SENSA

2024.03.07

【読むラジオ】MC:アツキタケトモ 槇原敬之を特集!「Room H」-2024.3.6-

【読むラジオ】MC:アツキタケトモ 槇原敬之を特集!「Room H」-2024.3.6-

FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、アツキタケトモが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!
(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)

皆さんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます音楽家のアツキタケトモです。前回の収録の時は雪が降ってたんですけど、今日は花粉が来ました、ついに。僕はもう本当に春が嫌いです。
いや、厳密に言うと、春が嫌いというよりかは花粉症に悩まされなきゃいけないから春は嫌だ、と言うか、楽しむ余裕がないという感じです。(笑)
でも年々昔よりマシだなって思うようになってきてて、それはアレルギーの薬を症状が出る1ヶ月前とかから飲み始めとくとか、色々手を替え品を替え対策を考えていった結果、今の自分のギリギリ耐えれるところを見つけてきてるんです。ただ、今日がまさに発症日みたいな感じで、この収録に来るまでも電車の中で、完全に僕は終わった、みたいな。
皆さん、ちょっと花粉症の傷を舐め合いたいので、花粉症の方とか是非ハッシュタグとかで感想をね、私もだよ、みたいな言葉をいただけたら嬉しいなと思いつつ。
前回はサカナクション特集をやらせてもらって、公式アカウントで取り上げてもらったのもあってファンの方にもたくさん聴いてもらえて、あの選曲して良かったなと、ガチファンの人には伝わるっていう番組をずっと密かにやってきましたけど、その感じ、その熱量がここからも伝わっていけばいいなと思っております。

今日の1曲目はちょっと前にリリースした楽曲なんですが、今日特集するアーティストからの影響が如実に出ているかなということで選曲してきました。この曲は2年前の2月に出した曲なんで、もう2年経ったのかと思うと本当に時の流れが早すぎて、絶対小学校の時とかと今、時の流れ方違うよなぁとか思いながら、久々に聴いてみようと思います。



槇原敬之を特集@リビングルーム

ここからは@リビング・ルーム、 僕、アツキタケトモの回では毎週一組、僕が大好きなアーティストをピックアップしてそのアーティストへの愛を熱く語らせていただきます。
今夜、特集するのは大好きな槇原敬之さんです。本当にソングライターとして多分、一番と言っても過言ではないぐらい影響を受けているかもしれないです。聴き始めたのが割と大人になってからというか、大学生ぐらいからがっつり聴き始めたっていう感じで、 ただ全く聴いたことなかったわけではもちろんなくて、と言うか、むしろちっちゃい頃から聴いていて、 と言うのも母親が槇原さんのファンクラブに若い頃入ってたり、僕が生まれる前までは毎回ツアー行ってたぐらい大ファンだったんですね。
車に乗ればマッキーがかかってたりとか、それで僕は逆にちっちゃい頃あんまり好きじゃなかったんですね。親がしつこく流すから。あまりにもずっと聴いてるから、"ちょっと、もうマッキーいいよ"みたいになってて、しかも子供だから歌詞の恋愛のこととか分からないし。
でも大学生になって自分で音楽、歌詞とか書き始める中で"槇原さんっぽいね"って言われることも増えてきて、知らず知らずのうちに影響受けてるのかな、とか。もちろん好きな曲もたくさんあったので、じゃあ改めて全部聴いてみようと大学生の時に一人旅しながら全ディスコグラフィーを聴くっていうのをやったら、そこで僕の一人旅ブームが始まったんですよね。
初めての一人旅の時に掛けたBGMはマッキーだったんですけど、それで日本の車窓、ローカル線の車窓を楽しみながら 懐かしい曲を聴くことがこんなに楽しんだって教えてくれたのもマッキーなのでそこで僕の一つの趣味が確立されたという意味でもすごく大きいし、そこからしっかり歌詞を見ながら聴くっていうのも多分、日本のアーティストで一番槇原さんの曲でそれをやってるかなっていう感じがするので、すごく影響を受けております。そんな槇原敬之さんの楽曲、早速聴いていただきましょう。

