2019.05.11
−まずは、上京して1年と1ヶ月経って、上京する前とした後で"東京"という街への印象は何か変わりましたか?
小野貴寛(以下:小野):正直、来る前までは住み辛そうなイメージがあったんですけど、どこ行っても都会都会していそうな感じで。でも来てみたら実際そうじゃなくて、都心部は人が多い感じだけど、そこから少し離れたら人も少なくて住みやすい場所もいっぱいあって、意外と好きになれました。
黒川侑司(以下:黒川):イメージ自体は抱いていたものと変わらなくて、遊びに行く都心部は人がたくさんいて、建物も高いなってなるんですけど。そのことがマイナスって勝手に思ってたんですけど、そこまでマイナスじゃないなって思いました。自分が住んで慣れていったから「大丈夫なんだな〜」という感覚なんだと思います。僕は都会が得意ではないけど、案外住んでみたら便利だしいいなって感じてます。
田中雄大 (以下:田中):どこでも引っ越す時は緊張するじゃないですか。けど、住めば都っていうのがその通りだなとすごく思いました。なんだかんだ、一年経たずして友達が増えるとその分心が軽くなっていくなと。でも人の多さはあまり得意じゃなくて、そればっかりは(笑)。
古閑翔平(以下:古閑):基本的に全部言ってくれたんですけど(笑)あんまりイメージは変わってないです。
小野:イメージ自体は激変せんかったし、抵抗が無くなってきつつはあるけど、人が多いことにはまだ慣れないよね(笑)
−いざ東京に住むと、"東京といえばここ"といった観光名所には行かなくなるのでは?ということで今日の企画が決行されたのですが、実際上京してからどこか観光名所って行きましたか?
黒川:僕は「中野ブロードウェイ」にめちゃくちゃ行ってますね。おもちゃとかゲームとか、色々マニアックなものが売っていて、買おうと思えばネットで買えるんですけど、実際に実物がみれるってなると全然違うし、そういうのが簡潔に集まっているというか。おばあちゃん家にあるような人形とか、銃、バンドのグッズもある。なんか一段二段と趣味がいろんな方向に広がっていくので楽しいです。
−どれくらいの頻度で行ってたんですか?
黒川:最近はあんまり行けてないんですけど、去年の夏とかは...週1?いや盛りました(笑)月2とか行ってましたね。
−多いですね(笑)他の皆さんはどこか行きましたか?
古閑:御茶ノ水とか?楽器屋あるし。
田中:あ、渋谷とかも行くよね、気になる楽器あったら。
−ミュージシャンにとって、やっぱり大きい楽器屋さんがあるのは嬉しいんですね。
全員:嬉しいですね!
古閑:どこに行っても楽器屋さんがあるから、困ることがない。
田中:それが一番(東京の)良いところかもしれない(笑)
黒川:デジマートとかで調べた楽器の試奏が大抵渋谷や新宿でできたり。
古閑:サウンドハウスとかで注文しても、大抵次の日には届くしね。
田中:商品の倉庫近いからね(笑)
−じゃあ、思っていたより観光名所には行っていないですね(笑)
田中:あ!でも俺は浅草には行きました。でも前と違うのは、頑張って行かなくて良いから、ふらっと行ってちらっと見て帰ろうかって感じで。気になる所へすぐ行けるっていうのは良いですね。
小野:俺、猫カフェしか行ってない...
黒川:あ、秋葉原も結構行きますね。秋葉原と中野へよく行きます。
−今回は浅草周辺で観光をしましたが、他に東京で行ってみたい観光名所はありますか?
黒川:シンプルに「スカイツリー」とか「東京タワー」の中に入ってみたい。外からは見たことあるんですけど。
小野:一回は入っておきたいね。
田中:でも東京タワーは修学旅行で行ったことあるな、スカイツリーは建設中でなかったけど(笑)
黒川:あとなんかあったかな〜
古閑:今日で結構見れたもんね。
−しっかり観光名所を巡りましたもんね。
田中:上野動物園は結構行きたかったので嬉しかったです!
古閑:俺も!めっちゃ行きたかったもん。
黒川:そうだ、ガンダムがある場所ってどこですか?
小野:お台場!
黒川:あ、お台場!行きたいです!
古閑:これから行くじゃん(笑)
田中:ユニコーンガンダムいるやん。
黒川:ガンダム見たいです。
−では、今日を振り返って上野動物園で一番印象に残った事を教えてください。
小野:幼稚園児を引率していた先生が印象に残りました(笑)
田中:うまく説明できないけど(笑)でもあれは面白かったね。
小野:でも、まぁゴリラやね。ゴリラが印象に残った。
全員:うんうん。
黒川:僕は目的というか、前日から調べとってゴリラがいるのはわかっとったんで。
古閑:俺はアザラシ。
田中:俺は完全ホッキョクグマにもってかれた。
小野:それいうなら俺はペンギンだわ。
−誰もパンダって言わないですね(笑)
全員:わー(笑)
田中:並んだのに(笑)
黒川:でも見る時間やレーンとか制限されていたこともあって、堪能しきれなかったかなって(笑)
小野:一瞬で過ぎちゃったもんね。
−いま改装中でしたし、新しい(パンダの)エリアが出来たらぜひリベンジを!
