SENSA

2025.11.06

【読むラジオ】MC:VivaOla  VivaOlaを作った音楽Part-2をテーマに選曲「Room H」-2025.11.5-

【読むラジオ】MC:VivaOla VivaOlaを作った音楽Part-2をテーマに選曲「Room H」-2025.11.5-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。YOURNESSの黒川侑司、VivaOla、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、VivaOlaが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

皆さん、こんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます。シンガーのVivaOlaです。3週間ぶりのRoom "H"に帰ってきました。3週間ってあっという間ですね。バタバタでいい感じの日々を過ごしてました。
どんどん新作ゲームも溜まってきて、年末に向けて、どんどんワクワクが募ってる、今日この頃です。では早速番組を始めていきたいと思います。今日の1曲目は「Too Late」。



この曲は自分のセカンドフルアルバム、『APORIE VIVANT』というアルバムのリードトラックなんですけど、ちょうど2021年ぐらいに『Juliet is the moon』というファーストフルアルバムを出して、いい感じの反応をもらって、日本に帰ってきて間も無かったので、どこか安心した自分がいたんですね。やっと音楽始められて、軌道に乗っている気がするし、やりたいこともできてるし。
そのタイミングで新しい仲間たちに出会って、その中でもw.a.uのKota Matsukawaというプロデューサーと知り合って、一緒にアルバム作ろうという流れで、「Too Late」はファーストフルアルバムが出た後に作った最初のデモで、この曲を起点にアルバム作る構想だったので、自分の中で特別な1曲でした。今日は自分が大学生の時に聴いていたり、「Too Late」を作るにあたって、インスピレーションになったような曲を流していきたいと思っています。

" VivaOlaを作った音楽Part-2"をテーマに選曲@リビングルーム

ここからは@リビングルーム、最近の僕がいいなと思ったこと、聴いてもらいたい音楽を共有しようと思います。収録している今、11月手前なんですけど、あのー、(今年は)秋はなかったです。自分が住んでいる所が風が強い場所で、夜、散歩すると結構寒いんですよね。最近はそれがすごく気持ち良い。
ボストンのバークリー音楽大学に行っていた時に、冬が好きになって、今作ってる音楽もきっとあの時の季節感、温度感にすごく影響を受けたのかなと思ってて、そういうノスタルジックな気分で今、収録に挑んでます。今日も前回に続き、僕の音楽的背景を皆さんに知っていただこうということで、"VivaOlaを作った音楽Part-2"、大学時代に大好きだった曲というテーマでお送りしたいと思ってます。
自分は韓国生まれで0歳の時に日本に来て、小5から高校までインターナショナルスクール、その後ボストン、LAにいたりして、メインはアメリカですね。(アメリカに)2年半ぐらい留学して、東京に帰国。そして、今、VivaOlaとして活動しています。音楽漬けのVivaOla、当時よく聴いてた曲をみなさんにも聴いてもらいたいなと思います。
大学生の時にいろんなジャンルを聴き始めた覚えがあって、ジャズとか、今やってる音楽に近いR&Bとか、派生で言うとモータウンとかソウルとか。いわゆるブラックミュージックに触れて。最初にいた大学のサークルがジャズ研だったんですけど、名前ばかりで全然ジャズやってなくて。後々フュージョンとか最近亡くなったD'Angeloにもすごく触れたし、大学時代に音楽人として進化した記憶があります。
なんて話をしましたが、全くそれじゃない音楽を今から流そうかなと思っています。ボーカリストとしての VivaOlaがすごい影響を受けたアーティストの曲を紹介しようかなと思います。



いやー、かっこいいですね。まず自分が衝撃を受けたのは、この作品が2016年に出ていると。自分が大学生だったのが2017年以降なんですけど、2016年の時点でこのサウンドを韓国でやっていたというのが、本当にすごいなと思います。今では割とありそうなサウンドなんですけど、当時の韓国のR&Bってもっとソフトなものが多かった印象で、それこそ有名どころで言うと、BIGBANGのTAEYANG の「눈,코,입(Eyes, Nose, Lips)」とか。CRUSHとか同世代で横並びにいながら、「こういう音楽をやっていいんだよ」というムーブメントを起こした人たちだったんじゃないかなって思います。続いて流す曲なんですけど、今日はあまり文脈とか難しく考えず、大学生ってそうものだと思って、好きなものを聴いてた自分を掘り起こそうということで、グルーヴベースで似ている曲を流していこうと思います。