僕、アツキタケトモ的槇原敬之ベストソングを5曲皆さんに聴いていただきたいと思います。 もちろん、5曲には絞れないので、90年代のラブソングの、シングル曲じゃない曲から選んできました。自分の中で縛りをつけないと選びきれないですね。

ではまず1曲目、 「CALLIN'」という曲ですね。セカンドアルバムに入ってる曲なんですけど、この曲は何で選んだかというとサビの歌詞です。〈会うといつでも言えない言葉 ラインに託してる"とても好きだよ"〉っていう歌詞があるんですね。この曲が出たのは1991年なんですけど、"え?なんでこんな古い曲なのにライン使ってんだろう"と思ったら、たぶん電話とか電波なのか電話線なのか分からないですけど、そういうことをラインに託してる、当時そういう機器があったのかもしれないですけど、通信することをラインに託してるみたいな 比喩表現で言ってたと思うんですけど、それを今の時代に聴くと、会うと普段は言えない言葉をLINEだと言えるけど、直接はとても好きだよって言えない、みたいな、そういう表現に聞こえるっていう。これ、やばいなと思って。
多分、たまたまなんですけど電話に託してるみたいな言い方じゃなくて、それをラインに託してるって置き換えて表現することで30年後に聴いた時に別の意味が生まれてるって、何か時代を超えたマジックみたいなものを感じて"やばっ!"と思って。
だからリリース日聞かずに聴いたら、多分普通にLINEで言えない言葉を託してるって意味に捉えられるもんな、この曲、と思って。
そこで表現を、ただ真っ直ぐ言葉を使うんじゃなくて、何かひと捻りすることで、もしかしたら30年後そういう機械とか アプリとかが出てきてシンクロするかも、みたいな、そういうマジックをイメージしながら歌詞を書くみたいなことが自分の中で始まって、すごくびっくりした曲です。



アツキタケトモ的槇原敬之ベストソング、3曲目は「Witch Hazel」。この曲は 多分マッキーファンの中ではお馴染みというか、かなり人気曲だと思うんですけど、これはもうイントロ聴いた時点で泣きますね。
過去にライブを観に行った時にこのイントロ流れてきた後、大号泣して、母親と行ったんですが、隣で母親も大号泣してて、もうやべえ親子だなと。(笑)しかも泣き方がちょっと溢れるとかじゃなくて、「ううーっ」みたいな、どうした?ぐらい泣いちゃって、しかも"そういうことあったなー"ってこのラジオで喋るために選曲の時に聴き返したら、それ聴いて泣きました。
もうダメなんですよ、マッキーの曲は自分の人生、特に大学時代とか一番僕の中で青春じゃないけど、甘酸っぱい事も苦い事も、色んな記憶がある大学時代にめちゃめちゃ聴いたこともあって、そこの記憶に結びつけちゃうんで、不意に聴くとイントロを聴いて泣いちゃうんですよ。もうリフで泣いちゃうんですよね。それぐらい影響を受けてしまってます。



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2019年のツアー、『Witch Hazel』のイントロで号泣した時のライブの写真


僕が個人的に大好きな5曲を厳選して皆さんにご紹介しておりますが、4曲目は「THE END OF THE WORLD」という曲です。
この曲は、『UNDERWEAR』というアルバムに入ってるんですけど、リリースが96年で僕が生まれた年なんですけど、多分当時の価値観でいくと、不倫の歌だと思うんですよ。
不倫とかそういう禁断の恋というか。今の価値観で見ると僕は、同性愛者の歌に聴こえるなと思ってて、まあ、それは僕の捉え方なんですけどね。しかも外に言えてないというか、オープンにしてない人の。
歌詞で、〈高いホテルの窓から見える どこかの部屋の窓明かりが 一つ一つ消えてくたびに 逃げ切れたような気分になる これ以上暗くならないね 後一回引けば消えるスタンド お互いをもっと見つめるのに丁度良い明るさも手に入れられない。〉
僕はこの曲を聴いて、そこまで世間に対して、逃げ切らなきゃいけない感じの切実さを感じるのは、浮気とか、その程度の関係じゃないっていう気がしてて、それは僕の想像でしかないんですけど、 槇原さんってそういうマイノリティの恋愛とかも含めて、それをマイノリティの歌ですっていう感じにするんじゃなくて、あくまで普遍的なものとして表現することで今の時代、あんまりこの言葉好きじゃないけど、多様性的な言われ方をするけど、恋愛の多様さみたいなものを、多様なんだけど、結局、人を愛するっていう気持ちは共通なんだよねっていうことをずっと提示してきてるような気がしていて、特にアルバム曲の恋愛のシチュエーションは特殊な形のものも描いてるので、そういう意味ではすごくラブソングを書いているようで、社会派なソングライターというか、クィア的な価値観を、いち早く日本でやっていたソングライターなんじゃないかなと思って選びました。
そしてこの曲も、普通にイントロが良すぎてですね、何年か前に雪が降ってる日に、自分の地元の駅でこの曲をなんとなく聴きたくなって流したらですね、駅のホームで大号泣しております。



