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2023.10.26
FM福岡で毎週水曜日 26:00~26:55にオンエアしている音楽番組「Room "H"」。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。
今週のMCは、アツキタケトモが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
皆さんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます音楽家のアツキタケトモです。さあ今回も3週間ぶりの担当ですけども、いかがお過ごしでしょうか?
最近ようやく涼しくなってきたというか、過ごしやすい気候になってきて、前回の収録の時とか、収録終わってから公園を散歩できるぐらいの季節にようやくなってきて過ごしやすいですけど。と言っても僕はずっと引きこもって制作をしてます。前回もそんな話を...ずっと毎回ね、オープニングトーク......"お前は制作しかしてないのか!"というツッコミが入ると思いますけど、制作しかしてないですね、今年は特に(笑)。
それこそコロナ禍入ってからずっとパソコンの部屋の景色が自分の人生のメインの景色になってるというか、でも今はそれこそまだ色々言えないことばっかりですけど、色んなプロジェクトも動きつつで、曲を2曲同時で作ってたりとか、プラス、デモ音源も3曲ぐらい同時に作って5曲ぐらい並走して作ってたりするので、もう頭がこんがらがりそうです。でも本当にどれも今までの自分のレベルからまた1個次に行けたかなっていうか、自分のネクストレベルを感じられる作品ばっかり作ってるので。これがまたミュージシャンあるあるなんですけど、作ってる時期と皆さんにお聴かせできる時期にだいぶラグがあるので、今一番熱く頑張ってる時期だけどリリースは数ヶ月先なんですけど、できる限り、約束はできないですけど、年内ぐらいに皆さんにまず新しい音を届けられたらなと思って必死に作ってますので、オープニングトークは毎回同じですけど、ちゃんと新しい曲が誕生してますのでお楽しみに。
今夜特集するのは大好きなユーミンです。これはもう愛を込めてユーミンさんとは言わずに、ユーミンと呼びたいというか、ご本人だったかちょっと記憶が定かじゃないですけど、"ユーミンという愛称なわけだからユーミンさんとかは感覚として違う"みたいなことをおっしゃってた気がするので、愛を込めてユーミンと言わせていただきます。
荒井由実さん時代から始まりもう50周年だと思うんですけど、ずっと日本の音楽シーンでポップスのトップを走る方で影響を受けざるを得ないと思うんです、日本で音楽を作ってると。もちろんベスト盤とか有名な曲は知ってましたけど、しっかりディスコグラフィーを追ったのは、大学一年生、18歳の時。
いつか通りたいというか、いつか履修しなきゃみたいな感覚もちょっとあって、その当時サブスクが始まって直ぐとかで、ユーミンの曲はまだ聴けない時期だったので、TSUTAYAとか行ったり自分でCD買ったりもして色々な方法で集めました。なんせアルバムが40枚近く、オリジナルアルバムだけで38-9枚ぐらい多分出てるので、さすがにそれを全部新品で18歳の大学生が買うのは無理だったんですけど、でも年代順に聴きたかったので、ある程度色んな方法を使ってディスコグラフィーを集めて、ファーストアルバムから順番に、リリース順に聴くみたいなことをしてて。
その途中ぐらいで確かサブスクが解禁されてシングルも含めて全部ディスコグラフィーが追える状態になったので、またそこからやり直しということで、シングルも含めて完全にリリース順にディスコグラフィーを追って聴いていくことを19歳〜20歳ぐらいの時にやって。ディスコグラフィー順に聴いていくことで、特に松任谷由実さんはその時代性をすごく取り入れてトップに躍り出てるようなポップスの方だから、より年代順に聴くことでその時の流れというか、大げさに言えば日本の社会がどういう歴史を辿っていったのかも何となく感覚的に分かるというか、80年代のこの時期にパソコンとかそういうものが普及してきて、今の僕が「自演奴」で書いてる匿名性とかコピーをすることとか、そういう今っぽい風刺とか社会問題みたいなことに繋がる流れって80年代ぐらいから出てきたのかなとか、85年のこのアルバムぐらいからその空気感出てるな、みたいな。
