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2024.12.02
11月29日、サカナクション初となる映画『SAKANAQUARIUM 2024 "turn"』が遂に劇場公開初日を迎え、新宿バルト9でメンバー全員による舞台挨拶が開催。その様子が、全国76カ所の映画館へ生中継された。この映画は、山口一郎(Vo, Gt)の病気療養を機に、約2年間ライブ活動を休止していたサカナクションが"完全復活"を果たし、今年4月から7月にかけて開催した全国アリーナ・ツアーの最終公演を収録した作品。サカナクションのライブの魅力と、彼らの "turn=変化"を見事に映像化した作品となっている。
冒頭で山口は、自身の体調面や、約2年ぶりのツアーという不安も抱えた中で、それを乗り越えて「バンドとしても、文字通り"turn"となる、ターニングポイントのツアーになりました。(それを劇場で)たくさんの人に観てもらえてうれしいです」と挨拶した。続けて岡崎英美(Key)は、「やっとできたという(念願の)ツアーでした」と喜びを素直に語り、草刈愛美(Ba)も「お客さんにすごく暖かい声援をいただいたことが印象に残っています」とツアーを振り返ると、岩寺基晴(Gt)は、ツアー先で山口とライブ後にサウナへ行ったこと、江島啓一(Dr)は、福岡で(所用の山口を除く)4人で鯛茶漬け屋さんへ行き、岡崎が全員分を御馳走してくれたというエピソードを披露。その話を聞いた山口は、「最悪だ。僕はみんなに奢ってもらったことがない!奢ってよ!」と憤慨するも、その様子はメンバーと観客の大爆笑を誘い、そしてトークはいよいよ映画の話へ。
ところが山口は、今回の映画制作には一切タッチしておらず、編集段階を含め、まだ映像やサウンドをまったく視聴していないと明かした。その理由は、「観客と同じように、公開後の映画館で映像と音響を初体験したいから」だという。これも山口ならではのこだわりのひとつであり、ツアーの総合演出を担い、本映画の収録および編集を手がけた田中裕介氏(映像ディレクター)と、5.1chサラウンド版とDolby Atmos版のサウンドをメンバーと共に作り上げた浦本雅史氏(レコーディング・エンジニア)に対するリスペクトの表れでもある。
中でも山口は、今回のライブ収録にあたって、田中氏の意向により一般的には広告や映像作品用の収録に用いられるグレードの高いシネマカメラをたくさん使用したことを紹介。サカナクション初の映画という意義にプラスして「田中裕介監督作品が劇場公開されるということは、チーム・サカナクションにとってすごく重要なこと」と語ると、江島も「サカナクションは"主演"で"音響チーム"という感じ(で取り組んだ)」と続けた。
その言葉にもあるように、岩寺、草刈、岡崎、江島の4人が"音響チーム"として作り上げたのが、本映画の特色のひとつでもある「5.1chサラウンド」と「Dolby Atmos」という2つの劇場用サウンドだ。
「5.1chサラウンドは、前方3カ所(中央と左右)と後方2カ所の計5つと、低音用の1カ所から鳴らす音でお客さんを包み込むシステム。Dolby Atmosは、さらに音場のリアルな再現を目指して、空間のどこにでも音を配置できるように開発された音響技術。5.1chサラウンドとの一番大きな違いは、上方と横からも音の表現が可能で、みなさんには、しっかりと作品の中に入り込んで楽しんでいけただけます」──草刈
この説明に対して山口は、「ラーメンで例えたら?」と超難問をメンバーにぶつけるも、なんと岡崎は「味噌ラーメンは5.1chサラウンド。出汁が美味しいというのがDolby Atmos」と即答。岩寺と草刈もすぐさま同意し、江島が「つまり、音の塊が"ドン!"と来るパワー感は5.1chサラウンドの方があって、Dolby Atmosはいろんな所から音を鳴らせるから、すごく細かい音まできれいに聴こえる」とフォローを入れた。
こうした映画館ならでは音響を最大限に活かしたサウンド的な聴きどころとして、岩寺は館内の全スピーカーをフル活用したという「ライブ中盤のDJコーナー」を挙げ、草刈は「ドラムが活躍する曲では、普通のステレオ感の範囲を飛び出すように(ドラムのタムの音を)配置した」と制作秘話を披露。