なんで「Bedroom」ってタイトルだったんだろう?と思ってたんですけど、よく見たらジャケ写が思いっきりお尻だったり、文字もよく読むとけっこうすごいこと書いてあって。大学生のときはあんまり深く考えてなかったですね。ちょっと話が飛ぶんですけど、最近Quincy JonesとJames Ingramの「One Hundred Ways」という曲を聴いてるんですけど、当時のR&Bって、すごく甘美で優しいんですよ。とにかく甘い。でも、さっきのDEANの曲とかThe-Dreamの曲って、もっと"TOXIC"というか。歪んだ愛。現代的な関係性が描かれてる。大学生のときはまったく考えてなかったけど、その時代その時代で「愛の形」を表現しているのがすごくいいなと思いました。
あと、ビート自体はどっちもわりとトラッピーなんですよね。DEANの方は、多分Kendrick Lamarを聴いていた影響だと思うんですけど、フォルマントを下げて、声を深くするエフェクトを使ってたり。これは自分もよく使ってます。The-Dreamの方は、もうちょっとフェイジーというか、フランジャーなのかな。音像が左右に行く感じ。たぶんトラップソウルの流れですよね。Bryson Tillerの『T R A P S O U L』が2015年で出てて、そこからボーカル処理がガラッと変わった時期だったので、その影響をすごく感じます。というわけで、今聴くと懐かしさと文脈が見えてきて面白いなと。ちょっと似たノリでもう一曲いきたいと思います。



文脈はないと言いつつ、今日流しているアーティストたちって、最初に紹介したDEANが当時すごく聴いていた人たちなんだろうなと思っていて。自分がDEANを発掘した時に、自分はこういう感じの曲も聴いてたんだなって、今振り返るとすごく面白くて。それこそ彼がデビューした頃、Drakeのこの曲をカバーしてたり、あとJames Brownもカバーしていたり。「Hotline Bling」は現代のコンテンポラリーR&Bにおいて、かなり重要な曲だと思ってます。Drakeってもともとシンガーじゃないけど、後からシンガーになっていったタイプで。
Kanye Westもそうですよね。この曲のノリとか、メロディの感じを多くの人が踏襲したんじゃないかな。この曲のリリース前と後で、景色が変わったみたいな感覚があるんです。もちろんアンダーグラウンドにはもっと渋い名曲があったんだけど、この曲はBillboardにランクインして、みんなが聴いてて、隣のクラスのあの子も知ってるみたいな曲で。Justin Bieberがカバーして、さらに韓国でK-R&Bを押し進めていたDEANもカバーしていたと。何か特別なものを感じるなと思って、今日紹介させていただきました。あと個人的に普通に好きです。歌ってて楽しいです。続いて5曲目、Tevin Campbellの「Can We Talk」。



いいですね。ここでちょっと方向が変わって、モダンなものからオールディーズ寄りにいったんですけど、これは一応90's R&Bですね。最近知ったんですけど、スタジオに入ったときに、そこにいたプロデューサーの方から「Tevin Campbellのこれもニュージャックスイングだよ」と言われて。ニュージャックスイングって、NewJeansの「Supernatural」とか、あとは「Poison」みたいなノリを想像していたんですけど、どうやらあのドラムの音がニュージャックスイングらしくて。グルーヴ感というより、「パンッ」とくるあのスネア。Tevin Campbelも見事にそのサウンドを使っている。"Teddy Rileyがやってないニュージャックスイング"もあったんだなと最近知って、今日紹介しました。
トラップってもともとポストダブとかアトランタのサウンドの流れにあるものなんですけど、シンガーがトラップのビートを使ってソウル、R&Bをやるというのは、こういう90's R&Bのグルーヴと地続きなんじゃないかなと思っていて。例えばJODECIとか、ああいう感じの"ノリ"って本質的には同じで、それを現代的なスネアやキックの音でやっている、というだけなのかなと。そのあたりの共通点が、今日聴いてもらった曲の中から感じてもらえたら嬉しいです。では、その流れでもう一曲。普通に名曲。Keith Sweatで「Right And A Wrong Way」。



