SENSA

2023.01.20

YONA YONA WEEKENDERS磯野くんの〈ラーメンから歌が聴こえる〉season2

YONA YONA WEEKENDERS磯野くんの〈ラーメンから歌が聴こえる〉season2

〈ツマミになるグッドミュージック〉を奏でるバンド、YONA YONA WEEKENDERSのVo.磯野くん。自他共に認める大好物の"ラーメン"を音楽に例える連載企画「ラーメンから歌が聴こえる」が4月にMikikiで1度最終回を迎え、新たにSENSAで2ndシーズンがスタート!引き続き、各地のラーメンから聴こえてくる歌と共に紹介していく!

中目黒駅から山手通りを目黒方面に数分歩いたところに、"THE BURGER VOWS"と言うハンバーガー屋がある。今から数年前、バンド仲間の友人夫妻がオープンした店だ。

北海道出身の店主らしく、看板メニューは羊肉を使ったラムバーガー。フワッとした白いバンズに、ラムの旨味溢れるジューシーなパティ、何種類もの香味野菜を使いじっくり煮込んだトマトベースの自家製ソースは絶品だ。クラフトビールも豊富に揃えてあり、当時ブラック企業勤めで心身ともにボロボロになっていた僕は、仕事帰りに立ち寄ってはビールを飲んでクダを巻いたり、美味しいハンバーガーに明日への活力を貰っていたものだ。

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時を同じくして、ボロボロな僕を見かねたベースのシンゴから、「手伝うからもう一回バンドやりなよ」と声を掛けてもらう。
その気になった僕は、所属バンドの解散が決まっていたキイチと、暇そうなビーソル(失礼)に声を掛けていたのだが、ある日たまたま4人がVOWSに集結。そこで本格的にYYWの構想を立てたことが、我々の結成地を"中目黒"とする所以なのだ。

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以前のアー写(バーガーバウズ前撮影)

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バーガーバウズご夫妻とのオフショット


新年一発目は、そんな懐かしいストーリーも思わず蘇るような、温かくて優しい一杯を中目黒からご紹介したい。

今回お邪魔したのは、THE BURGER VOWSとは反対に山手通りを池尻大橋方面に10分ほど歩いた場所に店を構える"灼き味噌(やきみそ)らーめん八堂八(やどや)"。
何の変哲もない住宅街に、ラーメンののぼりが旗めく藍色の一軒家。地上2階が調理場と客席で、地下は糀をたっぷりと使用した自家製味噌が作られる"味噌部屋"だそうだ。

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店を切り盛りする堂八さんご夫妻は奇しくも北海道出身。お兄さんが水産会社に勤められているとのことで、新鮮な魚介を使った採算度外視の日替飯も評判とのこと。
という訳で、券売機で一番人気の味玉味噌(1000円)と、日替りの本マグロ大トロのいくらわさび和え(400円)、そしてラーメンを待つまでのランチビール(400円)も忘れずに購入。

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店内に飾られたサインの中に師匠(勝手に呼ばせてもらってます)であるサニーデイ・サービス田中さんのサインを発見して興奮している間に、ラーメンと日替飯が着丼した。

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チャーシューの上に味変用の生姜が載る所謂"純すみ系"の様なビジュアルだが、一口スープを啜ると、熱々のラードやニンニクのパンチを感じつつも、非常にまろやかでどこかほっとする優しい味わい。
北海道大豆を使った自家製の味噌は、あえて味噌ダレを使わず生味噌のまま鍋に灼きつけて使用しているそうだ。

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そこに合わさるのは北海道小林製麺の平打ち麺。プリプリ食感の麺は、面積がある分しっかりとスープをすくい上げてくれる。小林製麺はかつての店主の修行先からの付き合いだそうで、2018年の北海道地震により空路がストップしてしまう中、担当者が東京まで車で麺を運んでくれ、「独立したら必ず小林製麺にお願いしようと思った」というほっこりエピソードも。


チャーシューと味玉は、これまた自家製の醤油糀で味付けされたもので、スープとの一体感が秀逸。メンマの代わりに入っている山くらげも、コリコリとした食感がクセになる。
日替飯の本マグロ大トロのいくらわさび和え丼は、これ本当に400円でいいんすか...と恐縮してしまう程の美味さ。ラーメン以外のメニューはおかみさん考案だそうで、夜は一品料理とお酒も楽しめるとか。

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冬は寒くて外に出るのも億劫だが、こんなに美味い味噌ラーメンで暖まれるなら悪くない。ラーメンも日替わり飯もあっという間に完食した。

純すみ系の様なパンチもありつつ、「宿屋(やどや)のようにお客様にほっこりしていただける様に」という想いも込められた八堂八のラーメンから聴こえるのは、2002年にリリースされたハナレグミの音タイムに収録された"音タイム"。



永積タカシ氏の歌声は、胸を震わせる様な強さも、八堂八のスープの様な優しさと温かさも持ち合わせている。
"素敵なメロディー口ずさめば 思い出せるよ懐かしきストーリーを"という歌詞の様に、一口啜れば"温タイム"へと導いてくれる素敵なラーメンだった。

という訳で、皆様明けましておめでとうございます。
今年も引き続き素敵な一杯と音楽をたくさんお届け出来るように精進しますので、是非お付き合いのほど宜しくお願い致します。

PROFILE

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YONA YONA WEEKENDERS
"ツマミになるグッドミュージック" を奏でるメロコア・パンク出身の4人組バンド。
Vo. 磯野くんの表現力豊かな歌声と骨のあるバンドサウンド、長きにわたってアンダーグラウンドなシーンの最前線で活躍した彼らが作りだすステージは必見。
メジャーデビュー1周年となる2022年4月7日に1st Album「YONA YONA
WEEKENDERS」LP盤、配信シングルとしてbonobosのフロントマン・蔡忠浩とfeatした「夜行性 feat.蔡忠浩(bonobos)」をリリース。同月にbonobosを迎えたツーマンイベントを大盛況で終え、5月には配信シングル「1989's」をリリース。そして、6月には自身最大規模の恵比寿・LIQUIDROOMでのワンマンライブを完売。当日、ドリンクを買うための「お酒休憩」を導入したこともあり、バーカウンターの売上はLIQUIDROOM通常時の15倍を記録した。
勢いそのままに、9/21に4th EP「嗜好性」をリリース。Local Green Festival, Greenroom Beach, 朝霧フェスなどの大型フェスにも出演を成し遂げ、11月からの全国ツアーも追加公演含め全公演SOLD OUTとなった。


RELEASE INFORMATION

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YONA YONA WEEKENDERS「SUI SUI」

試聴はこちら

Music Video





LIVE INFORMATION

YONA YONA WEEKENDERS ONEMAN LIVE 2023
4月7日(金)
恵比寿LIQUIDROOM
OPEN 18:30/START 17:30
チケット詳細はこちら


LINK
オフィシャルサイト
@yyw_from_tyo

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