そして「僕が一番こだわったのはギター・ソロで......」と江島が言いかけたところで、山口が「ちょっと待って、ボーカルは!?」といぶかし気に割って入る。しかし江島は"心配無用!"と言わんばかりに、スクリーンの中央を指し、笑顔で「ここ(センタースピーカー)はいっくん(山口)専用。(歌の聴かせ方には)自信があるから大丈夫!」と、山口の不安を払拭した。
また映像に関しては、先に触れたシネマカメラの使用により、標準的なライブBlu-ray/DVDとは画角が違い、根本的に絵力が違うという田中氏のコメントを山口が紹介。岡崎も「メンバーの表情とか細かいところまできれいに見える」と映像の感想を述べると、草刈は衣装について言及した。
「ツアーのセットリストや演出が、これまでのベストということで考えられていますが、衣装も同じで、今までのいいところを集めて作ってくださっているので、(きれいな映像で)そこも注目していただけたらと思います」──草刈
話はまだまだ尽きなかったが、あっという間にタイムアップ。メンバーがそれぞれ、会場と全国各地の映画館で生中継を観ている観客にメッセージを送った。
「サカナクションにとってメモリアルなものとなったツアーを、ライブ会場で聴く、家で観るのとは別の、(映画という)第三の方法で楽しんでください」──江島
「初めて映画を作る経験ができたことも、しかもそれが今回のツアーだということも、とても嬉しいです。5.1chサラウンドとDolby Atmos、それぞれ楽しいですし、できたら両方とも、楽しんでいただけたら嬉しいです」──岡崎
「ミュージシャン自らが5.1chサラウンドとAtmosのサウンドを作って、その両方を聴いてもらえる機会はまだまだ少ないことだと思います。これをどうしたらより楽しめるか、ファンのみなさんに開発していただけたらと思っています」──草刈
「5.1chサラウンドとDolby Atmosのどちらも、座る位置でも聴こえ方が変わるので、音に興味のある方は、いろんな席で楽しんでみてください」──岩寺
「音楽コンテンツと言えば、昔は音源とライブだけ。そこにBlu-ray/DVDが出てきて、今や映画館でも楽しんでいただけるようになりました。サカナクションはオンラインのみでのライブもやっていますし、いつかは映画館を使った新しい音楽コンテンツにも挑戦したいです。これからもチーム・サカナクション一丸で、新しい音楽の楽しみ方を発明していけたらと思っています」──山口
さらに山口は「感想をSNSに書いてくれたらエゴサします!」と中継カメラに手を振ると、ここで全国への生中継は終了。その後、マスコミによるフォトセッションを経て、最後に山口が、改めて新宿バルト9に集まった満員の観客に向けて語り始めた。
この数週間、作詞作業に没頭していたという山口。その新作について、「ここだけの話だけど......」と言いかけるも、すぐさま出たスタッフのNGサインに「まだ言っちゃダメだって(笑)」と、観客のみならず、メンバーの笑いも誘う。
「でも、もうじき皆さんが心待ちにしている新曲が完成しますし、ホールツアー(来年1月25日から全国17都市で開催予定の『SAKANAQUARIUM 2025 "怪獣"』)も決まっているので、この映画を観て、実際にライブに来てもらえると、さらに楽しんでもらえると思います。これからも邁進していきますので、チーム・サカナクションの応援をよろしくお願いします!」
こう締め括ると、舞台挨拶後に同会場で始まる「ライブ鑑賞DAY」での上映に向けて、「今のうち声出しといた方がいいよ! 盛り上がって観るんでしょ? みんな準備はいいか!」とライブ同様のコール&レスポンスを観客と交わし、メンバー全員が笑顔でステージを後にした。
なお、現在公開中の映画『SAKANAQUARIUM 2024 "turn"』は、舞台挨拶でも語られたように、5.1chサラウンド版とDolby Atmos版という2タイプの音響システムに加え、ライブさながらに鑑賞できる「ライブ鑑賞DAY」と、通常の映画鑑賞スタイルの「シネマ鑑賞DAY」という2つの鑑賞ルールが用意されている。それぞれのスケジュールは映画館によって異なるため、日程は映画の公式サイトで確認してほしい。また、各映画館の館内ショップでは、ツアーグッズに加え、映画公開記念グッズとして「新宝島 TEE 2024 ver.」やポスターを販売中。12月6日(金)からはパンフレットも販売が開始される。
