SENSA

2023.03.24

YONA YONA WEEKENDERS磯野くんの〈ラーメンから歌が聴こえる〉season2

YONA YONA WEEKENDERS磯野くんの〈ラーメンから歌が聴こえる〉season2

〈ツマミになるグッドミュージック〉を奏でるバンド、YONA YONA WEEKENDERSのVo.磯野くん。自他共に認める大好物の"ラーメン"を音楽に例える連載企画「ラーメンから歌が聴こえる」が4月にMikikiで1度最終回を迎え、新たにSENSAで2ndシーズンがスタート!引き続き、各地のラーメンから聴こえてくる歌と共に紹介していく!

去る2月26日、YONA YONA WEEKENDERS一行は、福島県郡山市のライブハウスHIPSHOT JAPANにて行われるヤングスキニーとのツーマンライブに出演するため、マネージャーの運転する車に揺られていた。
・・・と、なんだか既視感のある書き出しだが、前回の記事で訪れた福島に奇しくも二ヶ月連続で訪れることになろうとは。


ヤングスキニーは今年の2月にSPEEDSTAR RECORDSからメジャーデビューし、晴れてレーベルの後輩バンド(と呼ぶのが躊躇われるほど人気者だけど)となった。
そんな彼らとの初共演が控える中、僕には今回の福島遠征で遂行しなければならない重大ミッションがあった。

それは、福島でご当地ラーメンを食べること。前回は土湯温泉に向かう途中で空腹がピークに達してしまい、敢え無く佐野でリタイヤ。結果的に美味い佐野ラーメンを食べることは出来たが、今回は会場が郡山ということで、狙いを"郡山ブラック"一本に定め、SAで購入したポテロングで胃袋を誤魔化しながら向かったのだった。

車は快調に進み、リハーサルの開始時間までに十分な余裕を持って郡山に到着。早速ラーメンフリーク御用達の携帯アプリ"ラーメンマップ"を開くと、ライブハウス周辺に郡山ブラックを提供しているお店が幾つかあることが判明した。


郡山ブラックとは、明治時代に創業し、20年前に惜しまれつつも閉店してしまった"ますや食堂"で提供されていたラーメンを元祖とする、漆黒の醤油ラーメンである。
そのDNAを受け継ぐ"ますや本店"は残念ながら日曜定休。悲しみに暮れていると、スタッフが駅前に"郡山ブラック"の看板を発見!

という訳で今回訪れたのは郡山駅前にある"角麺"。郡山駅前通りの角に店を構えるころからその名が付いたらしい。2020年2月オープンの新しいお店で、あの春木屋の郡山分店の系列店とのこと。

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店内はカウンターとテーブルが数席のみの、こぢんまりとした食堂の様な雰囲気。券売機で特選郡山ブラックラーメン(850円)とぶたそぼろごはん(300円)の食券を購入し店員さんに手渡す。この日の郡山は粉雪が散らつく厳しい寒さ。ブルブル震えて待っていると、あっという間にラーメンが着丼した。

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噂通りの真っ黒スープを一口啜ると、見た目のパンチとは裏腹にあっさりと、それでいて奥深い味わい。醤油のコクとほのかな甘みもあり、どこか馴染みのある懐かしさを感じる。
スープは豚骨と牛骨、魚介と野菜、鶏ガラの三種のスープをブレンドしたもの。カエシはチャーシューを煮込んだタレにニンニクや生姜、ネギなどを加えた正統派である。

そんなスープに合わさる麺は、特注の小麦を使った自家製の多加水のストレート細麺。もちもちした食感、ツルッとした喉越しに、芳醇な小麦の香り、どれを取っても完璧だ。

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年のせいか、最近は"チャーシューは一枚あれば十分"説を提唱している僕だが、角麺のチャーシューは追加トッピングをしなかったことを後悔するほどの美味さ。柔らかさと歯ごたえが絶妙なバランスで、味付けも薄過ぎず塩っぱ過ぎず、肉の旨味が感じられて非常に良い塩梅だった。

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ふと店内を見渡すと、麺仲間であるDrのビーソル、サポートKeyの遼、YYWスタッフ陣に加え、普段は食に無頓着なGtキイチとBaしんごも珍しく着いてきて、無心でラーメンを啜っている。なんだか妙なグルーヴが生まれていて、それが可笑しくも心温まる光景だった。
そんなこんなで、ラーメンもそぼろごはんもあっという間に完食。

そんな一杯から聴こえてくるのは、角麺のオープンと同じ2020年2月にリリースされた、大橋トリオ通算14枚目となるアルバムThis is music tooの収録曲"ポラリス"だ。



70年代辺りのソウル、ファンクの様な"黒さ"も随所に感じながら、往年のシティ・ポップの様な馴染みある懐かしさも感じられるサウンド。そして、雪景色や北の星空を連想させるウインター感満載のリリック。
そこに大橋トリオのメロウな歌声が重なり、真冬でもウキウキでラーメンドライブに出掛けたくなるような軽快なナンバーだ。

さて、福島でご当地ラーメンを食べるという重大ミッションを一ヶ月越しに達成し、ライブもしっかり楽しんで充実感に満ちていた僕だったが、福島の郷土料理"いかにんじん"をお土産に買って帰るという奥さんから与えられたもう一つの重大ミッションを思い出したのは、車が東北道をすっかり抜けてしまった後のことであった。

PROFILE

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YONA YONA WEEKENDERS
"ツマミになるグッドミュージック" を奏でるメロコア・パンク出身の4人組バンド。
Vo. 磯野くんの表現力豊かな歌声と骨のあるバンドサウンド、長きにわたってアンダーグラウンドなシーンの最前線で活躍した彼らが作りだすステージは必見。
メジャーデビュー1周年となる2022年4月7日に1st Album「YONA YONA
WEEKENDERS」LP盤、配信シングルとしてbonobosのフロントマン・蔡忠浩とfeatした「夜行性 feat.蔡忠浩(bonobos)」をリリース。同月にbonobosを迎えたツーマンイベントを大盛況で終え、5月には配信シングル「1989's」をリリース。そして、6月には自身最大規模の恵比寿・LIQUIDROOMでのワンマンライブを完売。当日、ドリンクを買うための「お酒休憩」を導入したこともあり、バーカウンターの売上はLIQUIDROOM通常時の15倍を記録した。
勢いそのままに、9/21に4th EP「嗜好性」をリリース。Local Green Festival, Greenroom Beach, 朝霧フェスなどの大型フェスにも出演を成し遂げ、11月からの全国ツアーも追加公演含め全公演SOLD OUTとなった。


RELEASE INFORMATION

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YONA YONA WEEKENDERS「SUI SUI」

試聴はこちら

Music Video





LIVE INFORMATION

YONA YONA WEEKENDERS ONEMAN LIVE 2023
4月7日(金)
恵比寿LIQUIDROOM
OPEN 18:30/START 17:30
チケット詳細はこちら


LINK
オフィシャルサイト
@yyw_from_tyo

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