そういう時代時代を追ってその空気を切り取ってる方っていう感じがあるので、そういう聴き方をして、なので、全曲ちゃんとシングル・アルバム含めて聴いて、やっぱり歌詞がとてつもなくすごい。メロディーもすごいんですけど、でもメロディーに関しては70年代とか80年代の楽曲でこのメロディー展開すごいっていうのはあるけど、それは多分、当時としては新し過ぎたんだろうけど3〜40年をかけてスタンダードになったユーミンが作った普遍性だと思うんですよね。
その型みたいなものが今のJ-POPに染みつきすぎてて、逆に新鮮味を感じないというか落ち着くみたいなそういう感覚だったので。
何よりも僕が今の時代に追って聴くと、歌詞が一番すごい。ユーミンにしか書けないなっていうのをより感じる部分だったりするんですけど。今回は、オリジナルアルバムで38- 9枚くらい、とんでもない曲数あって選びきれなかったので、テーマを決めようということで、秋ソング特集ということで今回は5曲選んできました。
まず1曲目、ちょっとこれは秋と言うか絶妙なんですけど「残暑」という曲。今年、残暑というか秋があるのかみたいな、一気に寒くなって、夏が名残続けて冬にそのまま切り替わったみたいな感じの季節の移ろい方ですけども、長い残暑もあったのでこの曲を流したいなと思います。
本当この曲好きで、ユーミンの曲の中でもトップテンに僕の中で入るぐらい好きな曲なので、選ばずにはいられませんでした。
続いて2曲目に選んだのは、荒井由実さん時代の曲で、「あの日にかえりたい」。めちゃめちゃ有名な曲ですけども僕はカラオケ行ったら必ずこの曲歌いますね。もう十八番ですね。日本ポップス史における神イントロ選手権トップテンに入るぐらい好きなイントロなんですけど、このアコースティックギターとこのコーラスが秋を感じさせるなと思って。楽曲中にすごい秋の描写があるわけじゃないんですけど、秋に絶対聴きたい曲ということで選んできました。
この曲に関してはディスコグラフィー順に追うまでもなく、元々小さい頃から聴いてましたけど、リリースした70年代とは思えない普遍性がありますよね。今、僕もここ最近の曲でラテン調の曲に突入したりとかちょっとボサノバっぽいことやりたいなとかなったときに、結局、ユーミンがやってきたことに勝てないみたいなところにぶつかるので、そのパイオニアだなってのはこの曲を聴いてもすごく感じますね。
どんどん行きましょう。ユーミンのアツキ的秋ベストソング3曲目は「霧雨で見えない」。これも明確に秋なのかと言うとあれなんですけど、今日はあくまで秋ソングと言いつつ、"秋に俺が聴きたい曲"特集なので、細かいツッコミは受け付けたくないんですけど(笑)僕はよく雨降った日に雨ソングを聴くんですけど、この曲も駅のホームで電車待ってる時に、その日、めちゃめちゃ雨が降ってて、その景色の中でこの曲聴いたら感情移入し過ぎちゃって、切なくて駅のホームで泣くみたいな、多分周りから見てたら突然泣き出してやばいやつなんですけど、自分の失恋を思い出して泣くとかでもなく、単純にこの曲の、これはユーミン全体に言えるんですけど、情景描写というか、楽曲の中で景色を描き切るのが上手すぎて、それに影響されて感情移入し過ぎて泣いちゃうみたいな、そういう思い出もある大事な曲なので選んできました。
ラスト5曲目はちょっと長めにお送りしたい曲を持ってきました。その曲は「巻き戻して思い出を」、これは1999年のアルバムからですけど、この時代ってベスト盤に選曲される曲が多いとか、そういう時期じゃなかったりもするんですけど。
99年だから25年前ぐらいで最近じゃないけど、ユーミンの長い歴史から話したら割と最近の曲と位置付けられると思うんですけど、この99年に出たアルバムが、アレンジ的な側面から言ってもその当時のヒップホップとか、ブラックミュージックの影響とか、サンプリングされたループの音が入ってたりとか、当時の音楽シーンにすごくしっかり乗っかってるというか、その上でユーミンの普遍性もあって、というそのバランス感、サウンドアプローチと普遍的な楽曲のそのバランス感がすごく特殊なアルバムになってて、もう少し世の中でその時期のユーミンの曲も広がってたら良いのにな、みたいなことを思ったりもするというか。そういう作品なのでこの曲を選んできたんですけど、秋ソングと言うか、秋の音って何だろう、と考えたときに僕の中でアコースティックギターだな、アコギの音ってすごく秋だなって感じたので、この曲を多分選びたくなったのかな。
この5曲秋ソングということでね、選んだんですけど、正直ですね、ユーミンの曲でって言うと全然まだ物足りないというか、秋のシバリだからこの5曲になってて、僕の一番好きな曲は「Hello, my friend」だしアルバム曲で言っても「夕涼み」という曲とか大好きな曲、自分が季節シバリもなく選んだらまた違う選曲になったりもするので、ユーミンは定期開催せざるを得ないかなという感じですけど。
