SENSA

2024.06.16

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!DENIMS・First Love is Never Returned・pollyほか全20作品 -2024.6.15-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!DENIMS・First Love is Never Returned・pollyほか全20作品 -2024.6.15-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!

New Release Digest Part 1


みさと:6月10日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜、全25作品の中からPart-1をご紹介しました。リリースおめでとうございます。ライブバージョン出ましたよ、THE 2

金子:今年の2月22日に行われたラストライブの音源で、この日の熱気がぎゅっと凝縮された音源になっています。しかもこのラストライブの無料生配信&バンド史上唯一のライブ映像作品化プロジェクトということでクラウドファンディングが行われていて、現在ライブ映像がYouTubeでも観れるようになっていて。なので、音でも楽しめるし、映像を観たい人は映像も観れるので、THE 2の熱気をまだまだ体感してほしいなと思います。



みさと:この歌声、この演奏が、最後の音、最後の声だと思うだけでも目頭熱くなっちゃうし、みんな泣きながら笑いながら、聴ける、観られるものなのではないかと思います。続きまして、私、本当にこの曲大好きです。nknNoniの「海から、」。

金子:nknはYasei Collectiveのベーシストの中西道彦さんのソロプロジェクトで毎回ボーカリストをゲストに迎えて曲を発表しているわけですけど、Noniさんとはthe chef cooks meのサポートを一緒にやっていたという関係性があって、さっきTHE 2のラストライブの話をしましたけど、the chef cooks meは3月にラストライブがあって。

みさと:そうでしたね。

金子:そういうストーリー性もありつつの2人で、聴いてもらうと分かるようにメロディーのパートとポエトリーのパートがあって、かなり印象的な言葉が並んでいて。資料には"クラムボンなどにも通じるセンス"と書いてあって、僕も確かにそうだなと思ったんですけど、the chef cooks meが最後に発表した曲が、フィーチャリングでクラムボンの原田郁子さんを招いての曲だったので、やっぱり連続性あるなと思ったりもしましたね。



みさと:イントロがないので、もう1秒後に声がいい、浮遊感あって重めなサウンド、音もいい、26秒頃にピアノが入ってくる、53秒でポエトリーに入っていく、その細かさってすごくSNSライクだなと思っていて、どこを切り取っても成立するっていう、そういった現代的な作り方なのに、社会風刺とも取れる言葉というか。

金子:結構シリアスなね。

みさと:ですよね。そのグサッと刺さってくる言葉使いもすごく素敵で、〈世界の方が悪いと思う わたしより少し〉っていう、この一文で一気に聴き手の曲になるなという、その共感性の作り方も素晴らしかったですね。そんなPart-1からご紹介するのはどうしましょう?

金子DENIMSの新曲を紹介しようと思います。アルバムが完成しました。

みさと:おめでとうございます。

金子:キャッチコピーが「ソウル、ロック、ファンクなど様々な音楽性を奏でてきたDENIMSの集大成的な4thアルバム。熱くなって踊って泣いて笑おう、あなたと私を見つめる旅」ということで。

みさと:いいね。いいよ、いいよ。

金子:アルバムタイトルが『RICORITA』で、一瞬イタリアンの名前かな?みたいに思いますけど。

みさと:ローマ字表記なんでね。

金子:でもこれはおそらく「利己的・利他的」を意味していて。前にも紹介した「たがまま」という曲がアルバムの最後の曲になってるんですけど、この曲は"自分であり続けることが、あなたのためにもなる"ということを歌っている曲で、『RICORITA』のメッセージの中心にまずこの曲があり、さらにその延長線上で今日聴いてもらう「Song For You & Me」という曲があって。この曲では〈どう思われてもI Don't Care 汚れたジーンズのままで 往生際悪く奏でよう〉と「わがまま」であることが歌われていて、でもやっぱり「わがまま」であることが「たがまま」にもなるという、このメッセージ性に貫かれているアルバムだなというのが印象的でした。

みさと:今紹介してくれたジーンズのくだり、すごく好きで。誰もが一度は履いたことあるじゃないですか、デニムとかジーンズは。誰もが一度は感じたことのある、共感性のある曲作りのマッチ度に拍手を贈りたいなと思うし、もうこれは音楽界のベストジーニスト賞をあげたくなる。

金子:なんて言ったってDENIMSですからね。

みさと:良質アルバムでございます。みんなで聴こう!



