前に1弦が切れ、張り替え方が分からず挫折する。18歳で再びギターを手にするも、音楽仲間と始めたバンドにドラマーがいなかったためドラムに転向。それから数年間はドラマーとして生きるも、いつまでたっても上達はしなかった。 その後紆余曲折あり、2019年からソロでの音楽活動をスタート。2020年に1stシングル『Ghost Of Prow』をリリースした。ウェブサイト「冷凍都市でも死なない」が主催した「死なない杯2020」にて「自分で自分の生活をつくる」賞を受賞するなど、ライターとしての活動も行っている。
活動を始めたきっかけ
24歳くらいまではボヤっとバンドなどの音楽活動はしていたのですが、特に明確な目標もなく、何をなすこともないまま辞めて、その後はサラリーマンをやっていました。 その数年間は趣味程度にギターを弾いたり、曲を作ったりしていたのですが、2018年に30歳という節目の年を迎えて、ものすごく焦っている自分に気づいたんです。 その時、「ああ、やっぱり僕は音楽がやりたいんだなあ」と思い、2019年から本腰を入れて「髙橋多聞」としての活動を始めました。影響を受けたアーティスト
音楽の原点は小学5年生の時に聴いたQueenです。両親が買ってきてくれた『Greatest Hits』を聴いて脳天からつま先まで電流が駆け巡った感じがしました。一瞬で夢中になりましたね。 当時は両親くらいしか理解者がおらず、Queenが好きすぎたせいで一時期は友達がゼロになりました。そのおかげで、音楽に集中してかなり深掘り出来たので今ではよかったと思っています。当時は悲しかったですが。その後QueenからDavid Bowieに行き、David BowieからTHE YELLOW MONKEYにたどり着きました。吉井和哉さんからの音楽的影響はかなり大きいと思います。吉井さんの作る、日本的なドロッとした部分と洋楽のギラっとした部分をミックスしたような楽曲は、僕にとって一つの憧れで、常に意識しています。
中学時代はゲーム『サクラ大戦』に夢中になって、田中公平先生の作る曲の世界に入れ込んでいました。『サクラ大戦』は音楽がかなり重要な要素を占める作品で、とにかくいい曲揃いなんです。ジャンルも歌謡曲的なものからジャズやシャンソンなど、様々な音楽の要素があって、その影響で尾崎紀世彦さんや美輪明宏さんの曲などもよく聴くようになりました。
高校時代はなぜか急にRIP SLYMEやSOUL'd OUTなどの日本のヒップホップグループにどっぷりハマってしまって、小太り眼鏡のイケてない男子高生だったんですが、教室の隅でずっとラップしてました。僕はラップは不得意なんですが、ヒップホップのノリは曲を作る上で参考にしています。
大学以降はZAZEN BOYS、Arctic Monkeys、Daft Punk、東京事変、ペトロールズ、平沢進さん、山下達郎さん、椎名林檎さん、岡崎体育さん、吉澤嘉代子さん、それから色々なアニメソングなど、もうとにかくジャンルの垣根無く、自分がいいなと思った音楽を聴きまくりました。僕の音楽はそういった素晴らしいミュージシャンの方々の作品のチャンポンみたいな感じです。
注目してほしい、自分の関わった作品
一作目『Ghost Of Prow』、8/12リリースの二作目『生活』、9/2リリース予定の三作目『ただ、眺めている』はあえてジャンルをひとつに統一せずに作りました。どれも違った気持ちで聴いていただけると思いますので、皆さんに楽しんでいただけると嬉しいです。今後挑戦してみたいこと
僕は音楽の他にnoteで文章を書くこともしているのですが、文章の方は『おじさんだけど少女歌劇団に入りたい』とか『玉ねぎを長ねぎになるまで育てて食べる』とか、毎日ひたすらふざけ倒しています。見てくださった方に「こいつは結局何がしたいんだ?」みたいに思ってもらえるのが目標です。 音楽の方は、今こう言った状況なのでなかなか難しいと思いますが、やはりライブをしたいですね。自室にこもって作った音楽を人前で演奏するとどういった気分になるのか......お客さんはどんな風に感じるのか......それを味わってみたいです。 そして最終的にはWikipediaに僕のページを作ってもらいたいです。どなたかよろしくお願い致します。カルチャーについて
触れてきたカルチャー
音楽以外で特に好きなのは、月並みですが映画とマンガとゲームです。 好きな映画は上げるとキリがないのですが、MARVELやDCのアメコミ映画は基本的にすべてチェックしています。 僕は特にバットマン、中でもジョーカーが好きなので、昨年公開の『JOKER』は何度も繰り返し観ました。ただでさえ好きなのに『タクシー・ドライバー』や『キング・オブ・コメディ』などの名作映画のエッセンスも感じられて......おそらくこの先何百回も観ると思います。マンガはいわゆる王道よりもサブカル系に分類されるマンガが好きで、諸星大二郎先生、伊藤潤二先生、丸尾末広先生、福満しげゆき先生の作品を愛読しています。藤子・F・不二雄先生、藤子不二雄Ⓐ先生の短編も繰り返し何度も読んでいます。 素敵な短編を描かれる漫画家さんに惹かれる傾向があるようです。
ゲームは『METAL GEAR』シリーズや『DEATH STRANDING』など、小島秀夫監督が製作されたゲームを愛しています。あとは繰り返しになりますが、『サクラ大戦』は僕の人生にかなり大きな影響を与えたゲームですね。
今注目しているカルチャー
ズバリ「おもちゃ」です。 僕は小さい頃から今まで、おもちゃが大好きなトイザらスキッズ(31歳)なのですが、その進化には毎年「ほえ~~~」と感心しています。たとえばタカラトミーの『トランスフォーマー』は本当にすごい。映画化もした、世界で一番有名な変形玩具シリーズですが、「これ......どうやって考えたの?」みたいな変形機構がガンガン使われていて、しかもその技術が年々アップグレードされていて、3歳から今までなかなか卒業できずにいます。そしてこれからもしないと思います。
あとはバンダイのプラモデルも驚異の進化をしているなと感じています。最近はロボットだけでなくゲーム機(本体)やカップヌードルのプラモデルなんかもあって、良い意味でワケわからん方向に行っていて大好きです。
それからこれはおもちゃと言うには少々高価なのですが、香港のフィギュアメーカー『ホットトイズ』の1/6スケールフィギュアもすごいです。映画やゲームのキャラクターのフィギュアなんですが、とにかく再現度とクオリティがすごい。公式サイトの説明文に「俳優の肖像権をクリアしたフィギュア」って書いているんですが、どういう事?って思ってます。
僕の曲もこういう驚きとか面白さとか、そういうものを聴いてくれる方に届けたいなと思い、曲の中にこっそりとちょっとした仕掛けなんかを入れたりしています。
RELEASE INFORMATION
2020年7月22日(水)
髙橋多聞「Ghost of Prow」
視聴はこちら
2020年8月12日(水)
髙橋多聞「生活」
視聴はこちら
2020年9月2日(水)
髙橋多聞「ただ、眺めている」
視聴はこちら
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note@tamon_takahashi
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