取材・文:布施雄一郎
撮影:後藤武浩
サカナクション「SAKANAQUARIUM 2024 "turn" 」予告編
2024年11月29日(金) 全国ロードショー
Official Site:https://liveviewing.jp/sakanaction_movie/
映画館はこちら
<料金>
■ムビチケ前売券(カード/オンライン/コンビニ) :3,200円(税込)
■映画館販売:一般 3,500円(税込)/障がい者割引 2,500円(税込)
※Dolby Atmos®版をご鑑賞の場合は別途追加料金が必要です。(一部の映画館を除く)
※特別興行の為、各種割引や映画館の株主優待券等は使用できません。
※ムビチケは前売券となるため障がい者割引はございません。映画館で鑑賞券を購入される場合には、障がい者割引の対象となります。
※ムビチケ前売券は新宿バルト9で行われる舞台挨拶にはご利用いただけません。
<販売期間>
■ムビチケ前売券(カード/オンライン/コンビニ)
2024年11月8日(金)10:00~11月28日(木)23:59
■映画館販売(公開日直前~公開期間中)
各映画館の販売開始タイミング(上映日の2~3日前頃)
※映画館ごとに販売開始タイミングが異なりますので、ご来場予定の映画館WEBサイトにてご確認ください。
<販売場所>
■ムビチケ前売券(カード)
・本作を上映する映画館(一部を除く)
・メイジャー通販サイト:https://www.major-j.com/cinema_information.php?id=M60231669568
・MOVIE WALKER STORE:https://goods.moviewalker.jp/items/93506514/?ref=official
■ムビチケ前売券(オンライン)
・ムビチケ:https://mvtk.jp/Film/087179
※鑑賞記録とポスタービジュアルが組み合わさった「ムビチケデジタルカード」特典付き
(ご鑑賞後、ムビチケ前売券(オンライン)ご購入時に登録されたメールアドレス宛にお届けします。)
■ムビチケ前売券(コンビニ)
・ローソンチケット:https://l-tike.com/sakanaction_movie/
・ローソン、ミニストップ店内のマルチメディア端末「Loppi」
■映画館販売(公開日直前~公開期間中)
・本作を上映する映画館のオンラインサイト、窓口、自動券売機
【舞台挨拶情報】
《舞台挨拶会場》
■日時:2024年11月29日(金)18:45開始(映画本編上映前 舞台挨拶)
■会場:新宿バルト9(東京都新宿区新宿3丁目1−26 三丁目イーストビル 9階)
■登壇者:サカナクション(山口 一郎、岩寺 基晴、草刈 愛美、岡崎 英美、江島 啓一)
《生中継会場》
■日時:2024年11月29日(金)18:45開始(映画本編上映前 舞台挨拶中継)
■会場:全国各地の映画館(一部を除く)
※チケット情報、舞台挨拶生中継会場等の詳細は後日映画公式サイトにて発表
【鑑賞DAY】
■ライブ鑑賞DAY
ライブさながらに作品を鑑賞する上映
スタンディング、拍手、手拍子、声出し、手を挙げる、体を揺らして踊るOK‼
※一部の劇場ではスタンディングは不可となります。詳細は後日ご案内いたします。
■シネマ鑑賞DAY
映画鑑賞同様に作品を鑑賞する上映
スタンディング、声出し等NG
企画:ヒップランドミュージックコーポレーション
制作:ヒップランドミュージックコーポレーション/ビクターエンタテインメント/ライブマスターズ/キャビア
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン
2024年/日本/カラー/5.1ch 、Dolby Atmos®/©2024 HIP LAND MUSIC CORPORATION INC.
