SENSA

2025.07.03

【読むラジオ】MC:Nolzy  星野源を特集!「Room H」-2025.7.2-

【読むラジオ】MC:Nolzy 星野源を特集!「Room H」-2025.7.2-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。ユアネスの黒川侑司、Nolzy、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、Nolzyが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

皆さん、こんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます、Nolzyです。最近はもう暑くなってきて、夏がついにやってきた感じですけど、夜は結構涼しいですね。暑いっちゃ暑いけど、夜風がすごく気持ちいいので、昼夜逆転が甚だしくて、13時とか14時に起きる生活が常態化してまして。せっかく東京に引っ越してきたし、終電後、自分が今まで見てこなかった東京の姿を見たいと思って、電動自転車とか借りて、夜な夜ないろんな東京の街を徘徊してます。この前はサウナに行きたくて、深夜2時ぐらいに池袋に行って、駅周辺を歩いてるとドラマとかで見る深夜の東京感みたいなものがあったりして。そんな感じで深夜いろんな街を走ってると、この駅とこの駅この距離感なの?みたいな発見がすごく多くて。どんどん脳内で東京の地図が仕上がってきてます。先日、おばあちゃんのお墓参りに行くために地元に帰っていたんですけど、(地元で)車に乗っていると、駅間距離長っ!と思う(笑)。東京だと7キロぐらい走ったら10駅、20駅ぐらいあるけど、神奈川県だと1駅みたいな感じだから。全然街の作りが違うことを感じながら、最近は東京の夜風を浴びているそんな毎日でございます。
今日の1曲目は言わずもがなこの曲でございます。最近はプロモーションでこの曲について語ることも多いですけども、作ってからずっと"こいつはいい曲だな"と(笑)。今も印象変わらず、こいつはいいやつなので、これからも愛してほしいなと思います。



星野源を特集@リビングルーム

FM FUKUOKAからNolzyがお送りしているRoom"H"。ここからは@リビングルーム。僕の回では最近の僕のフェイバリッドミュージックを集めたプレイリストから今、皆さんにお届けしたい楽曲をセレクトして魅力について熱く語っていますが、その前に音楽以外で最近いいなと思ったものについて語っていきたいと思います。先月SAKAE SP-RING 2025に出演しまして。2年目ということで、いつもはバンドセットでライブしているんですけど、この日はDJセットということで、鍵盤のはなぶーさん(MEMEMION)、ベースの小栢さん(MEMEMION)、DJの白石経さんと4人でお届けしました。ライブ終わりにDJの経さんおすすめのスリランカ・カレー屋さんにマネージャーとレーベルの担当も含め6人で行ったんですよ。店の空気からして良さそうで、みんな一口食べた瞬間に顔が変わって。幸せってここにあったんだみたいな(笑)。はなぶーさんは「人生ってまだこんな感動あるんですね」と見たことないくらい興奮してて。小栢さんは「このレンジ感やばいね」みたいな音楽の比喩になってて(笑)。めちゃめちゃ盛り上がって、食べ終わった後も余韻に浸りすぎて、2時間ぐらい動けなくなっちゃうぐらい本当に美味しいスリランカ・カレーでした。プレートみたいになってて、ずっと飽きないし、付け合わせを混ぜると新しい世界が広がってくし、もうこれはどうしたらいいんだろう、というぐらい感動したお店の名前は"Dining Bar Pahana"。名古屋は金山駅の近くにありますので、ぜひ行ってみてください。Instagramも面白いので、ぜひチェックしてみてください。新しい幸せと出会えます。

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Dining Bar Pahanaのスリランカカレー


早速、最近の僕のフェイバリットミュージックをお送りしていこうと思うんですが、久しぶりに1アーティストに絞って、特集しちゃおうかなと思います。僕の中では既に特集してるくらいのつもりでいたんですが、まだ取り上げていなかったこの方!星野源さんの楽曲を5曲セレクトしてきました。星野さんからの影響は本当に大きいです。
1曲目は「くせのうた」です。時系列で発表していこうかなと思うんですが、「くせのうた」はファーストアルバムに入ってる楽曲で、中学生の頃聴いて、この曲の〈暗い話を聞きたいが 笑って聞いていいのかな〉というフレーズにどれだけ救われたことか。顔色を伺ったり、上辺の会話にちょっと疲れてる時期にこのフレーズを聞いて、ここまで掘り下げて人の孤独や内面を歌えるアーティストっているんだと感動したんですよね。それが星野さんの楽曲を聴く上での僕の原体験だったりもしたので、この曲は欠かせないなということで選んできました。



