SENSA

2023.11.12

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Emerald・First Love is Never Returned・Niiiyaほか全15作品 -2023.11.11-

FRIENDSHIP.の最新楽曲を紹介!Emerald・First Love is Never Returned・Niiiyaほか全15作品 -2023.11.11-

カルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽を配信するサービス FRIENDSHIP.の新譜を紹介。 キュレーターの金子厚武とナビゲーターの奥宮みさとによるFM福岡のラジオ番組「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」から、今週オンエアした内容を掲載!FRIENDSHIP.がリリースした最新の音楽をいち早くチェックしよう!



New Release Digest Part 1


みさと:11月6日週にFRIENDSHIP.からリリースの新譜全15作品の中から、まずはPart-1の5作品をダイジェストでご紹介しました。リリースおめでとうございます。まずはじめましてさんです。FUJI

金子:FUJIは2021年10月に活動を開始したソロプロジェクト。これまでは録音からマスタリングまで1人でやってきたけど、今回はスタジオで録音したり、ミックスも外にお願いしたり、色んな人の力を借りた作品になったそうです。僕FUJIさんのことは今回初めて知って、プロフィールを読んだら、これまでの曲はオルタナ・アンダーグラウンド系のメディアに取り上げられてきたって書いてあったから、どれどれと思って聴いてみたら、確かに音はオルタナ系のざらついたサウンドなんだけど、結構歌モノで、すごく歌い上げてて。個人的にはその声質とかも含めてback numberみたいだなと思ったんですけど、ご本人のコメントを見たら、「エモ・バンドのMineralがMr.Childrenをやろうとしているイメージで曲を作りました」って書いてあって、そんなに遠くないな、と思いました(笑)。

みさと:本当ですね。納得、近しい感じしますね。

金子:Mineralは90年代のエモの元祖と呼ばれてるようなバンドで、でもこの歌メロの感じはなるほどミスチルかっていう、このバランスはなかなか他にないですよね。

みさと:"花束を踏み潰すイメージで、とだけ伝え、あとは全て任せました"っていう収録についてのエピソードもライナーノーツにあるんですけど。

金子:サポートドラムの方にデモを渡してやってもらったっていう。

みさと:この分からなさそうで何となく分かる、このイメージを言語化、具現化できるっていうのは強みだな、と思ったし、厚武さんが何となくイメージしたものとリンクする理由もここにあるのかなっていう気はしました。



金子:「花束を踏み潰すイメージ」って、確かに珍しい表現ですよね。

みさと:そう、だけど何となく分かるじゃないですか。サウンド感と言うか。

金子:「踏み潰す」だから暴力的ではあるんだけど、でもその対象が花束だから繊細さもあるみたいな。

みさと:そう、そしてきっと踏んだときに何か柔らかい感じがしたんだろうなとか、ちょっと美しさは残っているんだなとか、そのキラッとしたポップ感が残る感じは何となく分かるっていう。

金子:面白い。

みさと:面白いですね。さあ、面白いといえばLITEでございます。

金子:今回のリリースは今年出した新曲たちも含めた4曲入りのEPで、今年のLITEは本当に色んな曲を出してるから、もうどんな曲が来ても驚かない耐性はできたなと思っていて。

みさと:本当ですね。

金子:武田さんが歌うようになったのも、もう慣れてきた印象はあって、最初は「今回も歌ってるな」って感じだったんだけど、今回これまでよりポップな感じで歌ってるじゃないですか。俺、デーモン・アルバーンみたいだなと思って。

みさと:おーーっ。

金子:結構似てるなと思って。

みさと:そうかあ。

金子:本人は意識してなくてたまたまだとは思うんだけど、だからblurがマス・ロックやってるみたいな感じで聴こえて(笑)。結局、最終的にはまたびっくりしちゃいました。

みさと:ちょっとGorillaz味も。

金子:まあ、デーモン・アルバーンなのでね。マスロック版Gorillazと言ってもいいかもしれない。



みさと:顔が見えない感と言うか、敢えて見えそうで見えない、というさじ加減は、まさにそこ通じるところがありそう。面白いです。

金子:たまたま声が似ちゃったんじゃないかっていう、個人的な感想ですけどね(笑)。

みさと:でも、緊張感もあるけど、どんどん開かれた音楽性というか。

金子:シンセの感じとかエレクトロニックな要素はもうすっかりLITEの色のひとつになってるし、その上で今年出したリリースの中では、いわゆるLITEっぽいマス・ロック感みたいなのが結構出てる感じがして。やっぱりこの手のことをやらせたらもう間違いないなっていう感じもしましたね。