あとインスタグラムでも僕はユーミンの曲をカバーしたりするので、それも聴いていただきたいですし、ユーミンはとにかくキャリアが長いのと、本当にその時代時代でのベストアンサーみたいな、これしかないでしょみたいな曲をその時期時期で作ってて、あまりにも名曲が多過ぎるので、これからもね、定期的に特集していきたいなと思います。
皆さんにも、ユーミンの音楽とその魅力を改めて知っていただけたら嬉しいです。
今日、僕、アツキタケトモがピックアップしたのは「青いエアメイル」です。今日、ユーミンを特集してきましたけど、この曲を一番最初に知ったのは、おばあちゃんですね。おばあちゃんとカラオケ行った時だったか、カラオケに行くってなった時に、"ユーミンの「青いエアメイル」とか歌って欲しいわ"みたいなことをおばあちゃんに言われて、それでおばあちゃんの家にあったベストアルバムを借りて聴いたのが一番最初。
それは中学生とか高校生ぐらいだと思うんですけど、なんて良い曲なんだって思って。最初聴いた時ももちろん良い曲だと思ったんですけど、大人になればなるだけその歌詞の意味とかニュアンスも分かってきて、あとメロディーの普遍性というか、素朴さ、美しさ。シンプルだけど練り込まれてると言うか、これしかないっていうメロディーも含めて、そこからカラオケの自分の十八番にもなってますし、「あの日に帰かえりたい」と並んで。絶対この曲は歌いたいなと思って、まさに秋ソングだと思うんですよね、時系列的に。だから普通に選曲として流したい気持ちもあったんですけど、ちょっと歌いたいなということでやりたいと思います。
松任谷由実「残暑」
荒井由実「あの日にかえりたい」
松任谷由実「霧雨で見えない」
松任谷由実「Autumn Park」
松任谷由実「巻き戻して思い出を」
アツキタケトモ「青いエアメイル」(宅録カバー)
池田聡「デクレッシェンド」
アツキタケトモ「カモフラージュ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年8月24日にシングル「ありえないよ。」を、同年11月30日にはシングル「Blur」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
アツキタケトモ
2020年7月より活動開始。作詞・作曲・編曲を自ら手がける新世代の音楽家。日常に潜むちょっとした違和感を、独自のダンスミュージックで表現する。
1stアルバム『無口な人』は2020年9月にリリースされ、ノンプロモーションながらSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスで多くのプレイリストに選出され、早耳の音楽ファンから好評を得た。2022年にはSG「Outsider」をリリースし、Billboard Heatseekersや、J-WAVETOKIO HOT 100に入るなど注目を高めている。
2023年8月9日に「自演奴」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @atsukitaketomo / @atsukitaketomo
Wez Atlas
東京を拠点とするヒップホップアーティスト。多文化なスタイルを取り入れ、高いスキルで日本語と英語を組み合わせたラップを魅せる。HYPEBEAST JAPAN による注目の U20 アーティストに選ばれるなど徐々に注目を集める存在に。2021 年 6 月に starRo をプロデューサーに迎えた「Zuum!」をリリースし、SpotifyJapan の公式プレイリスト「Next Up」のカバー、そして 1 曲目に、さらには「Tokyo Super Hits!」にも選ばれた。今後の活躍が期待される中、2021年7月に待望の1stミニアルバム「Chicken Soup For One」をリリース。客演のオファーも多く寄せられ、Helsinki Lambda Clubや韓国のシンガーソングライターYunBなど、国内外のアーティストの作品に数多く客演参加。
2022年は自身名義のシングルも5作発表し、2023年3月には2ndミニアルバム「This Too Shall Pass」をリリース。
@wezzyatlas
今週のMCは、アツキタケトモが担当。SENSAでは、オンエア内容を一部レポート!(聴き逃した方やもう一度聴きたい方は、radiko タイムフリーをご利用下さい。)
皆さんこんばんは。ここからの1時間はRoom"H"、DJを務めます音楽家のアツキタケトモです。さあ今回も3週間ぶりの担当ですけども、いかがお過ごしでしょうか?