2曲目はセカンドアルバムから「バイト」という曲です。初期 2作目ぐらいまでの星野さんってフォーキーなサウンド感で内面を歌うみたいな印象が強かったんですけど、この曲は歌い出しから〈殺してやりたい人はいるけれど 君だって同じだろ 嘘つくなよ〉と。刺すねー。ファーストアルバムを聴いて、こんな掘り下げられる人いるんだと思ってたら、次のアルバムでこのフレーズ来た時のヒリヒリ感。しかもこの曲はすごく短い曲で、これを曲にしていいんだみたいな。僕の曲もここまで書くのかみたいな歌詞が多かったりすると思うんですけど、星野さんのこの「バイト」という曲にすごく影響を受けてるなと思う。
僕自身、当時バイトをしてて、お客さんに対して、そんなに怒らないでよ〜みたいなことをずっと思ってた時期もあったし、別に殺してやりたいとまで思わないけど、耐えながら乗り越えていく経験をしたことで人に対してもっと優しくなろうと思えたから、内面をしっかり音楽で歌うようにしてくれることで脳内の妄想が消化されたみたいな気持ちがあって。当時の自分にとってはアンセムというか、短い曲なんですけど、何回も繰り返し聴いていた曲ですね。



いやー、当時を思い出しちゃいますね。屈折していた10代、20代前半を思い出しますね。どんどん行きましょう。続いては「化け物」です。自分で稼いだお金で初めて買ったのが(「化け物」が収録されている)『Stranger』というアルバムでした。時系列的には多分「夢の外へ」や「フィルム」を学生時代知って、遡る感じで、さっき流したような初期のアルバムを聴くようになったんですけど、リアルタイムで初めて星野さんが新譜を出すみたいなタイミングが『Stranger』で。
当時、僕はマクドナルドでバイトをしてて、クラスの一軍みたいな子が一緒に働いてて、その子達がレジですごく楽しそうに盛り上がっている中、僕はそういうことに馴染めなかったから、ひとりでひたすらハンバーガーを作る係をやって。その対比みたいなものがすごく苦しいなと思いながら、お金を貯めて『Stranger』を買って、星野さんの言葉に救われました。(その当時)星野さんが病気で、しかもこの「化け物」のレコーディング後に倒れたみたいな話を聞いて、ずっと戦い続けてる人の人生が音楽になっている感じ、自分の辛さと星野さんの辛さを比べられるわけではないんだけど、辛い中頑張ってるのは自分だけじゃないんだなと初めて思えた、音楽に救われた瞬間でした。この曲はすごくアップテンポなんですけど、聴けば聴くだけ涙がこぼれるみたいなところがありますね。



歌詞の話、内面的な話をしましたけど、今聴くとYMOの落とし込み方うま!と。シンガーソングライターとしても凄いし、アレンジャーというか音の変態でもある。そこの凄みは年々感じますね。続いて4曲目 「Pop Virus」。これは日本の音楽シーンみんなびっくりしたんじゃないかな。間の美学ですよね。ずっと隙間を縫って、その隙間に完璧な音というかインパクトのある音だけが詰め込まれてる。それでいて、歌としてはめちゃめちゃ普遍的。ちょっとSMAPのような1990年代のバイブスも感じつつ、でもめちゃめちゃ新しい。僕にとってはこの曲で休符の大事さというか、音が鳴ってないところの生かし方が音楽、アレンジにおいて重要ということを感じるきっかけになった曲でしたね。
できることが増えたり、やりたいことを増やしていくのが成長や大人って昔は思っていたけど、できないことをちゃんと見極めてやること、手放すみたいなことのほうが年々大事だなと。人生ってそんなに時間もないし、自分が興味を持てることや頑張れることって限りがあるから。それを判断するためには一旦やってみなきゃいけないから、一旦やってみることの重要性も同時に分かってくるし、そういうことを考えた時にもこの曲の間の美学ってすごく真理だなと思ったりしてます。