みさと:20周年でございます。今後の活動もチェックしていただければと思います。そんなPart-1からお送りするのはどうしましょう。

金子Emeraldをかけようかなと思います。

みさと:Emerald良かったですね。

金子:半年ぶりくらいのリリースなんですけど、オープニングで話したベースの日の話で言うと(放送日は11月11日=ベースの日)、僕的にはこれですね。ベースラインがかっこいいのは。

みさと:同じくです。かっこよかった。

金子:ジャズとかネオソウルが基調になってるっていう意味ではこれまでの延長線上にもちろんあるんですけど、今回、サビのメロディーとその裏のベースラインの絡みが非常に有機的でかっこよくて。で、セルフライナーを読んだら今回メロディーの感じをベースの藤井さんが提案してくれたって書いてあって、なるほどっていう。この感じはやっぱりベーシストならではかなと思いました。

みさと:2分ごろのセッションコーナーというか、結構ネオソウル爆発!なパートから自然にAOR、そしてポップス要素に流れていくナチュラルさっていうのが、これはEmeraldのテクニックだなっていうのも感じたところで。毎作品ごとに歌声にも貫禄が出ていて、中野さんの何というんでしょう、キリンジやceroを彷彿とさせるような安定感がどんどん増している。末恐ろしいEmeraldの飛躍を感じた一作です。

金子:中野くんのボーカルは相変わらず素晴らしいし、あとコーラスの感じも、あんまりこれまでのEmeraldにはなかった感じがして。それこそAORっぽい、80年代な感じもするし、でも途中ではヴォコーダーで遊び心のあるアレンジもあって、そのあたりは今っぽさもある。だから情報量は結構多いんだけど、でもさっきみさとさんが言ってくれたように、それをナチュラルに聴かせちゃうところはやっぱり実力者って感じしますよね。

みさと:ビルボードでライブ観たいです。



New Release Digest Part 2


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-2でした。リリースおめでとうございます。はじめましてさんです。Slow Luv

金子:今週は各パートに1組ずつはじめましてがいるんですけど、みんなオルタナ系なんですよね。Slow Luvは2021年に結成された4ピースのバンドで、オルタナティブな音を鳴らしつつ、でもちゃんと歌はポップっていうバランス感のある人たちだなと。僕最近よく言ってますけど、羊文学とかカネコアヤノさんとかが出てきて以降の今の東京のシーンを感じさせるし2010年代のシティポップのキラキラしたものの流行りの一方で、やっぱり今はそうじゃないものを求めている人たちが多いんだろうなっていうことを感じさせる1組な気はします。



みさと:三島由紀夫さんの『潮騒』じゃないけど、やっぱり「潮騒」という言葉を使ってる人たちは文学的で、叙情的で、本当に世界を広げてくれるような、そんな歌詞世界で、それがまたシューゲイズ味のあるサウンドにぴったりな一作だったなと感じました。続いておひさしぶりです。seekx

金子:半年ぶり以上のリリースインターバルがあったのかな。でもseekxもちょっとずつ曲が広がり始めてて、海外のキュレーターに曲がピックアップされてプレイリスト入りしたり、それこそShimon Hoshinoさんみたいな感じにseekxもなり始めてるのかなと。seekxはより没入感が強いというか、非常にイマーシブなサウンドが特徴で、今回「瞑想のお供にぴったりの曲ができた」っていうご本人のコメントもありましたけど、まさにな感じがしますね。

みさと:ですねー。ヘッドスパミュージックって感じしました。イヤホンするとLRの音の振りとかがすごく分かりやすく聴こえるじゃないですか。脳みその中をこうグルッと洗浄してくれるような、こういう音での立体的な遊び方、且つアンビエントでチルサウンドでスッと入ってくるビートを押さえた感じも含めて、自分の内に集中できるすごく良い曲。



金子:立体音響ヘッドスパとかあったらいいかも。

みさと:そうそうそう、そんな感じ。私、実は昔ヨガの先生としてYouTubeをやってて、そのときに360度のサラウンドで自分の声を聴けるようなヨガがやりたいってやり始めたんですけど、機材の知識がなさすぎて結局できずに終わって、こういうのやりたかったって。