黒川:行きたい、行きたい!
小野:楽しかっためちゃくちゃ。
田中:ね。
古閑:こんなに全部楽しめると思わんかったよね。
−楽しんでもらえて何よりです!
−アーティスト活動を行う上でも環境の変化があったと思いますが、良かったことはありますか?
田中:僕はアーティストの友達が増えて、いっぱいライブに誘ってもらえるようになりました。福岡になかなか来ていないアーティストさんのライブも今ならすぐに行けるので、そういうのは東京ならではかなと。
古閑:東京に住んで色々なところに行きやすくなったのが大きいですね。福岡で活動していた頃はどこへ行くにも夜行バスや飛行機なのでコストが掛かっていて。東京を拠点に車でどこにでも行けるっていうのは良いですね。
小野:何においてもプラスの面が多いよね。
田中:そうだね。悪くなったところはないよね。やっぱり自分次第だけど、全部。
小野:福岡におる時より、周りとの差も痛感する。レベルも高くて。
田中:周りにすごいアーティストがいっぱいいるからこそ、焦りが常にあるもんね。
−逆に活動拠点だった福岡を離れて、向こうの方が良かった!と思う点はありますか?
古閑:家賃が安い。
黒川・田中:実家にすぐに帰れる。
古閑・小野:確かに。
田中・いざという時帰れるという安心感。
小野:あとはやっぱ僕は福岡の方が友達も多いのでそれもありますね。
−上京する前、「有名になりたい!」という強い思いがあったと思いますが、一年で様々な新しい出来事を経て、その頃にはなかった目標やスキルアップしたいことって何かできましたか?
黒川:人気者になりたいです!って言ったのたぶん僕なんですよね。もう少し細かくというか...人気者になることで誰にどういう影響を与えられるかとかを考えるようになりました。活躍することで家族や協力してくれるスタッフや、ずっと応援してくれているファンのみんなだったり。人気者になりたい!だけじゃなくて、なることによってどういう事を与えることができるかと。今はいろんな人に恩返しをしたい。出来たら良いなって思ってます。ただ自分が人気者になりたいってだけじゃ、次のレベルに進めないって思って。真剣になろうと思いました。
田中:僕は最近見たドキュメンタリー番組で宮崎駿さんが「表現することにおいて、頑張るのは当たり前で、頑張ってもどうにもならなかった人たちが多い中で、頑張っていることを褒められるのは違う」のような事を仰っていて、その通りだなって。人より努力する、すごいことをしようと思って頑張ることは当たり前だけど、その中でも技術や頭の使い方だけじゃなくて、やっぱり人間性とか。相手が求めている事を自分なりにすごい考えるようになった。僕が何かを作るために必要としてもらえているなら、技術でも人間性でも応えられる人材でありたいというか。逆に自分が何かをしたい時に、その人たちに協力してもらえるような人間になりたいと思いました。
小野:今、音楽の方面だけじゃなくて多方面でレベルアップしなきゃならなくて。自力ではたどり着けないステージに差し掛かっているからこそ、自分たちが次の段階に行くためにはちゃんと愛されていなきゃいけないなと最近すごい思うんです。だから本当に人間力をちゃんと付けたいなと思っています。
古閑:僕は上京してからいろんなクリエイターと関わることがすごく多くなって、やっぱその人たちって自分の想像よりもいろんな事をやっている人たちなんですよ。そういう人と接することで、ちょっと自分の努力すべきラインが上がったというか、やるべきことのレベルが上がった。それを実践できるような要領の良さを身に付けたいと思っています。
−上京して環境が変わって刺激的な事が多くて。次に向けてみんなが行きたい目標が見えてきたんですね。
黒川:なんか全然振り返る余裕がないから。逆にまだ全然立ち向かわなければならない状況が多いから、ずっと挑戦していきたいと思ってます。
−6月からLive Tour 2019「Select」がスタートしますね。今回は各箇所違うアーティストとの対バンツアー。どんなツアーにしたいですか?
小野:対バンさせて頂く先輩たちは前線を走っている猛者たちじゃないですか。先輩たちはそれぞれの強みを持っているので、それを一個一個学び取れるようなツアーにしたいです。
田中:対バンするバンドと僕たちにはどこか共通点があると思っていて、でもそれぞれの色は全然違うし、ライブを観たらいいなぁって憧れる部分もあると思う。でもそれを観た後だからこそ、自分たちのライブを「ブレずに」やりたい。そうする事で自分たちのライブの強度を強くしたい。
黒川:ワンマンだったら自分たちのお客さんしかいないけど、2マンなら相手のアーティストのお客さんももちろんいて。そういう人たちにも、自分たちのライブを気に入ってもらえたら嬉しいなと思うし、自分たちのお客さんにも対バン相手の良さが伝わったら嬉しいなと思うので、そうするためにも寄せるんじゃなくて、各々の色が際立つように、自分たちのライブをブレずにやりたいなと思っています。
古閑:東京に来てライブも今までより本数も増えていて、お客さんに"慣れ"を感じさせないライブをしたいです。いつでも新しいことをしているっていう姿勢を観せていきたいですね。
−皆さん気合い十分ですね!本日はありがとうございました!
取材・文:SENSA SATFF アサヒナサキ
撮影:SENSA STAFF ナカムラキサ