2020.07.30
音楽だけでなく、どのカルチャーも共通点やつながりがあるということをコンセプトにしているSENSA。INTERVIEWシリーズ「Highlighter」では、アーティストはもちろん、音楽に関わるクリエイターにどのような音楽・カルチャーに触れて現在までに至ったか、その人の人となりを探っていく。
Vol.022は、7/29(水)に『IN,I'M PRAY SUN』をリリースした鬼才シンガーソングライター、清水煩悩に迫る。
清水煩悩
1992年生まれ、和歌山県出身。2017 年、1stアルバム「みちゅしまひかり」発表直後から「天才発見!」と世間を騒がせ、その後、坂本龍一、水曜日のカンパネラ・コムアイといった多くのアーティストから称賛を得た。2018年、2ndアルバム「ひろしゅえりょうこ」を発表。収録曲「シャラボンボン」のMVが第23回文化庁メディア芸術祭を始め、国内外のコンペティションに入選した。その後、奥多摩の森で30分一発録音されたライブ映像の公開や、町と声にテーマを置いたフィールドレック・ラジオプロジェクト「町の応え、僕の光」を始動し活動の幅を広げる。2020年夏、クラウドファンディングで得た資金によって、外出自粛が広がる直前の奈良県・天川村で11人の仲間と制作した3rdフルアルバム「IN,I'M PRAY SUN」が、自主レーベル・Metropoloni子から発売。台湾のゴッドファーザー・史明が営んでいた池袋の中華料理店「新珍味」で稀にアルバイトを行う。
天川村でのレコーディングの様子
過去直近のニュースだとアニメーターの幸洋子さんに監督してもらった「シャラボンボン」という楽曲のMVです。第23回文化庁メディア芸術祭の審査員推薦作品やニューヨーク国際子ども映画祭、イギリスのFLATPACKという映画祭にもノミネートしたのは驚きでした。収録としては2018年に出した2ndアルバムの楽曲ですけど、時間が経っても愛おしい映像作品に自分の音楽が乗ってるのがうれしく思います。
あと映像繋がりで言うと、むこうぎしサウンドという映像グループと奥多摩の森で30分一発録音したライブ映像も印象的でした。自分たちで電気を引いたり美術セットを組んで、森と呼応しながら歌ったのが凄く楽しかった。結構な爆音を出したんですけど、それに合わせて虫がざわざわ騒ぎはじめたりした。その頃から「音」っていう事に興味を持ち始めたりもしたので、今回のアルバムを作ることになったきっかけの一つでもあります。
今回のアルバムのレコーディングを通じて、「声」と「声」がぶつかるという事の未知さ、素晴らしさに気がついた、もっとやってみたいなと思いました。
子供たちの声も好き。よく近所で遊んでいる子供たちの声を聞いてるのだけども、すごい声がよくて(笑)この間は帰り道10人くらいに一回ずつ「バイバイ!」って言っていく女の子がめちゃくちゃ良かった。そういう衝動的な音も興味ある。子供たちに歌ってもらいたいなあという曲も作っています。これも今回のアルバムと発想は近くて、映像的なイメージを曲にしていきたいなと思います。あとは音楽以外だと、よく絵を描くので絵の個展をしたいというのもあります。小説も書いたりしていて、やりたいことを区分してみると「音楽」「絵」「小説」の三つです。...とは思ったものの、今は自分たちで「アニメーション」もMetropolonicoというチームを組んで作っているのでそれもありますし、フィールドレックで町と自分の声を記録する「町の応え、僕の光」というラジオも始めたので、この五つを宜しくお願い致します。
タイラさんが最初に電話でシステムのこととかをすごく丁寧に説明してくれたのが印象的やった。すごく嬉しかった。あとは「今作...10分以上の楽曲があるんですけど...」って相談したら「大丈夫です!」と教えてくれ、お願いすることになりました。
今回のアルバムのM3「あどべんちや」という曲は『映像研には手を出すな!』と『未来少年コナン』から着想を得て、頭の中にある"仲間"とか"冒険"のイメージをコンセプトに曲にしました。アニメのために作ったというか、自分の想像していた風景に重なったというかその繊細な所を伝えるのは難しいですが、影響を受けました。
もともとヲタク気質なところがあって、分からない事は納得する(か、満足感を得るか)までは調べたくなる性格で、そこにずんずん入っていくのが好きなんです。そういう風に入っていく為の入り口が丁寧に作ってあって、尚且つそこに入ってみると余白が沢山ある!みたいな世界にいつも魅力されてます。落語や読書が好きなのもそういう節があるかも。
あと自分の中だけで、ほぼカルチャー化してるんですけど"自分の見た目"にもすごい興味あります。年々精査されていってる感じがするんです。このままどうなるんやろうかと。自分で洋服作ったり、下駄履いてたり、もひかんやったり、とんでもなく長い帽子を被ってみたりして、基本的に楽しんでるんですよ。飽きさせないようにしてる感じというか、なんかやりたくなっちゃう感じ。なんだかんだ一番興味があるかも。
とんでもなく長い帽子
清水煩悩「IN,I'M PRAY SUN」
2020年7月29日
視聴はこちら
@shimizubonnou
@shimizubonnou
FRIENDSHIP.