最近ようやく涼しくなってきたというか、過ごしやすい気候になってきて、前回の収録の時とか、収録終わってから公園を散歩できるぐらいの季節にようやくなってきて過ごしやすいですけど。と言っても僕はずっと引きこもって制作をしてます。前回もそんな話を...ずっと毎回ね、オープニングトーク......"お前は制作しかしてないのか!"というツッコミが入ると思いますけど、制作しかしてないですね、今年は特に(笑)。
それこそコロナ禍入ってからずっとパソコンの部屋の景色が自分の人生のメインの景色になってるというか、でも今はそれこそまだ色々言えないことばっかりですけど、色んなプロジェクトも動きつつで、曲を2曲同時で作ってたりとか、プラス、デモ音源も3曲ぐらい同時に作って5曲ぐらい並走して作ってたりするので、もう頭がこんがらがりそうです。でも本当にどれも今までの自分のレベルからまた1個次に行けたかなっていうか、自分のネクストレベルを感じられる作品ばっかり作ってるので。これがまたミュージシャンあるあるなんですけど、作ってる時期と皆さんにお聴かせできる時期にだいぶラグがあるので、今一番熱く頑張ってる時期だけどリリースは数ヶ月先なんですけど、できる限り、約束はできないですけど、年内ぐらいに皆さんにまず新しい音を届けられたらなと思って必死に作ってますので、オープニングトークは毎回同じですけど、ちゃんと新しい曲が誕生してますのでお楽しみに。
アツキタケトモ が選ぶユーミンの秋ソング!
FM FUKUOKAからアツキタケトモがお送りしているRoom"H"、ここからは@リビングルーム、僕の回では毎週1組、僕が大好きなアーティストをピックアップして、そのアーティストへの愛を熱く語らせていただいてます。今夜特集するのは大好きなユーミンです。これはもう愛を込めてユーミンさんとは言わずに、ユーミンと呼びたいというか、ご本人だったかちょっと記憶が定かじゃないですけど、"ユーミンという愛称なわけだからユーミンさんとかは感覚として違う"みたいなことをおっしゃってた気がするので、愛を込めてユーミンと言わせていただきます。
荒井由実さん時代から始まりもう50周年だと思うんですけど、ずっと日本の音楽シーンでポップスのトップを走る方で影響を受けざるを得ないと思うんです、日本で音楽を作ってると。もちろんベスト盤とか有名な曲は知ってましたけど、しっかりディスコグラフィーを追ったのは、大学一年生、18歳の時。
いつか通りたいというか、いつか履修しなきゃみたいな感覚もちょっとあって、その当時サブスクが始まって直ぐとかで、ユーミンの曲はまだ聴けない時期だったので、TSUTAYAとか行ったり自分でCD買ったりもして色々な方法で集めました。なんせアルバムが40枚近く、オリジナルアルバムだけで38-9枚ぐらい多分出てるので、さすがにそれを全部新品で18歳の大学生が買うのは無理だったんですけど、でも年代順に聴きたかったので、ある程度色んな方法を使ってディスコグラフィーを集めて、ファーストアルバムから順番に、リリース順に聴くみたいなことをしてて。
その途中ぐらいで確かサブスクが解禁されてシングルも含めて全部ディスコグラフィーが追える状態になったので、またそこからやり直しということで、シングルも含めて完全にリリース順にディスコグラフィーを追って聴いていくことを19歳〜20歳ぐらいの時にやって。ディスコグラフィー順に聴いていくことで、特に松任谷由実さんはその時代性をすごく取り入れてトップに躍り出てるようなポップスの方だから、より年代順に聴くことでその時の流れというか、大げさに言えば日本の社会がどういう歴史を辿っていったのかも何となく感覚的に分かるというか、80年代のこの時期にパソコンとかそういうものが普及してきて、今の僕が「自演奴」で書いてる匿名性とかコピーをすることとか、そういう今っぽい風刺とか社会問題みたいなことに繋がる流れって80年代ぐらいから出てきたのかなとか、85年のこのアルバムぐらいからその空気感出てるな、みたいな。