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです。minako

金子:彼女は去年『Build』というアルバムを出している、宅録プロジェクトのSuUに参加しているシンガーでもあって、ソロ名義ではFRIENDSHIP.から初リリース、さらにはバンドセットでの音源リリースも今回が初めてということなのですが、まあ声が印象的で。

みさと:印象的ですね。



金子:SuUの曲の中でも強い印象を残してましたけど、ソロになるとより全面的に彼女の声のセクシーさや野太さが伝わってきます。資料には"キャバレーミュージック"みたいな言葉も出てきていますが、ホーンを使っているからその雰囲気もあって、かっこいいシンガーソングライターだなと思いましたね。

みさと:バンドセットがすごく似合う方で、やっぱり声ありきでフロントに立って後ろに何人も従えてほしいような、そういう姉さん的なお声をされていらっしゃるのと、あとご本人からのコメントで"いつだって誰かに愛されていたい。寂しいという感情は色っぽいです"と、この感覚も酸いも甘いも噛み分けてというか、経験しないと書けない一言だなっていうところで、面白いシンガーさんですね。続いてFunny FacturesがEPリリースです。

金子:Funny Facturesもコンスタントに楽曲を発表してきましたけど、今回のEPについては「サンプル音源をつぎはぎしてできたサウンドに、UKガラージやUKドリルなどのビートを構成し、そこから展開させていくという一律の流れで作ったトラックで構成された」という本人からのコメントがあります。「Forefeel」という曲はある意味それを象徴する1曲になっていて、JUTERUSというアーティストとのコラボレーションになっているんですけど、彼女の声を素材として、サンプルとして使っていて、それによってこのクールな質感が表れているということもあり、このEPを象徴する1曲になっているんじゃないかと思います。



みさと:今回の曲に関しては上に乗る浮遊感で踊ってもいいし、ビートで踊ってもいいし、気分や場所によって踊り方を変えられる自由度の高い楽曲って本当にかっこいいなと思うし、それこそ現場も大切にしつつ、さらなるアート性というかクリエイティブを突き詰めているFunny FacturesらしいEPだなと感じました。そんなPart-2からどうしましょう。

金子First Love is Never Returnedの新曲を紹介しようと思います。勢いにのってますね。

みさと:のってますね。

金子:4月にEP『POP OUT! Ⅱ』が出て、今週末というか明日というか、正確には今日、東京でレコ発、Emeraldを迎えた2マンがあるという、そのタイミングでのリリースで。ソングライティング自体は非常にFirst Love is Never Returnedらしい、ディスコ感のあるポップソングなんですけど、アレンジにはより多彩な要素が散りばめられていて、そこの面白みも本当にらしいなという感じで、特に間奏が印象的で。

みさと:でしたね。



金子:資料には「インド音楽」って書いてあって、そうなのかな?と思いつつ、個人的には「ジンギスカン」を連想して...。

みさと:あー、ジンギスカン、北海道の?

金子:いや、曲の(笑)。確かに北海道のバンドだけど、焼肉のジンギスカンじゃなくて。

みさと:あれ、焼肉じゃなくて?(笑)

金子:曲の「ジンギスカン」。

みさと:ジン、ジン、ジンギスカン?

金子:そうそう、あれっぽいなと思って。あの曲って要はディスコヒットなので、曲調的に相性はいいんですよ。

みさと:で、北海道出身だから? 関係ない?

金子:関係あるかどうかはわかんないけど(笑)、そこがちょっと面白いなと思いました。

みさと:2分くらいのタイミングで急な展開が現れる、やっぱり一筋縄ではいかないなっていう感じもありますし、今回曲のテーマとしては「グレーで救われる人がいる」っていうことで、私これは大人になってから気が付いたというか、"そうだったのか、そういう人もいるよな"と自分の中で腑に落ちたんです。グレーじゃいけないっていう固定概念で自分自身を苦しめていたなとか、色んな理解の仕方を提示してもらえる曲で、いつも素晴らしいテーマに沿って一曲作り上げるチームだなというのも改めて感じてます。

New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです。vitaruun

金子:このユニットは去年からFRIENDSHIP.でリリースをしているシナリオアートのドラムボーカルのクミコさん、そして元Moccobondのキーボードコーラス Amanaさんの2人による新しいユニット。「バイタリティだけで生きてきたふたりの、あこがレトロミュージック」というキャッチコピーがついていて、80'sのシンセポップっぽいニュアンスがあり、YMOとかも連想させる感じで、2人の「こういうのがやりたかった」という音楽性が詰まったユニットになってるいんじゃないかと思います。



みさと:お互いのことをすごく理解し合っているということが見えてくるというか、それぞれの活動がありつつ、バイタリティ高めの私たちだからこそできる曲だよね、という自信が詰まっているのも、今までを知らなくても感じ取れるような楽曲になっていて、これからも元気な曲を届けてくれるんだな、という期待が高まります。続いてアルバムになります。LilyClone、おめでとう。