■2025年
1月25日(土) 神奈川・相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
1月26日(日) 神奈川・相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
2月5日(水) 山梨・ YCC県民文化ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
2月6日(木) 山梨・ YCC県民文化ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
2月15日(土) 石川・本多の森 北電ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
2月16日(日) 石川・本多の森 北電ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
2月25日(火) 群馬・高崎芸術劇場 大劇場
OPEN 17:30 / START 18:30
2月26日(水) 群馬・高崎芸術劇場 大劇場
OPEN 17:30 / START 18:30
3月1日(土) 福岡・北九州ソレイユホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月2日(日) 福岡・北九州ソレイユホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月8日(土) 熊本・熊本城ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月9日(日) 熊本・熊本城ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月14日(金) 香川・ レグザムホール(香川県県民ホール)大ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
3月15日(土) 香川・ レグザムホール(香川県県民ホール)大ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月21日(金) 大阪・ グランキューブ大阪
OPEN 17:30 / START 18:30
3月22日(土) 大阪・ グランキューブ大阪
OPEN 17:00 / START 18:00
4月5日(土) 兵庫・ 神戸国際会館こくさいホール
OPEN 17:00 / START 18:00
4月6日(日) 兵庫・ 神戸国際会館こくさいホール
OPEN 17:00 / START 18:00
4月12日(土) 岩手・ トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月13日(日) 岩手・ トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月19日(土) 山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月20日(日) 山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月26日(土) 北海道・旭川市民文化会館
OPEN 17:00 / START 18:00
4月27日(日) 北海道・旭川市民文化会館
OPEN 16:00 / START 17:00
5月3日(土) 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru
OPEN 17:00 / START 18:00
5月4日(日) 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru
OPEN 17:00 / START 18:00
5月24日(土) 広島・広島上野学園ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
5月25日(日) 広島・広島上野学園ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
6月14日(土) 愛知・愛知県芸術劇場
OPEN 17:00 / START 18:00
6月15日(日) 愛知・愛知県芸術劇場
OPEN 17:00 / START 18:00
6月21日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール
OPEN 17:00 / START 18:00
6月22日(日) 京都・ロームシアター京都 メインホール
OPEN 17:00 / START 18:00
7月3日(木) 東京・東京ガーデンシアター
OPEN 17:30 / START 18:30
7月4日(金) 東京・東京ガーデンシアター
OPEN 17:30 / START 18:30
【チケット】
SS指定(特典付き):15,000円(税込)
※開場時の入場優先、グッズ優先レーンの他、公演後にお渡しする記念品も用意しております。
S指定:12,000円(税込)
A指定:8,800円(税込)
※未就学児入場不可 / 小学生以上チケット必要となります
『SAKANAQUARIUM 2025 "怪獣"』特設サイトはこちら