そういう時代時代を追ってその空気を切り取ってる方っていう感じがあるので、そういう聴き方をして、なので、全曲ちゃんとシングル・アルバム含めて聴いて、やっぱり歌詞がとてつもなくすごい。メロディーもすごいんですけど、でもメロディーに関しては70年代とか80年代の楽曲でこのメロディー展開すごいっていうのはあるけど、それは多分、当時としては新し過ぎたんだろうけど3〜40年をかけてスタンダードになったユーミンが作った普遍性だと思うんですよね。
その型みたいなものが今のJ-POPに染みつきすぎてて、逆に新鮮味を感じないというか落ち着くみたいなそういう感覚だったので。
何よりも僕が今の時代に追って聴くと、歌詞が一番すごい。ユーミンにしか書けないなっていうのをより感じる部分だったりするんですけど。今回は、オリジナルアルバムで38- 9枚くらい、とんでもない曲数あって選びきれなかったので、テーマを決めようということで、秋ソング特集ということで今回は5曲選んできました。
まず1曲目、ちょっとこれは秋と言うか絶妙なんですけど「残暑」という曲。今年、残暑というか秋があるのかみたいな、一気に寒くなって、夏が名残続けて冬にそのまま切り替わったみたいな感じの季節の移ろい方ですけども、長い残暑もあったのでこの曲を流したいなと思います。
本当この曲好きで、ユーミンの曲の中でもトップテンに僕の中で入るぐらい好きな曲なので、選ばずにはいられませんでした。
続いて2曲目に選んだのは、荒井由実さん時代の曲で、「あの日にかえりたい」。めちゃめちゃ有名な曲ですけども僕はカラオケ行ったら必ずこの曲歌いますね。もう十八番ですね。日本ポップス史における神イントロ選手権トップテンに入るぐらい好きなイントロなんですけど、このアコースティックギターとこのコーラスが秋を感じさせるなと思って。楽曲中にすごい秋の描写があるわけじゃないんですけど、秋に絶対聴きたい曲ということで選んできました。
この曲に関してはディスコグラフィー順に追うまでもなく、元々小さい頃から聴いてましたけど、リリースした70年代とは思えない普遍性がありますよね。今、僕もここ最近の曲でラテン調の曲に突入したりとかちょっとボサノバっぽいことやりたいなとかなったときに、結局、ユーミンがやってきたことに勝てないみたいなところにぶつかるので、そのパイオニアだなってのはこの曲を聴いてもすごく感じますね。
どんどん行きましょう。ユーミンのアツキ的秋ベストソング3曲目は「霧雨で見えない」。これも明確に秋なのかと言うとあれなんですけど、今日はあくまで秋ソングと言いつつ、"秋に俺が聴きたい曲"特集なので、細かいツッコミは受け付けたくないんですけど(笑)僕はよく雨降った日に雨ソングを聴くんですけど、この曲も駅のホームで電車待ってる時に、その日、めちゃめちゃ雨が降ってて、その景色の中でこの曲聴いたら感情移入し過ぎちゃって、切なくて駅のホームで泣くみたいな、多分周りから見てたら突然泣き出してやばいやつなんですけど、自分の失恋を思い出して泣くとかでもなく、単純にこの曲の、これはユーミン全体に言えるんですけど、情景描写というか、楽曲の中で景色を描き切るのが上手すぎて、それに影響されて感情移入し過ぎて泣いちゃうみたいな、そういう思い出もある大事な曲なので選んできました。
ラスト5曲目はちょっと長めにお送りしたい曲を持ってきました。その曲は「巻き戻して思い出を」、これは1999年のアルバムからですけど、この時代ってベスト盤に選曲される曲が多いとか、そういう時期じゃなかったりもするんですけど。