金子:LilyCloneはもともとエレクトロニックでアンビエントな印象の強いユニットとしてスタートしていたんですけど、途中からロック路線にモードを変えて、今回のアルバムにたどり着いていて。曲を作っている2人とも陰鬱なUKロックに傾倒していた時期があったり、共通するバックボーンとしてロックがあって、コロナ禍を経て、よりエネルギッシュにバンドらしいサウンドを鳴らそうとなったことによって、ギターが前に出た、文字通りのロックサウンドになったと。

みさと:ギターリフもかっこいいし、ボーカルもかっこいい。あえて「男前だな」っていう言葉を使いたくなるような、すごく自分の中の闘争心とか良い意味での怒りとか、感情をすごく揺さぶられてアウトプットさせてくれるような1曲になっていて、とにかくかっこよかった。



金子:Part-2で紹介したminakoさんとサウンドは全然違うけど、カッコよさ、ロックっぽさというところでは通じるところもあるかもしれませんね。

みさと:バンドを結成して最初の作品を出したときって、こういう感じのものをやっていくバンドです、って提示するような形になるじゃないですか。そこから変更するのってすごく勇気が必要だったんだろうなって思うと、彼女たち彼らたちからすると、変化がありながらも今やりたいこと、伝えたいことはこれなんだ、と言っているのが感じられるので、頑張ってほしいですよね。そして、そんなPart-3からご紹介するのは?

金子:pollyの新曲を紹介しようと思います。

みさと:こちらもアルバムリリースになります。おめでとうございます。



金子pollyは新体制になってEPを1枚出してるんですけど、フルアルバムは初ということで。原点回帰とも違う、原点確認みたいな印象がすごくあって、長年培ってきたpollyらしさみたいなものを今の3人で改めて鳴らす、みたいな手ごたえがありました。『Hope Hope Hope』というアルバムタイトルで、単語を3つ並べるのはpollyではお馴染みなんですけど、今回やはり「Hope」という言葉が使われているのが印象的で。
pollyの世界観は悲しみとか疎外感みたいなものが根底にあるから、「Hope」という言葉を使っているのも、ある意味、現実の厳しさの裏返しみたいな側面もあるのかもしれないけど、でもアルバム全体を聴くと結構穏やかなムードがあって、今の3人という新しい体制になれたことや、去年から中国ツアーもやっていて、新たな可能性が開けたりとか、ちゃんと前向きな意味で「Hope」という言葉を使ったのかなという感じがしました。あと原点確認の意味で言うと、越雲くんはシガー・ロスが原点にはあるはずで、今回のアルバムは直接的なオマージュも含めてシガー・ロスっぽさがあって、シガー・ロスのファーストアルバムのタイトルが『Von』なんですけど、「Von」は「希望」っていう意味なんですよ。だからここで「Hope」っていう言葉を使ったのは、やっぱり2度目のファーストアルバムみたいな意味合いが強いのかなって。

みさと:そうだと思う。pollyのメンバーが変わっていく変遷であったり、コロナ禍でこういうことがあったから今ここまで行き着きました、みたいな、断片的ではありつつも、ずっと見てきたわけじゃないですか、このリリースタイミングで。そういう意味でまさに原点確認ができるような、1曲1曲あのタイミングでこれ出たよねっていう、pollyを追いかけてきた人からするとたまらない1枚でもあるなっていうのもありますし、志水さんが一緒にやることによって対比がより感じられるような楽曲になってるなと思っていて、もう直接お話を聞きたいなという気持ちでいっぱいですので......来週、呼びます。

金子:呼びましょう。

みさと:来週ご本人たちに直接語っていただこうと思いますので、どうぞお楽しみに。



後半は福岡のバンド 6 mabがゲスト出演!


RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)



NEW Releases FRIENDSHIP.
FM福岡で毎週水曜日の26:00~26:55まで放送中のラジオプログラム「Curated Hour〜FRIENDSHIP. RADIO」のアフタートーク、番組の中で紹介しきれなかったタイトルを紹介。

DJの奥宮みさと、音楽ライターの金子厚武、そしてFRIENDSHIP.のキュレーターの平大助の3人でデジタル音楽ディストリビューション・プロモーション・サービスのFRIENDSHIP.から配信される新譜を中心に紹介するプログラム。



番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg金子厚武
1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。
@a2take / @a2take3
1697255226457.jpg奥宮みさと
ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。
@_M1110_ / @11misato10

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FM福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」 FRIENDSHIP.

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