ラスト 5曲目は新譜から。「Mad Hope (feat.Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)」ですね。これはもう「大迫半端ないって!」みたいな。自分も音楽家として活動してるから余計に今回の新譜に関しては「もう勘弁して!」みたいな。自分の理想を追求するために音楽作ってるのに「この精度でやんないで!」と思うぐらい衝撃のある作品でしたし、「強いやつが強いやつと組むのはチートだって!」みたいな(笑)。海外のアーティストに影響を受けて、それをJ-POPに落とし込むと思ったら、本人たちとやるんかい!みたいな。嫉妬と喜びといろんなものが入り混じる新譜でしたね。
Louis Coleを召喚してSam GendelとSam Wilkesまで召喚するなよ!と。Sam Gendelや Sam Wilkesのアルバムを『POP VIRUS』が出た頃にすごく聴いてて、星野さんのJ-POP感とSam Gendelをうまく自分に落とし込んで曲を作れないかなと思ったら、この人たち一緒にやるんかい(笑)!7年越しの伏線回収も感じましたし、今回のアルバム『Gen』は最近ずっと聴いております。
これをJ-POPど真ん中でやって、"これが星野さんだよね"と思わせる、この6年間の星野さんの功績って曲を作る以上にすごいことだなと思っていて。この曲を10年前に出してたら多分オルタナすぎて、一般層にリーチしないというかポップスと認めてもらえなかったと思うんですよね。この10年で星野さんが耕して、自分の力で自分の好きなものをど真ん中に持ってきてる感じがすごくしたから、この規模感でこういう音楽での遊びができる星野さんの凄みを強く感じた曲でした。



今夜、@リビングルームでおかけしたのは星野源さん特集で「くせのうた」、「バイト」、「化け物」
「Pop Virus」、「Mad Hope (feat.Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)」でした。『YELLOW DANCER』から選べてないけど、基本的にはそれぞれのアルバムから引っ張ってきまして。変化も感じつつ、ずっと星野さんの中にある軸みたいなものも感じられますね。自分も変わりながらも変わらないでいきたいと思います。Changing same的な。音楽家として一番理想的な姿勢だと思うので、(星野源さんは僕にとって)これからもずっと聴き続けるであろう大事なアーティストですね。ということで、Room"H"、@リビングルームのコーナーでした。

7月2日(水) オンエア楽曲
Nolzy「fit感」
星野源「くせのうた」
星野源「バイト」
星野源「化物」
星野源「Pop Virus」
星野源「Mad Hope (feat.Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)」
Nolzy「くだらないの中に」(星野源カバー)
Nolzy「キスミー」

RELEASE INFORMATION

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Nolzy「fit感」
2025年5月21日(水)

Track:
1. fit感

試聴はこちら

LIVE INFORMATION

Nolzy ONE MAN LIVE 2025 "fit感"
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2025年7月13日(日)
東京 TOKIO TOKYO 
開場17:30 / 開演 18:00
出演:Nolzy

チケット一般発売中!
受付URL:https://eplus.jp/nolzy/


番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、Nolzy、Laura day romanceが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(YOURNESS Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。最新シングル「眩」を6/20にリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。2024年7月17日には尾崎雄貴(Galileo Galilei / BBHF/ warbear)提供楽曲「夏の桜」をリリースした。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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Nolzy
サウンドプロダクション・トラックメイキング・ソングライティングを自ら手掛けるシンガー、音楽クリエイター。
R&B、Neo Soul、Hip Hopを基調とした都会的なサウンドと、どこか懐かしい"平成J-POP"の匂いを感じるキャッチーなメロディにシニカルな歌詞を組み合わせた、時代や世代を超える新感覚のミクスチャー・ポップを生み出す。2023年12月リリースの『#それな』を皮切りに『匿名奇謀』、『キスミー』と、3作連続でドラマ・アニメのタイアップを担当。
最新シングル「fit感」を5/21にリリース。7/13に渋谷TOKIO TOKYOでNolzy ONE MAN LIVE 2025 "fit感"を開催。
オフィシャルサイト @atsukitaketomo @atsukitaketomo

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Laura day romance
国内外のミュージックラバーにファンを広げる日本のバンド。
鈴木迅が作り出す幅広い音楽性の楽曲と、井上花月の世界観のあるヴォーカル、タイトさと柔軟さを兼ね備えたリズムを刻む礒本雄太のドラミング、そしてそれらを表現するためのベストな形でジョインするサポートメンバー達。
2023年初頭には「関ジャム 完全燃 SHOW( テレビ朝日 )」 で川谷絵音氏が選ぶ 2023 年のマイベスト 10 曲の第三位に「sweet vertigo」が選出され、大きく注目を集め始めている。
2025年2月には、前後編を合わせて一つの作品となる3rdフルアルバムの前編にあたる、『合歓る - walls』(読み:ネムル ウォールズ)のリリース。最新シングルはアニメ『アン・シャーリー』エンディング・テーマになっている『heart』。2025年10月よりLaura day romance tour 2025 a perfect reviewを開催。
オフィシャルサイト @lauradayromance @lauradayromance

LINK
FM福岡「Room "H"」

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