冒頭で山口は、自身の体調面や、約2年ぶりのツアーという不安も抱えた中で、それを乗り越えて「バンドとしても、文字通り"turn"となる、ターニングポイントのツアーになりました。(それを劇場で)たくさんの人に観てもらえてうれしいです」と挨拶した。続けて岡崎英美(Key)は、「やっとできたという(念願の)ツアーでした」と喜びを素直に語り、草刈愛美(Ba)も「お客さんにすごく暖かい声援をいただいたことが印象に残っています」とツアーを振り返ると、岩寺基晴(Gt)は、ツアー先で山口とライブ後にサウナへ行ったこと、江島啓一(Dr)は、福岡で(所用の山口を除く)4人で鯛茶漬け屋さんへ行き、岡崎が全員分を御馳走してくれたというエピソードを披露。その話を聞いた山口は、「最悪だ。僕はみんなに奢ってもらったことがない!奢ってよ!」と憤慨するも、その様子はメンバーと観客の大爆笑を誘い、そしてトークはいよいよ映画の話へ。
ところが山口は、今回の映画制作には一切タッチしておらず、編集段階を含め、まだ映像やサウンドをまったく視聴していないと明かした。その理由は、「観客と同じように、公開後の映画館で映像と音響を初体験したいから」だという。これも山口ならではのこだわりのひとつであり、ツアーの総合演出を担い、本映画の収録および編集を手がけた田中裕介氏(映像ディレクター)と、5.1chサラウンド版とDolby Atmos版のサウンドをメンバーと共に作り上げた浦本雅史氏(レコーディング・エンジニア)に対するリスペクトの表れでもある。
中でも山口は、今回のライブ収録にあたって、田中氏の意向により一般的には広告や映像作品用の収録に用いられるグレードの高いシネマカメラをたくさん使用したことを紹介。サカナクション初の映画という意義にプラスして「田中裕介監督作品が劇場公開されるということは、チーム・サカナクションにとってすごく重要なこと」と語ると、江島も「サカナクションは"主演"で"音響チーム"という感じ(で取り組んだ)」と続けた。
その言葉にもあるように、岩寺、草刈、岡崎、江島の4人が"音響チーム"として作り上げたのが、本映画の特色のひとつでもある「5.1chサラウンド」と「Dolby Atmos」という2つの劇場用サウンドだ。
「5.1chサラウンドは、前方3カ所(中央と左右)と後方2カ所の計5つと、低音用の1カ所から鳴らす音でお客さんを包み込むシステム。Dolby Atmosは、さらに音場のリアルな再現を目指して、空間のどこにでも音を配置できるように開発された音響技術。5.1chサラウンドとの一番大きな違いは、上方と横からも音の表現が可能で、みなさんには、しっかりと作品の中に入り込んで楽しんでいけただけます」──草刈
この説明に対して山口は、「ラーメンで例えたら?」と超難問をメンバーにぶつけるも、なんと岡崎は「味噌ラーメンは5.1chサラウンド。出汁が美味しいというのがDolby Atmos」と即答。岩寺と草刈もすぐさま同意し、江島が「つまり、音の塊が"ドン!"と来るパワー感は5.1chサラウンドの方があって、Dolby Atmosはいろんな所から音を鳴らせるから、すごく細かい音まできれいに聴こえる」とフォローを入れた。
こうした映画館ならでは音響を最大限に活かしたサウンド的な聴きどころとして、岩寺は館内の全スピーカーをフル活用したという「ライブ中盤のDJコーナー」を挙げ、草刈は「ドラムが活躍する曲では、普通のステレオ感の範囲を飛び出すように(ドラムのタムの音を)配置した」と制作秘話を披露。
そして「僕が一番こだわったのはギター・ソロで......」と江島が言いかけたところで、山口が「ちょっと待って、ボーカルは!?」といぶかし気に割って入る。しかし江島は"心配無用!"と言わんばかりに、スクリーンの中央を指し、笑顔で「ここ(センタースピーカー)はいっくん(山口)専用。(歌の聴かせ方には)自信があるから大丈夫!」と、山口の不安を払拭した。
また映像に関しては、先に触れたシネマカメラの使用により、標準的なライブBlu-ray/DVDとは画角が違い、根本的に絵力が違うという田中氏のコメントを山口が紹介。岡崎も「メンバーの表情とか細かいところまできれいに見える」と映像の感想を述べると、草刈は衣装について言及した。
「ツアーのセットリストや演出が、これまでのベストということで考えられていますが、衣装も同じで、今までのいいところを集めて作ってくださっているので、(きれいな映像で)そこも注目していただけたらと思います」──草刈
話はまだまだ尽きなかったが、あっという間にタイムアップ。メンバーがそれぞれ、会場と全国各地の映画館で生中継を観ている観客にメッセージを送った。
「サカナクションにとってメモリアルなものとなったツアーを、ライブ会場で聴く、家で観るのとは別の、(映画という)第三の方法で楽しんでください」──江島
「初めて映画を作る経験ができたことも、しかもそれが今回のツアーだということも、とても嬉しいです。5.1chサラウンドとDolby Atmos、それぞれ楽しいですし、できたら両方とも、楽しんでいただけたら嬉しいです」──岡崎
「ミュージシャン自らが5.1chサラウンドとAtmosのサウンドを作って、その両方を聴いてもらえる機会はまだまだ少ないことだと思います。これをどうしたらより楽しめるか、ファンのみなさんに開発していただけたらと思っています」──草刈
「5.1chサラウンドとDolby Atmosのどちらも、座る位置でも聴こえ方が変わるので、音に興味のある方は、いろんな席で楽しんでみてください」──岩寺
「音楽コンテンツと言えば、昔は音源とライブだけ。そこにBlu-ray/DVDが出てきて、今や映画館でも楽しんでいただけるようになりました。サカナクションはオンラインのみでのライブもやっていますし、いつかは映画館を使った新しい音楽コンテンツにも挑戦したいです。これからもチーム・サカナクション一丸で、新しい音楽の楽しみ方を発明していけたらと思っています」──山口