アツキタケトモがお送りしているRoom"H"、今夜@リビングルームで紹介した曲は「CALLIN'」「てっぺんまでもうすぐ」「Witch Hazel」「THE END OF THE WORLD」「青春」の5曲でした。
これも多分、全ディスコグラフィー聴いてないとこの選曲にはならない、もちろん普通に王道に「SPY」のあの歌詞がいかにすごいかとか、「どうしようもない僕に天使が降りてきた」の歌詞がいかにすごいかとか、「遠く遠く」の歌詞がいかにすごいか、「北風」...もういくらでも言えるんだけど、この番組のコンセプトとしては前回のサカナクション特集で、ちゃんと「もどかしい日々」選んどいて良かった、みたいなところも含めて、有名なアーティストの日の当たってないであろう曲を掘り下げていくのがこの番組の僕の回の面白さかなというのもあるのでかなりディープに選んでみました。
皆さんにも槇原敬之さんの音楽とその魅力を改めて知っていただけたら嬉しいです。

3月6日(水) オンエア楽曲
アツキタケトモ「#それな」
アツキタケトモ「Period」
槇原敬之「CALLIN'」
槇原敬之「てっぺんまでもうすぐ」
槇原敬之「Witch Hazel」
槇原敬之「The end oft he world」
槇原敬之「青春」
アツキタケトモ「No.1」
アツキタケトモ「カモフラージュ」

番組へのメッセージをお待ちしています。
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RADIO INFORMATION

FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。

放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC
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黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年8月24日にシングル「ありえないよ。」を、同年11月30日にはシングル「Blur」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。
オフィシャルサイト @yourness_on @yourness_kuro

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アツキタケトモ
2020年7月より活動開始。作詞・作曲・編曲を自ら手がける新世代の音楽家。日常に潜むちょっとした違和感を、独自のダンスミュージックで表現する。
1stアルバム『無口な人』は2020年9月にリリースされ、ノンプロモーションながらSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスで多くのプレイリストに選出され、早耳の音楽ファンから好評を得た。2022年にはSG「Outsider」をリリースし、Billboard Heatseekersや、J-WAVETOKIO HOT 100に入るなど注目を高めている。
1月5日に配信SG「匿名奇謀」をリリース。
オフィシャルサイト @atsukitaketomo @atsukitaketomo

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Wez Atlas
東京を拠点とするヒップホップアーティスト。多文化なスタイルを取り入れ、高いスキルで日本語と英語を組み合わせたラップを魅せる。HYPEBEAST JAPAN による注目の U20 アーティストに選ばれるなど徐々に注目を集める存在に。2021 年 6 月に starRo をプロデューサーに迎えた「Zuum!」をリリースし、SpotifyJapan の公式プレイリスト「Next Up」のカバー、そして 1 曲目に、さらには「Tokyo Super Hits!」にも選ばれた。今後の活躍が期待される中、2021年7月に待望の1stミニアルバム「Chicken Soup For One」をリリース。客演のオファーも多く寄せられ、Helsinki Lambda Clubや韓国のシンガーソングライターYunBなど、国内外のアーティストの作品に数多く客演参加。
2022年は自身名義のシングルも5作発表し、2023年3月には2ndミニアルバム「This Too Shall Pass」をリリース。
@wezzyatlas


LINK
FM福岡「Room "H"」

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