99年だから25年前ぐらいで最近じゃないけど、ユーミンの長い歴史から話したら割と最近の曲と位置付けられると思うんですけど、この99年に出たアルバムが、アレンジ的な側面から言ってもその当時のヒップホップとか、ブラックミュージックの影響とか、サンプリングされたループの音が入ってたりとか、当時の音楽シーンにすごくしっかり乗っかってるというか、その上でユーミンの普遍性もあって、というそのバランス感、サウンドアプローチと普遍的な楽曲のそのバランス感がすごく特殊なアルバムになってて、もう少し世の中でその時期のユーミンの曲も広がってたら良いのにな、みたいなことを思ったりもするというか。そういう作品なのでこの曲を選んできたんですけど、秋ソングと言うか、秋の音って何だろう、と考えたときに僕の中でアコースティックギターだな、アコギの音ってすごく秋だなって感じたので、この曲を多分選びたくなったのかな。
この5曲秋ソングということでね、選んだんですけど、正直ですね、ユーミンの曲でって言うと全然まだ物足りないというか、秋のシバリだからこの5曲になってて、僕の一番好きな曲は「Hello, my friend」だしアルバム曲で言っても「夕涼み」という曲とか大好きな曲、自分が季節シバリもなく選んだらまた違う選曲になったりもするので、ユーミンは定期開催せざるを得ないかなという感じですけど。
あとインスタグラムでも僕はユーミンの曲をカバーしたりするので、それも聴いていただきたいですし、ユーミンはとにかくキャリアが長いのと、本当にその時代時代でのベストアンサーみたいな、これしかないでしょみたいな曲をその時期時期で作ってて、あまりにも名曲が多過ぎるので、これからもね、定期的に特集していきたいなと思います。
皆さんにも、ユーミンの音楽とその魅力を改めて知っていただけたら嬉しいです。
松任谷由実の「青いエアメイル」宅録カバー!@レコーディングルーム
続いては宅録コーナー@レコーディングルーム。Room"H"の住人が、弾き語りや宅録で何か1曲収録してきて、皆さんに聴いていただこうという時間です。今日、僕、アツキタケトモがピックアップしたのは「青いエアメイル」です。今日、ユーミンを特集してきましたけど、この曲を一番最初に知ったのは、おばあちゃんですね。おばあちゃんとカラオケ行った時だったか、カラオケに行くってなった時に、"ユーミンの「青いエアメイル」とか歌って欲しいわ"みたいなことをおばあちゃんに言われて、それでおばあちゃんの家にあったベストアルバムを借りて聴いたのが一番最初。
それは中学生とか高校生ぐらいだと思うんですけど、なんて良い曲なんだって思って。最初聴いた時ももちろん良い曲だと思ったんですけど、大人になればなるだけその歌詞の意味とかニュアンスも分かってきて、あとメロディーの普遍性というか、素朴さ、美しさ。シンプルだけど練り込まれてると言うか、これしかないっていうメロディーも含めて、そこからカラオケの自分の十八番にもなってますし、「あの日に帰かえりたい」と並んで。絶対この曲は歌いたいなと思って、まさに秋ソングだと思うんですよね、時系列的に。だから普通に選曲として流したい気持ちもあったんですけど、ちょっと歌いたいなということでやりたいと思います。
10月25日(水) オンエア楽曲
アツキタケトモ「それだけのことなのに」松任谷由実「残暑」
荒井由実「あの日にかえりたい」
松任谷由実「霧雨で見えない」
松任谷由実「Autumn Park」
松任谷由実「巻き戻して思い出を」
アツキタケトモ「青いエアメイル」(宅録カバー)
池田聡「デクレッシェンド」
アツキタケトモ「カモフラージュ」
番組へのメッセージをお待ちしています。
Twitter #fmfukuoka #RoomH をつけてツイートしてください。MC3人ともマメにメッセージをチェックしています。レポート記事の感想やリクエストなどもありましたら、#SENSA もつけてツイートしてください!