さらに山口は「感想をSNSに書いてくれたらエゴサします!」と中継カメラに手を振ると、ここで全国への生中継は終了。その後、マスコミによるフォトセッションを経て、最後に山口が、改めて新宿バルト9に集まった満員の観客に向けて語り始めた。
この数週間、作詞作業に没頭していたという山口。その新作について、「ここだけの話だけど......」と言いかけるも、すぐさま出たスタッフのNGサインに「まだ言っちゃダメだって(笑)」と、観客のみならず、メンバーの笑いも誘う。
「でも、もうじき皆さんが心待ちにしている新曲が完成しますし、ホールツアー(来年1月25日から全国17都市で開催予定の『SAKANAQUARIUM 2025 "怪獣"』)も決まっているので、この映画を観て、実際にライブに来てもらえると、さらに楽しんでもらえると思います。これからも邁進していきますので、チーム・サカナクションの応援をよろしくお願いします!」
こう締め括ると、舞台挨拶後に同会場で始まる「ライブ鑑賞DAY」での上映に向けて、「今のうち声出しといた方がいいよ! 盛り上がって観るんでしょ? みんな準備はいいか!」とライブ同様のコール&レスポンスを観客と交わし、メンバー全員が笑顔でステージを後にした。
なお、現在公開中の映画『SAKANAQUARIUM 2024 "turn"』は、舞台挨拶でも語られたように、5.1chサラウンド版とDolby Atmos版という2タイプの音響システムに加え、ライブさながらに鑑賞できる「ライブ鑑賞DAY」と、通常の映画鑑賞スタイルの「シネマ鑑賞DAY」という2つの鑑賞ルールが用意されている。それぞれのスケジュールは映画館によって異なるため、日程は映画の公式サイトで確認してほしい。また、各映画館の館内ショップでは、ツアーグッズに加え、映画公開記念グッズとして「新宝島 TEE 2024 ver.」やポスターを販売中。12月6日(金)からはパンフレットも販売が開始される。
取材・文:布施雄一郎
撮影:後藤武浩
INFORMATION
SAKANAQUARIUM 2024 "turn"
2024年11月29日(金) 全国ロードショー
Official Site:https://liveviewing.jp/sakanaction_movie/
映画館はこちら
<料金>
■ムビチケ前売券(カード/オンライン/コンビニ) :3,200円(税込)
■映画館販売:一般 3,500円(税込)/障がい者割引 2,500円(税込)
※Dolby Atmos®版をご鑑賞の場合は別途追加料金が必要です。(一部の映画館を除く)
※特別興行の為、各種割引や映画館の株主優待券等は使用できません。
※ムビチケは前売券となるため障がい者割引はございません。映画館で鑑賞券を購入される場合には、障がい者割引の対象となります。
※ムビチケ前売券は新宿バルト9で行われる舞台挨拶にはご利用いただけません。
<販売期間>
■ムビチケ前売券(カード/オンライン/コンビニ)
2024年11月8日(金)10:00~11月28日(木)23:59
■映画館販売(公開日直前~公開期間中)
各映画館の販売開始タイミング(上映日の2~3日前頃)
※映画館ごとに販売開始タイミングが異なりますので、ご来場予定の映画館WEBサイトにてご確認ください。
<販売場所>
■ムビチケ前売券(カード)
・本作を上映する映画館(一部を除く)
・メイジャー通販サイト:https://www.major-j.com/cinema_information.php?id=M60231669568
・MOVIE WALKER STORE:https://goods.moviewalker.jp/items/93506514/?ref=official
■ムビチケ前売券(オンライン)
・ムビチケ:https://mvtk.jp/Film/087179
※鑑賞記録とポスタービジュアルが組み合わさった「ムビチケデジタルカード」特典付き
(ご鑑賞後、ムビチケ前売券(オンライン)ご購入時に登録されたメールアドレス宛にお届けします。)
■ムビチケ前売券(コンビニ)
・ローソンチケット:https://l-tike.com/sakanaction_movie/
・ローソン、ミニストップ店内のマルチメディア端末「Loppi」
■映画館販売(公開日直前~公開期間中)
・本作を上映する映画館のオンラインサイト、窓口、自動券売機
【舞台挨拶情報】
《舞台挨拶会場》
■日時:2024年11月29日(金)18:45開始(映画本編上映前 舞台挨拶)
■会場:新宿バルト9(東京都新宿区新宿3丁目1−26 三丁目イーストビル 9階)
■登壇者:サカナクション(山口 一郎、岩寺 基晴、草刈 愛美、岡崎 英美、江島 啓一)
《生中継会場》
■日時:2024年11月29日(金)18:45開始(映画本編上映前 舞台挨拶中継)
■会場:全国各地の映画館(一部を除く)
※チケット情報、舞台挨拶生中継会場等の詳細は後日映画公式サイトにて発表
【鑑賞DAY】
■ライブ鑑賞DAY
ライブさながらに作品を鑑賞する上映
スタンディング、拍手、手拍子、声出し、手を挙げる、体を揺らして踊るOK‼
※一部の劇場ではスタンディングは不可となります。詳細は後日ご案内いたします。
■シネマ鑑賞DAY
映画鑑賞同様に作品を鑑賞する上映
スタンディング、声出し等NG
企画:ヒップランドミュージックコーポレーション
制作:ヒップランドミュージックコーポレーション/ビクターエンタテインメント/ライブマスターズ/キャビア
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン
