SENSA

2024.11.24

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!チーナ・んoon・EASTOKLABほか全28作品 -2024.11.23-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!チーナ・んoon・EASTOKLABほか全28作品 -2024.11.23-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:11月18日週にFRIENDSHIP.からリリースされた新譜、全28作品の中からPart-1をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。厚武さん、嬉しい悲鳴の回なので、申し訳ないのですが短めにコメントをお願いします。

金子:リリースの数が多いということですね。

みさと:そうなんです。今日も少し巻き気味で、1.5倍速トークでいきましょう。みなさんPodcast(FRIENDSHIP.RADIO After Talk)も聴いてください。ということで、まずはじめましてさんなんですが、とても懐かしい、rumania montevideo

金子:この名前をこの番組で紹介することになるとは。

みさと:本当ですよ。

金子:みさとさんも"おっ?"ってなります?

みさと:なります。1番最初は声を聴いて、"えっ!?知ってる"ってなって、rumania montevideo!?みたいに時差でいろいろ思い出す。それくらい一世を風靡しましたよね。

金子:もともと1998年結成で、いわゆるビーイング系の盛り上がりの中の、後半くらいかな。テレビアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマをやっていたりもしましたが、22年ぶりに復活ということで。でも往年の"あの感じ"というのは変わってないですよね。

みさと:そのまんま。



金子:もちろんサウンド的なアップデートはあるわけですけど、"あのrumania montevideoの感じ"というのがしっかり受け継がれているので、ファンの人はもちろんだし、あの時代を過ごしていた人はみんな、"おおっ!"となるんじゃないですかね。

みさと:たまんないですね。Y2Kリバイバルで、今復活されている方はチラホラいらっしゃるけど、ここが来るか!という驚きはありましたよね。そして、TAMIW

金子:TAMIWはFRIENDSHIP.からのリリースは少しおひさしぶりですね。今年は2月にリミックスのアルバムが出ていて、それにはyahyel、AAAMYYY、Cwondoとか、色んなメンツが参加していたんですけど、今回は新体制で再スタートを切る2曲ということで、やっぱりTAMIWはかっこいいですね。

みさと:かっこいい。



金子:「Deep 'n' Shallow」の方は彼女たちらしいトリップホップとか、ポスト・ダブステップとか、FKAツイッグスとかにも少し通じるようなテイストもありつつ、tamiさんのラップがさらにニュアンスを増しているし、そこにひもづくサウンドメイク、ビートメイクもさらに洗練されてかっこよくなっているし、さすがでした。

みさと:シンプルなサウンドだからこそのっかっているもののこだわりが際立つというか、構築自体はとてもあっさりしている印象もあるんですけど。

金子:ベースのループがずっと続いてますもんね。

みさと:なのに、ここまでの完成度と、魔界に連れ去られるようなあの雰囲気が出せるというのはいいですよね。やっぱり彼女たちにしかできない音を作っています。そんなPart-1からはどうしましょう?

金子チーナの新曲を紹介しようと思います。

みさと:素晴らしかった、今回EPです。

金子:3年ぶり8枚目ということですね。以前先行配信の「てを」を紹介していて、菅原小春さんとのコラボレーションなので、ミュージックビデオはどうなるのかな?なんて話をしていたら、実際のMVでは菅原小春さんが監督をしていて、ダンスもフィーチャーされたすごく印象的な作品に仕上がっていて。その菅原小春さんのダンス公演の音楽制作だったり、子供番組への楽曲提供だったり、色んな経験をしたことによって、改めて自分たちの音楽はどんなものだろう?というところに立ち返ってできたのが、今回のEPだということです。
『iroiro』というタイトル通り、色とりどりの6曲が収録されていて、「きいろいうみ」に関してはEPの最後の曲ですけど、チーナらしいバイオリンがフィーチャーされた楽曲になっていて。銀杏の景色を「きいろいうみ」と表現していて、『iroiro』というタイトルを象徴する曲にもなっているかなと思います。