いいですね。なんか、この曲もさっきのTevin Campbellの曲も、やっぱり昔の時代特有の、リバービーでその場にシンガーが立っているみたいな空気感があるんですよね。最近の音楽って、かなりドライで、リバーブをあんまり使わないし、その代わりにすごく短いタイム感のディレイを使って奥行きを出したりして、ボーカルが"目の前にいる"感じにする技が主流だったりするんですけど、この時代の曲は音圧も全然高くなくて。SWVもそうなんですけど、ベースも大きすぎないし、ボーカルもわりと控えめ。"ライブっぽい"そういう良さがちゃんと残っているなと思います。その流れで聴いてほしい一曲があります。これも90'sというか、2000年前くらいの曲ですね。Mint Conditionで「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」。



2024年に(渋谷にある)WWWでw.a.uとライブをしたことがあって、スマブラみたいな回だったんですよ。Kenya FujitaというR&Bシンガーと一緒にお互いの曲を交互でやるみたいなライブがあって、その時に彼がMint Conditionのイントロを使いたいとなって、そのままKenya Fujitaの「You Feel Me?」という曲に繋ぐアレンジをしてました。それがアツかったですね。また観たいなと思いつつ、あの時限りのスペシャルな回だったのかな...。

11月5日(水) オンエア楽曲
VivaOla「Too Late」
DEAN「Pour Up (feat. ZICO)」
The-Dream「Bedroom」
Drake「Hotline Bling」
Tevin Campbell「Can We Talk」
Keith Sweat「Right And A Wrong Way」
Mint Condition「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」
Journey「Don't stop believin'」(弾き語り)
VivaOla「Who Cares」


番組へのメッセージをお待ちしています。
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RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、VivaOla、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(YOURNESS Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。最新シングル「眩」を6/20にリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。2024年7月17日には尾崎雄貴(Galileo Galilei / BBHF/ warbear)提供楽曲「夏の桜」をリリースした。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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VivaOla
東京を拠点に活動するR&Bシンガー、ソングライター、プロデューサー。
洗練された音像、英語と日本語を織り交ぜた歌詞、唯一無二の歌声でオーディエンスを魅了する。
2020年にリリースしたミニアルバム『STRANDED』は、J-WAVE TOKYO HOT100にてトップ10入りを果たす。
翌年にstarRo,YonYon,ZINなど多彩なゲストと共に制作しリリースした1stフルアルバム『Juliet is the moon』は、「ロミオとジュリエット」を題材にしたコンセプチュアルな作品で、ストリーミングサービスのR&B チャートで1位を獲得し大きな話題を呼んだ。
2024年にはトラップ・ソウルに傾倒した内省的なムードを持つ2ndフルアルバム『APORIE VIVANT』をリリース。渋谷WWWX、大阪 yogibo HOLY MOUNTAINでリリースを記念した東阪ワンマンライブを開催し、大盛況に終わる。
同年Rolling Stoneの「Future of Music」日本代表25組へ選出。2025年には新章の幕開けとなるEP『TWOTONE』をリリース。
アメリカ・SXSWを筆頭に、台湾やシンガポール、イギリスのThe Great Escapeなど海外の数々のフェスにも出演し、アジアを代表するアーティストとして注目され始めている。

オフィシャルサイト @viva0la @viva0la

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Laura day romance
国内外のミュージックラバーにファンを広げる日本のバンド。
鈴木迅が作り出す幅広い音楽性の楽曲と、井上花月の世界観のあるヴォーカル、
タイトさと柔軟さを兼ね備えたリズムを刻む礒本雄太のドラミング、
そしてそれらを表現するためのベストな形でジョインするサポートメンバー達。
2023年初頭には「関ジャム 完全燃 SHOW( テレビ朝日 )」 で川谷絵音氏が選ぶ 2023 年のマイベスト 10 曲の第三位に「sweet vertigo」が選出され、大きく注目を集め始めている。
2025年2月には、前後編を合わせて一つの作品となる3rdフルアルバムの前編にあたる、『合歓る - walls』(読み:ネムル ウォールズ)のリリース。最新シングルはアニメ『アン・シャーリー』エンディング・テーマになっている『heart』。2025年10月よりLaura day romance tour 2025 a perfect reviewを開催。
オフィシャルサイト @lauradayromance @lauradayromance

LINK
FM福岡「Room "H"」

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