Vol.022は、7/29(水)に『IN,I'M PRAY SUN』をリリースした鬼才シンガーソングライター、清水煩悩に迫る。
清水煩悩
1992年生まれ、和歌山県出身。2017 年、1stアルバム「みちゅしまひかり」発表直後から「天才発見!」と世間を騒がせ、その後、坂本龍一、水曜日のカンパネラ・コムアイといった多くのアーティストから称賛を得た。2018年、2ndアルバム「ひろしゅえりょうこ」を発表。収録曲「シャラボンボン」のMVが第23回文化庁メディア芸術祭を始め、国内外のコンペティションに入選した。その後、奥多摩の森で30分一発録音されたライブ映像の公開や、町と声にテーマを置いたフィールドレック・ラジオプロジェクト「町の応え、僕の光」を始動し活動の幅を広げる。2020年夏、クラウドファンディングで得た資金によって、外出自粛が広がる直前の奈良県・天川村で11人の仲間と制作した3rdフルアルバム「IN,I'M PRAY SUN」が、自主レーベル・Metropoloni子から発売。台湾のゴッドファーザー・史明が営んでいた池袋の中華料理店「新珍味」で稀にアルバイトを行う。
活動を始めたきっかけ
10代の後半にライブハウスに行ったのがきっかけです。音楽に触れてギターを持って作曲してみることになってライブをしてみることになって、という流れです。その頃は頻繁に活動していたわけじゃなく、音楽を自分なりにやり始めたのは22才くらいでした。1stアルバムを作ってみようということになって、ようやくそのアルバムが出来てから大阪や東京でライブをし始めたので、2016年辺りから活動開始というイメージがあります。影響を受けたアーティスト
プレイリストにしました。ピックアップすると、David darling&the Wulu Bununの「Lugu Lugu Kan-Ibi」は、『IN,I'M PRAY SUN』のM4「天ノ子」のモチーフになった曲です。アレンジ的には、日本の民謡と子供っぽさを出したかったので、混声合唱はせずに録音しました。注目してほしい、自分の関わった作品
今作です。タイトルは『IN,I'M PRAY SUN』。和訳は『で、僕は太陽に祈る』です。ジャケットのデザインが、とても頭の中のイメージに近いです。収録楽曲は奈良県の天川村の廃校に12名で4日間篭ってレコーディングしました。1stアルバム「みちゅしまひかり」や2ndアルバム「ひろしゅえりょうこ」の頃とはまた変わって今回は初めてのバンドセットなので、いわゆるシンガーソングライター、弾き語りというような場所からは少し離れて"そこにみんなが居て、みんなで音・声を合わせる"そういう生の素晴らしさが録音出来たと思います。人の空気や自然の空気、音像を楽曲を通して楽しんでもらいたいです。M2「まほう」は11分で、M7「lullaby」は1分です。曲順は聴いた時の楽曲の印象やその物語の順序を考えて選んだので、収録曲順通りに聴いてもらえたら嬉しいです。過去直近のニュースだとアニメーターの幸洋子さんに監督してもらった「シャラボンボン」という楽曲のMVです。第23回文化庁メディア芸術祭の審査員推薦作品やニューヨーク国際子ども映画祭、イギリスのFLATPACKという映画祭にもノミネートしたのは驚きでした。収録としては2018年に出した2ndアルバムの楽曲ですけど、時間が経っても愛おしい映像作品に自分の音楽が乗ってるのがうれしく思います。
あと映像繋がりで言うと、むこうぎしサウンドという映像グループと奥多摩の森で30分一発録音したライブ映像も印象的でした。自分たちで電気を引いたり美術セットを組んで、森と呼応しながら歌ったのが凄く楽しかった。結構な爆音を出したんですけど、それに合わせて虫がざわざわ騒ぎはじめたりした。その頃から「音」っていう事に興味を持ち始めたりもしたので、今回のアルバムを作ることになったきっかけの一つでもあります。
今後挑戦してみたいこと
結構沢山あるんですけどどうしようかなあ(笑)挑戦というより、 やりたいことですが、音楽で言うと「声」とかに重心置いて制作したいなと思います。例えば100人とかでレコーディングしたりとか。今回のアルバムのレコーディングを通じて、「声」と「声」がぶつかるという事の未知さ、素晴らしさに気がついた、もっとやってみたいなと思いました。