みさと:独白とも言えるようなボーカルラインに、ストリングスが風を起こして、生ピアノが水平線まで連れていってくれるような。

金子:いいですね、詩的ですね。

みさと:ありがとうございます。すごく歌詞ともマッチしている、詩的にさせられるような感性を引っ張り出してくれるようなアーティストですよね。



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。一応、はじめましてです。東川亜希子さん。

金子:FRIENDSHIP.としては神谷洵平さんとのユニット・赤い靴でもリリースがありますが、ソロとしては初めてのリリース。
しかも自身が歌うソロ作としてはなんと15年ぶりと。この間にはもちろん自分のソロではなくても、CMの音楽だったり、劇伴の音楽だったりを作っていて、その経験もあってか、今回ソロを作るのであればできる限り純度の高いものが作りたいということで、作曲、アレンジ、歌、ピアノ、さらにはバイオリンやチェロなどの弦楽器も含むすべての演奏と録音を自身で行っていると。それがまずすごいですけど、それによってできているものが、いい意味での宅録感もありつつ、でもすごくエレガントでもあって、東川さんの歌と混ざることで非常に心地良い楽曲になっていました。



みさと:ボーカル、楽器、言葉、すべてが並列に飛び込んでくる、無駄のないこだわりをすごく感じたし、レベルの高い完成度だなということも感じましたし、今年のクリスマスソングはこれですね。続いて、AKIRAさん。アルバムリリースおめでとうございます。

金子:キャリア初のアルバムということで、おめでたいですね。

みさと:おめでたい。

金子:AKIRAさんはこれまで色んなプロデューサーと一緒に楽曲を作ってきて、それが1枚のアルバムにまとまっていて。特に今回は"自分と向き合う事の重要性をアルバムを通して綴っています"というコメントもあったり、「My self」に関しては、"普段は言い切らない美学を大切にしているのですが、今の時代だからこそ言い切った方がいいと思った"ということで、ストレートなメッセージを歌っていて。この感じもすごくわかるし、しかもトラック自体もヒップホップ系のプロデューサーが多く参加してるから、強いビートに乗って、AKIRAさんが伸びやかな歌声でストレートなメッセージを歌うと、すごく響くなと感じました。



みさと:言葉に力を持っていることを知っている人が覚悟を持って並べたリリックだなという感じがして、ご自身からさっきのコメントをいただきましたけど、まさにターニングポイントになった1枚なんだなと。多くの人に届けたいですね。そんなPart-2からどうしましょう?

金子んoonの新曲を紹介しようと思います。

みさと:んoonも今回アルバムリリースです。おめでとう、待っていました。

金子:結成から10年目にして初めてのアルバムです。今手元にはめっちゃ長い資料があったりもするんですけど......。

みさと:セルフライナーノーツが小説みたいになっているんですよね。

金子:この資料の長さもそうだし、10年アルバムを出していないということも象徴してますけど、んoonはやっぱりすごくいい意味で捉え所のないバンドなんですよね。誰かに"んoonってどんなバンド?"と聞かれたら、一例として、ハイエイタス・カイヨーテとか、フューチャーソウルと呼ばれるような人たちとのリンクを挙げることはできるけど、そこにカテゴライズできるかというとできないし、予定調和を許さない、みたいな感じがすごくあって、今回のアルバムを通して聴いても、そこがすごく魅力的だなと思いました。「Kaiya」にしてもすごくスムースな曲ではあるんだけど、積島さんのベースが"こういっちゃうんだ?"という(笑)。
以前もベースでラップをする曲を紹介しましたけど、やっぱり予定調和にはいかない、必ず自分たち独自の色をそこに差し込んでくる。その意味では積島さんのベースが1番印象的で、「Kaiya」に関しては特にそれを感じました。



みさと:全体的に緩急の美しさみたいなところはあるんですけど、ただ単純に美しいだけじゃない、捉えどころのない本気の遊び感というか、積島さんのベースしかりなんですけど、ボーカルのJCさんの「Kaiya」に対してのコメントで、「あまりにも色んなことが起きすぎて、自分でコントロールできない現実と いやでも向き合わなきゃいけないことが多い年に 静かな時間が欲しかったけどそんな想いもぶっとばしていきたいいかねば と言う歌詞」とあるんですね。だから表面だけでは感じられない、その奥底にある少し中指を立てたくなる気持ちとか、荒れ狂った想いというものをここまでの癒しのサウンドとしても捉えられるような、楽しくなっちゃうような楽曲に仕上げられるというのは、まさに色んな側面を持ったバンドならではの楽曲という感じがしますね。