2024年/日本/カラー/5.1ch 、Dolby Atmos®/©2024 HIP LAND MUSIC CORPORATION INC.
LIVE INFORMATION
SAKANAQUARIUM 2025 "怪獣"
■2025年
1月25日(土) 神奈川・相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
1月26日(日) 神奈川・相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
2月5日(水) 山梨・ YCC県民文化ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
2月6日(木) 山梨・ YCC県民文化ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
2月15日(土) 石川・本多の森 北電ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
2月16日(日) 石川・本多の森 北電ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
2月25日(火) 群馬・高崎芸術劇場 大劇場
OPEN 17:30 / START 18:30
2月26日(水) 群馬・高崎芸術劇場 大劇場
OPEN 17:30 / START 18:30
3月1日(土) 福岡・北九州ソレイユホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月2日(日) 福岡・北九州ソレイユホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月8日(土) 熊本・熊本城ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月9日(日) 熊本・熊本城ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月14日(金) 香川・ レグザムホール(香川県県民ホール)大ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
3月15日(土) 香川・ レグザムホール(香川県県民ホール)大ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
3月21日(金) 大阪・ グランキューブ大阪
OPEN 17:30 / START 18:30
3月22日(土) 大阪・ グランキューブ大阪
OPEN 17:00 / START 18:00
4月5日(土) 兵庫・ 神戸国際会館こくさいホール
OPEN 17:00 / START 18:00
4月6日(日) 兵庫・ 神戸国際会館こくさいホール
OPEN 17:00 / START 18:00
4月12日(土) 岩手・ トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月13日(日) 岩手・ トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月19日(土) 山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月20日(日) 山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
OPEN 17:00 / START 18:00
4月26日(土) 北海道・旭川市民文化会館
OPEN 17:00 / START 18:00
4月27日(日) 北海道・旭川市民文化会館
OPEN 16:00 / START 17:00
5月3日(土) 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru
OPEN 17:00 / START 18:00
5月4日(日) 北海道・札幌文化芸術劇場hitaru
OPEN 17:00 / START 18:00
5月24日(土) 広島・広島上野学園ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
5月25日(日) 広島・広島上野学園ホール
OPEN 17:00 / START 18:00
6月14日(土) 愛知・愛知県芸術劇場
OPEN 17:00 / START 18:00
6月15日(日) 愛知・愛知県芸術劇場
OPEN 17:00 / START 18:00
6月21日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール
OPEN 17:00 / START 18:00
6月22日(日) 京都・ロームシアター京都 メインホール
OPEN 17:00 / START 18:00
7月3日(木) 東京・東京ガーデンシアター
OPEN 17:30 / START 18:30
7月4日(金) 東京・東京ガーデンシアター
OPEN 17:30 / START 18:30
【チケット】
SS指定(特典付き):15,000円(税込)
※開場時の入場優先、グッズ優先レーンの他、公演後にお渡しする記念品も用意しております。
S指定:12,000円(税込)
A指定:8,800円(税込)
※未就学児入場不可 / 小学生以上チケット必要となります
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