RADIO INFORMATION
FM 福岡「Room "H"」
毎週月曜日から金曜日まで深夜にオンエアされる、福岡市・警固六角にある架空のマンションの一室を舞台に行われ、次世代クリエイターが様々な情報を発信するプログラム「ミッドナイト・マンション警固六角(けごむつかど)」。"203号室(毎週水曜日の26:00~26:55)"では、音楽番組「Room "H"」をオンエア。ユアネスの黒川侑司、アツキタケトモ、Wez Atlasが週替わりでMCを務め、本音で(Honestly)、真心を込めて(Hearty)、気楽に(Homey) 音楽愛を語る。彼らが紹介したい音楽をお届けし、またここだけでしか聴けない演奏も発信していく。放送時間:毎週水曜日 26:00~26:55
放送局:FM福岡(radikoで全国で聴取可能)
番組MC
黒川侑司(ユアネス Vo.&Gt.)
福岡で結成された4人組ロックバンド。感情の揺れが溢れ出し琴線に触れる声と表現力を併せ持つヴォーカルに、変拍子を織り交ぜる複雑なバンドアンサンブルとドラマティックなアレンジで、詞世界を含め一つの物語を織りなすような楽曲を展開。
重厚な音の渦の中でもしっかり歌を聴かせることのできるLIVEパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2021年12月1日に初のフルアルバム「6 case」をリリース。2022年8月24日にシングル「ありえないよ。」を、同年11月30日にはシングル「Blur」をリリース。2022年6月1日にソロ第1弾シングル「この星からの脱出」をリリース。2022年7月8日にはソロ第2弾シングルでギタリスト「こーじゅん」をフィーチャリングに迎えた「フライディ・チャイナタウン (Acoustic Cover)」をリリース。
オフィシャルサイト/ @yourness_on/ @yourness_kuro
アツキタケトモ
2020年7月より活動開始。作詞・作曲・編曲を自ら手がける新世代の音楽家。日常に潜むちょっとした違和感を、独自のダンスミュージックで表現する。
1stアルバム『無口な人』は2020年9月にリリースされ、ノンプロモーションながらSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスで多くのプレイリストに選出され、早耳の音楽ファンから好評を得た。2022年にはSG「Outsider」をリリースし、Billboard Heatseekersや、J-WAVETOKIO HOT 100に入るなど注目を高めている。
2023年8月9日に「自演奴」を配信リリース。
オフィシャルサイト/ @atsukitaketomo / @atsukitaketomo
Wez Atlas
東京を拠点とするヒップホップアーティスト。多文化なスタイルを取り入れ、高いスキルで日本語と英語を組み合わせたラップを魅せる。HYPEBEAST JAPAN による注目の U20 アーティストに選ばれるなど徐々に注目を集める存在に。2021 年 6 月に starRo をプロデューサーに迎えた「Zuum!」をリリースし、SpotifyJapan の公式プレイリスト「Next Up」のカバー、そして 1 曲目に、さらには「Tokyo Super Hits!」にも選ばれた。今後の活躍が期待される中、2021年7月に待望の1stミニアルバム「Chicken Soup For One」をリリース。客演のオファーも多く寄せられ、Helsinki Lambda Clubや韓国のシンガーソングライターYunBなど、国内外のアーティストの作品に数多く客演参加。
2022年は自身名義のシングルも5作発表し、2023年3月には2ndミニアルバム「This Too Shall Pass」をリリース。
@wezzyatlas