New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。はじめましてです、Khamai Leon

金子:またいいバンドがFRIENDSHIP.からリリースしてくれたなという感じなんですけど、Khamai Leon、かっこいいですよね。もともと2022年に結成されたバンドで、"エクスペリメンタル・クラシック"を名乗っていて、クラシックの要素を取り入れたバンドサウンドなんですけど、それだけじゃなくてかなりのミクスチャーなサウンドになっていて。
ラップもあればハードコアっぽい要素もあるし、かと思えば現代音楽要素もあったり、でもそれをちゃんとキャッチーに仕上げていて、少しデカく言ってしまえば、例えばKing Gnuとか、もう少し最近だとBREIMENとか、ミクスチャーな音楽性なんだけど、ちゃんとキャッチーにポップに鳴らしている、そういう存在にもなりうる、しかも彼らとは別のルートで、みたいな、そういう大器の可能性を感じさせるバンドだなと思います。



みさと:フロントにいる尾崎くんがソロでフルートの公演をやったり、ピアノに関してもピアノサミットに呼ばれたり、でもボーカルもできるわけじゃないですか。そういった音楽家としての才能と経験値がしっかりある人。

金子:メンバー4人それぞれあるしね。

みさと:そうなんですよね。それが全員でこんなに集まっちゃってるというのは、次世代を担っていく可能性のある、今名前を出してくれたバンドが大きくて遠い存在ではなくて、射程圏内にいるなという感じの、今注目のバンドですよね。嬉しい、FRIENDSHIP.からリリースなんて。そして、北海道を背負っています、NOT WONK

金子:ひさびさの新曲が届きました。NOT WONKは10月にベースの藤井くんが脱退して、現在は2人編成になっていて。なので今回の新曲も2人で仕上げた曲になっていて、タイトルが「Changed」なので、まさに変化した現在のNOT WONKをまずはそのまま鳴らしたという、そのストーリーがまずグッときますよね。ただ現在はサポートでベースを入れて、もう既にライブもやっていて、ゆうらん船やHedigan'sをやっている本村くんと、同じくFRIENDSHIP.から最近新曲を出しているthe hatchのザキヤマくんの2人体制で、入れ替わりでやってるみたいで。

みさと:バッチリじゃないですか。

金子:そうそう。ここを起点にして、また次はおそらくベースもちゃんと入ったブランニューな新曲が出てくるんじゃないかなというのも期待したいなと思います。



みさと:所信表明みたいな形で、すごく歌詞に胸が熱くなる思いになるのと、エリック・クラプトンもこんな名曲出していなかった?みたいな。

金子:それぐらいのクラシック感。

みさと:ありますよね。それこそ無駄のない、今届けたいシンプルな"この音と、この言葉と、この声を届けます。今の僕たち、これです"というのを、こんな往年の名曲のようなサウンドスケールで届けてくれるなんて。

金子:加藤くんの歌も素晴らしいですからね。

みさと:いいですよね。そんなPart-3からはどうしましょう?

金子EASTOKLABの新曲を紹介しようと思います。

みさと:アルバムリリースです。おめでとう。

金子:今年のはじめにもアルバムをリリースしてるんですけど、1年弱でさらに新譜ということで。しかも今回はこれまで所属していたレーベルを離れて、自分たちで動かし始めて、レコーディング、マスタリング、さらにはジャケット、アートワークまで全てをメンバー4人で作り上げていると。
YAJICO GIRLは「Indoor Newtown Collective」と名乗っていますけど、彼らもアートコレクティブというか、自分たちで動かし始めたことによりそういうバンドの持つ性格がより見えるようになっているし、もちろん音楽的な完成度の高まりもあって。今回タイトルが『Your Morrow』(あなたの明日)ということで、まさにここからバンドとしての明日を目指していく、そういうことがすごく感じられるし、「瞼」では〈I think about life〉という言葉を繰り返していて、自分の人生というものをいろいろ考えたこの1年間があって、そこから明日を見い出した作品でもあるのかなという感じがしました。



みさと:すごく感情的な歌詞が並ぶんだけど、とても文学的で、そこに余白を持たせてくれるような言葉選びというところで、いつも芸術性の高い歌詞世界を作り上げているなという印象があるのと、あとはドリーミーウェイヴ的なサウンドの質感に、日置くんの歌詞とかメロラインにも余白がある感じが彼らのシグネチャーだなと思わせてくれるような、それが1つにコンパイルされて、アルバムとして出せたことというのも、自分たちにとってきっとここから進んでいくという、背中を押す1枚になっているんじゃないかなと感じました。



番組の後半はYAJICO GIRLがゲストで登場!



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
FM福岡で毎週水曜日の26:00~26:55まで放送中のラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。

DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武の2人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
1697255226457.jpg奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

LINK
FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

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