金子:映画館でヘッドスパみたいな。

みさと:そうそうそう、真後ろから音が聴こえてきて、右斜め前を通り抜けていく、みたいな。まあサカナクションがやってるようなことなんですけど。

金子:それをヘッドスパでやったら。

みさと:そう、最高だろうなぁって。

金子:で、そのときにseekxをかけると。

みさと:いやもう超ぴったりですよ。本当に癒されました、素晴らしいです。絶対使います。さあ、Part-2からどの曲をお送りしましょうか。

金子First Love is Never Returnedをかけようと思います。

みさと:なんていうメロディーメーカーなんでしょう。本当に素晴らしいです。

金子:前に僕「First Love is Never ReturnedとEmeraldで一緒にライブやったらいいんじゃない?」みたいな話をした気がするんですけど 今回同じ日に曲をリリースしてるんですね。

みさと:仲良しですね。

金子:たまたまだと思うけど、そんな感じもしつつ。

みさと:やってほしいです。

金子:First Love is Never Returnedも好調みたいで、Spotify では今年リリースした「Twenty Twenty」も「OKACHIMACHI FRIDAY NIGHT」もどっちも20万ぐらいの再生数だったり、リスナーが広がってきてるみたいで。12月には地元札幌で初ワンマンも決まり、年末へ向けてさらに盛り上がる一曲っていう感じがしますね。



みさと:「2023年は予想以上に目まぐるしい日々だった」っていうのをご本人がコメントされてますけど、そんな一年を振り返りつつ、2024年はそれ以上の年になりそうな。

金子:そのための振り返りですね。

みさと:あと彼らはやっぱり時事問題とか、今回で言うと「中央線」とか、特定の場所を歌詞に落とし込むのがすごく得意だなと思って。でもそれが気持ち悪くないというか、違う都市、ちょっと場所から離れたところで聴いたとしても、それをこうスッと自分とリンクさせてくれるような、そういう書き方がとっても上手だなぁと感じたところです。

金子:今回の曲はゴスペルのクワイアと、その一方でレゲエのフィーリングも入れてたりとか、そういう音楽的な面白さもあるんだけど、みさとさんが最初に「なんというメロディーメーカー」と言ってたように、やっぱりポップさがすごく突き抜けてて。さっきオルタナの話をしたように、シティポップみたいなものが飽和してきて、特に都内だと「なにか違うものを」ってなってきたところで、今度は都内から離れたところからよりストレートに、ポップにそれを表現する人たちが出てくることで、その飽和状態をもう一回突き破るっていう。First Love is Never Returnedのポップさっていうのはその力があるなっていうのを、今回の曲でも改めて感じました。

New Release Digest Part 3


みさと:お送りしたのは新譜ダイジェストPart-3でした。リリースおめでとうございます。さあ、はじめましてさんからです、Otherside

金子:彼らもオルタナ系な感じで、5人組のバンドですけど、今週紹介したはじめましてのオルタナな3組の中でも特にシューゲイズ味が強くて、音像もこれぐらい振り切ってやっちゃってくれてるのは個人的に好きですね。

みさと:同じくです。イントロから音の響きをまず聴かせて、その後も余白を楽しませてくれる構成で、シューゲイズの良いところを、楽しみ方をたっぷり教えてくれるような、そんな一曲でしたね。

金子:FRIENDSHIP.のオルタナ・シューゲイズ系の若手でイベントとかやってほしいな。



みさと:出来そう。もう十分いますよね。

金子:最近、かなり多い気がする。2デイズできますね。

みさと:どうしよう、なんか蜃気楼とか見えるようになっちゃうかもしれない。

金子:シューゲイズの人たちばっかり集めてね。

みさと:そしておひさしぶりです、MistyWalk

金子:大阪のバンドですね。リリースは1年2ヶ月ぶりだから結構間は空いていて、「その甲斐あって」かはわからないですけど、キラーチューンが出てきたなって感じがして、これはライブで聴きたいなと思いました。彼女たちの持ち味であるピアノの感じとちょっと歌謡曲味のあるメロディー、歌、というところは大事にしつつ、このグルーヴ感、楽器で押して押してのこの感じは音源で聴いてもいいけど、ライブで聴いたらよりいいだろうなっていう感じがすごくしました。

みさと:先ほどデーモン・アルバーンの話がありましたけど、マイルドなGorillaz感がイントロからあったかなっていうのと、ただキーボードがフロントマンであるってこともあって、すごく上品さもあって。ライブで聴きたいっていうのも、これがアレンジされてめちゃめちゃロックな感じになっちゃったら、BPMが上がったら、またさらに違う魅力がありそうだなとか、一曲の中ですごく想像を掻き立てられる、色んなバージョンも聴いてみたいと思わせてくれるようなバンドであり楽曲だったなって感じがしました。