子供たちの声も好き。よく近所で遊んでいる子供たちの声を聞いてるのだけども、すごい声がよくて(笑)この間は帰り道10人くらいに一回ずつ「バイバイ!」って言っていく女の子がめちゃくちゃ良かった。そういう衝動的な音も興味ある。子供たちに歌ってもらいたいなあという曲も作っています。これも今回のアルバムと発想は近くて、映像的なイメージを曲にしていきたいなと思います。あとは音楽以外だと、よく絵を描くので絵の個展をしたいというのもあります。小説も書いたりしていて、やりたいことを区分してみると「音楽」「絵」「小説」の三つです。...とは思ったものの、今は自分たちで「アニメーション」もMetropolonicoというチームを組んで作っているのでそれもありますし、フィールドレックで町と自分の声を記録する「町の応え、僕の光」というラジオも始めたので、この五つを宜しくお願い致します。
FRIENDSHIP.から配信したきっかけ
DENIMSというバンドのカマチューくんから、FRIENDSHIP.キュレーターのタイラダイスケ(FREE THROW)さんを紹介してもらって配信させてもらうことになりました。理由はシンプルで、人の紹介を経て相談しながらやりたかったのが一つ。全部自分で配信をかけてというのも、やろうと思えばやれると思うんですけど、今の自分のムードじゃないというか。「そこは頼らせてほしい」みたいなのがあったかもしれない。こう機械的に事を進めて行きたくない、みたいな感じかなあ。人を介してやらせてもらうことで「自分のこともっと知れる」みたいな感じがあって、そういうのを大事にしておきたいなあと思った。タイラさんが最初に電話でシステムのこととかをすごく丁寧に説明してくれたのが印象的やった。すごく嬉しかった。あとは「今作...10分以上の楽曲があるんですけど...」って相談したら「大丈夫です!」と教えてくれ、お願いすることになりました。
カルチャーについて
触れてきたカルチャー
直近だとアニメです。『映像研には手を出すな!』、『宇宙よりも遠い場所』。この2本はパッと浮かびました。あと『未来少年コナン』も。今回のアルバムのM3「あどべんちや」という曲は『映像研には手を出すな!』と『未来少年コナン』から着想を得て、頭の中にある"仲間"とか"冒険"のイメージをコンセプトに曲にしました。アニメのために作ったというか、自分の想像していた風景に重なったというかその繊細な所を伝えるのは難しいですが、影響を受けました。
もともとヲタク気質なところがあって、分からない事は納得する(か、満足感を得るか)までは調べたくなる性格で、そこにずんずん入っていくのが好きなんです。そういう風に入っていく為の入り口が丁寧に作ってあって、尚且つそこに入ってみると余白が沢山ある!みたいな世界にいつも魅力されてます。落語や読書が好きなのもそういう節があるかも。
今注目しているカルチャー
小説や物語だとちょっと浮遊感があるけども地に足がついてて説明不足みたいな作品が好きです。あとは、リゼ・ヘルエスタさんというVtuber配信をされてる方(ゲーム「MOTHER」の実況をいつも拝見しています)、一緒に連れて行ってくれるあの連体感と日本語がフラットで好きです。あと自分の中だけで、ほぼカルチャー化してるんですけど"自分の見た目"にもすごい興味あります。年々精査されていってる感じがするんです。このままどうなるんやろうかと。自分で洋服作ったり、下駄履いてたり、もひかんやったり、とんでもなく長い帽子を被ってみたりして、基本的に楽しんでるんですよ。飽きさせないようにしてる感じというか、なんかやりたくなっちゃう感じ。なんだかんだ一番興味があるかも。
RELEASE INFORMATION
清水煩悩「IN,I'M PRAY SUN」
2020年7月29日
視聴はこちら
LINK
オフィシャルサイト@shimizubonnou
@shimizubonnou
FRIENDSHIP.