金子:今日はシティポップ云々、オルタナ云々とか言ってるけど、彼女たちはその中間に立てるというか、お洒落さも持ってるし、その一方でロック味も持ってるし、どっちにもアピールできそうな感じもしますね。

みさと:そんなPart-3からお送りするのはどうしましょう。

金子Niiiyaの新曲をかけようと思います。

みさと:ボーカルのアンナさんがどんどん上手くなりますね。

金子:そうですね。今回、曲タイトルも「0107」ですから、より大人な表情も身につけつつある感じありますよね。

みさと:「0107」でオトナです。

金子:今週の曲たちの並びも含めて聴くと、Niiiyaもオルタナ感があって、そこはある種の現代性でもあるし、でもやっぱりアンナさんのボーカルが強いので、「インディでやります」というよりは、「この音楽性でもっと広いところでやっていきたいです」っていうのを感じさせるバンドだなと改めて思ったりもしました。

みさと:"お酒もタバコも好きじゃない"っていう歌詞があるんですけど、本当に似合わない、まだ大人になりきれてない、だけど確実に前作よりはステップアップをしているっていう、今の彼女たちにしか鳴らせない、響かせられない、声も一つの楽器と捉えたときに、この歌詞なんだなっていう、もうピンポイントな一曲ですよね。

金子:前にもこんな話をしたかもしれないですけど、今って昔に比べると、「大人になる」っていうことが曖昧になっていて。昔は大学を卒業して就職したら大人、20歳になったら大人、みたいな、ある程度、線引きがあった気がするけど、今は成年年齢も20歳から18歳になったし、生き方も多様になって、別に学生時代から起業してもいいし。そうやって自由度は増えたんだけど、その分、線引きが曖昧になってて、だから「大人になるってどういうことなんだろう?」っていうテーマを歌う人たちは昔以上にすごく増えた気がして。

みさと:確かに。

金子:そんな中で、この曲も大人になることを歌ってるんだけど、でも「0107」で"オトナ"って読ませるのはちょっと子供っぽい発想だったり、このタイトルだけでも大人と子供の揺らぎを感じさせるというか、そういうテクニカルな部分もしっかりあって、表現の仕方が上手いなっていうのは今回も思いました。

みさと:ジャケットも積木ですよね、積木って子供のおもちゃだと思うので、そういったところも含めて、いろいろな捉え方がある1作になっています。



RADIO INFORMATION

FM 福岡「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」

fmgfukuoka_curatedhour_logo_ok_2204.jpg FRIENDSHIP.キュレーター達が厳選した音楽をラジオで紹介するプログラム「Curated Hour ~FRIENDSHIP. RADIO」。キュレーターの金子厚武をコメンテーターに迎え、奥宮みさとと共にFRIENDSHIP.がリリースをする最新の音楽を紹介。番組後半ではThe fin.のYuto Uchinoが月替りでゲストを迎え、深い音楽談義を繰り広げるコーナーを展開。 放送時間:毎週土曜日 26:00~26:55 放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)


番組MC

kanekoatsutake_20210528.jpg 金子厚武 1979年生まれ。埼玉県熊谷市出身。インディーズでのバンド活動、音楽出版社への勤務を経て、現在はフリーランスのライター。音楽を中心に、インタヴューやライティングを手がける。主な執筆媒体は『CINRA』『Real Sound』『ナタリー』『Rolling Stone Japan』『MUSICA』『ミュージック・マガジン』など。『ポストロック・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック)監修。デジタル配信サービス「FRIENDSHIP.」キュレーター。 @a2take / @a2take3 misato_a_photo.jpg 奥宮みさと ラジオパーソナリティ/ナレーター/MC/ヨガインストラクター/酵素風呂サロンオーナー。 TOKYO FM、ZIP-FM、InterFM、FM 福岡など、ラジオパーソナリティ歴12年目。 安室奈美恵さんをはじめとするお茶の間ミュージシャンからコアなインディーズミュージシャンまで無数のインタビューを経験。コロナ前は年間200件程ライブや全国のフェスに行く現場派。野外フェスのヨガプログラムなども担当。倍音と1/fゆらぎの声を持ち、耳馴染みの良いベルベットボイスが特徴。 @_M1110_ / @11misato10 Yuto_Uchino_photo.jpg Yuto Uchino(The fin. Vocal / Synth / Guitar) 神戸出身、ロックバンドThe fin.のフロントマン、ソングライター。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。 The Last Shadow Puppets、MEW、CIRCA WAVESなどのツアーサポート、そしてUS、UK、アジアツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。 オフィシャルサイト / @_thefin / @yuto__the_fin


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